初の同年齢のエチエチ回という事で張り切り過ぎて、文字数が一万字超(半分以上エチエチ)を越えてしまった作者です。
それはそうと、作者の描きおろしバニーイラストでPAさんがスプリットタンだと判明しましたね。
小説を書く際に流石にそこまで攻めた設定にしないだろうと思い、控えめに舌ピにしましたが、まさか予想を超えて来るとは、はまじあきマジはまじあきって感じです。
暇を見つけてPAさんの舌ピ描写をスプタンに変更しますので暫しお待ちください。
明日、遂にぼざろ最新刊が発売という事で全裸待機したい所ですが、私はkindleで読んでいるのでもう少し先になるという事でオナヌーにとどめておきました。
みんなは本を買う時は紙は? それとも電子? 勃起時の長さを添えてコメントしてね!
誤字脱字はご愛敬
「......」
音楽が好きだった。
自分で作った曲が観客の耳に届き、それを聴いてノッてくれる。
その時の快感は今でも身体に残っている。
「......」
バンドの仲間で作り上げた音が箱を包み込み脳を支配し『楽しい』と思わせれる力を持っている。
そう思っていた。
それなのに......。
『これじゃ売れないよ』
『流行じゃないモノ弾いてもバズらないって!』
『ねぇ、こう言う感じに作れない?』
そんな風に思っていたのは私だけだった。
みんなは、私達が作り上げて来た『個性』を捨てて、流行りにのった『無個性』の方が良いと言う。
思想を捻じ曲げ、自身を騙し歌詞を書き、張りぼてのモノに音を乗せろと言って来た。
「ッ......」
歯を食いしばりながら、苛立ちを周りに見せまいと地面に顔を向けつつ歩き続ける。
私達が築いてきたモノは何だったのか? ふと思いを馳せる。
売れたいという気持ちは分かる。
私だって売れたい。
だけど、自分の心で書いた音楽じゃないもので売れて、果たして嬉しいのだろうか?
自身の感情で弾けない音を弾いて、心の炎を灯せるのだろうか?
抵抗した。
説得した。
そして、考えた。
『個性捨てたら死んでるのと同じ』
バンドメンバーと半ば喧嘩のような話し合いをし、最後に私はそう言い残しバンドを抜けた。
楽器ケースが異様に重く感じる。
ベースってこんなに重かったっけ?
顔を上げると、目の前に楽器店が。
驚きで足が止まった。
普通ならワクワクする楽器店のウィンドウに何も感じなかったのだ。
.........何か......もう、いいや。
地面をするように自動ドアを抜け店内に。
手近くの作業をしている店員の目の前にドスンっと無遠慮にケースを置くと。
「これ、売りたいんですけど」
ハッキリと私は口にした。
「言わなくても分かるでしょ? ばいしゅん、してるんでしょ? ロックだね」
「な......んで」
絞り出す声は震えており、分かりやすく怯えている。
そんな明日香を見て、この状況でも『可愛い』と思えるのは自分自身が彼の事が大好きな証拠なのだろう。
だからこそ、こうして身体の関係を迫っているのだ。
虹夏に先を越されないようにする為に。
「練習の帰り。PAさんに背負われた明日香がマンションに入って行くのが見えた」
「あれは! ......気持ち悪くなったから休ませて貰っただけ............」
「嘘つき。PAさんは明日香に抱き着いてたし、何か明日香に渡すのも見えた」
口を開くが、何も言わずに閉じ、また開く。
何か言わないとと思いつつも何も言えないでいる明日香。
「――そう......分かった」
私は、ポケットからスマホを取り出しロックを開いた。
が、直ぐにスマホの画面の上に明日香の手が。
「......やめて」
やっぱり。と言わんばかりに明日香を睨みつけると顔を横に向け、苦悶の表情を浮べていた。
「なら私ともしてよ」
明日香は首を横に振り、目を合わせる事なく言う。
「もう、やめたから......誰ともそう言うのはしない」
誰ともしない?
PAさんとはしたのに?
