“Buena chica.”【いい子ね】
「あ、ああぁ……」
見立て三畳ほどしかない密室で、僕は屹立したイチモツを咥えられていた。
相手はまたも絶世の美女。
癖のある黒髪のセミロングに、175センチは優に超える身長。
アジア人とはまた違う黒い瞳が上目遣いで僕を見つめ、妖艶という言葉をまさに体現した艶めかしい表情で、僕のイチモツを柔らかい唇でマッサージする。
南米らしい健康的な褐色肌に、巨尻、くびれ、爆乳の典型的な南米ボディ。
アメリカのトラック運転手アマンダさんを思い起こさせるが、アマンダさんが野生的でダイナミックなフェラをするのに対して、目の前の南米美女のフェラは、商業的にひどく洗練されていた。
それもそのはず、
“Muy grande.”【あんた、めちゃくちゃでかいわね】
僕がいるのは、南米はコロンビアの娼館だった。
パナマの港町で父娘に解放された僕は、そのまま国境近くの幹線道路でヒッチハイクをして、コロンビアのメデジンという街にやって来ていた。
ヒッチハイクでトラックの荷台に乗せてくれたのは気前のいいおっちゃんだったが、南米特有なのかかなり大雑把な性格で、都心ではなく閑散とした郊外の道端で僕を下ろしてくれた。
時刻は夜の九時を過ぎたところ。
土地勘もなく言葉も通じない僕がそこから宿を探せるはずもなく、途方に暮れていたところでこの女性、アメリアさんに出会ったのだ。
中南米は全般的に、北米より治安が悪い。
頭ではわかっていたのだが、長旅の疲れと、アメリアさんの妖艶さに圧倒され、のこのこと娼館の一室に足を踏み入れていた。
路地裏にあるモーテルのような建物は、狭い部屋が整然と並ぶ、画一的な空間だった。
その中に何人もの娼婦と客が敷き詰められ、ドアや壁の意味をほとんどなさない丸聞こえの空間で、情熱的なセックスの音を響かせているのである。
この場所が娼館だと気付いたとき、もう僕は個室の中に無理やり押し込まれた後だった。
多分、無理やり帰ろうとすれば、奥から怖いお兄さんたちがわらわらとやってくるパターンだろう。
だとしたらいっそお金を払って一晩ここに泊まる方がいいと思った。
この近くにホテルがあるかわからないし、よしんばあったとして今夜泊まれるかどうかわからない。
泊まる場所がなければまた危険な夜道に放たれることになり、今度こそ身の安全は保障できない。
だったらいっそのことお金を払い、この南米ナイスバディ美女といい思いをした方が絶対にいい。しかし、
「60万コロンビアペソ!?」
一晩の料金を聞いて、僕は度肝を抜かれた。桁が明らかに多い。そんな金額を払えばすぐさま無一文になってしまうと思いきや、
「200ドル?」
アメリカドルでの金額を聞いて、僕はほっと胸を撫で下ろしていた。
通貨によって、レートというのは全然違う。そう言えばアルゼンチンペソも似たようなレートであったことを思い出し、僕はアメリアさんに100ドル札2枚をキャッシュで手渡した。
(いや、これ結構高いのでは?)
レート差の魔力にやられたが、冷静になって考えると200ドルはかなり手痛い出費だ。
もちろん日本でこんな南米爆乳美女とセックスするチャンスなんてないけど、こんな狭苦しい部屋で一晩を明かすのに二万円はあまりに高すぎる。
しかし、
「ああ……」
いざアメリアさんにフェラされると、そんなことはどうでもよくなってしまった。
ストロークの深いフェラに、激しい舌遣い。
これまでの女性たちとは明らかに違うプロの舌技に、僕はあっという間に子種をまき散らした。
“Oh!!”
物凄い勢いで、精液のシャワーが射出される。
尿道を通る精液の快楽に身を委ねていたら、目の前の南米美女をあっという間にザーメン塗れにしていた。
“Muchos...”【すごい量ね】
スペイン語で感嘆を漏らしながら、しかしアメリアさんは意にも返さない。
艶やかに黒髪がザーメン塗れになろうが、着ているシャツが汚れようが、御構い無しだ。
さすがはプロ。
顔射など日常茶飯事とばかりに、婉然と微笑している。
しかし、
“200 dollars.”
「え?」
彼女に差し出された手に、僕は虚を衝かれる。お金なら今し方払ったはず。それが意味するところはつまり……
「射精一回、二万円ってこと?」
事ここに至り、僕は事態の重大さを自覚した。
つまり僕は、アメリアさんに射精させてもらうたびに現金で二万円払わないといけないわけだ。
一度だけの射精で勃たなくなるほど老いぼれてはいない。
多分僕が勃起するたび、彼女の僕のイチモツにとんでもない快楽を与え、射精させる。
僕はそのたびに二万円を支払い、夜が明ける頃には子種と一緒に財布の中身もすっからかんにされるという算段だ。
ぼったくり?
