※この作品はR-18です。

高貴なるTS転生大和撫子清楚系美少女JK退魔師巫女が強者足る雄に惨めにも全裸土下座にて屈服した果てに孕んだ挙句、その子供も交尾を懇願するまでに無様にも雌落ちした屈辱隷属花嫁に至るまでの恥辱を晒す軌跡   作:ユキリス

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告白

 

 何やら先程後にした教室の方角から耳をつん裂くような物音が響きグラウの後に追従していたテツは後ろを振り返る。

 

「‥どうした?」

 

 急に歩を止めたテツに対して怪訝な表情を向けるグラウ。

 

「‥いいえ、なんでもないです‥。ただどんなお話をされるのか気になって‥」

 

 自身の思い違いだと断じたテツは丁寧な言葉でもってグラウに問いかけた。

 

「ああ‥なに‥ただこれからの方針について話し合うだけだ。そこまで心配することはない」

 

 可憐な美貌に陰を落として不安に揺れる瞳を向けてくるテツの姿に優しく微笑み浮かべてみせるグラウ。

 

「そうですか‥迷惑をおかけしてすみません‥」

 

 憂を帯びた透き通った宝石のような瞳を伏せて頭を下げるテツ。

 伏せられた長い睫毛によって陰を作り儚げな印象を与えていた。

 

「迷惑とは思っていないさ。お前の問題には前々から相談に乗ってやりたかったんだが‥」

 

 罪悪感を精悍な顔に滲ませるグラウ。

 テツが成績を落としていたのは知っていたしそのことで悩んでいることも理解していた。

 彼とて全く気にかけていなかったわけではないが今までその機会を作ることができなかったのも事実。

 

「わかってます。ワタシがこの学校にふさわしくないことくらい‥」

 

 暗い表情で地面に顔を俯かせるテツ。

 艶やか光沢を放つ黒髪が彼の頬にサラリとかかる。

 鬱陶しく思ったのか癖一つない髪を形の良い耳の後ろにかきあげた。

 何処か色香を漂わせるその仕草にグラウの視線は自然と熱を持つ。

 

「‥そんなことはない。お前だって努力していたじゃないか」

 

 大袈裟なくらいに明るい声で慰めの言葉をかけるグラウ。

 彼は己の経験則から落ち込んだ生徒を肯定することが何よりも大切であることを理解していた。

 

「‥そうですね‥でも‥全然意味がなかったです。きっと努力が足りていないんだと思います」

 

 沈んだ口調で自身を自虐するテツ。

 幼い少女の瞳は自身の不甲斐なさに涙で濡れていた。

 

「それは違う。普通であれば嫌になって学校を辞めていてもおかしくない。しかしお前は逃げなかった。例え成績が上がらなくてもお前の頑張りは俺が認めている」

 

 今語った内容はグラウの心の底から思っていた本心だった。

 無力ながらもなんとか他者に追いついていこうと必死に足掻くテツの姿を見て感心していたのは事実。

 しかしそれとは逆に下落していく成績を見て哀れみを抱いた。

 

「今日までお前のことを放っておいたことは謝らなければならん。すまなかった‥」

 

 本来であればグラウがテツに対して謝罪をする必要など皆無。

 にも関わらず実力で己より劣った存在であるテツに対して律儀にも頭を下げられるのは彼の善良さがなせる事である。

 

「いえ‥悪いのは自分だってわかってるんです。身の丈に合わないのに‥縋り付いていたのはワタシですから」

 

 自身に才能がないことは理解しているテツは自嘲の笑みを浮かべた。

 

「多分‥お話をしてもこの悩みが解決することはないと思います。ワタシはもう男として‥」

 

 取り返しのつかないこと言おうとしていることに自身で気づいたテツはそこから先の言葉を飲み込み口を噤んだ。

 

「テツ‥お前がそこまで思い詰めていたなんて思わなかった。確かに俺は何の役にも立たないかもしれない。だが悩みを言葉にして吐き出すだけでも充分に意味がある。不安なことが沢山あるんじゃないか?」

 

 そこで一旦言葉を区切ったグラウはテツの側まで歩み寄る。

 

