※この作品はR-18です。

高貴なるTS転生大和撫子清楚系美少女JK退魔師巫女が強者足る雄に惨めにも全裸土下座にて屈服した果てに孕んだ挙句、その子供も交尾を懇願するまでに無様にも雌落ちした屈辱隷属花嫁に至るまでの恥辱を晒す軌跡   作:ユキリス

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終息

 

 

 

 

 

 

 

 

 他方その様にして、何処か驕りすらも態度に示して窺えるエメルを目の当たりとしたリリーはこれに対して、酷く美貌を顰めて思われる。

 

 

 

「ふ〜ん‥。もしかしてリリーを侮っている様なら、それはと〜っても不敬に過ぎるよねぇ。でもでもぉ、それならもうキミにはここで死んでもらうしかないかなぁ」

 

 

 

 それ故に自ずと自らの心中に対して抱かれた思う所を語り見せるに伴い、自身の上体を殊更に深く落として見て取れる。

 

 

 

 そうしてその機能美が大いに見受けられる肉体から窺える姿勢は、これからに待ち受ける死闘への備えに違いなかった。

 

 

 

 どうやら自らの一撃にて先方を討ち取る腹積りの彼女は、自身の最善と思われる体勢を決め込んだ模様である。

 

 

 

 であるからしてそれに応じては、これに際して相手方へと構えられた細剣の刀身が、殊更に輝いて見える。

 

 

 

 しかしながら、これを前としたエメルの側はといえば、特段焦燥を露呈させることもなく、寧ろ余裕さえも露わとして見せた次第。

 

 

 

 そんな彼女は今し方に至極一方的に述べられた口上に対して応じるに際しては、何処か芝居掛かった受け答え。

 

 

 

「戯言を語ってくれるのも良いけれど、少なからず貴方よりかは、わたしの方が幾分か懸命だと思うわ。それと‥」

 

 

 

 そうして自身に対して、まるで意識を惹きつける様に対峙するリリーを依然として煽り散らすエメルは、ここぞとばかりに言い放つ。

 

 

 

「後ろを見た方がいいわよ」

 

 

 

 際してはこれでもかと挑発的な微笑みを称えた彼女は、鮮明に窺える程の三日月を口元へと形作る。

 

 

 

 そしてその刹那の瞬間に、果たして事は起こった。

 

 

 

「くッ」

 

 

 

 それは極めて唐突な出来事であり、これに対して反応するに及ぶには、リリーはあまりに幼く過ぎる。

 

 

 

 であるからしてその様に果たして彼女の身へと襲い掛かったのは、酷く暴力的な打撃に他ならなかった。

 

 

 

 都合上そんな始末の油断を晒していたリリーは、自身の及ばない衝撃を受けたままに肉体を吹き飛ばされる憂き目と相成った。

 

 

 

 お陰で、依然として遠目に同所をの光景を窺っていた姉弟両名の傍らへと、凄まじい勢いにて身体を転がされる羽目となる他にない。

 

 

 

 一方で、今し方にそんな瞠目して然るべき惨状を、ただの蹴りの一振りで成してしまった、たった今に瀕死の状態から復活を果たしたレメラといえば、何処かしてやったりとでも言わんばかりの塩梅の面持ちを露わとした。

 

 

 

「本当に嫌になるわねぇ。今にここに倒れている男の生命を拝借したわけだけれど、甚だ不本意だわぁ。どうせなら、若い男の子に越した事はないわねぇ」

 

 

 

 そしてこの様に、先程に倒れ伏していた無様な姿を晒していた時分とは一転して、事ここに至っては、殊更に至極意気揚々とした振る舞いを呈している。

 

 

 

 何故ならば、先程まではレメラに倣いこの場へと息を引き取っていた荒くれ者の肉体から、今にこそ、その生命力を吸精したが所以。

 

 

 

 どうやら先にエメルから与えられた術の解放を言われるがままに試みたレメラが、荒くれ者の身体におけるそれを余す所なく吸い取ってしまった模様である。

 

 

 

 そんな始末の荒くれ者の死体はお陰で、後者からの術でもってして実行された効果が故に、まるで干からびた乾物の如き有様となる他になかった。

 

 

 

 しかしながらそれが功を奏したレメラの肉体からは、先程の様子とは一変して最早快調とさえ称しても、なんら差し支えないまでに回復の兆しが見て取れた。

 

 

 