いや、お金を払うたびに射精させてくれるんだからまだ良心的な方だ。
問題は僕が目の前の爆乳美女に対して、何度でも射精できそうということだ。
これまでのセックスでは平均して、僕は二桁を余裕で超える回数射精してきた。
しかも相手は一般人。
それがプロ相手となれば、何度搾り出されるかわからない。
単純計算、37回射精すれば僕は無一文になる。
さすがに37回は非現実的だが、20回は行けそうな気がする。
となると僕は一晩で四十万円失うということで、それはこの旅の最大の目的である世界一周を諦めるということでもある。
さすがにそれは嫌だ。
でも途中で逃げれば間違いなく店の人に捕まるし、かといってプロのフェラに耐え続ける自信などありはしない。
“Empecemos.”【さ、続きを始めましょう】
しかしアメリアさんは僕の財布から100ドル札2枚を抜き取って、再び僕のイチモツを咥え始めた。
舌も手も使った激しいフェラは、僕は再び勃起する。それでも一度射精してるから十分ほどは耐えられたが、彼女がシャツをたくし上げ、とんでもない爆乳を披露するとあっけなく限界を迎えた。
「ああっ!!」
再び僕は、アメリアさんを精液塗れにする。
僕の射精を今度は舌で受け止め、蠱惑的な表情でザーメンを嚥下される。
彼女の爆乳は見事としか言いようがなく、洋物ポルノの被写体そのものだった。
張りのある巨大なバスト。
小麦色の肌。
ピンク色の乳首。
こんなもので挟まれた、三度目の射精もすぐ……
「ああ――」
僕の浅はかな願望などお見通しなのだろう。彼女は自慢の爆乳で僕の男根を挟み、ゆさゆさと激しいパイずりを始めた。
もはや、万事休す。
pussyみたいに気持ちいい谷間に、僕はなす術なく蹂躙される。
この次は巨尻を使った尻コキ。
それからアナル舐め。金玉舐め。
プロのあらゆる手練手管を使われて、幾度となくお金と精液を搾り取られるのだ。
(そんなの――いやだ!)
たわわ過ぎるに挟まれ、何度も顔を出す自分の亀頭を見ながら、僕は是が非でも射精を我慢することを決めた。
「ああぁ……」
揺れる爆乳にチンポを挟まれようが、
「それ、やばい……」
手のひらで亀頭をこねくり回されようが、
「そ、そこ……」
パイズリフェラで裏筋を重点的に攻められようが、
「そんなとこまで……」
舌の上で金玉を転がされようが、
「そこは、ダメ……」
お尻の穴に問答無用で舌を突っ込まれようが、
「それ、気持ちよすぎ……」
柔らかなpussyの表面で、棒をしこたまマッサージされようが、
「あ、ああ!」
目にも留まらぬ高速手コキで、肉棒を限界まで気持ちよくされても、僕は絶対に射精しなかった。
いや、限界はとうに迎えていた。
射精どころか、気すら失いそうになる快楽に晒され、僕の頭の中は真っ白だった。
まさか、射精を我慢するのがこんなにつらいことだとは。
普段なら五回はイッてると思う。
でも僕は射精するという本能に何度も逆らって、溢れ出る快楽信号を脊髄に押しとどめていた。
その結果、
“Wow!”
僕の男根はありえないほど肥大化し、はち切れんばかりに天高くそそり立っていた。
僕の人生において、ここまで大きく勃起したことなどない。
無論普段の1.1倍とか、そういうレベルの話だが、はち切れんばかりに勃起したペニスは、興奮を通り越して痛いくらいだった。
多分、亀頭に息を吹きかけられるだけで、僕はイク。
それだけ限界まで射精を引っ張ったのだ。今後自分の身体にどんな異変が起きるのかすらわからない。
ありえない回数のありえない快楽に刺激され、金玉がパンパンに膨れ上がってるのがわかる。
「ア、アメリアさん……」
いっそ、最後はあなたの手でイかせてくれ。
そう告げようとした瞬間、僕の股間の快楽のダムは物の見事に決壊した。
「あ、ああ……」
喩えるならそれは、生まれて初めて射精をしたときのような、そんな感覚だった。
お腹の辺りから尿道をせり上がっていく正体不明の感覚に、少年は云いようのない不安を覚える。
今までこの管を、尿液以外のものが通ることはなかったのに、尿よりも明らかに重量のあるものが、正体不明の場所から湧き上がってくる。
僕の初めての射精は小五の頃。
学校帰りに河川敷で拾ったエロ雑誌(と言ってもそこまで過激なものではなかったが)を食い入るように見ていたら何故か股間がむずむずしてきて、狼狽えているうちにふとした弾みで射精してしまった。
当時の僕はそれが何かわからず、かといってエロ雑誌があるので親や友達に相談することもできず、結局自分から出た謎の液体で汚れてしまった雑誌と共に、その記憶は元の河川敷に捨て置いて来たのだ。
