最近、感想が3割くらい怪文で返事に悩む作者です。
もう直ぐ、暑い日が終わり秋が始まりますね。
エチエチ回を連続してかいた為か、登場人物の口調を忘れそうになってしまいましたが、何とか終わらせる事が出来ました。
しれっとエチエチシーンに♡を入れてみたのですが、読者の皆様はどう思いますか?
エロ漫画を読んでて「あった方が良いかな?」って感じで付け始めたのですが、世の中には♡が嫌いな人も居る訳ですし(私も元は♡アンチ)後日アンケートをしてから最終的につけようかどうか決めようかな?
誤字脱字はご愛敬。
報告ニキネキありがとう!!
「恥ずかしいよ虹夏ちゃん」
「虹夏
「に、虹夏さま」
ソファに座る虹夏の前で、手を前で揃えて直立で立つ僕はモジモジと気恥ずかしさを身体で表しながら彼女とのごっこ遊びに興じている。
お風呂から出て、やっと休めると思ったのにまさか直ぐに始まるなんて......。
『明日香君は今からメイドさん。ご主人様は私ね』と一方的に宣言。
二回もしたのに、ピンク色全開でご主人様ムーブをかまして来たのだ。
正直に言って、精も魂も尽き果てつつある今の自分にもう一度虹夏との逢瀬を耐えきる事が出来るか疑問が残る所ではある。
でも、本能が『まだしたい』と僕の心を突き動かすのだ。
本当僕って......。
「......」
「どうしたの?」
「う、ううん何でもないよ「ないですよ!」な、ないですよ?」
先ほどからしきりに下腹部が切なくなる僕は、無意識的に腹下に手をあてていた。
風呂場で虹夏とした時からだ。
どうしたの僕の身体。
さっきからキュンキュンしてしょうがない。
「よろしい」
やや演技染みたセリフで話す虹夏にクスリと笑ってしまう。
虹夏にバレないようにしないと。
気取られる前に満足してもらわないとだよね......。
「虹夏さま。僕は何すればいいのでしょうか?」
「んーまずは膝枕!」
「かしこまりました」
しめた。
このまま寝てしまえば時間ギリギリまで稼ぐ事が出来る。
虹夏の隣に足を揃えて座る。
無意識にスカートが捲れないように手を沿えて座るあたり、如何に女装に対して順応しているかが分かり、少し複雑な気持ちに。
しかし、そんな事はお構いなしに時間は進み、待ってましたと言わんばかりに頭を僕の太ももに乗せた。
星歌の時とは違い安い生地なのかこのメイド服なんかゴワゴワする。
布は薄いし、ガーターベルトじゃなくてただのソックスだし......。
ニコニコ笑顔の虹夏の頭を撫でながら考えていると。
ムニュリ
「ひぁ!」
「明日香君のお尻は柔らかいな~」
横向きの状態で、腕をソファとお尻の間に差し込み揉みしだく虹夏に微笑みつつも、やんわりと諫める。
「もうエッチ」
「今はご主人様なんだから良いんだもーん」
いたずらっ子虹夏はそう言うと、そのまま尻を揉みながら「リモコン取って」と僕に命令を飛ばす。
「どうぞ」
「ご苦労」
机にあったのを手を伸ばし掴むと、虹夏に渡しそのままなでなでを続けた。
キュンキュン。
「ん......」
「?」
「な、何でもないです」
不思議そうに僕を見る彼女の顔はリラックスしており、このまま続けば或いは.....と淡い期待を寄せてしまう。
星歌の時にしたから、撫で方はばっちり。
姉妹だからか気持ち良い場所も殆ど同じで助かった。
平穏な時間。
気持ちの起伏が少ない安らぎの時間。
ピンと張った心の糸がほどけてゆき、僕も虹夏と同様に徐々に身体の力が抜けてゆきリラックス状態に。
テレビの番組をボーと眺めつつ、作業的に頭を撫でていると。
「明日香君は撫で方が上手いね~。やっぱりゆーちゃんの頭もこうやって撫でてるの?」
「――え? あぁ、これは星――」
瞬間、ガチィッ!! と轟音を上げながらかかる心のブレーキ。
それと共に、口は閉じ言葉が雑に切られる。
危なかった! もうちょっとで星歌の名前出すところだった。
「星?」
ギクッ!!