 その様にしてあまりに姿を異として変貌させた彼女を目の当たりにした、側からこれを眺めているマリアは、至極美貌を顰めてすらも窺える。

 

 

 

 であるからして、不意を突かれてしまった先程の防戦一方だった状況とは攻守逆転の機会を勝ち得たエメルとレメラの両名だろうか。

 

 

 

 一方その様にして彼女等面々とは対称的に、その美貌から不快感を鮮明なまでに露わする憂き目を見る羽目となる次第のマリアである。

 

 

 

 他方、そんな依然として静寂の帳が舞い降りる運びと相成った膠着して窺える事態においてのリリーはといえば、今し方に不覚をとってしまった折に、この場における民家の壁すらを突き破り、何処へとも姿を消していた。

 

 

 

 全く予想だにしない闖入者に思いがけない不意を突かれて、予期せずして同所における戦闘から退場する憂き目と合う羽目となる次第のリリーだろうか。

 

 

 

 そして同所において形成逆転を成し得たエメルのレメラ両名にとってそれは、極めて都合の良い状況に他ならない。

 

 

 

 であるからして、そんな自らの置かれた現状を鑑みたレメラの妖艶な微笑も、自ずと深まりを見せた。

 

 

 

「うふふ、ねぇねぇエメルちゃん」

 

 

 

 そして吊り上げられた鮮やかな艶かしい紅色の唇は、それに伴っては、次なる言葉をここぞとばかりに繰り出して見受けられる。

 

 

 

「何かしら?」

 

 

 

 一方、そんな先程の瀕死の惨状とは大いに異として耳とできる響きに対して応じるエメルは、これに自らの傷を癒しながらに受け答えた。

 

 

 

 先にリリーからの刺突により穿たれたそれを、驚異的な程に膨大なまでの魔力を用いて、みるみるうちに完治させてしまう様に、荒唐無稽に過ぎる光景が見て取れる。

 

 

 

「彼方を見てみなさいなぁ。良いご身分にも散々此方が痛ぶられている様子を傍目に眺めていたあれを」

 

 

 

 そうして彼女の疑問に対して続けられるに際したレメラの瞳はといえば、何処か危険な色を帯びた眼差しをマリアとその弟へと向けられている。

 

 

 

 どうやらその忌々しげに歪んだ艶かしい美貌から窺える鬱憤を鑑みるに、並々ならぬ不平を抱いている模様。

 

 

 

「ええ無論、わたしとしても実に不本意甚だしい限りだわ。そうねレメラ、貴方の言う通り身の程を弁えさせる事も吝かではないわ」

 

 

 

 そうしてそんなレメラの淑女然とした振る舞いすらも取り繕えていない姿を見て取っては、これに対して首肯をみせるエメルの側が肯定を示すばかり。

 

 

 

 そんな調子で結論へと至り、自ずと姉弟の元へと足を向ける彼女等二人は、何の躊躇いもなく歩みを進める運びと相成った。

 

 

 

 他方、そんな塩梅の二人が自らへと次第に距離を詰めていく光景を、遠目に目の当たりとしては、あからさまに見下した視線に伴い、酷く憂いの翳る美貌を晒して見せた。

 

 

 

「まさか自らこのわたしに、愚かにも挑むだなんて、本当に不敬にも程があるわね。それに、あの子はどうしてああも慢心が過ぎるのかしら‥。それで自らを貶めていたら、おかしなものね。でも此方を害そうと言うのであれば、貴方達もそれ相応に覚悟した方が身のためよ。何故なら貴方達はこの場から逃げおおせる唯一の機会を自ら手放したのだから。だってそうでしょう?貴方達は今からこのわたしに惨めたらしく殺されてしまうもの。いいえそれは少しばかり語弊があるわね。そうね、わたし自らが慈悲を与えてあげるのだから感謝しなさいな」

 

 

 

 それに際しては、眼前から迫り来るそれに対して平素通りの口上を述べ立てるマリアは、自身の腰元の剣帯から、自らの愛用しているエストックを抜き放つ。

 

 

 

 そして鞘から解き放たこれは凡そ武器としては酷く長大に過ぎる形をしていたがそれに相反し、刃渡りの大きさはそれ程でもない。

 

 

 

 けれど大剣と称するには幾分か小さな、しかしながらそれでも見目美しい少女が持つには酷く似つかわしくない不相応なそれは、殊更に鋭利な武器としてその性質が窺える。

 

 

 