突き出した手を収め、苛立ちで頭に血が上る。
握りしめた札束がくしゃくしゃになっている事も気にする事なく、考えた。
今、そんな事よりも目の前の方が重要だ。
おそらく、もう元の関係には戻れないだろう。
こうして話す事すら困難な状況になり、恋人になるどころか友達としての立場もなくなり、未来永劫、明日香の中での私は『最低な人間』となる。
そうなれば、いずれ虹夏の恋人になり......。
虹夏と明日香が手を繋ぎ歩く姿を考えるだけで、胸の奥からどす黒い何かが溢れ出しやりようのない感情が脳を侵す。
元に戻れないなら......明日香が私の物にならないのなら。
「――」
ポケットに札を雑に入れると、不安げな表情の明日香の腕を掴み歩き出した。
壊すしかないじゃん。
「いこっか」
「リョウ! ねぇリョウ!」
「......」
反応のなくひたすら足を進めるリョウ。
黙りこくったと思ったら、突然僕の腕を掴み、傘を奪い取るとどこかへ歩き出したのがさっき。
次第に不安が心を浸し、思考を蝕んで行く。
リョウにバレた。
もし、このまま虹夏にバレたら......学校の皆にバレたらどうしよう......。
学校にもスターリーにも行けなくなる。
そうなったら、もう大学どころじゃなくなってしまう。
怖い。怖い。怖い。
さっきから震えが止まらない。
そうこうしている内にビルの中へと入って行く。
中は数個の椅子と、受付。
受付は中側が見えず、腕が通る程の隙間があるだけ。
「こ、ここどこ? 何しようとしてるの?」
「......ちょっと静かにして」
淡々と受付を済ませ、鍵を受け取るリョウ。
渡された傘を閉じようとしている所をグッと引かれエレベーターに押し込まれた。
扉が閉まると同時に壁際に追い込まれる。
「え!? リョウちょ! ――ん!? ちゅ、れろ」
「じゅる……はむ」
レジ袋と傘。
両手が塞がった状態での咄嗟の出来事。
反応できる訳がなく、両手を掴まれ動けないようにされる。
「リョ、ちゅ......リョウ! ん、ちゅれろ......やめてリョウ!」
「ん、じゅるる。れろ、ちゅ......口開いて」
「いきなり何すん――んん゛!? じゅぞぞ」
抗議の声を上げようとするが、隙ありとばかりに舌を突き出した状態で再度僕の口元へ。
口内奥深くまで侵入したそれは、まるで水を得た魚のように暴れ回る。
舌を絡ませ、唾液を啜り、歯茎をなぞる。
僕の事など眼中にない自分勝手なキスはどういう訳か今までにない快感を齎した。
「んん、じゅる、れろ、ん」
「あ! ちゅ、りゃう! んんん!」
舌を絡める毎に抵抗する気が削がれる。
唾液を嚥下する毎に身体が火照る。
エレベーターが開いた時には腰が抜けたように力が入らず、抵抗する事無くリョウに手を引かれるまま、廊下に並ぶ扉のその中の一つへ。
「はぁはぁ。ちょっと待って」
「無理」
受付で受け取った鍵で開錠し、中へと引き摺り込まれる。
前のめりに態勢を崩した瞬間に握られた手を離され、慣性の法則に従ってそのまま倒れてしまう。
幸いにも手を突くことが出来た為、顔面から床に激突とまではいかなかったが、部屋の中を見て頭を打ったのかと錯覚してしまった。
派手な室内、大きなベッド。
X型や産婦人科にありそうな両足を乗せて強制的に足を開かせる椅子型の拘束台。
その他、手錠、鞭にありとあらゆる性玩具が棚に並べられていた。
それらを見た瞬間、ここが初めて何をする為の場所かを理解する。
「リョウ?」
「......」
脳内で警鐘が鳴り響く。
しかし、行動に移る前に彼女の意思を確認しようと見上げた時にはもう手遅れで。
「ずっと......ずっとこうしたかった」
何やら呟きながら見下ろすリョウ。
進んで来た道には衣服が散らばっており、目の前にいる彼女はほぼ全裸の状態。
辛うじて残っているタイツと靴下は脱ぐのに手間取るからあえて脱がなかったのだろうか。
あまりの場面の進みように、未だ夢だと錯覚する僕の脳は思い通りに動かず、立ち上がろうとするが手足が滑って上手く起き上がれない。
「りょ、う? は、話......話をし――んんん!? じゅ、じゅぞぉ」
「あしゅか......じゅる、ちゅる」
馬乗りになり、唇を落としながら僕の衣服に手をかける。
負けじとこちらも脱がせようとする腕を掴み、自身の上から退かせようと押し返すように抵抗する。
キスに夢中だからか力が入っていない為拮抗するリョウと僕。
口を塞がれた状態の為、酸欠気味になりながらも相手の呼吸のタイミングで説得を繰り返した。
次第に眉間の皺が深くなっていくリョウ。
そして、遂に。
「りゃ、う! ちゅ、れろ、リョウ! やめ――」
パンッ!!!
