夜の寝室。
「はぁん♡ ス、スグハッ♡♡ こ、これやばぃぃっ♡♡♡」
「はぁっ、はぁっ……アリアっ、好きっ、好き……もっと、やばくなってっ……!」
ベッドの上で交わっているのは一人の少年と、一人の褐色美女だった。
少年と──直刃はペニスにグッと力を込めながら、膣の奥深くへねじ込むように腰を押し進める。挿入されているアリアがメスのように「あんっ♡」と鳴いた。
「んんぐぅぅぅぅっっ♡♡♡♡♡♡ し、子宮にチンポ刺さってるぅぅっ♡♡♡♡♡」
快楽から逃げようと、アリアはベッドの縁を掴んで己の体を引っ張ろうとする。
しかしそれを予測していた直刃は、咄嗟に彼女の美しいくびれに手をかけた。
お仕置きとばかりに、直刃はベッドのスプリングを巧みに使って彼女の背中にのし掛かる。膣肉はたやすく貫かれ、亀頭が子宮口に限界までめり込む。
「かっ、はっ──♡」
息を詰まらせるアリア。当然この程度で直刃がお仕置きをやめる筈もなく、褐色肌に舌を這わせながらパチュパチュと美尻に腰を叩きつける。彼女の尻には筋肉がみっちりと詰まっているが、こうしてピストンしている分には柔らかくて気持ちのいい肉の塊という感触しかなく、素晴らしいの一言だった。
「アリアのお尻は柔らかいよね。なんでだろうね」
「しっ、知るかぁっ──ぉ゛っ、ぉ゛ぉ゛っ──♡♡♡♡♡」
「すごい筋肉なのにさ、こうやって思いっきりやると……っっ!!」
「あふっぅッッッ──♡♡♡♡」
ぷるんと尻肉が波打つ。おまけに子宮を突いたことで、膣内はいっきに窮屈になり、直刃は射精一歩手前まで追いつめられてしまった。
それでも、直刃はその快感が忘れられなくて、二度、三度と同じ事を繰り返す。そのたびにアリアが甘い悲鳴をあげるので、胸の内にどうしようもないくらい愛おしい気持ちが湧いてくる。
だがやがて射精が本当に目前まで迫ると、次第にピストンも忘れて、下腹部をぷにぷにとしたお尻にただ押し付けてしまっていた。その柔らかさを楽しむように、腰の動きを円を書くようにして回す。
「ぐぅっ♡♡ ぐりぐりすんなぁっっっ♡♡♡♡」
ピストンが収まって一息つけるかとも思ったが、絶え間なくペニスに子宮をほじくられて、結局ただ喘ぐしか出来ない。アリアはただひたすらに直刃に犯され続けた。
されるがままに子宮をいじめられて、されるがままに唇を奪われて、されるがままに乳を揉まれて、されるがままに――
「ゥっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ぐりぐり。ちゅぱちゅぱ。むにむに。ぐちゅぐちゅ。
アリアはとうに思考を放棄し、愛する主から降り注がれる愛情を甘受する。
これこそが、死神達が求めてやまない、直刃の愛だから。
「あへぇ♡♡ すぐはぁっ♡♡♡♡」
もはや喋るオナホールと化したアリアだが、直刃は決して動きを止めない。
もういっそ永遠にこの時が続けばいいのに。
直刃はそんな都合のいい夢想を抱きながら、また腰を振り始める。
そう、いっそこのまま、永遠に――
ーーーーーーー
「それではこれより、第三回マスター奪還会議を始めます」
深夜、暗闇にぽつりと一つの火が灯る。
「はい、拍手」
朱雀の号令と共に、おざなりな拍手がリビングに響く。次いでぷかぷかと浮かんでいた火の玉がテーブルの真上に移動し、輝きを増して辺りを照らした。
丸テーブルを囲うようにして四人の人影。氷室、朱雀、紫羽、雷歌が顔を突き合わせて佇んでいた。
「……」
時刻はとうに零時を過ぎている。こんな時間にこうして集まる事態は滅多になかった。
こころなしか朱雀の表情も固い。
雷歌はぱちぱちと意味もわからず拍手しながら、なんとなく嫌な雰囲気を感じていた。
「はい、ストップ」
拍手が止むと、朱雀はこほんと咳払いを一つ。
「今回の議題はズバリ、あのクソはぐれのアリアよ。このままだと、非常に危険。めっちゃエマージェンシー。だから──」
「対策を考えよう」と、朱雀は不敵に笑った。
そんな朱雀に対して馬鹿を見る目つきで雷歌が手を挙げた。
「しつもーん」
「はいどうぞ」
「何この会議。私、今日は直刃様と一緒に寝る予定なんだけど」
「えーと、それは……その、何となく気に食わなかったっていうか、いっそ諸共追い出してしまえというか……」
「はぁ……?」
いまいち納得のいかなそうな雷歌。そんな雷歌を、朱雀はふんと鼻で笑った。
見下すようなその視線にカチンときたのか、雷歌のツインテールが黄色く発光し、稲光を纏い始める。
「まぁ、雷歌はマスターからのご指名回数第四位だからねぇ。焦るのもしかたないかなぁ?」
「なによ、ご指名回数って?」
「一位は言わずもがなあのクソはぐれだけど、二位は紫羽で、三位がアタシなの。あんたは四位。ぷぷっ♪」
「何それ……あんな事言ってるけど、どうなのよ氷室」
あわよくば味方につけて朱雀を黙らせる、といった魂胆がみえみえだったが、意外にも氷室は微笑するだけである。
「わたくしは別に……」
「……あっそう」
「な、なによそれ!?」
つまらなそうに舌打ちする雷歌。代わりに食いついたのは、朱雀だった。