「どうか俺にテツ‥お前に悩みを聞かせてほしい。ダメだろうか?」

 

 優しい笑みを浮かべてテツを見下ろしていた姿勢から同じ目線になるようにしゃがみ込む。

 

「先生‥」

 

 意志の篭った力強い瞳に見つめられたテツは自身の下腹部の辺りが熱を持つのを感じた。

 自身よりも優秀な雄を認識して目の前のグラウの種を本能が欲していることを理解した。

 

「はい‥お願いします。ワタシの相談に乗ってください」

 

 自らの雌としての欲望に従ったテツはグラウと視線を絡ませ合いながらしっかりと頷いた。

 

「そうか。良かった。これ以上お前を一人にはしない。安心してくれ」

 

 グラウの心強い言葉に頬を羞恥で赤く染めるテツ。

 その可愛らしい姿を見たグラウは口元を緩めてテツの頭に己の手を無造作に置いた。

 

「んぅ‥先生」

 

 頭を撫でられる心地よさに思わず甘い声が出てしまうテツ。

 

「ッと‥すまない。つい‥な」

 

 桜色の艶やかな唇から漏れ出た声にはっとした表情で頭から手を離すグラウ。

 

「いえ‥嫌じゃないです。先生の手‥ワタシと違って大きくてゴツゴツしてて‥なんだかとっても安心します」

 

 瞳を潤ませて上目遣いで見上げてくるテツ。

 照れた表情を浮かべて両手を太腿の間で擦り合わせる姿に男であった面影は一切ない。

 

「そう‥か‥」

 

 先程の暗い表情は既になく現在はうっとりとした瞳でグラウを見つめてくるテツ。

 普段は暗い表情ばかりが目立つテツの浮かべた笑顔はグラウに多大なる衝撃を与えた。

 彼の脳内に想起されたの目の前の可憐な少女とは対照的に鬱屈とした感情を持て余し心の底から絶望して日々を過ごす以前の男だった時のテツの姿。

 

「お前は‥どうして突然女になったんだ?いきなりで悪いがどうか答えてくれないか?」

 

 グラウはテツが男としての矜持を持っていたことを知っている。

 そんな彼がどうして現在の姿に至ったのかを知りたかった。

 

「‥ワタシはどうやらどちらの性別にもなれるようなんです」

 

 テツのあまりに突飛な発言に瞳を見開いて驚きを露わにするグラウ。

 

「信じてもらえないでしょうが本当なんです」

 

 力ない声で真実を述べるテツにグラウは首を左右に振った。

 

「いや‥今のお前を見れば疑う余地はない‥。しかしそんな特殊な体質があるとは‥」

 

 顎に手を当てて深く熟考する様子をみせるグラウ。

 そんな彼にテツは頬を羞恥で赤くして声をあげる。

 

「あの‥ここでは恥ずかしいので‥誰もいないところで‥」

 

 おずおずと遠慮がちな態度で声をかけられたグラウは己の疑問を一旦切り捨てて頷いた。

 

「ああ‥そうだな。着いてきてくれ」

 

 言葉と同時に互いに勝って知ったる校舎の中を歩む二人。

 吹き抜けの廊下には直視すれば瞳が焼かれてしまいそうなほどの輝きを放つ朝日が差し込んでいる。

 石造の分厚くて重厚な床からは等間隔で聳える屋根を支えるための柱が存在していた。

 豪奢とはいえないが落ち着いた雰囲気が感じられる校舎がテツは好きだった。

 

「‥う」

 

 普段通りの学校が今日は何故か新鮮に感じられたテツは思わず景色に見入ってしまい、立ち止まったグラウの背中にぶつかってしまう。

 

「っと大丈夫か?」

 

 勢いよく自体はそれほど強くなかったものの女の肉体に変化を遂げたことにより、筋力が無くなっていたテツは体勢を崩す。

 しかし間一髪のところで反射神経を働かせたグラウが倒れかけていたテツの身体を抱き止める。

 

「はい‥。ありがとうございます」

 