あれ? 何が起こった?
破裂音と共に顔が自身の意思と反し動く。
ズレた視線を元に戻し、振りかぶった状態のリョウを見た時、自身に何が起こったのか分かった。
「......いたい」
右の頬がジンジンと痛み、鼻から血が肌を伝い滴り落ちる。
叩かれた? リョウが叩いた? 何で? そんな事する人じゃないのに......。
未だ振りかぶった状態で固まるリョウ。
その顔は驚愕で塗れており、自分でも何をしたか分かっていない様子だ。
無意識に起き上がろうと。
放心状態の彼女を他所に身体を動かすが。
「あ......」
と短い言葉と共に、再度動き出す。
半身を起き上がらせた僕の肩を押し、また寝転がせると今度は片手で頬を掴み、強制的に口を開かせそこに舌を突き入れる。
痛い。
その後何度も「やめて」と拒絶するが、その度に力ずくで抵抗を排除し、なおも愛を貪る。
次第に、心が通じないと思い知った僕は、目から涙を流しながらも『それでもなお』と一縷の望みにかけ話をかけ続けた。
「ううぅ......」
「はぁ、はぁ」
息が出来ない程のキスを浴びせられ、意識が朦朧とする中、ベッドに運ばれ仰向けに寝かせられる。
己の意思とは関係なく逞しく伸びる剛直は天を向き臨戦態勢を取っていた。
勿論、そんなものを今のリョウに見せたらどうなるか火を見るより明らかで。
「明日香もしたいんじゃん」
「ぐす、ちがう! これは勝手に!」
必死に弁明する僕を他所に、ベッドの傍に置いてある棚の上から連なったコンドームの封を取り、目の前に垂らす様に見せつける。
「これなくなるまでするから」
「ひうぅ! ね、ねぇ止めよう? ね? 誰にも言わないか――ッ!?」
言葉の途中でバンッ! という音に身体を跳ねさせ中断させられる。
それは、リョウが棚を叩いた音で、睨みつけるように僕を見て冷たい声で言った。
「今更......戻れる訳ないじゃん」
「すん、そんな事ない! 話合えばきっと「うるさい」ッ、ねぇ、やめてよ、リョウ......止めて嫌だヤダヤダヤダヤダ! ――ッ!?!?!?!?」
取り出したコンドームを被せると同時に自身の中へと招き入れるリョウ。
中は経験した他の誰よりも狭く、蜜壺の中にある
それに伴い生まれる快楽は至上のモノで、悲しみで流した涙を上書きする程だった。
「んぁ! あん! 止まって! ん!」
「ッ! くっ!」
痛みを耐える様なリョウの顔を見上げ、脳内に叩き込まれる刺激に耐えていると、ふと股間部から水気を感じた。
感覚を頼りに、顔を自身の股間に向けると、リョウの蜜穴から血が滴っていた。
「りょう、もう、――ッ!? リョウ股から血が!」
「うるさいッ!」
慌てて、リョウを止めようと肩に手を伸ばす。
だが、そんな事分かっていると言った感じに、その手を払いのけそのままピストン運動を続行する彼女。
「でもでも! 股、股からち、ちち、血がぁ!!??」
「うるさいって! 黙ってて!」
気持ち良さとは縁遠い怒りの表情を浮べるリョウは、片手で僕の首に手を伸ばし、締め上げる。
「がぁ! りょ、りょうぅ......」
「固くなった! っ! き、気持ちよくなってきたかも」
「あ、が」
パチュン! パチュン!
動きが早くなっていく。
遠のく意識、込み上げる気持ち良さ。
肉と肉がぶつかる音から水音が出来始め、それに伴いリョウの顔は苛立ちから快楽へと変化する。
「気持ちい。気持ちいよぉ明日香ぁ......」
「......」
身体の力が抜け、視界が白くなってきた。
このまま死んじゃうのかな?
