【女優キャサリン・マクブライド、歌手ダニエル・ヒースクリフと破局】
【キャサリン・マクブライド、栄華を極めたオスカー女優の凋落】
【マクブライド、精彩を欠いた演技に批判の嵐】
低俗ゴシップ誌の表紙に不快なタイトルが並んでいる。
中身など読む気も起きないが、タイトルを読んだだけで大体の内容が想像できてしまうのは、ゴシップ記者たちのなせる技か。
大方、そのほとんどが憶測という名の想像で書かれたものだろうが、不快なことに変わりない。
そもそも、どうしてこのホテルにはこんな三流ゴシップ誌が置いているのだろう。
私が普段使っている五つ星ホテルには、こんな安っぽい書籍は置いていないのに。
「ちょっとマイケル! いったいどういうことなの? 私をこんな薄汚いホテルに泊まらせるなんて」
私は芸能プロダクションのマイケルに電話をした。この庶民じみた安ホテルを手配したのは彼だ。ふざけているにも程がある。
『勘弁して下さいよマクブライドさん。そのホテルの中では一番いい部屋を確保したんですから』
「一番いい部屋って――そもそもこの安ホテル自体が最悪だって言ってるんでしょ!」
私は思わず声を荒げた。
ニューヨーク行きの便が急遽欠航になったとはいえ、他に良いホテルを探せばいくらでもあったはずだ。
『そう言われても、五つ星ホテルの最上階スイートを取る余裕、うちの事務所にはないですよ。ただでさえ例の事件の揉み消しにお金使ってるんですから』
「全米最大の芸能プロダクションがよく言うわよ」
私は呆れ果てて電話を切った。
別に最上階スイートなど頼んでいない。五つ星ホテルの“普通の”部屋でよかったのだ。
にも関わらずこんなボロ部屋を当てがったのは、私への当てつけに他ならない。
先日、私の物と思しきポルノ画像がネット上にばら撒かれた。
流出したのは、男性器を咥える私の写真と、男の上で腰を振る私の動画だ。
犯人は分かっている。この前別れたダニエルだ。
あの男は、私に振られた腹いせに盛大なリベンジポルノをかましたのだ。
しかも、自分自身の正体はわからぬように。
まったく卑怯な男である。
「落ち目の歌手と別れて何が悪いのよ。私は自分と釣り合った男じゃなければ気が済まないのよ」
オスカー像まで貰った私が、あんな三流歌手と付き合っていたこと時代がそもそもおかしいのだ。
それをこっ酷く振ったらセックスの動画を拡散するなんて、未練たらしいにも程がある。
事務所は当然、写真と動画の火消しに追われた。
すでに拡散したデータを回収することはできない。
必然的に、事務所は写真と動画は低俗な合成だと言い張るしかなかった。
リベンジポルノは法律で罰せられるが、事務所サイドが本物と認めなければ罪は成立しない。
そこまで考えての行動ならば、ダニエルは本当に姑息な男である。
確認のため、事務所に一度だけ見せられた動画と写真は、間違いなく私のものだった。
ダニエルの腰の上で、私がドSぶりを発揮している動画だ。
おかげ清楚で貞淑な大物女優だった私は、声を漏らす男を徹底的に扱き上げるドS女優というレッテルを貼られることになった。
私が自分主体でセックスを進めるのは事実だ。セックスだろうと何だろうと、男に屈するなんてありえない。
だって私は、女優キャサリン・マクブライドなんだから。
それを世間のイメージと少し違ったからって、ここぞというばかりに叩くメディアはどうかしている。
おまけに最近の女優業の不振まで関連させて、落ち目の女優とまで言い張るのはあまりに失礼な話だ。
それにあからさまに態度を変えた事務所の人間たちも気に食わない。
どうせ今電話したマイケルも、社長のゴードン爺さんも、私のポルノ動画で金玉が枯れるまでマスかいてるくせに!
「どいつもこいつも、私を誰だと思ってんのよッ!」
私はホテルの壁に携帯電話を叩きつけた。
勢い余ったためか、携帯電話はヒビだらけになり、壁紙には一インチ大の穴が空いた。
携帯の代金など端金だ。買い換えるなど造作もない。壁紙は事務所に弁償させる。ホテルへの迷惑など関係ない。
「……あのホテルマン、明らかに私のこといやらしい目で見てたわ」
リベンジポルノのことを知ってか知らずか、フロントのホテルマンはいやらしい視線でまじまじと私の身体を見つめてきた。
ホテルマンのくせに。
まるで私をポルノ女優か何かみたいに。
思い出しただけで腹が立ってきた。
このホテルは狭くて汚い部屋だけじゃなくて、従業員も最低だ。
この私にこんな最低のホテルを当てがった事務所も最低だ。
私のことを見下したように語るゴシップ記者も、手のひらを返したように私を馬鹿にする大衆も、セックス動画をばら撒いたダニエルも、何もかもが最低だ!
「私はキャサリン・マクブライドなのよ」
私は穴の空いた壁を睨み付けた。
十三歳で女優としてデビューし、以降様々な映画で主役を演じてきた。
二十歳には自分のファッションブランドも立ち上げ、二十四歳で念願のオスカー像も手にした。
他の人間などクズだと思った。
私は選ばれた人間だ。他の一般人たちとは違うのだ。
しかし人々はちょっと私が醜態を晒したくらいで、鬼の首を取ったように騒ぎ出す。
私が才気溢れる女優だから叩くのだ。
そんなに悔しいなら、自分も他の世界で成功すればいいのに。
「……頭でも冷やしてこよう」
世間の嫉妬に惑わされて、自分を見失うなど馬鹿げている。
私は外の空気を吸うことにした。
外といっても、ここはロサンゼルス市内のうらぶれた路地のホテルだけど。
「やっぱりね……。こんな汚いホテルにベランダなんてあるわけがないか」
いつもの高級ホテルならベランダどころかバルコニーまで付いているはずだが、誰がどう見たって安ホテルであるこの場所に、そんな豪勢なものが設置されているわけがなかった。
言ってみれば、そこは単なる裏口の非常階段。
路地裏の冴えない景色が広がるだけの、しょうもない場所だった。
それでも、気分が落ち着いた。こんな肥溜めのような場所でも人の視線がないだけマシだ。
道を歩けば声を掛けられることが増え、いつしかお忍びでしか外には出られなくなった。
仕事が忙しくてバカンスにも行けないし、こうして仕事が激減した今、ホッと一息がつけるようになったのは皮肉なことである。
一息と言っても、ここはカフェでもレストランでもないただの路地裏だけれど。
「何この臭い……」
異臭がしたので足元を見ると、そこにはあろうことか巨大なゴミ捨て場が設置されていた。よりによってこの非常階段はゴミ捨て場の真上に設置されていたのである。
