※この作品はR-18です。

僕と死神と王の証   作:はつのとうこ

21 / 65
二十一話

 

 

 

 

 

 

 アリアが旅に出た。

 旅、というほど長く帰ってこない訳でもないらしいが、話を聞くと、遠方の悪魔を狩りに行くらしい。

 その際、何やら含みのある言い方だったので悪魔とは別の仕事なのではないかと直刃は睨んでいる。しかし、アリアがわざわざ何かを隠すのは考えがあるはずなので深くは聞かなかった。

 別れ際に「あのクソババアが……」と毒づいていたところを見ると、おおかた初代死神とやらに先日の報告をサボった罰として何か命令されたのではないだろうか。それとも今までのフリーダムなはぐれ生活のせいか。確信はないが、恐らくその辺りだろう。

 ただ、道連れにされた雷歌を思うと少し胸が痛む直刃だった。雷歌は特殊な移動方法を持っているらしく、移動時間の短縮にとアリアに引っ張っていかれたのである。おかげで二〜三日もすれば帰ってくるらしいが、それでもあの二人が居なくなると直刃としては少々寂しかった。

 

「はぁ……」

 

 呼べば愛犬の様に寄り添ってくる二人が今日は居ない。彼女達に二日も触れることが出来ない。まさかこれほど気分が落ち込むとは思わなかった。

 キスをすることも、あの体に触れることも、もちろんセックスする事だって出来ない。

 結局、もはや彼女達からは離れられない体になってしまったのである。気がつけば依存しきっていた自分がおかしくて、直刃はベッドの上で一人苦笑した。

 

「どうかいたしましたか、マスター?」

 

 直刃の体に抱きつくようにして横になっている氷室。息を飲むほど美しい蒼い長髪に、宝石のような青い瞳。そして芸術品ように美しい顔立ちだ。グラビアアイドルなど目でもない体つきを、惜しむことなく直刃に密着させている。

 直刃はそんな氷室にちゅっと口づけをすると、「心配させてごめん」と美しい蒼髪を撫でた。

 氷室は尚も心配そうな表情を直刃に向けて、「わたくしがいますわ」と反撃するようにキスをした。

 

「ありがとう、氷室さん……愛してるよ」

 

「ふふ、わたくしもですわ、マスター」

 

 そのまま見つめ合うと、何も言わずとも二人は顔を近づけ合い、レロレロと軽く舌を絡ませた。考えてもみれば静かな朝というのは久しぶりである。近頃は起床と同時に誰かと繋がっていた覚えがある。

 雷歌とアリアが家に居ないのは寂しいが、こんな朝も悪くない。そう思った直刃だった。

 気まぐれにたぷっと氷室の乳を揉みながら、朝のひとときを二人仲良く全裸で過ごす。これはこれで新鮮な一日の始まりだ。

 

「……そういえば、朱雀さんは?」

 

 氷室の巨乳を揉み揉みとしながら、ふと朱雀の姿がないことに気が付いた。このベッドで一緒に朝を迎えない日は今までなかったのだが、今日は何故か姿が見えない。何処へ行ったのだろう。

 氷室は頷くとすぐに答えてくれた。

 

「わたくしの代わりに会社に行ってもらっていますわ。たまにはわたくしもマスターのお傍に置いてください」

 

 なるほどと直刃は頷いた。言われてみれば、朱雀は度々氷室に仕事を押し付けて直刃と共に居た。勿論直刃を一人にさせない意味の時もあったのであろうが、五人に増えた死神を慮ると単に仕事をやりたくなかっただけなのかもしれない。

 いや、そこまでは言いすぎか。彼女もあれでいて結構真面目だ、氷室にやむをえず押し付けてしまった罪滅ぼしとして今日は一人で出勤したのだろう。

 ところで社長不在で会社は大丈夫なのかと問うと、元々あの会社は二人で立ち上げたものだからなんとかなるでしょうと随分乱暴な答えが返って来た。それでも、「仮にも社長秘書ですわ」と茶目っ気たっぷりに言われると、まぁ確かにとは思ってしまう。

 実際、仕事場での彼女がどう言った存在なのか直刃は知らない。詳しく聞いてみると、普段の淫乱さからは想像出来ないが、直刃と出会う前は勤勉なキャリアウーマンだったそうだ。

 

「ほんとに?」

 

 信じられないと首を傾げると、氷室にクスクスと笑われた。

 

「ええ、本当ですわ。会社が軌道に乗るまではよく頑張ってくれました」

 

「へー、そうなんだ」

 

 氷室が言うからにはその通りなのだろう。

直刃は朱雀を少し見直した。どうやら、ただのエッチなお姉さんとは違うらしい。

 一気に胸の内に朱雀への愛情が湧いてくる。褒美にたくさん愛してあげようと思ったが、とにかく、朱雀が今日一日居ないらしい。残念だ。

 

「……ってことは、今日は氷室さんと二人っきりなのかな?」

 

 そう尋ねると、氷室は首を振った。

 

「いえ、紫羽もおりますわ」

 

「あれ、帰ってきてたんだ?」

 

 直刃はびっくりして声を上げた。

 紫羽といえば、昨日なにやら用事があるとかで一日中家にいなかったのだ。我らが変態メイドが傍に居ない家はそれだけで寂しいもので、直刃は違和感のある一日を過ごした。

 

「じゃあ下に行こうか」

 

 直刃の言葉に、わくわくという擬音が付随する。一日ぶりの紫羽に会える。早く会いたい。

 依存度については、実を言えばとうに諦めていた直刃であった。

 