 地面に頭をぶつける寸前のところで胸に抱き止められたテツは危機に瀕していたにも関わらずグラウの硬い胸筋の感触にうっとりとした表情を浮かべていた。

 

「怪我がなくて良かった。立てるか?」

 

 引き上げられる際に袖口から隆起した筋肉が見える。

 自分にはない見事に鍛え上げられた筋肉に見惚れてしまうテツ。

 

「あ‥」

 

 立ちあがろうとするものの意識が逸れていたせいか足をもつれさせてしまうテツ。

 

「はは無理をしなくても良いぞ」

 

 そのまま地面に尻餅をついたテツのスカートが捲れてしまう。

 露わになる張りのある艶やかな太腿に己に獣欲が鎌首をもたげたのを自覚したグラウは悟られることのないように無関心を装った。

 

「ほら‥」

 

 テツの触れれば折れてしまいそうなほどに細い腰を持って抱き起こす。

 

「あ、ありがとうございます。‥すみません。ワタシ‥普通の人よりちょっと抜けてるところがあって‥」

 

 申し訳なさそうな表情で俯いたテツにグラウは間髪入れずに頭を振った。

 

「気にすることはない。さあこっちに来てくれ。そうだ‥菓子でもつまみながら話そうか」

 

 朗らかな優しい笑みを浮かべて教室の扉を開けるグラウ。

 促されるまま教室の中へと歩を進めるテツ。

 後ろに続いたグラウは慣れた動作で教室の扉を閉めた。

 

「さてそこに座ってくれ。俺は茶と菓子を用意するから」

 

 緊張感を感じさせないグラウの柔らかい言葉に従順に従うテツ。

 若干の緊張を滲ませた面持ちで椅子に着席したテツの正面の机に色鮮やかな菓子の入った器が置かれた。

 

「とっておいたんだが中々食べる機会がなくてな」

 

 目の前に置かれた器の中には一目で高級品だということがわかる程に上品な作りの菓子が入っていた。

 

「あ‥ワタシがやりますよ」

 

 お茶を注ごうとしているグラウを手で制して立ち上がるテツ。

 

「‥どうして自分のことをワタシって言っているんだ?‥もしも言いたくなければ無理に話す必要はないが‥」

 

 茶器を手に持ったグラウは動きを静止させて真剣な面持ちでテツを見た。

 思いがけない質問を受けたテツは一瞬言い淀んだものの意を決して口を開く。

 

「もうワタシはおそらく男には戻れません。ですから言葉遣いも正さなければいけないと思ったんです」

 

 しかし残酷な事実を自ら言葉に出したにも関わらずテツの表情は何処か晴れやかだった。

 

「それは‥本当にお前はそれでいいのか?」

 

 念を押すかのように低い声音でテツに向かって問いかけるグラウ。

 

「はい。いいんです。ワタシはもうわかったんです。自分に才能がないことが」

 

 儚い笑みを浮かべたテツはそこで会話を終わらせてグラウの手から茶器を受け取る。

 

「そうか‥」

 

 テツの決断に対してグラウは何か意を唱えることはなかった。

 ただ肯定と否定をするだけではなく臨機応変に対応をしなければ意味がない。

 そうすることによって生徒の悩みを解消する一歩になり得るのだ。

 

「テツは自分に才能がないと思っているんだな?そしてそれがその通りだったとしても俺はそれが悪いことだとは思わない」

 

 打ち明けた悩みに対して適当に返すのではなく持論も交えて生徒本人を肯定する。

 この年頃は誰かに認められたいという欲求が一際強い。

 誰もが他人に受け入れてもらうことに必死になっている

 それはテツも例外ではない。

 グラウはテツの欲求を正確に見抜いていた。

 

「鬼人族に生まれたからといって必ず強くある必要はないんだ。弱くてもいいんだ。そのことで誰かがお前を責めてきたら俺に言ってほしい。そいつを殴ってでもお前に謝罪させる。できないことは悪いことじゃない。もしも誰も味方がいないなら俺がお前の味方になる」

 

 グラウの言葉には凄まじい熱量が込められていた。

 一度たりともテツから視線を逸らすことなく言い切ったグラウからは一切の嘘偽りは感じられない。

 