「もう最悪!! なんて日なのかしら!!」
路地裏に響くくらい大声で、私は悪態をついた。
三流ホテルに新鮮な空気なんて期待しないけれど、まさかゴミ捨て場の空気を吸わされるなんて――。
「みんな私を誰だと思ってるのよッ!」
私は天下のキャサリン・マクブライドだ。こんな掃き溜めで燻っているような人間じゃない。
しかしその悪態がいけなかった。これまで運良く気付かれなかった往来の人間たちに、私の存在が気付かれてしまったのだ。
「おい見ろよ! キャサリン・マクブライドじゃないか!」
私を見つけたのは、誰かを探すようにして歩き回っていた黒人の青年たちだった。
いかにも悪ガキという風貌で、このロサンゼルスという街を象徴しているような出で立ちだった。
「まずいわ……」
あんな低級な人間たちにこんな安ホテルに泊まっていることがバレたら、また変な記事を書かれてしまう。ここは一刻も早く部屋に戻らないと――。
私はホテルの非常口に踵を返した。例の悪ガキたちはホテルの入り口に向かって走っている。この階に私が泊まっていることはバレただろう。早く部屋に篭って鍵を閉めないと、最悪輪姦されてしまうかもしれない。
あんな低俗な黒人たちに犯されるなんて死んでもごめんだった。私を抱いていいのは、一流の地位を築いた白人の男だけだ。黒人でも黄色人種でも、売れない三流アーティストでもない。
「え……?」
しかし私は忘れていた。自分がヒールの高い靴を履いていることを。そしてこの場所が、足場の悪い非常階段だということを。
あろうことか、私は非常階段の上でスリップしてしまったのだ。
女優の私が顔を傷付けるわけにはいかない。咄嗟に顔を庇うようにして身を捩らせたが、それが最悪の選択だった。
着地の仕方を誤った私は、なんとそのまま非常階段から落下してしまったのだ。
しかも最悪なことに、真下は例のゴミ捨て場だった。
私はこのホテルの庶民たちが捨てたゴミ山に、真っ逆さまに落下してしまった。
(私……このまま死ぬのかな)
落下する一瞬の時間で、私はそんなことを考えていた。
いくら下にゴミ山があったとしても、打ち所が悪ければ死ぬだろう。
ゴミと言っても段ボールや紙くずだけでなく鉄くずのようなものも見えるし、最悪鉄パイプのようなものに体を貫かれて死ぬかもしれない。
――私は、キャサリン・マクブライドなのに。
「きゃっ!」
激痛と死を覚悟した直後、しかし想像したような衝撃は訪れなかった。
激痛もない。
運良く頭も打ってない。
下にちょうど柔らかいものがあったのか、ちょうどクッションのようになってくれたのかもしれない。
「なんなのよ……」
それでもゴミ捨て場には変わりない。生ゴミの腐敗臭が鼻腔を刺す。慌てて上体を起こすと、私の綺麗なブロンドヘアーが紙くず塗れになっていた。
それでも、あの黒人たちからは上手く逃れられるかもしれない。奴らは私がホテルの中に逃げ込んだと思っているはずだから、よもや外を探しに来ることはないだろう。
「なんて日なの!」
よもや私がゴミ山に救われるなんて。屈辱的にも程がある。
しかし私はどうして助かったのだろう。
それなりの高さはあったはずだ。ゴミだって柔らかいものばかりではない。
そう。今私の股下のゴミも、かなりの硬さを帯びて――。
「何!?」
その瞬間、股下のゴミがびくんと動いた気がした。
まさかこのゴミは生きている――そんな下らない考えが浮かんだ直後、私は私を守ったものを正体を知った。
目の前に、顔があった。
ゴミ屑に埋もれて、一人の人間が顔を出している。
大柄の男だった。
身体のほとんどがゴミに埋もれているのではっきりとはわからないが、ガタイはよかった。何故なら数メートルの高さから落ちてきた私の下敷きになりながら、ビクともしなかったからだ。
おそらくはアジア人。ChineseかKoreanかはわからないが、顔つきのパッとしない、ビッグフットのような出で立ちだ。
「生きてる……?」
当然ながら私は戸惑った。
こんなゴミ捨て場に人間がいるのだから、真っ先に死体遺棄を疑うのが当然だからだ。
しかしその仮説はすぐさま否定された。
言葉が通じているのかどうかはわからないが、男がこくんと頷いたからだ。
「こんなところで何してるの?」
生きてることを確認できたら、次に気になるのは男がここにいる理由だ。
私は馬鹿げた不注意でホテルの階段から落下した身だが、そんな滅多にない出来事が二人同時に重なるとは思えなかった。
もしかしたらゴミ捨て場を寝床にしているホームレスかもしれない。だとしたら最悪だ。よりによって最下層の人間――しかも冴えない猿の上に、よりによって私は馬乗りになってしまったのだから。
“S...Sightseeing.”
まったくもって意味のわからない回答だった。
観光?
しかもよりによってこんな路地裏のゴミ捨て場で?
不審者にも程がある。
「あなたChinese? それともKorean?」
この男は関わってはいけない人間だ。
そもそも下等な黄色人種と会話するだけでも嫌なのに、私はよりによってこいつに馬乗りになっている。
一刻も早くここを立ち去るべきなのだが、私には確認すべき事柄がまだあった。
“Japanese...”
日本人か……。まあ日本人だろうが中国人だろうが東洋の猿であることに変わりないけど、私は不本意ながら日本人の俳優と共演したこともあるし、可能性はゼロとは言えない。
「あなた、私のこと知ってる?」
焦れったくなり、私は単刀直入に聞くことにした。
私が気になるのは、この大猿がキャサリン・マクブライドのことを知っているかどうか。それ一つだ。
私がゴミ捨て場に落下したことを知っているのは、ここにいるビッグフットただ一人だ。
もしこいつが私のことを知っていたら、何としてでも口止めをしておく必要がある。
私がこんなゴミ捨て場でゴミまみれになったことが世間に知れたら、ますます不快な記事が世の中に広がると目に見えてわかるからだ。
ただでさえ、私はさっき黒人たちに姿を見られている。
私が事務所に邪険な扱いを受け、路地裏の五流ホテルに泊まらされているなどと、不愉快なデタラメ記事が出回りかねない。
そうなったら私は終わりだ。
私はキャサリン・マクブライドなのだ。そんな醜態を一般人共に晒すわけにはいかない。
しかしこの質問は諸刃の剣でもある。
「私のこと知ってる?」などと聞けば、自分が有名人であると白状しているようなものだ。言われるまでは気付かなかったのに、この質問で私が女優だとバレる可能性もある。
“A.Angel...”