「ほ、ほ、星を見ながらゆーにこうして撫でて上げた事あったっけな~」
「......」
ヤバい。
胡乱気な瞳で僕をジーと見つめる虹夏。
臀部に沿えた手の動きが小さく強くなっていき、それに伴い刺激を上がって行く。
「んん......」
「......もしかして――」
ま、不味い。
バレた!!??
蝋燭に手を近づけた時のように、身体が熱いのにも関わらず急激に体温が下がったと錯覚するほど寒くなる。
頬に汗が伝い、意識全ては虹夏の顔から離れない。
ドクン......ドクン......。
痛い程心臓が高鳴り、横目で見上げる虹夏を見つめる。
そして、彼女の口が開いた時、裁定が下った。
「――感じてる?」
よ、良かった――!! バレてなかった!
「う、うんそうだね」
ホントに心臓が飛び出そうだったよ。
「へーそうなんだ」
「......へ? 何が?」
安堵から出た生返事。
心の中に集中していた為、自身が何を言ったのか分からずに間抜けな声を出す僕。
ギュ♡
「んん!!」
「......」
「こ、これは違くて!!」
突然強く揉まれたお尻。
ピリッと淫靡な刺激が脊椎を駆け上がり頭に衝突。
それにより、口から漏れ出る喘ぎ声は虹夏の鼓膜を揺らすには十分すぎる程の声だった。
ここで初めて、別の危機に瀕していることを自覚。
今更、回避行動を取ろうにももう遅く身体を上げた虹夏が目の前にいた。
「......明日香君。聞こうかどうか迷ってたんだけど、リョウとどんなエッチしたの?」
「え? べ、別にリョウとはそう言う事は――あっ」
「......ご主人様に嘘ついちゃうんだー」
ぼそりと呟く虹夏のその言葉で空気が変わる。
「嘘なんかじゃ――」
ギュー♡
「ッ!」
「敬語はどうしたの」
臀部を掴む力は増していき、既に声が抑えられない程に。
「嘘なんてついてないです」
「感じてる事とリョウの事......。一度に二つも嘘つくなんて。お仕置きものだよ」
立ち上がり、自身のスマホを手に戻って来る虹夏。
途中、ローブを脱ぎ捨て全裸になりスマホを操作するとカメラレンズを此方に向けてテーブルに乗せる。
座り直した虹夏は「ここにお腹来るように寝て」と自身の太ももを叩く。
その時の顔は怒っているようではなく、しかし逆にそれが僕の恐怖心を擽った。
三度のセックスにより調教された僕は何の疑問を浮べぬまま、命令通り虹夏の太ももに腹部が来るようにうつ伏せで寝る。
直後臀部から感じる右へ左へ摩る様に愛撫する手の感覚。
「一つずついこっか。感じてるよね?」
ゆっくりと確かめるように言う虹夏の言葉が頭上から降り注ぐ。
うつ伏せで顔が見れない僕は不安に駆られつつ、観念して正直に答えた。
「......はい」
「正直に言えたね!」
「えらいえら~い!」と臀部を愛撫する手とは逆の手で頭を撫でる。
心の中で「ほっ」と息を吐くと胸を撫で下ろし安堵した。
大丈夫。
問題は次だ。
「――じゃあ、もう一つ。......リョウとはエッチしたんだよね?」
ここで僕は考える。
きっと「した」と答えたら、次はどんな事をしたのかと聞かれるだろう。
そうなれば、僕だけじゃなくリョウの事まで話さないといけなくなる。
当たり前だが、性行為と言うのはかなりデリケートな話題だ。
普通の人なら人においそれと性行為の内容を言いふらされるのは嫌だろう。
それが、親友なら尚の事。
リョウの為に何としても守り通さないと。
「し、してないです」
突如流れる静寂、虚しくもテレビの音が部屋に響き渡り虹夏は何も言わない。
そして、遂にご主人様の口が開いた。
「嘘つきのメイドにはお仕置きだよ?」
バシィンッ!!!