そう思い始めた時。
「明日香ぁ。明日香! 明日香ァァッ!! ッ!」
リョウが達したと同時に首から手が離れ、気道が開く。
「げほ! ごほ! ――あッ!?」
しかし、空気を吸うのもつかの間で、直ぐに強烈な快楽の波が脳を直撃。
その威力は凄まじく、思考全てを気持ち良さに支配される程だった。
頭がおかしくなるッ!
気持ちいけど気持ち悪い......身体が勝手に動いていう事きいてくれない。
小刻みに震える身体はお世辞にも逃走を企てる程の状態ではなく、波が収まるとまるで糸の切れた操り人形のようにだらりとベッドに倒れ込んでいた。
「はぁはぁ......っはぁ。......こんなに気持ち良いなんて知らなかった」
自分のモノかのように無遠慮に僕の尻を揉み解しながら蕩けた声で心の声を吐露する。
その状態のまま、肩を揺らし息を整えると横向きで寝ている僕を仰向けにしコンドームを外し、新たに封を切った。
もうするの?
射精後の冷静状態と、酸欠の気だるさと、精神的摩耗によりとてもじゃないけど心身共に身体を重ねる事は不可能。
「? 何で柔らかいままなの?」
コンドーム片手に不思議そうに股間部を見下ろす。
固さのないそれを、手で扱くがリョウの意思に反してそれは元気はなくしなびてしまっている。
「もう......無理」
「まだ一回しかしてない」
「男の子は、はぁはぁ......一回しか出来ないから」
「ふぅーん――」
この時、僕はこの危機的状況の打開への筋道が見えた気がした。
男なら分かると思うが、出してから暫くすれば臨戦態勢は整うし、無理すれば直ぐに出来ない事はない。
それらは今までの行為で嫌という程理解している。
それなのに、リョウは僕の言葉になんの疑問もないまま受け止めた。
つまり、リョウは男の事について何も知らないという事。
上手くいけば『もう出来ない』と思わせて、話へと持って行ける。
そうすれば、話す内に冷静さを取り戻す事が出来るかも知れな――
「じゃあ、出来るようになるまで私だけでする。明日香はそのまま寝てて」
「え?」
リョウのその言葉に僕は初め理解出来なかった。
何言ってるの?
もう出来ないって、うんって言ったのに。
ガタつく身体に鞭を打ち顔を上げると、ベッドを降りてから棚の方へ向かうリョウが見える。
背中しか見えないが、何かを選んでいるようすで指さしていた。
「これをこうして――んんっ。出来た」
棚の前で何かをした後、踵を返し僕の方に近づいてくるリョウを見た時。
無意識に空気を引き込むような小さな悲鳴が漏れた。
「りょ、リョウ......僕、もう出来ないから」
「分かってる。だから、私一人でする。明日香は
ベッドに上がり、四つん這いで近づいてくるリョウの股間部に、揺れる陰。
ベルトで固定されたそれは球体状で根元に行くにつれ球体が大きくなるタイプでリョウにも
「だめ、だから。リョウ、ダメ」
異様なその姿を見た瞬間、心の奥底にある本能が危険だと警鐘をならす。
半身を起こし、ぼうっとする頭のまま匍匐前進のような格好で離れる。
しかし、立っている人と寝ている人、どちらが早いかなどサルでもわかる問であり真実。
直ぐに捕まり、僕の上に覆いかぶさるようにうつ伏せの状態でベッドに抑えつけられる。
「こうすれば男はまたしたくなるってネットで見た」
片手で自身についているモノを僕の臀部へと導きながら、耳元で淫靡な息を吹きかける。
剣先が肛門にある感触で全身の毛が逆立ち、逃げれないと諦めた僕の本能は来るべき時に耐える為、無意識にシーツを握りしめた。
ツプッ。
「うっ!」
肉の森を掻き分け、丸い何かが入って来る。
何とも言えない不快感に思わず腰を動かしてしまう。
耐えるのに必死で声が出せない。
皺が出来る程シーツを握りしめ、歯ぎしりが聞こえるかと思えるほど歯を噛みしめた。
「腰動かして逃げるな」
「あ゛!?」
ツプッ!