 そうしてマリアへと迫り向かうレメラのエメル両名へと構えられた極限にまで研ぎ澄まされた刀身は、これを前とした人々を思わずゾッとさせてしまう程に美しい眩いばかりの輝きを見せ付ける。

 

 

 

 その様にして眼前にエストックを掲げたマリアの姿のあまりに美しい光景を見て取っては、これに人々は気圧される他にない。

 

 

 

 そしてそんな絶世の麗しい美貌を晒すマリアの佇む姿を前とするのは、無論今し方に彼女と相対するレメラとエメルとてなんら例外ではない。

 

 

 

 けれどこれを目の当たりとした後者の二人の側はといえば、特段及び腰になるわけでもなく自らの足を運ばせる。

 

 

 

 お陰でそんな、如何にもマリアの為だけに誂えられたかの如き不遜に過ぎる、あまりに鋭い凶器を見て取ったレメラとエメルであったがしかし、寧ろこれに酷く凄惨な微笑を浮かべて見せる。

 

 

 

 であるからしてこれに対して応じるに際して酷く気分を害した様にして、美貌を歪ませたマリアはといえば、これまた眼光も鋭く眦を釣り上げる。

 

 

 

 そうしてそんな異様な程に重苦しい緊張が走る同所において硬直した一同は、殊更に逼迫した状況を呈して窺える。

 

 

 

 お陰でそんな雰囲気を厭うたマリアは、依然として今し方に繰り広げられている今現在の事態に対して恐れ慄いている自らの弟へと言い放つ。

 

 

 

「アイ、貴方はよくよく見ていなさい。このわたしの姿を」

 

 

 

 その様にして、まるで及び腰となる姿も皆無に窺えるマリアはといえば、そう締め括るに伴い、先手必勝とでも言わんばかりに駆け出した。

 

 

 

 そして、彼女自身の妹に倣い、その身に似合わぬ健脚でもってして、圧倒的な走力を見せつける肉体のそれは、この場に居合わせている観衆の人々を驚嘆させてしまう程に凄まじい身体能力に他ならない。

 

 

 

 けれどもこれを目の当たりとしても尚しかしながら、マリアと相対する運びとなるレメラとエメルはといえば全くその限りではない。

 

 

 

 何故ならば後者は先程に文字通り、件の荒くれ者から生命力を例によって、吸精の術によりそれを自らの糧としたが所以に他ならない。

 

 

 

 つまる所、マリアが今し方に相対する先方の内、その片割れである相手方の力量は、青天井に高められているが為。

 

 

 

 それ故に、特段それは慢心しているわけでもなく、その心中は高慢と称するよりか、寧ろ自らの実力に対して裏打ちされた誇りと言ってもなんら差し支えはないまでに、矜持であると称して然るべき代物だ。

 

 

 

 何処からどの様にして見て取っても、その至極超然として思われる立ち振る舞いは、先程まで不意を打たれて瀕死となる惨めったらしい、憂き目と相成っていた当の本人とはあまりに態度を異として窺えるのだから、その堂々たる姿は凄まじいまでに変わり様。

 

 

 

 そんな始末のレメラの極めて意気揚々とした振る舞いは、酷く手練れを誇るとすらも思える先に倒れ伏していた無様からは一転したのものだから、実に大したものだ。

 

 

 

 その様子から鑑みるに、穿たれた傷もすっかり完治した姿を晒す彼女の肉体の程は、すこぶる快調な模様。

 

 

 

 どうやらそうして真正面からマリアに対して臨むレメラは先方へと、まるで挑む様に艶やかな流し目を送って見受けられる。

 

 

 

 であるからして、自身の力に対しての自信の程をあからさまに露わとしたレメラと、その自らの仲間の術に絶対の信頼を置いているエメルはといえば、一切の動揺もなくマリアと対峙する運びとなる。

 

 

 

 であるがしかし、そんな様子を晒す前者の彼女等二人に対して、何ら意に介することもない後者は驚愕に値する程の疾駆を披露する。

 

 

 

 だから都合マリアの斬撃は、一流の才気に満ち満ちた技巧でもってして、極めて凄まじいまでの軌道を描く。

 

 

 

 まるで空間を切り取るかの様にして、突風さえも刀身に纏う人外染みたそれは、相対する先方の真正面から虚空を迸る。

 

 

 

 お陰でその目にも止まらぬ速度にて繰り出された眩いばかりに輝きを呈する刀身は、そのまま寸分違わずに狙い定めたるがままに、レメラへと軌跡を取った。

 

 

 