「ッ!?!?」
突然臀部から激痛が。
身体の中を暴れながら上に登って来る痛み。
それが脳に届いた瞬間、全く予期していなかった苦痛に驚きの余り「あ、あ」と喉を詰まらせたかのような苦悩の声を漏らす。
え? お尻叩かれた?
この時は疑問形だったが、真偽は直ぐに分かる事に。
「に、虹夏ちゃ『バシィン!』ひぅ!!」
痛い! 痛いのに。
キュンキュン♡
「ご主人様でしょ? 何度も言わせないでよ」
声のトーンが落ち、顔が見えない僕でも直ぐに機嫌が悪くなってる事が分かる。
「ごめんなさいです。ご主人様!!」
痛みと刺激による淡い快楽で言葉おかしくなる。
それでも、虹夏は手を一切緩める事無く詰問を再開。
「ごめんね? 本当の事を言ったらすぐにやめるからね? だからほら、リョウとしたって言って?」
「う、うぅ......『バシィン!!』あぁッ! まだ何も言ってないのにぃ!!」
「言わなかったのは嘘ついたのと同じだよ」
「そんなぁ」
それから僕は何度も同じ質問を聞かされ、その度に否定する。
勿論、「やってない」「知らない」で納得する虹夏ではなく、その都度僕のお尻に平手打ちを浴びせた。
刺激と共にもたらされる快楽は増し、下腹部の疼きとは別に男の部分を擽られ、固くしてしまう。
「んッ......」
「全然言わないね――ん?」
自身の太ももに感じる硬い感触に何かを察した虹夏は、ニタリと悪い笑いを浮べながら。
「やっぱり感じてんじゃん」
「ひぐゅ!」
バシィン! と右臀部を叩くと僕をソファに寝かせてから立ち上がり、風呂場へと消える。
それから少したち、再び戻って来た彼女の手にはタオルが握られていた。
「後ろ向いて」
「あ、あの......ご主人様?」
「後ろ。向いて」
「......」
早々に観念した僕は再度うつ伏せになる。
すると、虹夏が僕の手を掴み後ろ手に縛ると、同じように足も縛り拘束。
「最後にもう一回エッチっと思ったけど......やっぱりやめとこっか」
「え? う、うん......」
僕としては体力的に嬉しいけど......いきなりどうしたんだろう。
手足を縛ったのはそう言う趣向だと思ったけど違うのかな? ......ッ!? 何考えてんだ僕。
僕はノーマル、僕はノーマル。
そんなエッチな事考えちゃダメ!
赤面しつつ、疑問符を浮べながら僕の前で立っている虹夏を見上げるとちょうど虹夏の手が僕の身体の向きを変え仰向けにした。
「今から一時間。ホテルを出るまでゲームしよっか」
「どんなですか?」
僕の傍に腰を下ろし、頭を撫でながら続ける虹夏。
「制限時間までに明日香君が「エッチさせて」って言ったら明日香君の負け。言わなかったら私の負け。私が負けたら何もしない。でも明日香君が負けたら――」
「ま、負けたら?」
ごくり。
微笑む虹夏の異様な雰囲気に生唾を飲み込む僕は、まるで芋虫のようにヨジヨジと身動ぎしながら彼女の言葉に耳を傾ける。
「ホテルを出てからも一回だけ言う事聞いて」
「......で、でもそれって」
「大丈夫。リョウを振ってとか私の彼女になってとか無理なお願いしないから」
「それなら......」
いいかな?
ここで僕は大きな間違いを犯した。
前の段階で正直にリョウとの逢瀬を告白していれば、地獄の快楽に苦しむ事はなかったというのに。
こくりと頷く僕を見て、「よーし!」とガッツポーズを取りながら虹夏はニパッと笑い、何時もの虹夏へと元通りに。
そんな彼女を見て、安心していると「よいしょっと」と虹夏の声と共に視界が塞がれた。
形としては仰向けで寝ている僕の腹部に虹夏が跨ったと言った感じだろうか。
それにより、顔を上げても虹夏の背中しか見えず、思わず素の状態が出てしまった。
「虹夏ちゃんこれ――でぇ゛!?」
言葉の途中に股間から走る激痛。
痛みにより声を出した、というより自動的に出たと言った方が正しい短い大声は天を突き部屋に響く。
「コーラ! ご主人様!! でしょ?」
半身を此方に向け、デコピンのポーズを取っている虹夏。
まさか、僕のあれにデコピンしたの?