予想の斜め上を行く答えだった。
まさかアジア人のくせに私を口説こうとしているのだろうか。
しかしこれではコイツが私を知っているかどうか判断がつかない。
「仕方ないわね……」
このまま見逃すことにリスクもあったが、私は彼を釈放することにした。
このまま質問を続けて正体がバレるのも馬鹿げているし、たどたどしい英語から判断しても、コイツはただの観光客だろう。
「何、これ?」
男の上から立ち上がろうとしたとき、私の手に妙な感触があった。
少しだけ硬い、それでいて柔らかさも帯びた感触。
正体を確かめるために何度か握ったり離したりするうちに、その感触は段々と硬さを帯びていった。しかもゴム風船のようにどんどん膨らんでいく。
その正体が何なのか、手のひらで握った瞬間に気付いた。
「……殺してやる」
それは間違いなくcockだった。
しかも極太で長大な。
あろうことかこのクソジャップは私に汚らしいpenisを握らせていたのだ。
どうしてこんな場所でズボンを下ろしていたのか。ビッグフットの考えることは意味不明だ。よりによって私はコイツの物が脈打つ感覚を手のひらで感じてしまったのだ。
いくら下着越しとはいえ、人生で最悪の感触だった。
正直、コイツのpenisをこのまま握りつぶしてやろうかとも思った。
この私に、あろうことか猿のpenisを触らせるなんて。
しかし私は握力に自信がなかった。
それにコイツのpenisは下着越しにもわかるくらい極太で、女の私では握れ潰せそうになかったのだ。
最悪、その刺激が快楽になってコイツを射精させてしまうかもしれない。
そうなったらもう目も当てられない。キャサリン・マクブライドが劣等アジア人のpenisを掴み、射精を促すのだ。
記事に書かれようが書かれまいが、そんな事態は絶対に避けたかった。
だったらいっそのこと、事務所に頼んでコイツを殺させればいい。
うちぐらい大手の事務所なら、冴えないアジア人の観光客を一人、事故に見せかけて葬ったところでビクともしないだろう。
私はマイケルに電話するため、ポケットから携帯を取り出そうとした。
しかし携帯は先程部屋で壊れてしまったことに気付き、手を止めた。その瞬間だった。
“I'm sorry!! Very very sorry!!”
男は急いで私の体を離れ、その場で――要するにゴミの上に額を付け、平謝りを始めた。
所謂、ジャパニーズ土下座。
演技でも何でもない。必死の懇願だった。
あまりにも必死の謝りようだったので、私は何だか拍子抜けしてしまった。
黄色人種の分際で白人様に無礼を働いてごめんなさい。そんな卑屈めいた殊勝な感情まで伝わってきた。
元々、Sっ気はある方だ。
それが祟って今回の騒動があったわけだし、私が女優を目指したのも、周りの人間からチヤホヤされたいという気持ちがあったから、というのも事実だ。
業界の人間が私に跪くのが気持ち良かった。
同業の人間が私の活躍を尻目に、悔しそうに歯噛みするのが快感だった。
一般大衆に羨望の眼差しを向けられるのが好きだった。
しかし最近ではそれも滅法減った。
あのポルノ動画が出回ったせいで。
いや、本当はそれ以前から女優として落ち目なのはわかっていた。
仕事のオファーは少しずつ減って行ったし、有望な若手が出てくるたび、少しずつ業界の端っこに追いやられていくのも自覚していた。
私はそれを認めたくなかった。
自分で努力して掴んだ地位なのに。
他人を蹴落としてまで這い上がった高みなのに。
今度は自分が蹴落とされようとしてるなんて、キャサリン・マクブライド自身が許せない。
そんな中、こんなに心から私にひれ伏す人間は久々だった。
目の前の日本人は、まるで私のペットにでもなったみたいにペコペコと頭を下げ続けている。
しかも彼は、私がキャサリン・マクブライドであると、おそらく知らないのだ。
そんな人間が私にひれ伏すのは不思議な感じがした。
自分が美しいという自覚はある。
スタイルが抜群なのも知っている。
でもそういうこととは関係なく、彼は私にひれ伏していた。
言うなれば、女優キャサリン・マクブライドではなく私自身に。
それが少しだけ心地良かったのは事実だ。
久しぶりにチヤホヤされて、女優デビューした頃の感覚を思い出したのかもしれない。
方やアメリカでもトップクラスの人気女優。
方や英語も覚束ない冴えないアジア人旅行者。
人生において私たちが交わる可能性なんてゼロに等しい。
本来なら会話することもなかったはずだ。
でもどうしてだろう。
私はこのペットのような青年を可愛いとすら思ってしまった。
体は大きいし、ほとんどビッグフットみたいな出で立ちをしているのに、そんな姿でありながら私に平伏する姿が、可愛らしく思えたのだ。
「いい子ね」
その瞬間、私の中の嗜虐心が鎌首をもたげた。
コイツをペットとして弄ぶことで、日頃のストレスを発散してやろうと思ったのだ。
こんなアジア人、私の美貌と力を用いればどうにでもできる。
殺すことも、奴隷にすることだってできるだろう。
このビッグフットを手懐けることで、私はキャサリン・マクブライドとしての威信を取り戻す気がした。
根拠などまるでないが、コイツを好きにすれば女優として再建できる気がしたのだ。
とはいえ、私の正体を知らない人間に言うことを聞かせるのは簡単ではない。
普段ならキャサリン・マクブライドの名を明かすことでどんな人間でも思いのままだったが、彼の場合はそうもいかない。
ペットを手懐けるには、まずはご褒美と躾だ。
「つらいでしょう? 私が楽にしてあげる」
私はあろうことか、再び男のpenisをさすり始めた。
とたんに男の巨軀がびくんと動く。
penisはまだまだ硬いままだった。この男、私に土下座しながらも興奮は続いていたのだ。なんという食わせ物だろう。これはしっかりとしたお仕置きが必要だ。
「大きいわね……」
下着の上からpenisを扱いていると、段々と硬さと大きさが増してきた。
所謂ボクサーパンツで覆い切れなくなったcockは、半勃起した状態で亀頭の半分だけ顔を出し、やがて急成長するキノコのように下着をはみ出て来る。
この男、態度はペットだが、penisのサイズは猛獣だ。しかもまだまだ肥大化の余地を残している。
このままだとつらそうなので、私は男のパンツを脱がしてやった。
途端に遮るものを失った肉棒と、逞しい玉袋が顔を出す。
アンダーヘアーを処理していないpenisを見るのは久しぶりだ。アジアではまだ下の処理が進んでいないらしい。
「可愛いわね」
penisを露出され、恥ずかしそうにオタオタする男を見て、私は不覚にも可愛いと思ってしまった。
そそり立つpenisは凶悪なのに、そのギャップになぜか微笑ましさすら感じる。
やがて私は、手のひらで直接男のpenisを扱き始めた。
あまりに熱く、硬いpenisは、これまで私がそうしてきた中でも別格の逞しさだった。
大きさに関しては同等のものと出くわしたこともあるが、男根のそそり立ち具合とか、カリ首の出っ張り具合とか、下の毛の生え具合から袋の大きさ、立ち込める汗の臭いに至るまで、全てにおいて逞し過ぎるpenisだった。
(なんて硬いpenisなのかしら……)
どんどん大きく、どんどん硬くなるpenisを扱きながら、私はそんなことを考えていた。
これぐらいの大きさなら、白人の男でも(それでもかなり大きい部類だが)珍しくはない。
しかしこの硬さは規格外だった。
普通大きさに比例してpenisは柔らかくなるものなのに、この男の物は信じられないほど硬かった。
まるでコンクリートか鉄の棒を扱いているようだった。
人を殴れば殴殺できるような、硬い硬いpenisだ。
やがて男は、おそらく最大限にまでpenisを肥大化させた。
天に向かってそそり立つpenisは、あまりに雄々しく、逞しかった。
この猛獣を手懐けたら、私は女優としてトップになれる。
あの華やかな世界に舞い戻れる。
まるで無根拠な理論だったど、私にはそれが自明に正しいことに思えた。
“AHH!!”