「先生‥ありがとうございます。嬉しいです」

 

 力強い意志の感じられるグラウの瞳に見つめられてテツは身体が疼くのを感じていた。

 目の前の雄にうっとりとした眼差しを向けるテツの表情は魔性ともいうべき色香が漂っていた。

 染みひとつない白い肌を赤く蒸気させて桜色の艶やかな唇を真っ赤な舌で舐める姿はグラウの自制心を揺らがせる。

 

「先生ワタシ‥実は今の身体にも悩みがあるんです」

 

 テツは己の雌としての衝動に突き動かされるがままに立ち上がってグラウの手を取った。

 

「‥それは‥女の身体が‥ということか?」

 

 突然白く柔らかい白魚のような指が己の無骨な手に触れたことに形の良い眉を跳ねさせるグラウ。

 

「いいえ‥これを見てください」

 

 否定の言葉と同時に真剣な面持ちでスカートの裾を摘むテツ。

 自然と白い太腿に視線が引き寄せられるグラウの姿になんら躊躇うことなくスカートをたくし上げた。

 

「なッ」

 

 唐突なテツの行動にさしものグラウの表情も驚愕によって目が見開かれる。

 

「見てください‥ワタシはまだ男でもあるんです。中途半端ですよね‥」

 

 翳りを帯びた美しい美貌を俯かせるテツのスカートの中には女性用の下着に包まれた小さいものの明らかに男の陰茎と思しきそれが膨らみを見せていた。

 可愛らしくショーツの下から押し上げているそれは女性の陰核とも見紛う大きさだ。

 

「本当にそれは男の‥」

 

 テツの股を凝視して驚きを露わにするグラウにテツは自嘲の笑みを浮かべた。

 

「はい‥こんなに小さいのに変ですよね。ワタシはまた中途半端な存在になって‥」

 

 悔しさを表情に滲ませて唇を噛むテツ。

 こんな有様では自信が何故女の身体になったのかがわからない。

 これではまた男だった時のように軽蔑の眼差しを向けられるだけではないか。

 テツは無意識ながら男としての自分を完全に消失させることを心の底から願っていた。

 

「‥テツ‥お前は男だった自分を完全に捨てて女になりたいというのか?」

 

 グラウからすれば正気の沙汰とは思えないテツの歪んだ願い。

 唖然とした面持ちで問いかけるグラウに諦観の笑みを向けるテツ。

 

「ええ‥もう男としてのワタシは終わっているのです」

 

 テツの瞳からは他者から否定され続けたが故の深い無力感だけが窺えた。

 

「どうしてそう思うんだ‥例え身体が男じゃなくなっても心は─」

 

「違うんです。先生‥ワタシは実の父親に犯されて興奮する変態なんです」

 

 優しさと厳しさの入り混じる声で諭そうとするグラウの言葉を衝撃的な告白で遮るテツ。

 

「‥なんだと?どういうことだ?」

 

 思いがけない言葉を受けて呆然とした表情で問い返すグラウ。

 

「そのままの意味です。ワタシは昨夜アルフお父様に犯されました。最初はワタシも抵抗しましたが徐々に反抗心も無くして気づけば従順に従っていました。この儀式の時に使う服で命令された地面に頭を垂れてお尻を挙げていやらしく懇願しました。恥ずかしいことにワタシは自分よりも強い男性に媚びを売ることに悦びを感じてしまいました。だってワタシは男だったのに無様にアルフ様に屈服して♡これがワタシの本性なんです♡女になる前からずっと周囲から軽蔑の視線を向けられてきて。もう努力するのに疲れました。誰かが誉めてくれるわけじゃないですし。ワタシは昔から他の人よりできないことが沢山ありました。勉学も武道も全然身に付かなくて途中で投げ出してしまいました。だから決めたんですワタシは男の人に媚びて生きていくって♡もうダメなんです♡おちんぽ様に奉仕した時に濃厚な雄の匂いと味を感じてワタシはお父様の子種が欲しくなってしまったんです♡でもお父様はワタシの中に入れてはくださいませんでした‥。だからワタシはこんな中途半端な身体なのです」

 