デコピンってこんなにいたかったっけ!?
ここで初めて生殺与奪の権を握られている事に気付いた僕は逃れようと無意識に行っていた身動ぎをやめ、牢の中の囚人の如く大人しくなる。
「もう一回同じことしたらまたするから」
ご主人様の言葉に対して首が千切れる程縦に振る僕。
それに対して「よろしい」と身体の向きを元に戻す。
それから直ぐに感じるスースーとした感じ、直ぐにスカートを捲られ下半身を晒されたと察するが、分かった所で僕に出来る事はなくそのままジッとしている事に。
恥ずかしいよぉ......下着はいてないのに。
『虹夏ちゃん。僕の下着......』
『別に履かなくていいんじゃない? 脱がすの面倒だし、スカートなら別に履いててもなくても変わんないしね』
虹夏のあの時の言葉、この為のものだったんじゃ......。
己の腹部に跨っている策士に戦慄を覚えつつ、不覚にも倒錯的な状況に男の部分が興奮し硬さを増している自身の肉棒に感じている視線にむず痒さを覚える。
「じゃあ再開するけど......リョウとはしたんでしょ?」
「......してない......です」
此方を向いていないにも関わらず、目を合わせないように顔をそっぽ向く。
それから、快感が僕を襲ったのは直ぐの事だった。
「あっ!?」
突然の快楽の波に思わず手で口を塞ごうとする。
が、それは叶わずタオルにより拘束された手が痛むだけだった。
何をされたかは分かっている。
「どう? 気持ちい?」
剛直を包む温かい物。
その正体は虹夏の両手であり、僕のモノを握り締めつつ上下にストロークしたのだ。
新感覚の感触に、新たな扉が開かれた僕は、少なからずの抵抗とさっきと同じようにプイっと顔をそっぽ向けた。
「くす。かわい」
「可愛いって言わないで! ――んん!」
「可愛いものは可愛いもん」
シコシコと上下にしごかれ、それに伴いゆっくりと波が脳に向かって上って来るのが分かった。
このままじゃダメになっちゃう。
でも、それでもリョウの事は話せない。
甘く薄い波の満ち引きにより、軽い絶頂を繰り返す僕はそれを虹夏にバレまいとグッと身体全体に力を入れて耐え忍ぶ。
勘づかれませんように。
「明日香君も強情だね~」
扱く速度は速くなっていき、それに比例して刺激がせり上がって来る。
下腹部はキュンキュンと疼き、肉棒はニチャニチャといやらしい淫靡な音をならし感じているのは一目瞭然。
故に、軽く絶頂をした事など虹夏にとってどうでも良い事なのだが、それを分かっていない僕は無駄な努力をしている。
しかも、それすらも虹夏は看破しているようで徐々に甘イキをさせないように加減を加えて来た。
プレイの上だけではなく、現実に於いても今現在虹夏が上。
そんな現実を分からせられる僕は、最後の意地とばかりに歯を食いしばりリョウとの秘密を腹の奥底深くにしまい込むのだった。
「ん......あぁ」
「はは。もう全然声抑えられてないね。それに、さっきから気持ちよくなれないでしょ? 明日香君のお腹に座っているとお股の上の辺りがキュンキュン震えるんだ。それにほら――」
「ッ!?」
再度、扱く速度を上げる虹夏。
それに呼応して刺激が増し、我慢できなくなった身体が己の意思とは反し動き出した。
無論、拘束されている為無駄であり、した事と言えば虹夏をやや不快にさせるだけだ。
「暴れないでよ」
ぺチンと可愛らしい音と共に訪れる痛み。
「うっ!」
「ほら。リョウとどんな事をしたか言ってよ。そしたらイかせて上げるからさ」
「そ、そんなぁ」
再び始まる快楽の波。
勿論、僕を絶頂させるようなものではなくあくまでも虹夏の言うことを聞かせる拷問のようなものだ。
「く! ん......あ」
「ほらほら~イきたいんでしょ?」
「はぁはぁ......――ッ!」
イく!