男が何か叫んだ後、予想外にそれは訪れた。
大量のcomeshotだ。
少しでも射精の予感があれば、私はすぐに避けるつもりだった。
しかし男の逞しいpenisにあまりに見惚れ過ぎたのか、私は反応が遅れてしまった。
「なんて射精なの……」
結果的に私は、身体全体に男の射精を浴びてしまった。
自慢のブロンドの髪も。
整形疑惑すら湧く整った顔も。
トップモデルとして活動する私の身体も。
あっという間に、男のザーメンまみれにされてしまった。
私の頬や鼻梁、口元に、生々しい白濁液がこびり付いている。
アジア人のザーメンはなんて臭いのだろう。しかも量も濃度も半端ない。
最初の一射目は無理でも続く二射目以降はかわせたはずだ。
しかし私にはそれができなかった。
男の射精はあまりに逞しかった。
その量も。
鼻を刺激するような臭気も。
ピストルのような勢いも。
全てが経験したことのないような逞しさだった。
あまりにも荒々しい射精。
私が彼を射精させたはずなのに、まるで私が“マーキング”されたような気分だった。
言うなれば、躾けていたはずの犬にいきなり精液を浴びせられたような、釈然としない気分だ。
「……まだよ」
私は顔面精液まみれになりながら、再び男のpenisを掴んだ。
躾けの悪い犬は教育し直さなければならない。
私に射精で逆らうのなら、もう射精できないくらい手コキして、泣きながら許しを請わせてやる。
「なんてこと……」
まだ射精したばかりだというのに、男のそれはすぐさま硬さを取り戻した。
出してすぐなのに全く衰えていない。
再びあの逞しいpenisが、私の前にそそり立っていた。
「まだ射精しないの……?」
右手に持ち替え、左手に持ち替え、それからまた右手に戻し、時には両手で男のpenisを扱きながら、かれこれ二十分近くは経過していた。
しかしながら、男はまったく射精する気配がなかった。
さっきはあれほど射精したのに、そのときの精子がまだ私の顔や髪にこびりついたままだと言うのに、男は気持ち良さそうな顔はするものの、一向にあの荒々しいcomeshotを見せてはくれなかった。
「もう疲れたわよ……」
正直、私の方が許しを請いたい気分だった。
ここまでやって射精しないのなら、途中でやめてしまってもいいと思えた。
しかしその選択肢も、頭の中のキャサリン・マクブライドが否定する。
それではまるで、私に魅力がないみたいじゃないか。
この私がよりにもよってアジア人に手コキしてあげてるって言うのに、たったの二度も精液を搾り出せないだなんて
“Why?”
私はついに強硬手段に出た。
アジア人の逞しいpenisを、直接口で咥え始めたのだ。
とたんに先程感じた強い臭気が鼻腔に刺さる。
顎が外れそうなほど極太のpenisに、とても奥まで収まりそうにない長大さ。
そして何よりあの逞しいpenisを咥えているという事実が、私の思考をぼんやりさせていく。
なんて逞しいpenisなのかしら……。
“AHH!!”
気持ちいいのか驚いたのか、男が可愛らしい声を上げる。
それ見たことか。私の手にかかれば、こんなアジア人のpenisなんていくらでも射精させられるんだから。
気分を良くした私は、先程よりも激しく男のpenisを咥え始めた。
わざと音がなるように唾液を絡め、喉の奥まで深くpenisを出し入れする。
口いっぱいに男根の逞しさと臭気が広がり、思わず餌付きそうになるが、それ以上にこのpenisを気持ち良くさせるという奉仕精神のようなものが私をさらなる激しさへと走らせる。
(この私がここまでしてあげてるんだから、さっさと射精しなさいよ!)
脇目も振らず、私は舌や手を巧みに使って、男のpenisを刺激し続けた。
張り出したカリ首を舌先で丹念に舐め取り、唇で搾るように男根を扱き上げる。
手のひらで巨大な金玉を揉み続け、喉の奥で巨大な亀頭を飲み込んでいく。
ゴミの上に跪いて一心不乱に男のpenisをしゃぶり続けるその姿は、きっと娼婦にしか見えないだろう。
男が甘えた声を漏らすたび、自分が状況を支配している気分になれるが、果たしてこの場で主導権を握っているのがどちらなのか、自分でもわからなくなる。
しゃぶれと言われたわけでもないのに、自分からこうして見知らぬ男のpenisをしゃぶり続ける姿は、自分でも不思議極まりなかった。
penisをしゃぶる唾液の音と、時折漏れる男のか細い声が、路地裏のゴミ捨て場に響いている。
仮に下から見られても、私たちはゴミの山に半分埋もれているので、姿を見られることはないだろう。
野外なのに、死角。
そんな特殊空間でpenisを咥えている高揚感のようなものが、少しずつ私を支配していった。
やがて、
“O...OH!!”
英語ではない言葉を叫んで、男は再び射精した。
一回目と比べても何ら衰えのない勢いで、今度は私の喉の奥を目掛けて、大量の精液ぐ飛んでくる。
「んっ、んんっ――」
私は無意識に喉の奥を開いて、男と精液を受け入れる。
ほとんど溢れずに射出された精液は、私の喉を通じて、直接胃の中に注ぎ込まれる。
喉や胃を直接犯されるというのは初めての体験だった。
本来ならこんな汚らしいもの、即座に吐き出してしまうべきなのだろうが、私の身体は不思議と男の射精を拒否しなかった。
むしろ自ら喉を開いて積極的に、私は真っ白な精液の喉越しを愉しんだのだった。
これでしばらく男の興奮も収まるだろう。
そこからはもう私の独擅場だ。悲鳴を上げる男に手コキし続けて、袋の中の精子という精子を空っぽにさせて、泣きながら許しを懇願させるのだ。
「そんな……」
だが私は目を疑った。喉から引き抜いた男のpenisが、再び硬さと逞しさを取り戻していたのだ。
いや、再びというより、射精した後もまったく衰えていない。あれだけの量を射精したのに。この男は化け物なのかしら。
しかしこんなことで怖気付いていたら、キャサリン・マクブライドの名が廃る。
これまでだって何度も危機は体験したのだ。
映画監督のシャブセックスに巻き込まれそうになったこともあるし、ストーカーめいたファンに命を狙われそうになったこともある。
でも私はその度に乗り切ってきた。
だからこそ今の私があるのだ。
「こうなったら奥の手よ」
私は自ら上着に脱ぎ捨て、躊躇いなくブラも外した。
映画女優をしていると、濡場を撮ることも山程ある。そんなときに生娘みたいに躊躇うのは二流だ。
女優なら恥ずかしがることなく、Boobsくらい晒さないと。
「どう?」
私は自信満々の笑みで男を挑発した。
正直、自分自身でもバストの美しさには自信があった。
白人女性として十分すぎるサイズも、乳頭と乳輪の色も綺麗さも、どんなポルノ女優にも負けない自信があった。
モデルの仕事をするうえで、このバストの大きさはマイナスになることもあるけれど、それ以上に私はこのバストで世の男どもの視線を釘付けにしていた。
あの不名誉なポルノ動画が出回ったときも、ネット上では私の身体の綺麗さを賞賛する声が相次いだ。
おそらくあの動画を見て、全米はおろか世界中の男たちがマスを掻いたことだろう。
皮肉にも、あの動画以降、ポルノ女優転身へのオファーもあったそうだ。
そんな屈辱的なことは絶対にしないが、それだけ私の身体が商品になるということだろう。
私の動画を見て一日に十回以上抜いたというコメントを見るたび、私は少なからず高揚していた。
だからと言って、ポルノ女優になんて死んでもならないけれど。
案の定、目の前のアジア人も私のバストに釘付けになっていた。
二つのnippleを瞬きすることなく見つめ続け、その光景を脳裏に焼き付けている。
「あなた、幸せ者ね。私のバストを生で拝めるなんて、そうそうあることじゃないわよ」
妖艶に微笑んでみせながら、私は再び男の亀頭を頬張った。
先程は思わず逃げ出しそうになったが、主導権は再びは私の手の内だ。
このまま射精を続けさせられれば、私の勝ちだ。
「気持ちいい?」
“YES...”