「わたくしはただ、マスターのお側に仕えるだけですわ……」
「氷室、なんかマスターといい事あったでしょ!!? そうじゃなきゃあんたがそんなに余裕こいて――」
「あら、あんなにマスターと愛し合えた今となっては回数なんてどうでもいいわよ?」
「何正妻ぶってんの、ムカつ──」
「そろそろ主の下に戻ってもよろしいでしょうか?」
いかにも口喧嘩が始まりそうな瞬間、紫羽が全員を一睨みすると三人が三人とも閉口する。
それは単純に格が違うから。強さと言い換えてもいい。三人はあらゆる意味で紫羽には敵わず、故にこうして従うことしか出来ないのだ。
死神とは、そう作られているから。
「……前回の時は主がお喜びになられたので良しとしましたが、こんな事が続くようであれば紫羽は主のお側に戻らせて頂きます」
時間の無駄だと、紫羽は朱雀達に暗に怒りを見せていた。
その裏に見えるのは、絶対的なまでの直刃への忠誠心。こんなことをしている暇があるなら主に尽くせと、言外に紫羽は言う。
氷室と朱雀がバツの悪そうな顔を浮かべる中、唯一雷歌だけは頭の上に疑問符を浮かべていた。
「……てか、なによ、前回って」
「言ったでしょ、第三回って。あんたが来た時もこんな感じだったの。マスター奪還会議は歴史が深いんだから」
「半年もない歴史でしょう」という氷室の指摘をスルーして、朱雀は再び咳払いをする。
「こほん……要するに、あのクソはぐれだけでなく、私達にもかまってにゃん♡ ……って、マスターにアピールする必要があるのわけ」
「んー……まぁ、アイツにこのまま直刃様を独占されるのも癪だしね」
だからこそ今日の直刃との夜は楽しみにしていた雷歌だが、目下最大級のライバルが現れたとなってはただのんびりエッチして終わりという訳にもいかなかった。
考えたくはないが、直刃に飽きられて捨てられるという可能性も出てきてしまう。嫌だ、それだけは絶対に。
「やっぱりね、私達はエッチに重きを置きすぎてると思うの」
「あら、肉便器代表から信じられない言葉が出たわね」
氷室がくすくすと口元を抑えると、朱雀はジト目で氷室を睨んだ。
「茶化さないでよ氷室。これでも真剣に考えたんだから」
「ふふ、ごめんなさい」
「まぁ、だからって代案は無いんだけどね……雷歌は? 何かない?」
「うーん、急に言われてもねぇ……そもそも私達の取り柄なんて、体以外に何があるのよ?」
「ぅっ……」
そう言われると何も言い返せない朱雀であった。
助けを求めるように氷室に視線を向けると、首を横に振られた。
「うそー、氷室は頭脳労働担当でしょー……なんとかしてよぉ……」
「ごめんなさいね、朱雀……」
「どうしよぉ……マスターともっとエッチしたいよぉ……」
「清々しい程にド淫乱じゃない、アンタ……」
「私がド淫乱なのは、マスターにだけですー……」
会議当初の硬さはどこへやら、朱雀は意気消沈とばかりにふにゃふにゃになってしまっていた。
「……主のこれは一時的でしょう。そろそろ朱雀も慣れなさい」
「どういうことよ、紫羽?」
雷歌にはその言葉の意味が分からなかった。ついつい尋ねてしまう。
「主はお優しいので、新参には特に甘いのです。それこそある程度交尾の回数を平均に」
「あー、わかったわかった。なんとなく分かったから、交尾なんて言わないで……」
直刃様とのセックスはもっと純愛なんだからと、げんなりした様子の雷歌。二人の情事も傍から見れば完全なるレイプ現場なのだが、雷歌の好き好きフィルターを介すと途端にラブロマンスになるらしい。
とはいえ、実際のところ確かに雷歌もここに来て少しの間は連日連夜直刃に抱かれていた。今と比べるとその回数は明らかに異常で、だからこそ紫羽の言葉は身をもって学んでいた。
では件のアリアも問題ないのではと思うが、彼女の場合は例えセックスのしていない昼間だって関係なしだ。そのイチャイチャっぷりは全員が危機感を感じるほどである。早くどうにかしないと、と焦る朱雀の気持ちは痛いほど分かってしまう。
「……それで、どうするの?」
そう聞くと何故か目を細めた紫羽と目が合った。
「雷歌、あなた面白い術を持っていますね? 確か主のおちんぽに……」
「んー、あるけど……それが何?」
本当の所は、紫羽が何故それを知っているのか問い詰めたかったが、彼女が底知れないのは今に始まったことではないのでやめておいた。雷歌も紫羽とはそれなりに長い付き合いので、こういった時にニコニコと笑うだけで何も答えてくれないのは学習していた。
「少し試したい事があるのですが……」
「やめておいた方がいいわよ。びっくりするほど中で出されて、精子で子宮が破裂しそうになったわ。処女だってのに直刃様ったら容赦なかった……♡」
ついでに言うならばアレで惚れてしまったのだが。
雷歌はあの時を思い出すと、いまだに胸が昂る。それほどまでに衝撃的だった。
乳房を引きちぎられそうになりながらの、強化チンポの地獄ピストン。雷歌にしてみれば、あれは最も大切な思い出だった。
「それはそれでとても興味を惹かれるのですが、内容はこうです──」
紫羽の顔は、まるで獲物を見つけた狩人のように活き活きとしたものだった。