と思った瞬間に止まる手。
なんで? 言葉が出かかったが寸での所で飲み込んだ。
そんな事言ったら僕の負け。
耐えないと......。
「うわ~凄い......。分かる? 明日香君のここパンパンだよ?」
「くっ」
始まる拷問。
この時には僕の頭にはピンク色の靄がかかっており、思考が徐々に霞んで行ってる。
「にちゃにちゃ~って。明日香君のおちんちんが
「んんッ......ご、ご主人様もうやめ」
「じゃあ、リョウとどんな事したか言ってよ」
そんなこと言えない。
で、でも言えばこれから解放される......んだよね?
ゴクリと唾を飲む。
身体は汗ばみ、吐く息の湿度が高くなったような気が。
しかし、直ぐに顔を振り邪念を払った。
ダメだ。
たった一つの秘密さえ守れないで、何が男だ。
「僕は男だ」
そう呟き、静かに喝を入れると、天井を向きひたすら耐える道を選ぶ。
「強情だね。そんな所も大好きだよ」
「え? ――あぁ゛!?」
そんな僕を一瞥し、勝負に出る虹夏。
一瞬、見る事が出来た彼女の顔は、恍惚とした笑みを浮べており、その面持ちからは加虐心がハッキリと見て取れた。
いじめて楽しんでる、虹夏が?
そんな訳......ないよね?
なんやかんや最後には、降参してくれる筈。
この期に及んで脳内で希望的観測を垂れる僕。
真の意味で分かっていなかった。
身体を重ねたのを経て、虹夏の心情、性格に変革をもたらした事に。
「ギリギリまでいっちゃうから」
「へ? ちょっとま――ぐッ!」
振動が身体全体に伝わる程の扱き。
それに伴い、下腹部が震え、より大きな甘い快楽を齎す。
甘イキを通り越し、深イキに入ろうとしている僕は、白目をむきそうになりながらグッと歯を食いしばり耐える。
口端から唾液が溢れ出るがそんな事を気にしている程今の僕には余裕はなかった。
「ほらほらほら! 言う気になった!?」
「虹夏じゃん! ちょ、ちょっとやめでぇ!!」
「敬語はどうしたの? ご主人様でしょ! 本当にダメなメイドだよね明日香君は!!」
「ごめんなざい! すみませんでじだ! ご主人様!! だがらいっだんどめで!!」
気持ち良さからくる身体の震えは止まらず、ぎゅっとタオルが軋む程身体を揺らし暴れた。
だが、体格的に僕より優れている虹夏が上に乗っている為、依然びくともしない。
肉棒による快感地獄もそうなのだが、下腹部によるトロトロ深イキ地獄も身体全部に来るものがある。
何で? 射精してないのに。
射精した時とはまた違う気持ち良さがずっとくる。
一つでも耐えれる自信がないのに、二つ同時にこられたら僕は――。
自身で危惧していた事態が起こったのはその後直ぐの事。
「――ねぇ明日香君。もしかしてさっきからイッてる?」
「はぁはぁ......へ?」
「ん~」と虹夏が掌を僕の腹部に乗せ何かを探っている。
も、もしかして。
徐々に、徐々に下腹部中央に近づいてくる手。
脳内で警鐘が鳴り響き、「それはダメだ」と心の中が危険信号で埋まった。
「ご主人様、やめ――」
「......ここかな?」
ゴリゥ。
そう言いながら虹夏の手が垂直にグッと圧され、僕のお腹が凹む。
「あっ――」
瞬間、まるで容器から炭酸が噴き出したかのような爆発的な快楽の大波が身体を覆い。
ドラックをしたのかと錯覚する程の多幸感と共に、獣のような声を上げながら暴れ回る。
「おぉぉぉぉ゛!!!」
「おー凄い反応」
高まるエレクトロは光の速さで脳に駆け巡り、脳内を――
「なんで!?」
「イかせる訳ないじゃん」
「しょんなぁ......」
刺激がピタリとやみ、嘘みたいに波が引いていく。
ドライオーガニズムを初めて体験した僕はこの時はまだ知らず、経験した事のない種類の快楽。
身体がジンジンと疼き、悦楽の波が全身を浸したかのような快感に圧し潰されそうになった時、それ以外は何も考えられなくなってしまった。
耐えれない耐えれない耐えれない!!