 これに対して刹那の暇すらも与えられずに迫り来られた側のレメラも同様に、己が全力を賭して迎え撃つ。

 

 

 

 

 何故なら自身に放たれて見て取れるそれは、対峙する相手を絶命へと誘う、圧倒的なまでに研ぎ澄まされた、最早完成されているとまで称してもなんら差し支えのないまでに隙がない、達すれば確殺に至る刺突に他ならないが所以。

 

 

 

 

 そうして相手方との距離を殺して肉薄したレメラの間合いへと踏み込むマリアの渾身の一撃はしかしながら届くには及ばなかった。

 

 

 

「なッ」

 

 

 

 本来であれば確かにレメラの肉体を突き破るべくして空間を穿たる剣線の軌道は無常にも同所における第三者から与えられた横槍により妨げられる憂き目を見る運びと相成った。

 

 

 

 お陰で細剣の担い手たるマリアの側はといえば、自らの手中へと納めたエストックの柄へと伝わる異様な感触に対して、驚愕に彩られた美貌を晒すこととなる。

 

 

 

 都合これに応じるに際した、極めて困惑を帯びた面持ち露わとする他にない彼女であるがしかしそれでもすぐさま我を取り戻す。

 

 

 

 であるからしてそんな始末の彼女は自らと先方の対峙する相手方から距離を取るべくして、後退を試みるものの、まるでその空間に固定されてしまったかの様にして動かない、自身が握るエストックの有様に漸く及びがついた。

 

 

 

 故にそれが今し方に己をこの場へと縫い付ける様にしている事実にも悟るに至るマリアは、改めて自身の眼前に広がる光景へと視線で見遣る。

 

 

 

 そしてその常人離れした速度で放たれたエストックの刀身を阻んだのは果たして、誰の目からも鮮明に窺える程の決して武器ではないそれは、確かに生身の五指の形をして見て取れる。

 

 

 

 そして驚愕すべき事に、そのあまりに無骨の過ぎる掌は素手であるにも関わらず、マリアの今し方に繰り出したエストックを手中へと納めている凡そ現実離れした、まるで信じられない様な荒唐無稽な光景が窺えた。

 

 

 

 それに続いて突如として伸ばされたその手は、刀身を鷲掴みするがままに都合身を硬直させて身動きすら叶わないマリアの肉体を思い切り吹き飛ばす。

 

 

 

「くッ」

 

 

 

 そう、頑なに自らの武器を離すことをよしとしなかったマリアは、自らが武器足るエストックごとそれを握りしめたままに、放り投げられてしまう羽目となったのだ。

 

 

 

 そうして何処へともなく自らの妹同様の憂き目に倣うマリアの肉体は、同所へと所在している建物群を突き破るに至る姿が見て取れる無様を晒す。

 

 

 

 何故ならばそうして安易そのあまりに人外染みたこれを可能としてしまうまでに、今し方に実現したそれを成した巨漢の男は、まるで岩男の如く強靱なる肉体を誇るが所以に他ならない。

 

 

 

 それ程までにその巨大なる大男は、同所に置いて立ち並ぶ民家の程に、極めて長大にも聳え立ってさえも見受けられる。

 

 

 

「そこまでにしておけ」

 

 

 

 そしてこれを成した張本人である筋骨逞しい男はといえば、至極平静な振る舞いで厳かにも言い放つ。

 

 

 

 こうしてその様に辺りを睥睨するに伴い、この場へと威圧感を露わとするに際した男は、巡らせた眼差しを依然として立ち竦むアイに定めるに捉える。

 

 

 

「ユキ‥なのか?」

 

 

 

 そしてそれに応じて続けられた言葉は、この場には存在しない人物に対しての名前を呼び掛ける台詞。

 

 

 

 際してはこれに伴いまるで、超人さながらの動きを見せた男は、凡そその大柄な外見には見合わない凄まじい身のこなしでもってして、アイを自らの腕に掻き抱くに至る。

 

 

 

 しかしながらそれは至極荒々しい振る舞いであると共に、抵抗を許す事なく捕らえてしまった手際は、有無を言わせぬ一連の出来事に他ならなかった。

 

 

 

「え‥」

 

 

 

 これに対して酷く狼狽を露わとする他にないアイはといえば、極めて困惑に彩られた面持ちを呈している。

 

 

 

 であるからしてそんな有様の彼の姿を見て取って、これに拘っている暇はなく思われるそれを理解に及ぶ男にはなんらこれを意に介する様子は見られない。

 