更に大きい丸いモノが中へ。
招かれざる異物を排除する為キュウキュウと締め付けるが効いていない所か程よい抵抗で逆にリョウに快楽を送ってしまう始末。
「んんっ......明日香の中凄い締まり凄いよ?」
「う、うぅ......」
反論しようとするが、口開けば力が抜け奥へ入ってしまうような気がして声を出せない。
「まだ半分も入れてないのに、イキそうになった」
「音エッロ」と耳の外周に舌を這わせ、カプリと歯を立て印をつけた。
「あん! ――ッ!?」
甘噛みの刺激で抑え込んでいた声が漏れ出す。
女性のような甲高い喘ぎ声は、オスに媚びるメスそのもので、完全に
勿論、そんな隙をリョウが見逃す事はなく。
「何、今の声?」
「ふゅー......」
恥ずかしさに顔をシーツに埋め、歯の隙間から漏れる音だけがリョウの鼓膜を揺らした。
「――」
ツプッ!!
更に大きな丸いモノが先ほどよりも勢いよく、皺を掻き分け中へ。
「ん゛!!!」
「オイ。何今の声って聞いてるんだけど」
語調がやや乱暴になり、声のトーンが下がる。
「んんんっ」
シーツを噛みしめている僕にはとてもじゃないけど話せる余裕はなく、しかし、そんな事憂慮してくれるほど今のリョウは甘くなかった。
「......はぁ~。無視するんだ。それじゃ、お仕置きだね」
「ッ!?」
今、まさにリョウの言う『お仕置き』を受けていると思っていた僕は、目を見開き驚愕を露に。
だが、背中を見下ろす彼女は僕の表情を知る術はなく、そのまま話を続けた。
「三回お尻でイクまで休ませないから」
「や......い、たん......とめ......許し――」
――ツプププッ♡♡!!!
......あ。
最初は、『何か入って来た』と言う感覚だけ。
だが、時間差で徐々にゾワワと体中に電気が走ったように震え。
そして、脳を貫くような究極的なエクスタシーが襲い掛かってきた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」
脳内で跳ねまわる刺激は身体中を駆け巡り、それを逃れようと全身の力を振り絞りリョウを振り解こうと藻掻く。
死ぬ。
このままじゃ、頭がおかしくなる。
ここから逃げないと!
「暴れる――なぁ!」
「ヴッ♡」
一度引き抜き、全ての球体を一気に奥深くまで食い込ませる。
「おぉ゛!」
先端は前立腺を抉り押し、それに伴い未だ経験した事のない感覚により下品な声を漏らす。
え? 何これ? 怖いよ。
「リョウ! リョウ!! 怖い! 怖いよ! もうや――あ゛!?」
僕の背中に手を乗せつつ半身を起こし、解れたメス穴にリョウのオス棒を打ちつける。
「明日香のマンコ雑魚すぎ。ほら、ちゃんとイッたって言わないとカウントしないよ」
「イッだ! イキマジだ!」
「あっ、いっ! さっきのはカウントしないに決まってるじゃん」
パチュン! パチュン!