 途中から熱に浮かされたように延々と昨晩の出来事を語るテツ。

 

「‥お前が‥アルフさんと‥?」

 

 そのあまりにも信じ難い内容に驚愕によって目を見開くグラウ。

 

「ええ‥お父様がワタシに雌としての悦びを教えて下さったんです♡‥でもまだ足りないんです。ワタシの中におちんぽ様を迎え入れればきっと‥」

 

 興奮から頬を蒸気させたテツは言葉を区切るとグラウの身体に身を寄せた。

 テツの身体から発せられる雄を誘惑する甘い体臭がグラウの鼻腔を擽る。

 

「先生♡ワタシのことを女にしてもらえませんか?」

 

 豊満な乳肉をグラウの硬い胸板に押しつけて甘く囁くテツ。

 グラウの鍛え上げられた胸筋に押し潰されたテツの乳肉は淫靡に形を歪めている。

 

「俺は‥」

 

 グラウに強靭な精神があまりに魅力的な雌を前にして一方を踏みとどまらせていた。

 彼とて異性との経験が無いわけではない。

 故にテツの誘惑に抗うことができた。

 

「お前は焦っているように思える。お前が男の時に求められていた強さを得ることが嫌になっているのはわかる。だがもう一度しっかり考えてみた方がいい。女になる以外の方法の他にお前にとっての最良の選択が見つかるかもしれない」

 

 テツの肩に両手を置いて落ち着いた声で諭すグラウ。

 伊達に長年勤めているだだけはあってその言葉には染み渡るような説得力があった。

 

「‥わかりました‥」

 

 しかし教師として選んだ最善の選択がテツに響くとは限らない。

 態度では納得した様子を示したもののテツの瞳には嘆きの色が浮かんでいた。

 

「そうか‥わかってくれたか‥」

 

 心底から安堵した面持ちで自身から身を離すテツを眺めるグラウ。

 

「はい‥今日はワタシの悩みを聞いてくださりありがとうございました」

 

 深々と頭を下げて感謝を示すテツ。

 グラウの目線からはテツの表情を窺い知ることはできない。

 

「ああ‥しかし‥もういいのか?俺はまだまだ話をしていても構わないんだが‥」

 

 先程まで肉体関係を迫っていたにも関わらずあまりの切り替えの早さに未練を見せるグラウ。

 

「いえ‥これ以上は‥‥またおかしなことを言ってしまうかもしれないですから‥」

 

 淡々とした様子で顔を上げたテツ。

 まるで先程の出来事が嘘であったかのような振る舞いだ。

 

「そうか‥俺も無理をさせたいわけでは無い。では‥どうする?一緒に教室に向かうか?」

 

 気落ちした様子のテツに朗らかな表情で優しく声をかけてくるグラウ。

 

「流石にそこまでしてもらうのは申し訳ないです」

 

 何処か悲しげな表情で首を振るテツは視線を教室の出口へと向けた。

 

「そうか‥一時限目は儀式の練習だ。‥お前は女達とやってもらう」

 

 グラウは一瞬躊躇いを見せたものの最終的にはテツの願い通りの配慮を示す。

 

「‥ワタシの希望を優先していただいてありがとうございます」

 

 苦笑を浮かべて頭を下げるテツ。

 

「これくらいはさせてくれ。‥いそいだ方がいい。お前は女としての儀式は初めてなんだ。おそらく準備に時間がかかるはずだ」

 

 爽やかな笑みを浮かべて左右に首を振るグラウ。

 

「はい。本当に今日は何から何までありがとうございました」

 

 再度頭を下げたテツは最後まで何処か名残惜しげに教室を後にした。

 

「ふう‥」

 

 テツの廊下を歩む足音が聞こえなくなったことを確認したグラウは安堵の表情を浮かべてため息を吐いた。

 

「まさかあいつがあんなことを言い出すなんてな‥」

 

 嘆くように漏れ出た言葉だが誘惑されたことによって雄としての本能が刺激されたのは事実。

 その呟かれた懸念の言葉は誰に聞かれることもなく茶器から立ち昇る湯気と交わり、共に霧散して消えた。

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