「リョウ......リョウ......」
「......」
涙を流しながら、彼女の名前を呼びそれでも耐える僕を感情の籠った眼で見下ろす虹夏。
「言うだけで良いんだよ?」
「言えにぁい~!」
「聞いても誰にも言わない。私と明日香君だけの秘密。それでもダメ?」
そ、それなら......。
心の中の悪魔が「諦めろ」と感情を誘う。
それに必死になって我慢する僕に追い打ちをかけるように虹夏が再開した。
「――ッ!!!」
「すっごいニチャニチャ言ってるよ? もう我慢できないんじゃない?」
「ふぅ~ッ! っぐ!」
「はいやめー」
「ッ!?」
薄れる理性。
呂律は回らず、思考は定まらない。
も、う......げん、かい。
自身に負けを認めた僕は、最後の意地も貫き通せない自身の不甲斐なさに涙を流し、彼女の名前を呼びながら謝罪を口にする。
「ごめんなざい!! ごめんリョウぅ~」
何か察したのか、僕の腹部に横向きに座り直し足を組むと見下ろしながら言う。
「もう一回聞くね。リョウとはしたんだよね?」
「う、うぅ......し、しました」
「うんしたんだね! 素直に言えて偉いね」
片手で頭を撫でつつもう片手は下腹部を摩る。
キュンキュンと確かに疼く何かは、断続的に刺激をおくり僕の言葉を妨げた。
「うッ! 撫でないでくだざい!」
「それからどうしたの? リョウとはどんな風にエッチしたの? 早く言って」
僕の言葉を突っぱねるように言うと、願いとは真逆に撫でる速度は速くなった。
「うぅ! ふ、普通にエッチして」
「うん」
「それから、お尻でもエッチしました!! アッ! もう」
ピタ。
「何で言ったのに~!?」
「お尻でエッチってどう言う事? 明日香君のお尻でしたの?」
「は、はい」
「どうやって?」
下腹部からそそり立つ肉棒へと手は移動し、ゆっくりと扱き出す。
それにより抵抗の意思は消え去り、まるで壊れたジュークボックスのように話し出すのだった。
「ん! あッ! ぺ、ぺにしゅバンドってやちゅで......くっ! お尻に入れられて」
「ふ~ん......で? それだけ?」
「そ、れだけでしゅ!! それでじぇんぶでしゅご主人しゃま!! だからイかしぇて!
「あ~あ。言っちゃったね?」
僕の言葉を聞くと笑いながら反動をつけて立ち上がり、「確かここに」と何やら呟きながら棚を漁る。
そして、振り向いた時、手には見たことのない何かが握られていたのだった。
「はぁはぁ」
息を荒げ、だらしなく口から唾液を垂れながしたまま力なく虹夏を眺めていると。
虹夏はその手に小さな封に入った何かとピンク色の長いコードの付いた物を握り、途中でベッド上に置いてあった電気按摩を手に戻って来た。
「もう時間無いからリョウみたいには出来ないけど――」
封を切り、ピンク色の機械、その先端に塗すと僕の下半身に潜り。
「――ッちょ! ちょっと虹夏――」
同じく僕の肛門に冷たい粘液を塗すと有無も言わさずに人差し指でヌポリっと内部に入れる。
体内に異物感。
虹夏の指らしき物が奥へ奥へと進んで行き、途中で機械のスイッチを入れた。
「ご主人様、これって?」
「ん~......確かさっき調べた時は......もうちょっと奥なのかな?」
「そんな所汚いよぉ」
指を追い出そうと臀部に力を入れ、ジタバタ動くがその行為は無駄どころか自身の首を絞める行動だという事を身体に分からせられる。
「にゃ゛!」
「ここだね」
下腹部の丁度裏に振動するそれが辺り、継続的に甘い波が全身を浸し始める。
催眠術にかかったかのように声が出なくなり、意識が定まらない。
その隙に虹夏はコンドームを僕の血管浮き出る剛直に被せ、電気按摩のコンセントを挿すと騎乗位の姿勢で肉壺に突き入れる。
既にトロトロに粘度を帯びている蜜壺は容易に最奥へと肉棒を迎え入れ、逃がさないように締め上げる。
「あぁ! もう!」
「私も直ぐにイくから我慢して」
水音が鳴り響く。
肉棒からの快楽、肛門からの快楽、全てがぐちゃぐちゃに混ぜ合わさり泥のような気持ち良さが身体一杯に広がった。
最早、何が何やら分からず、今の僕は刺激を求める肉人形になり果てている。
「ん! あん! ......リョウとの思い出消えちゃうほど気持ち良くさせて上げる!!」
上擦ったような声のまま、右手に持ったバイブを下腹部に押し付け、スイッチを入れた。
ブブブブブブブブッ!!!