恍惚とした男の表情に、私は征服感と達成感を抱いた。
私にご奉仕されて屈服しない男などいやしない。
ましてや冴えないアジア人の男が、私にひれ伏さないわけがないのだ。
気を良くした私は、自分のBoobsで男のpenisを挟んでみせた。
私のバストなら完全にpenisが埋もれてしまうこともしばしばだが、事この男に限りそれはなかった。
豊満なバストで男根を挟み上げても、亀頭はおろか棒の一部さえも包みきれなかった。
「イキそう?」
私の問いかけに男が首肯する。
それを合図に、私は再び男の逞しい亀頭を咥え始めた。
バストで肉棒を刺激しながら、舌先と唇でグロテスクなまでに巨大化した亀頭を刺激する。
まったく、なんて逞しいpenisなのだろう。
こんなに逞しいpenisをしゃぶり続けていたら、こっちまで妙な気分になってしまう。
「え……ちょっと、やめなさい!」
なんと男は私に咥えられながらも、私のズボンを器用にずり下げてしまった。
やがて男の荒々しい手が、私の尻肉を鷲掴みにする。あまりに突然の出来事で抵抗ができない。私は自慢のヒップを男の好きにされてしまった。
私の尻肉の柔らかさを存分に堪能した後、彼はあろうことか、そのままショーツまでをもずり下げてしまった。
「何するの!」
そのまま押し倒された私は、男にマジマジとpussyを観察されてしまった。
pussyの形にも私は自信がある。
別に手などどこにも加えてないが、私を抱いた男は全員がその綺麗さを褒めてくれた。
そんなpussyを、あろうことかアジア人の粗野な男に観察されていた。
今もなお逞しくそそり立った男根は、このpussyを犯したくてたまらないのだろう。
それもそうだ。私ほどの女が手コキとフェラとパイズリまでしたのだ。その気にならない方がどうかしている。
「後悔するわよ?」
私とセックスして、根を上げなかった男は一人もいない。
皆最後は観念して、私に許しを請うようになるのだ。あのダニエルもそうだった。
しかし男は動かない。私とセックスする以外の選択肢などないという顔をしている。
私の奴隷として、なんてお利口な態度なのだろう。
だったら彼の飼い主として、私がすべきことは一つだ。
「幸運ね。あなたは私とセックスする初めての白人以外の男よ」
私は彼の上に跨って、その巨大な男根の上に、自らのpussyを沈めていった。
「あぁ……」
“AH...”
私とアジア人の声がシンクロする。巨大な亀頭が私のpussyを押し広げ、徐々に膣壁へと侵入してくる。
余りのサイズに躊躇いもあったが、私の膣内(なか)は思ったよりもスムーズにアジア人の逞しいpenisを受け入れた。
(凄い……まだ半分しか入ってないのに)
男のpenisを半分まで受け入れたところで、私は既にイキそうだった。
ダニエルと別れて以来、久しくセックスをしていなかったというのもあるだろう。
さんざん逞しいpenisをしゃぶらされて、知らずに濡れるくらい興奮していたのもあるだろう。
しかし何より、この男のpenisが規格外だった。
大きさもそうだが、硬さが白人の男とは桁違いだ。太く硬く、逞しい男性器は、私のpussyを限界まで押し広げ、更に奥へと侵食してくる。
(これ……本当に全部入るの?)
これぐらいのサイズを受け入れたことは過去にもあった。
しかしそれは、平均的な柔らかさを持った白人のpenisだ。ここまで凶悪なpenisを受け入れたことは一度もない。
そして何より、形が厭らしかった。
パンパンに膨れ上がり、高く反り返ったpenisは、思わず見惚れてしまうほどの美しさを持っていた。
これは黄色人種の、劣等猿の排泄器官で、生殖器だ。
そう自分に言い聞かせても、見惚れずにはいられない。
私は今、自分の人生で対峙した中で、最も男らしいものを受け入れようとしている。
カリ首も厭らしい。
こんな凶悪な出っ張りで膣内を掻き回されたら、私は白人として、キャサリン・マクブライドとして、人間としての尊厳を保てなくなるかもしれい。
それでも、そんな私の意思とは反するように、pussyは男のpenisを受け入れていく。
「あぁ……凄いっ……」
思わず甘ったるい声が漏れてしまう。まさかこんな冴えないアジア人にそんな声を聞かせてしまうなんて、一度も想像したことはなかった。
“Are you O.K?”
不覚にも、アジア人に心配されてしまった。
彼は私が挿入に苦しんでいると思っているのかもしれないが、その実は全然違う。
私はイかないようにするに必死なのだ。
もしこのまま奥まで突き立てられたら、私はあっけなくイッてしまうかもしれない。
「だ、大丈夫よっ! だから早く突き込みなさいよっ!」
だからと言って、こんな冴えないアジア人に屈服するのはゴメンだった。
私はキャサリン・マクブライドなのだ。そして白人の女なのだ。
こんな黄色人種に平伏してたまるものか。
屈服するのはコイツだ。
私の言葉をそのままの意味で受け取ったのか、男は私の腰を掴み、ピストンの準備を始めた。
私の背中に冷や汗のようなものが走る。
これが来る。
今私の膣内で猛獣のように猛っているこれが、私の奥まで侵入しようとしている。
耐えろ私。
私はキャサリン・マクブライドだ。
数多の一流の男たちに羨望の眼差しを向けられたオスカー女優だ。
私の身体とテクニックがあれば、こんな冴えないアジア人の男なんて一瞬で屈服する。
最初の一突きだけ耐えれば。
耐えればそれでいいのだ。
(来る……!)
男は私の尻肉ごと腰を掴んで、私の腰を引き寄せようとする。同時に自らの腰を引いて、自分からもpenisを突き込む準備をしている。
来る。
男の最初の一突きが。
あの逞しいpenisが、私の膣内に――。
(そんな……)
その瞬間、私は頭の中が真っ白になった。
男の逞しいpenisが私の最奥まで侵入し、亀頭が私の子宮口を押しつぶしたとき――。
私は確かに、気を失っていた。
明らかに意識が飛んだ。
一瞬の出来事だったけど、私は意識を飛ばしたのだ。
生まれて初めての経験だった。
これまでの人生で、脳震盪や卒倒を経験したことなど一度もない。
自分の意思とは裏腹に、手脚の力がガクンと抜ける。
遠くの方で、誰かが激しく喘ぐのが聞こえた。
聞いたことがある。
これはオスカー女優キャサリン・マクブライドの喘ぎ声だ。
彼女はホテルのゴミ捨て場で出会った日本人の観光客に、たったの一突きでイかされてしまったのだ。
それも気を失うくらい激しく。
これまでの人生で、経験したことのないくらい盛大に。
(何を言っているの……?)