「おぉ゛! お! あぁ゛! イク! イギまず! イク、イクイクイク!! ッ!!!???」
頭、真っ白で......何も考えられない。
「一回目。ホント弱すぎ」
傍に落ちている僕の衣服で汗を拭くリョウ。
背中を押し付ける手をズラし腰へ。
膝を立たせてから両手で腰を掴み上げると、ピストン運動を再開し始めた。
今の僕はモノ。
上半身は力なく項垂れシーツに沈め、下半身は天を刺すように上げる。
恍惚とした声を上げる口のあった箇所は噛み跡と共に唾液で染みが出来ており、だらりとした手は最早掴む気力も持ち合わせていない。
「うッ! あぁ!」
ヨガに存在する猫のポーズのような態勢で犯されていると、次第にゴリゴリ前立腺を抉られる度に
これさっきのよりも気持ち良い所に当たってっ。
このままじゃ本当におかしくなっちゃう。
抉り押すように当たっていたのが圧し潰す形へと変わり、それにより伴う快感も上がって行った。
「んっ......だから逃げんなって」
「くっ! ごめ、ごめんなぁ! さ――イッ゛!!」
達して震える身体。
ベッドの前に取り付けられた鏡からは顔を真っ赤に上気させたリョウが僕の背中に顔を落とす姿が見える。
しかしその目は――
「――ん、ちゅ、チュー。......はぁ。背中全体にキスマーク付けて上げる」
何度も背中に吸い付き、その度に背筋から脳へ電気が走った。
不幸中の幸いだったのが、この状態だと全力で腰を振れない為小さな動きしか出来ないという事。
これにより、僅かに言葉を発する時間が生まれた。
「りょ、う。リョウ......」
「ちゅ、れろ。はむ。――にゃに?」
「なんで......」
息が上がってしまって上手く話を繋げられない。
「――何で? こんなことするのかって? ......分からないの?」
「ち、ちが――がぁ!!」
違う、そうじゃない。
短いその言葉が刺激により遮断される。
「何も言わないくていい」
「違う! ちぎゃゆっ」
顔をシーツに押し付けられ視界が暗くなった。
声が上手くでない。
嫌だ。もう、あれは嫌だ。
心の中の願いも虚しく、肉穴から引き抜かれる感覚。
「分かるまでして上げるから」
「う、うぅ~ッ!!」
肉と肉がぶつかり合う音。
訪れる耐えがたい淫撃。
ショート寸前の脳裏に思い浮かんだのは、背中に吸い付くリョウの顔。
何で、そんな悲しい目をしているの?
今となっては届かない言葉。
「イ゛ッ!!!」
......あ。
目の前が真っ暗になった。
「三回目」
「......ここは?」
目が覚めると知らない天井......じゃない。
「気持ち悪い」
背中に感じる濡れた不快な感触にかられ、目が覚めた。
確か、リョウに連れてこられてそれで――
半身を起こし、辺りを見渡す。
ベッドの上には使い終わった無数のコンドーム、手錠に鞭それからアイマスク、それと見たことのないような玩具? の数々。
その他椅子や拘束台の使用感を見るに、ありとあらゆるモノで犯された事が分かる。
顔を顰めながらそれらを眺めていると、ここでやっとリョウがいない事に気が付いた。
「リョウは?」
軋む身体を動かし、のったりとベッドから降りる。
鼓膜を揺らす、水の音。
それが指し示す方向に足を向けた。
不気味な感じがする。
希薄な人の気配を感じつつ、浴場に続く扉の前に立ち、意を決し扉を開く。
「......ッ!?」
目に飛び込んで来たのは三分の二程の湯を張った湯舟の前に全裸で立ち尽くすリョウの姿。
本来ならば、赤面しながら出て行く所だが、今回は違う。
「リョウ!!!」
大声を上げながらリョウに掴みかかった。
叫び擦れた喉を無理させながら、叫び、滑る事も気にせず走り彼女が持っている物を叩き落とす。
カチンと金属音を鳴らしながら、端まで転がって行くそれは、ハサミ。
ホテルもあったモノを持ってきたのだろうそのハサミは鮮やかな赤に彩られている。
リョウのモノじゃないのは分かる。
何故なら、叩き落とした僕の手から痛みを感じるからだ。
だが、そんな事は今どうでもいい。
「......明日香。手」
一拍おいて反応するリョウに容赦なく平手打ちを喰わらせた。
「バカ! 何しようとしてるの!?」
力なく、後ろに倒れタイルに腰を下ろした状態のリョウの肩をガッと掴み揺らす。
すると濁った瞳を僕からズラし、訥々と呟くように漏らした。
「......もういいかなって思って」
「はぁ?」
「バンドも抜けて。明日香にも嫌われた。自分でも最低な事したと思ってる......。だから、もう、いいかなって......」
「アホじゃないの? バンド抜けたくらいでそんな「くらいじゃない!!」」
「私には大切なモノだった!「命より大切なモノなんてないでしょ!!」ッ!!」
珍しく感情をむき出しにしたリョウに自分でも驚くほどの剣幕でそれを叩き潰す。
「バンド抜けた? ならまた新しく始めればいいじゃん! 僕と違ってリョウは何でも出来るだろうが! お金もある! 時間もある! 親だって!! ――それが一回失敗したからもう終わり!? バカ! リョウのバカ!!」
「バカじゃ!「バカでしょ!? それに僕が何時『嫌い』何て言った!?」......え?」
「だって私、明日香を犯したし」
「やめてって言ったけど一言も『嫌い』何て言ってない! だから言ったじゃん!!」
話しようって!!