「もうダメぇ! イぐいぐいぐいぐッ!――」
「くっ!! 私もイくから一緒に」
「「――ッ!!!!!」」
震える僕の身体に虹夏が抱き着く。
汗が蒸気となり、僕達を包み込む。
聞こえるのは吐息だけ。
目の前が真っ白。
何も聞こえない。
ただ感じている。
気持ち良さの波を感じている。
何も考えたくない。
今はこの気持ち良さだけで良い......。
胸一杯の幸せを抱きながら微睡の中へと深い落ちていった。
目を覚ますと、時間ギリギリで余韻を気にする暇もなくホテルを出る事に。
「今日は付き合ってくれてありがとう!」
「......うん」
それぞれ違う道に差し掛かった頃。
肩掛けバッグを揺らしながら、振り返り別れ際の言葉を言う虹夏。
先ほどまで倒錯的行為を極めた者とは思えない、何時も通りの態度に心の中で驚きを隠せないでいた為、反応が遅れてしまった。
見つめ合う二人。
街灯に照らされた虹夏の影が近づき、僕の影と重なり合う。
「ちゅ......大好きだよ」
「ちゅ......」
僕の顔を見た虹夏は小さく微笑み、耳元にそっと近づけ。
――約束、忘れないでね?
「ッ!」
「じゃね~」
飛び跳ねるかの如く走り去って行くのだった。
「......」
そんな遠ざかっていく虹夏の背中を見つめながら、携帯を取り出す。
『新着メールなし』
僕が送ってからメールがない。
電話も来てないみたいだし。
「リョウ......」
自身の行いに対して慙愧に堪えられず、自責の念で胸が張り裂けそうになる。
僕は何て事を......。
踵を返し、帰路に着きながら己の行為を振り返った。
どうすればよかったのかを逡巡し、結論を出し、「そんな事を考えた所でもう意味がない」と吐き捨てる。
今の自分に出来る事は後悔と、リョウに対しての謝罪の言葉を考える事ぐらい。
時間が止まってくれればいいのに。何て考えているとあっという間に家の前に。
ここで、思考に飛んで行っていた意識が戻る。
「ゆー」
確か今日きくり帰ってこないって言ってたっけ。
この時間だとお風呂に入り終わったくらいかな。
ボテボテと仕事終わりのサラリーマンのような元気のない足取りで玄関の前に立ち鍵を開ける。
「ただいま」
もし寝ていた時の為の声は小さく。
しかし、気遣いに反してリビングの方から元気の良い声が。
「おかえりお兄ちゃん!」
虹夏にも勝るその笑顔は、心の中のドロドロとした物を洗い流してくれる。
「ただいま」
再度笑顔で答え、靴を脱ぐ。
「ご飯食べた?」
「うん」
二人肩を並べ、廊下を歩く。
「一人にしてごめんね?」
申し訳なさそうに言う僕に「ううん」と首をふる遊里。
そんな妹の反応に対して『きくりが戻って来たのかな?』と推察しつつ、人の気配がするリビングへ。
「リョウちゃん来てくれたから!」
「......え?」
遊里の言葉と共に、リビングが見えた。
そこには、コントローラーを持ち此方に顔を向けるリョウの顔が。
「おかえり」
その言葉に対し僕は。
「た、だいま......」
と言うのだった。
否、言うしかなかった。
次回『#25 24時』見て下さい。
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