遠くの方で、日本人が何かを囁いている。
私は徐々に意識を取り戻しつつあったが、まだまだ身体の自由は奪われたままだった。
かろうじて子宮口の入り口で、男の亀頭を捕らえているのはわかった。
また日本人が何かを言った。
知らない言葉だ。私は常日頃から世界中の人間が英語を話すべきだと考えているが、不思議のその言葉は心地よく、私は無意識のうちに頷いてしまった。
その瞬間、私の意識は一気に引き戻された。
子宮口を襲う再びの衝撃。
頭の底が真っ白になるあの感覚。
男がピストンを開始したのだ。
「ちょ、ちょっと待って! こんなの無理よ!」
まだ心の準備もできていないのに、こんな逞しいpenisで突かれたら死んでしまう。
しかし言葉が通じないせいか、男は一度開始した腰の動きを止めはしない。
逞しいpenisは三分の一まで引き抜かれ、硬い亀頭と逞しいカリ首が膣内(わたし)を襲う。
「ダメよっ! ダメだってば!」
まるで私はteenagerみたいにかぶりを振って、男の荒々しいピストンから逃れようとする。
しかしいくら腰を上げて逃れようとしても、男は更に奥まで突き込むだけだ。
私は両手で腰をガッチリと固定されたまま、男のなすがままになっていた。
「あぁっ! 何なのこれっ!」
自然と甲高い喘ぎ声が漏れる。
男が私の子宮口を突き上げるたび、逞しすぎるpenisで私の膣内を蹂躙するたび、とんでもない大きさの快楽が私の脳内と身体中を駆け巡った。
こんなセックス、したことない。
こんな逞しいpenis、知らない。
「あぁっ、ダメっ! 凄すぎるっ!」
率直に言って、意味のわからないセックスだった。
私にとってセックスとは、優れた白人男性を弄ぶためのものなのに。
その延長上に肉体的な快楽があるのに、この男のセックスはいきなり快楽だった。
それにこの男はアジア人で、世界的にも劣った人種なのに、よりによって白人の私を、キャサリン・マクブライドを、完全に性奴隷として弄んでいた。
男が何かを言って、penisを一回り大きくする。おそらく射精するのだろう。
本来なら、人類普遍の真理として、アジア人が白人に中出しするなんてあり得ない。
優性人種が、劣等人種の遺伝子を欲しがるわけがないからだ。
それでも私は、男の上でこくんと頷いていた。
今度は無意識ではない。自分の意思で頷いたのだ。
この男が射精する。
私はそれを子宮で受け止めたい。
ただそれだけが私の頭を支配していた。
男はまた何かを言って、私をゴミ山の上で押し倒した。
いわゆる正常位の体勢でpenisを向けられると、改めて彼の逞しさが実感できる。
私のお腹の上で、これでもかというくらい怒張したpenisが反り返っている。
その姿があまりに逞しくて、私はまるで恋する乙女のように恥ずかしくなってしまった。
こんなものが私の中に入っていたなんて。
そして今また、入ってこようとしているなんて――。
「ああ……また挿入ってくるっ……」
再びpenisを挿入れられただけで、私は小さくイッてしまった。
このpenisが卑怯なのだ。
こんな逞しくて硬いので突かれたら、世界中の女が例外なく乱れてしまう。
たとえ世界中から愛された聖女であろうと、愛すべき夫がいる人妻であろうと、恋を知って間もない少女だろうと、世界中から賞賛されたハリウッド女優であろうと。
「ああっ! 凄いっ!」
男が再び激しいピストンを開始する。騎乗位のときとは違って、完全に主導権を男に委ねたこの体位は、更に私の奥深くを蹂躙した。
パンパンッと激しい音が路地裏に響く。
同時に断続的な私の喘ぎ声も。
「このpenis凄すぎっ! アジア人のpenis、凄すぎるっ!」
もはや周囲のことなどどうでもよかった。
たとえこの姿を大勢の人間に見られようと、私はただこの逞しいpenisに犯されていたい。そう思った。
「まだ、イかないのっ……?」
イクというからすぐに射精すると思ったのに、男はまるで私を嘲笑うかのように、私の気持ちいい部分だけを的確にに突き上げてくる。
男が子宮を突き立てるたび、私は激しくイッていた。
エクスタシーなんて一回のセックスで何度かあるくらいだと思っていたのに、常時イキ続けることがあるなんて――。
「あぁっ! イクッ!!!」
自らイク宣言なんて、普段なら絶対に行わない行為だ。
それにこの瞬間だけでなく、私は男とのセックスで常にイキ続けている。
それでも無意識に、私はそれが何より気持ちいい行為だと知っていた。
自分が絶頂することを自ら宣言することで、更なる快楽の高みに昇れることを知っていた。
実際、今叫んでみて、死ぬほど気持ち良かった。
また意識が飛びそうになるくらい。
いや、実際は小刻みに飛び続けていた。
絶頂で意識が飛ぶたび、男が更なる絶頂で私を呼び戻すのだ。
気絶と覚醒の繰り返し。
シャブセックスをするような快楽が、彼のセックスにはあった。
「ねえ、まだイかないの!?」
男が全然イかないので、私は余裕のない声で問いかけた。
こんなに突いたら普通ならばもう複数回イッている。
なのに男は一向に射精する気配がなかった。
それどころか更に私を激しく突き続け、ドラッグにも似た絶頂へと誘うのだ。
「ああっ! そこダメぇっ!」
男はpenisが逞しいだけでなく、セックスのテクニックも桁違いだった。私の弱い部分を絶妙なタイミングで突いてくる。舌先で私のnippleを転がしたと思ったら、もう片方のnippleを器用につまみ、たったそれだけで私を絶頂へ誘う。
アジア人の男は、みんなこんなセックスをするのだろうか。
だとしたらもう私は白人の男とはセックスできない。
こんなに凄いセックスを知ってしまったら、もう戻れるわけがない。
「ああっ! またイクッ! アジア人のpenisでイっちゃうっ!!」
私はまるで恋人同士のように、男の腰に自分の脚を絡めた。早く射精して欲しいと思うのと同時に、もっとこの男が欲しいと思ってしまったのだ。
そうなってしまうと、もうこの男が、逞しい雄が愛おしくてたまらなくなる。
あろうことか私は男の顔をジッと見つめ、言外にキスをねだった。
キスなんて恋人同士でするものなのに、今はこの男にキスして欲しくてたまらない。
こんなにセックスが凄いのなら、きっとキスだって凄いだろう。
「んっ――」
その予想はやはり当たっていた。
私が男の大きな背中に腕を回すと、彼は私と唇を合わせ、大きな舌をねじ込んできた。
彼は私の口の中の性感帯も的確に捉え、女の気持ち良くなる部分を優しく絡め取っていく。
こんなに優しく、そして荒々しいキスは初めてだった。
私は奥深くまで彼の舌をねだり、彼もまた私の奥深くへ侵入する。