「ッ!?......」
目を見開き狼狽えるリョウは、地面を向き口を噤む。
だけど、今、そんな甘えは許さない。
肩から顔に手を移し、強制的に僕の目を見させると、怒りを籠めた言葉で繋げた。
「死んだら終わりなんだよ。やり直せないんだよ。そんな事も分からないの?」
「......ごめんなさい」
シクシク泣き出すリョウを抱きしめる。
そうだ。
失敗すればやり直せばいい。
悪い事をすれば謝ればいい。
リョウは確かに悪い事をした。
正直に言って警察沙汰になってもおかしくない事だ。
だけど、僕は許そうと思ってる。
確かに痛かったし、苦しかった。
これが初めてだったらもしかしたら壊れていたかも知れない。
しかし、結果論ではあるが僕はこうして何の問題もなく生きている。
なら、一回くらいは許して上げよう。
だって、友達だもん。
「もう絶対にこんなことしちゃダメだからね? 分かった?」
「うん」
「じゃあ、
「うん」
気付くと手の傷から流れ出した鮮血は、リョウの身体を伝い排水溝まで綺麗な線を作っていた。
早く上がろう。
風呂場から出た僕達は身体を拭き、服を着ると僕は傷の手当をすると泣いているリョウからバンドの事で話を聞いた。
聞いた上で同じように励ました。
今度は優しく、お母さんみたいに。
話終わる頃にはリョウもすっかり泣き止み、ややしおらしくはあるが何時も通りの彼女へと戻った。
「――あ、アイス」
そして、暫くした頃。
ようやく当初の目的を思い出す。
「アイス?」
「うん。リョウと会う前に買ってた奴。――あー外に出しっぱなしだ」
椅子から立ち上がり探す事一分程。
入口付近に転がっていた袋を見つけた瞬間、『溶けている』と確信。
本当なら家に帰って食べるつもりだったアイスクリーム。
遊里用だったらもう一度リョウを説教しなければいけない所だった。
「シェイクと思えば」
苦しい解釈を口にしながら、袋から二つのカップアイスを取り出し、椅子に座るリョウの所へ。
「ん」
「溶けてるでしょ」
「リョウのせいだからね」
「......ごめん」
隣に腰を下ろし、一つを押し付ける。
微妙そうな顔で受け取るが、言葉で封殺。
蓋を開け、封を開き、若干温くなったシェイクと化したアイスを飲み始めた。
「今何時?」
「十二時」
リョウと会ったのは九時過ぎ。
話した時間なり色々考慮して、ほぼ二時間はここでしていた事になる。
幸い今日は、ゆーは出て行きお昼はいらないと言ってたし、きくりは「うぉぉっ! 今日は稼いだから明日は一日酒盛りじゃ!」と夜中酔っぱらながら叫んでたから今日家に居る筈だが......。
「いっかあの人だし」
脳裏に思い浮かんだ「ひどっ!」と抗議するきくりをズズズとすすったアイスで洗い流し、不思議そうな顔をするリョウに言を飛ばす。
「?」
「何でもない。――そっち何味?」
「サツマイモ」
期間限定の奴だ。
溶けてるしもういいやと思ってリョウに上げたけど、こうして見るとやっぱり食べたくなる。
んーでも......ま、リョウだしいいか。
「それ一口頂戴」
「ん」
自身のモノをテーブルに置き、差し出されたカップを受け取ると躊躇なく呷る。
虹夏や他の人なら絶対にしてないなぁ。
心の中で苦笑いを浮かべながら口一杯に平がるサツマイモを楽しみつつ。ふと何故だかを考える。
何て言うか......リョウって適当なんだよ。
それも、相手が誰でもそんな感じだから、ずっと接している内に『じゃあ、僕も同じ感じでいいかな?』ってなる。
だから、家族みたいな異性だけど遠慮のない関係になったんだと思う。
「ありがと」
「私もちょっと欲しい」
「ん? いいけど」
一口、一口に含み僕のモノを差し出すと、それを受け取り何故か横に退ける。
言動と行動が合致していない不可解な光景に小首を傾げているのもつかの間、リョウの白い腕が何故か僕の方へと伸びて来た。
「ん? ん!? ――ん、っちゅ」
「ちゅる、」