「はい、マスター……んっ♡」

 

 最後にもう一度口づけをして氷室と共にベッドから出ると、部屋着も着ずに寝室を後にする。そういえば最後に家の中で服を着て過ごしたのは何時だろうなどと考えながら、直刃は氷室を連れて階段を降りた。

 もはや家の中でぶらんぶらんとペニスを露出して歩いても何も思わなくなっていた。

 

「おはようございます、主」

 

「おはよう、紫羽さん。お帰りなさい」

 

 リビングに居た紫羽は、いつもどおりメイド服だ。サディスティックな顔立ちに、黒髪の美しいショートカット。淫らなスケベボクロに、エロティックな雰囲気のフチなし眼鏡。いつ見ても圧巻の爆乳はメイド服を内側から押し上げ、限界まで短くしたフリルのスカートは下からのぞき込む必要もなく下着が覗いている。

 更に下を見ると、ムチッとした太ももはガーターベルトによってより一層のエロスを醸し出していて、直刃は早くも股間に血が集まっていくのを感じた。

 なんともエッチなメイドである。ムラムラとしてきた直刃。目線を逸らすように氷室を見ると、そこにも美しい肢体の蒼い女神が居た。

 こうして立ち姿を見ると、氷室の方も相も変わらず美しい体つきだ。直刃の手には全く収まらない氷室の巨乳は今日も美味しそうで、くびれた腰と程よい肉付きの太ももは見ただけで射精しそうになるほど綺麗だ。毎日のように抱いていても未だむしゃぶりつきたくなるような魅力を備えている。

 

「うっ……!」

 

 抵抗むなしく、ビンとペニスが屹立した。亀頭がヒクヒクと女体を求めて震える。

 これが服を着ていた状態ならまだしも、直刃は弁解のしようもないほど全裸である。隠せるわけもなく、二人のエッチな死神は目を細めて舌なめずりをした。

 

「主、ペニスケースの出番でしょうか♡」

 

 パサリと何か床に落ちる音がした。見なくともわかる、紫羽のメイド服だろう。振り向けばボインと大きな爆乳と、目にハートマークを浮かべた淫乱メイドがスタンバイしているはずだ。

 直刃は氷室の近くに避難しながら、必死で理性とペニスを抑える。

 いや待てと。先程まで静かな朝は良いものだと考えていたじゃないかと。直刃はなけなしの理性に鞭打つ。

 そう、朱雀の時だってエッチなおっぱいに打ち勝ってデートに誘えたじゃないかと、自分を鼓舞する。

 ここで紫羽に挿入してしまえば、甘美な女体の誘惑に負けて一日中盛ってしまうのは目に見えている。先日の朱雀やアリアと同様に出かけるにしても、或いは出掛けないにしても、セックスするのはもう少しゆっくりしてからでも良いのではないだろうか。

 直刃は氷室に抱きつき膣口にペニスをこすりつけて、紫羽の誘惑に必死に耐えた。氷室の柔らかい女体に精神の安らぎを求め、ヘコヘコと腰をふる。自我を保とうと歯を食いしばる。

 あれ、もう既に手遅れなのでは。

 何度もそんな思考が頭に浮かび、いいや違うと氷室の美尻を揉みしだく。手遅れな訳がない。

 直刃の頭上で、「あん♡」と艶めかしい声が上がった。

 

「主、紫羽には昨日の夜はあまりに長く感じました。主の居ない世界はなんとも無色なモノでした……♡」

 

 そんな直刃に淫魔は追撃を入れる。氷室に抱きつく直刃に自らの淫らな身体も押し付けて、愛する主を女体で挟み込んでしまう。

 端的に言えば寂しかったのだと紫羽は囁き、超乳を直刃の体に密着させる。紫羽の手は当たり前のように直刃の股間部へと向かい、慣れた手つきで玉袋を弄る。

 ――不味い、このままだとすぐに紫羽さんのエッチなオマンコに食べられちゃう。

 直刃は焦った。そして閃いた。

 

「あああんっ♡♡♡♡」

 

 そう、氷室の膣にペニスを避難させるのだ。こうすれば手出しは出来ない。

 我ながら名案だと、直刃は巨乳に顔を挟まれながらほくそ笑んだ。同時に、これは断じてセックスではないと何度も頭の中で否定し、じゅぶっじゅぶっと腰を振る。

 それにしてもやけに濡れているような――

 

「――あれ?」

 

 気がつけば直刃は押し倒されていた。腰の上には氷室が優雅に佇んでおり、その瞳にはギラギラとハートマークが浮かんでいた。

 

「マスターの朝一番おちんちんは久しぶりですわっ♡♡♡♡♡」

 

 長い髪を揺らし、そして大きな乳房を揺らし、激しい腰使いで腰を振る氷室。直刃はわけも分からず、彼女をアシストするように腰を跳ね上げながら、なんとなく己の失敗を悟った。

 ――そうか、おっぱいでシてもらえばまだなんとかなったかな。

 

 

 

 直刃の夏休みが始まり、既に二週間が経った。モラルが圧倒的に欠如したこの家では、毎日がハーレムセックスである。

 このままじゃやばいやばいと考えていた直刃だったが、肉欲に支配され続けていつの間にやらその思考は隅へ隅へと追いやられ、とりあえずセックスしてから考えようとなどととんでもない思考回路に変貌していた。

 少しでも股間が熱を持ったら挿入、少しでも死神達が愛おしくなったらディープキス、何がなくとも巨乳を揉んでしゃぶりつく。

 

 つまるところ、柊直刃の理性は既に崩壊の一途をたどっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。