生殖器では体液をやり取りし、口では唾液をやり取りする。
彼の唾液は雄の香りがした。
私は子宮を犯されると同時に、胃の中まで彼に犯されていた。
なんて男らしいキスなのかしら……。
やがて彼は大声で何かを叫んだ。ようやくイキそうなのだ。
「来てッ! あなたの精液全部ちょうだいッ!」
やっと彼に射精してもらえる。
そう考えると嬉しくて仕方がなかった。
彼の逞しいpenisから、逞しい精液を注がれて、私は至上の快楽を味わうことができる。そう確信した。
彼の叫び声と同時に、彼の猛々しい玉袋が私にぶつかる音が響く。
私は今、この雄に犯されている。
これはセックスでもファックでもない。交尾だ。
優れた雄が気に入った雌に種付けする、純然たる生殖行為なのだ。
私はこの雄に気に入られた。
犯す価値があると思ってもらえた。
こんなに嬉しいことは、生まれて初めてだった。
「あぁっ! イッて! あなたのザーメンで私を犯してぇっ!!」
そこから先は、完全に未知の世界だった。
絶頂よりも気持ち良いものがあることを、その日私は初めて知った。
実際、信じられないような量の精液を子宮に浴びせられている間、私は絶えずイキ続けていただろう。
それは自分の意思とは裏腹に何度も跳ねる身体や、激しく収斂する膣壁からも想像できた。
しかし私は、その絶頂以上に。
子宮に精液を浴びせられる多幸感に、意識を支配されていた。
嗚呼。やっとわかった。
私はずっとこうやって、誰かに蹂躙されたかったのだ。
蹂躙を望むなんて、マゾヒストのすることだと思われるかもしれない。
しかし私はそれを確信していた。
私はずっと犯されたかったのだ。
自分から犯すのではなく、白人の男をセックスで締め上げるのでもなく。
こうして誰かに犯されたかったのだ。
今まではそれに値する男がいなかった。
だからこそ、私は自らそれに値する女になるしかなかったのだ。
女優としての実力を研鑽し、数々の賞を獲ってのし上がり、この地位を築いてきたのは、こうして素晴らしい男に抱かれるためだ。
いくら自分を磨いても、自分で自分を抱くことはできない。
満足させることはできない。
心の枷から解放することもできない。
だからこそ人は他人を求めるのだ。
今日彼に抱かれてみて、子宮に射精を浴びせられて、ようやくわかった。
私は蹂躙したかったんじゃない。
蹂躙されたかったのだ。
他人に崇められるのではなく、誰かを崇める側になりたかった。
誰かに自分の身体を、人生を仮託することで、楽になりたかったのだ。
「すごい……」
長い長い射精の後、ようやく私は彼のpenisから解放された。
penisを引き抜かれたpussyから、これでもかというくらいの白濁液が零れ落ちてくる。
こんなに大量の精液がこの金玉の中に入っているなんて、アジア人は凄すぎる。
「綺麗にしてあげる」
私は自分でも意外なほどしおらしく、甲斐甲斐しく彼のpenisをご奉仕し始めた。
まだ硬さの残るpenisを口に頬張り、精液と愛液まみれになったら肉棒や袋、鈴口を丹念に舐めとっていく。
こうなってしまうと、もはや彼のpenisが愛おしい。
こんなに気持ち良くしてくれるpenisのお世話をするのは、至極当然なことだと思えるほどに。
そうこうするうちに、彼のpenisが再びあの大きさと硬さを取り戻した。
もはやわかりきっていたことだ。彼が一度や二度の射精で満足できるはずがない。きっと一晩中だって射精し続けられるだろう。
だって彼は、世界中で誰よりも優れた雄なのだから。
世界一のpenisを持つ男なのだから。
日本語で何かを言いながら、彼は私を四つん這いにさせた。いわゆるドッギースタイルだ。
「待って、この体位は初めてなの……」
私は思いの外戸惑っていた。
生まれてこのかた、私は後背位でセックスをしたことがない。
男に無防備なままpussyやアヌスを晒す体勢が許せなかったからだ。
しかし自然と、彼に対しては受け入れられた。
こうして犬みたいに四つん這いになって、全てを晒す行為も、彼相手になら心地良く思えた。
むしろ私の全てを見て欲しい。そんな気さえした。
「あぁっ!」
彼は遠慮なく、後ろからpenisを突き立てた。
その瞬間、私の背中が反り返る。脳髄まで串刺しにされたような快楽が突き抜け、私は再び彼のオナホールへと変わる。
「あぁっ……まさか後ろから突かれるなんて……」
正常位や騎乗位とはまた違う挿入感が私を襲う。
ここまで男の優位性がハッキリとした体位もないだろう。これでは女は完全に男の奴隷だ。
「あっ! あっ! あっ!」
彼に後ろから腰を打ち付けられるたび、私の尻肉やBoobsが激しく揺れる。
こんなに屈辱的な体勢なのに、むしろこの体勢でいることが気持ち良くて仕方がなかった。
動物みたいに犯されるのが、こんなに気持ち良いなんて――。
こんなに気持ち良いのなら、こんなに逞しい雄相手なら、今度こそ口に出して言えるかも。
私がずっと言いたくて言えなかったこと。
彼とのセックスで気付いた、私自身も知らなかった、私の本心――。
「お願いっ――!」
彼に後ろから突かれながら、私はジッと彼の目を見た。
白人には少ない、真っ暗な色の瞳が私を見つめている。
その瞳に映っているのは、後ろから犯されながら尻肉と乳房を揺らし、快楽に表情を歪める白人女性の姿だった。
相手はアジア人。
私は白人。
これまでの人生ではありえないと思っていた。
まさか自分が、アジア人とセックスすることになるなんて。
そのアジア人とのセックスが、こんなに気持ちの良いものなんて――。
「ああっ! あなたのチンポ凄いッ! 日本人のセックス凄いッ! こんなに気持ち良いセックス、私生まれて初めてッ!!」
パンパンと激しく音が響く。
私の肉と彼の肉がぶつかり合っている。
お互い汗だくになりながら、結合部からは愛液を零しながら、私はアジア人の彼に身を委ねた。
私の身体の全てを預けた。
どうかこの人が私で気持ち良くなってもらえるように。
何度も何度も、私のpussyで射精してくれますように――。
「ああ凄いっ! ねぇ、お願いっ! 私をあなたのものにして! あなたのチンポいっぱい気持ち良くするからっ! 私のpussyもいっぱいいっぱい気持ち良くしてぇっ!」
彼の逞しいpenisに突かれながら、私はあられもないことを叫び続けた。
こんな姿を誰かに見られたら、私はもうポルノ女優として生きていくしかない。
でも彼にファックしてもらえるのなら、ポルノ女優にだって娼婦にだってなってもいい!
私は彼の奴隷でいい。
毎日セックスしてもらえるだけの、ただのオナホールでいい!!