口にアイスが入っているから声に出せないのを良いことに、撫でるように僕の顎を自身の顔へ合わせるとそのまま口づけをかわし、あまつさえ舌を入れ、口内にあるアイスを一滴残らず啜っていった。
「ん! んー!」
「じゅる、ん、ちゅ」
舌上にアイスの余韻がなくなる程、舐め取ってなお舌先で口蓋を愛撫するリョウ。
咄嗟に肩に手を置き引き剥がそうとしたが、その時にはリョウの片手は僕の後頭部にあり時すでに遅しっといった感じの状態に。
それが、そのまま続き満足したのか水音を鳴らしながら唇を離した。
「何してんの?」
底冷えた声で問い詰める僕に視線を外し謝罪の言葉を口にする。
「ごめん。明日香の顔見てたらつい」
「ついじゃないでしょ? 言ったよね? もうこういうことしちゃダメだって」
「......うん」
「まだ自暴自棄になってるね」
「なってない」
「じゃあ、何で好きでもない人にこんな事!」
「好きだけど」
「でしょ!? なら好きな人とすればいいのに、それなのに僕となんてそれも付き合っても――え?」
「え?」
「「......え??」」
固まる僕達。
立ち上がった僕はスゥーっと座り直し、足を揃えて膝上に手を置くともう一度確かめる。
「今なんて?」
「好きだけど」
「............何で?」
「? 好きになるのに理由なんて必要?」
「あ、はい。それは、確かに」
右肩下がりに声が小さくなっていき、それに比例して顔を真っ赤にしていく僕。
何で? リョウに好かれる事何かした? いやいや今はそんな事どうでもよくて、え? どうしよう、どうしようどうしよう。リョウが好きって......。
虹夏の時とは違い、分かってから現実味を帯びてくるまでの落差がある為、処理しきれなかった僕の心は今まさに急転直下の勢いで飛び跳ね、回っている。
「返事は?」
スッと横にスライドし、傍まで近づいてきたリョウは吐息が当たりそうな程近くで淡々とそう言った。
それに対して、行き成りの事に酷く驚き、大いに戸惑い、その結果頭がショートしてしまい目を回してしまう。
しかし、このまま放って置くのもダメだと考えた僕は精一杯の勇気を振り絞り。
「......保留でお願いします」
と小さく言った。
「分かった」
何もなかったかのように再びアイスを啜り出すリョウ。
こっちはそれ所じゃないというのに。
「お、お風呂に入って来る!」
「どうぞ」
残りのアイスを飲み干すと、一人になる為に上擦った声で取り繕い風呂場へ逃げる。
それから、雑に服を脱ぎ去りタオルを傷のある手に巻くと身体を洗わず湯舟へと飛び込んだ。
飛沫が上がり、溢れた湯がタイルに残った僕の血を洗い流していく。
鼻から下を湯舟に付け、ぶくぶくと泡立てる姿は明らかに冷静さを欠いた状態であり、いかに不意打ちが恐ろしいか物語っている。
「どうしたら」
そう呟いたのを最後にそのまま湯舟へと沈んで行くのだった。
場面は変わってリョウへ。
遂に告白を果たす事に成功したリョウは、突然風呂に入り出した意中の者の背中を見送った後、足を組み顎に手を宛てると真剣な顔で何やら思案を巡らせている最中。
その姿は傍目から見れば、儚げな王子系の美少女と言う感じで男性だけではなく女性すら虜にする魅力を醸し出している。
明日香が風呂場へと消えて十数分は経過しただろうか。
満を持して「よし」と決心し、立ち上がるリョウ。
その足取りは強固な信念が垣間見え、その目は一変の曇りのない澄んだ瞳で行き先を示していた。
扉を開き、中へ。
肌に湿気を感じながら、手早く服を脱ぎ更に中へと入って行く。
「キャ――ッ!!」
反響する破裂音。
その後に真っ赤な紅葉を頬に浮べながら依然と変らぬ表情で出て来るリョウ。
「調子乗らないで!!」
「ごめんなさい」
この後、リョウはめちゃくちゃ奢った。
次回『#20 黄に染めろ』見て下さい♪
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