 

 

 そんな始末の偉丈夫な彼の鋭利な眼光が、これを側に眺める観衆に徹する限りのエメルとレメラに視線で捉える。

 

 

 

「して、貴様等は一体何をしている?此方と交わした契約に相違がある様に思われるが‥。今はまだその時ではないとの結論を出した筈。故にこの場は引け」

 

 

 

 その様に自らもアイを両腕に抱えたままにこの場から踵を返すに伴い言葉を続ける巨漢は、質量さえ感じ取れる程の声色でそうして締め括る。

 

 

 

「待ちなさいッ」

 

 

 

 しかしながらそんな彼の背に追い縋る様にして壮絶にも美貌を歪ませるマリアは、再三に渡り接敵を試みるものの、だが彼女の肉体はそれを許さない。

 

 

 

「貴方正気なの?今すぐその子を離しなさいッ。さもなければッ」

 

 

 

 そう、今し方にその身に余る衝撃を受けた彼女の依然として幼き身体からは、これを許容する程に頑健ではない様子が見て取れる。

 

 

 

「くッ」

 

 

 

 それ故に惨めにも地面へと否が応にも片膝をつくことしかままならないマリアは、必死の形相で眼前の人攫いを見送る他にない。

 

 

 

 何故ならば先に吹き飛ばされた折に開けてしまった相手方との距離があまりに遠目にも窺える程であるが所以。

 

 

 

 一方でそんな有様の彼女とは対称的な調子で巨漢からの言葉に応じる様子が見て取れるのがエメルとレメラの両名である。

 

 

 

「あらぁ、確か貴方はフウガと言うのだったかしらぁ?そうねそうは仰るけれど、だけれど相手方は随分と弱っている様よぉ?であるのだから、これを逃す手はないと思うのはわたしの勘違いとは、とても思えないのだけれど?」

 

 

 

 そしてそれに対して酷く顕著な反応を示したのは事ここに至るに際して、この場の誰よりも痛め付けられた経緯を辿るレメラに他ならない。

 

 

 

 だがしかしこれを受けるに応じた巨漢の逞しい男はといえば、酷く淡々とした物言いで只々一蹴する限り。

 

 

 

「長居は無用。此処に留まれば必然否が応にも身を晒すこととなる。それはあまりに悪手に過ぎる。であればこれ以上の深追いは不要だ」

 

 

 

 そうして至極力強い切長の瞳に捉えられてしまったレメラとエメルの二人はこれに気圧された様にして、自ずと自身も踵を返すに伴い肩をすくめた。

 

 

 

 どうやら素直に渋々ながらにも男の言葉を受け入れるに応じる彼女等は、自らの背中へと驚嘆に値するべき事に、漆黒の翼を顕現させる。

 

 

 

 そして次の瞬間にそれを羽ばたかせたエメルとレメラの二人は、上空へと浮上すると共に言い放つ。

 

 

 

「貴方はその抱えている子を一体どうするつもりなの?」

 

 

 

 対して口を噤むレメラとは異なりエメルのその眼差しが向かう先は、自ずと男から移されてアイへと定められるに至る。

 

 

 

「貴様等がそれを知る必要はない」

 

 

 

 だがこれすらをも有無を言わせぬ物言いで切り捨てる男は、エメルに対して視線を向けるわけもなくこの場を後とする。

 

 

 

 都合これに心底から深い極まるとでも言わんばかりに忌々しげな様子を露わとするエメルとレメラ両名も自ずとこれに倣う他にない。

 

 

 

 そして宙を昇る彼女等二人の姿は、見る見るうちに次第に夜闇に紛れてその形状も視認できない程に、空の彼方へと果てていた限りであった。

 

 

 

 だから自然、これを眺めるばかりであるマリアの側はといえば、絶望に彩られた美貌を晒すがままにしかし、その白金の強烈なる情動に輝くまでに至るに及ぶ瞳は、憤怒の業火を滾らせていた次第であった。

 

 

 

 その双眸には最早眩いばかりの膨大なまでにその身に内包されている極めて荒れ狂う魔力を、殊更に帯びてさえ窺えるが故に、これを見て取ったこの場に居合わせていた観衆は酷く恐れ慄いて気圧される他にない。

 

 

 

 それ故に彼女の激しい衝動が赴くがままに身を委ねて、それに応じて顕現した迸る高密度の魔力は、同所において場を共にする周辺の者達の気を卒倒させるにまでに至った。

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