「お願いっ! 私はもう負けでいいからっ! アジア人にセックスで負けた犬でいいからっ! 私をあなたの犬にしてっ! 犬みたいにいっぱい犯して、その逞しいチンポでおまんこ躾けて言いなりにして、私をあなたの、おまんこ奴隷にしてぇっ!!」
その瞬間、一気に視界が晴れた気がした。
ロサンゼルスの路地裏にある、安ホテルのゴミ捨て場で、私は全裸に剥かれて後ろから日本人に犯されながら、あられもない言葉を、人間としての尊厳を捨てるような言葉を叫んでいた。
それはもうほとんど動物に等しい。
セックスジャンキーとはまた違う、本能を剥き出しにした動物だ。
でもその瞬間、私は全てを理解した。
私はずっと、キャサリン・マクブライドとしてのプライドを捨てたがっていたのだ。
かつての地位に固執して、落ち目の人生から目を逸らした。
もう十分にお金は稼いだのだ。今引退すれば人並み以上、それもかなり豪勢な余生は送れるはずだ。
しかし私は過去の名声に縋り付いて、ひたすら周囲を見下すことを求め続けた。
それ自体が、自分の首を絞める行為だと知らずに。
自分自信が、もうキャサリン・マクブライドを辞めたがっていることも知らずに。
私は捨てられなかった。
お金でも地位でもなく、キャサリン・マクブライドとしての人生を。
でもようやく気付いた。
こうして彼に蹂躙されて、心の底から欲望の言葉を叫んで、自分自身の内に秘めた、本当の本心を理解した。
私はただ、楽になりたかっただけなのだ。
それを彼が教えてくれた。
彼のpenisが教えてくれた。
人並み外れたセックスのテクニックと、あまりに逞しすぎるpenisで、私の凝り固まった価値観を粉々に打ち砕いてくれた。
女など所詮、優れた雄に抱かれるだけの、射精されるだけのただの雌だ。
そんなことを言ったらフェミニストは怒るかもしれないけど、昔の私も怒るかもしれないけど、それは人間の本能として紛れも無い事実だ。
そしてその事実は、雌として思いの外不快なものではない。
だって雄に蹂躙されるということは、雄の庇護のもとにあるということだから。
自分自身は何も考えず、男に身体を委ねることの幸せを、penisにpussyを差し出すことの気持ち良さを、私はもう知ってしまったのだから。
「あぁっ! またイっちゃうっ! イクッ!!」
弾丸のような射精と共に、私は再びイかされた。
私の子宮は彼の精液タンクと化し、ひたすら彼の射精を受け入れている。
もう何度イッたかなど覚えていない。息も絶え絶えになりながら、私はひたすら彼のまんこ奴隷でいることに徹した。
「もっと躾けて……私をあなた好みに調教して……」
それからの私はもう完全に奴隷だった。
自分から進んで腰を振り、キスを求め、挙げ句の果てには彼のお尻の穴まで舐めた。
人間としての尊厳などいらない。
女としてのプライドなんて無意味だ。
私は白人である前に、彼の忠実な奴隷なのだから。
結局私は、数時間近く彼に抱かれ続けた。
当初あった彼を屈服させるという目的もどこへやら、私の方が完全に彼に屈服していた。
でも仕方ない。
彼とセックスして屈服しない女なんていない。
もっと言えば、彼のpenisを見てセックスをしない女はいない。
必然的に、状況はどうあれ、彼が硬くなったpenisさえ出してしまえば、抱けない女など皆無だ。
そして一度彼が女を抱けば、その逞しい男根とテクニックと絶倫さで、女はメロメロになるしかない。
私もまた、そんな彼のpenisの被害者だった。
いったいどこでそんなテクニック覚えたの――私がそう聞こうとしたとき、聞き覚えのある声が路地裏に響いた。
「いたぞ! あそこだ!」
それは先程私が足を滑らせた原因を作った黒人の青年たちだった。
どうやら見つかってしまったらしい。
「どうしたの?」
すると意外なことに、彼の方が慌ててズボンを穿き始めた。
追われているのは私なのに、どうして彼が慌てるのだろう。
見ていると、どうなら彼もまた黒人たちに追われていたらしい。
そんな偶然があるなんて思いもしなかったが、そのことが私と彼を引き合わせてくれたのなら、あの黒人たちにも感謝しないといけないのかもしれない。
そして感謝すべき相手は、もう一人いる。
「ありがとう!」
慌ててその場を立ち去ろうとする背中に、私は目一杯叫んだ。
私の本当の気持ちを気付かせてくれたのは彼だった。
彼とセックスしたことで、彼のpenisに屈服したことで、私は本当の私を知れたのだ。
当然ながら、彼は訳がわからないという感じでキョロキョロとしていた。
こうして見ると、彼はまだ若い青年だった。
こんな日本人の青年があんなに凄いセックスをするなんて、人は見かけによらないものだ。
“Thank you!”
おそらく意味などわかっていないだろう。彼もまた同じようにお礼を言って、ホテルの外階段の梯子を素早く降りて行ってしまった。
路地裏のゴミ捨て場で私は一人残される。
しかし、ここに来たときのような気持ちはもうない。
むしろ清々しい気分だった。
あれだけ存分に男に犯され、数え切れないくらい絶頂して、散々中出しされて、例の事件でのストレスなど、もう欠片も残っていなかった。
「あれだけ中で出されたら、流石に妊娠したかしら?」
私は裸のまま自分のお腹を押さえた。
pussyからは未だ彼の精液が流れ出てきている。
ダニエルと別れた後はピルも服用していない。彼の子を妊娠してもなんらおかしくないだろう。
というかあれだけ長大なpenisと射精の数、精液の濃さを考えたら、妊娠したと考える方が自然だった。
あれほどまでに雄として優れた彼が、複数回の射精で女を妊娠させられないわけがない。
「そうなったら産めばいいだけか」
彼の子供を産むことに、私は何ら抵抗はなかった。
お金はある。別に養育費を請求する必要もないし、親としての認知も求めない。
彼とセックスする前はあれほどあった白人以外への優性意識も、今はどこかに吹き飛んでいる。
あれだけセックスが凄いのなら、むしろアジア人の方が優れた人種なんじゃないかと思えるほどだ。
「あら?」
彼が去った後のゴミ捨て場に、財布のようなものが落ちていた。
中には千ドル近い現金とカード類が入っていた。
「これ、彼の落し物だわ」
アジアの言葉で書かれた免許証らしきものを取り出すと、そこに先程の彼の顔写真が貼ってあった。
英語でないのでわからないが、そこには彼の住所らしきものも書かれていた。
「財布を落として、これからどうやって旅行するつもりかしら」
千ドルも入っていたのだ。おそらく彼のような若い旅行者には全財産に近いだろう。
そのすべてを失って、彼はどうやって旅を続けるのだろう。
「……ま、あの日本人ならどうにかするか」
根拠など何もないが、あれだけの逞しさとセックステクニックがあれば、いくらでもお金は稼げるだろう。
正直、私だってもっと彼に抱いて欲しかった。
あの逞しいpenisで犯されたかった。
全財産のほとんどを費やして、彼と生活する毎日すら考えていた。
でも、今はそのときではないのだろう。
彼にはまだ行く場所がある。
あの特殊体質なら、これから何人もの女を抱けるだろう。
願はくは、そのうちの一人にもう一度入れることを信じて。
「この免許証、何かに使えないかしら」
私は、少しだけ未来のことを考えたのだった。