何かいけないことをした罪悪感。
ただそれだけが僕の脳裏に焼き付いていた。
ただそのことを思い出すたび、何故か股間がむずむずしたことを覚えている。
それが射精というものであり、成長期の男子ならば誰しも体験することだと知ったのはそれから二、三年後のことだったが、そのときのエロ雑誌がたまたま洋ピンだったことが、今回のこの旅行にも何か関係しているのかもしれない。
閑話休題。
僕の尿道をせり上がった精液は、鈴口を出口にして、外の世界に飛び出した。
感覚的には、射出と溢れ出すの中間くらいの感触。
勢いよく飛び出てはいるが、水鉄砲のようにピンポイントではなく、全体に撒き散らすような射精。
それでいて快楽は決して分散せず、射精の量に比例して、快楽物質がどんどん全身に伝播していく。
ああ、これはあのときのエロ雑誌のときと同じだ。
アメリアさんに向けて精液を解き放った瞬間、僕は当時の記憶を思い出した。
しかしその快楽の大きさは、あのときの比ではない。正直、麻薬に近い。僕はそんなものやったことないけれど、非合法なものを使った快楽はこれに限りなく近いのだと本能的にわかった。
「ああ、ああ……!」
最後の一射を放ったとき、僕は誇張なしに失神しかけた。
睾丸の中の精子をあますところなく解き放ち、ぶちまける。
目測五回分の射精の我慢は、そのまま五倍の快楽となって、僕の男根を支配する。
吐き出された精液は、量ではなく濃さという形で快楽のデカさを反映した。
普段の精液とは、明らかに違う。
白濁の濃さ、粘度、重さ、全てにおいて強化された特濃のザーメンが、南米爆乳美女の顔面を直撃した。
“Muy oscuro...”【なんて濃さなの】
その射精を受けて、アメリアさんは明らかに戸惑っていた。
さっきまでの射精とは明らかに異質なものが飛び出したのだ。何事かと思うのも無理はない。
しかしそれ以上に、自分自身に降りかかった変化に戸惑っているように見えた。
路地裏で客を拾って来て、射精させる。
これは彼女にとって日常茶飯事だろう。彼女はいつものように金を持っていそうなカモを連れ込み、その自慢のテクニックで持ち金分射精させる。
おそらく彼女たちは、客とセックスなどほとんどしないのだろう。
彼女のようはテクニックがあれば、男をイかせるなど造作もないこと。
ならばわざわざ妊娠の危険のあるセックスなどしない。
この部屋にコンドームらしきものが見当たらないのも、隣の部屋から聞こえるセックスらしき音がよくよく耳をすますと男が一方的に快楽の声を上げているだけなのも、この娼館がセックスを前提に作られていないからだ。
“Come on JAP.”
挑発するように何かを言って、アメリアさんはお尻を突き出してきた。
剥き出しになったpussyが、こちらに向けられる。
彼女は狭い部屋の半分以上占めるベッドに四つん這いになり、安普請の壁に手をついている。
「本番……オーケーなの?」
明らかに非合法に営業されているであろう路地裏の娼館に、本番ありなしの法律などありはしない。
しかし男は射精するだけのただの道具――僕の勝手な憶測――と考えていそうな彼女にとって、その選択はひどく異様に見えたのだ。
「……行きますよ」
しかし据え膳食わぬは男の恥。僕は未だいきり立ったままのペニスを、彼女のピンク色のpussyに勢いよく突き立てた。
“AHHH!!”
その瞬間、とんでもなく甲高い嬌声が部屋に響く。
アメリアさんのpussyはやはり名器で、襞の絡みつきも締め付けも絶妙だ。何よりその巨尻の弾力もあって、僕の根元近くまでペニスを挿入できた。
「アメリアさんの子宮口、気持ちいい……」
亀頭の先端を子宮口に捕らえられ、思わず情けない声を上げる。
やっぱり中南米女性のおまんこは最高だ。
コロンビアのお姉さんのおまんこ、チンポが蕩けそうなほど気持ちいい。
“AH! AHH!!”
そのまま僕は、バックの体位でピストンを始めた。
彼女は四つん這いだが、ベッドと床の落差があるので僕は立ったままのピストンだった。
「すごい! 南米爆乳巨尻美女とのセックス、最高だっ!」
絡みつく肉襞の快楽に喉を鳴らしながら、僕はアメリアさんを後ろから突き続けた。
名器のおまんこもさることながら、巨尻の弾力が凄い。僕が腰をぶつけるたび反動で押し返してきて、ぶるんぶるんと揺れている。
“AHH!!!”
バックのまま彼女の爆乳を鷲掴むと、彼女がさらに締め付けを強くする。手のひらでは到底収まり切らない爆乳を力強く揉みしだき、指先で捉えた先っぽを渾身のテクで摘み上げる。
この旅行で、少しは女性の扱いにも慣れてきた。
もちろん元が元なので童貞に毛が生えた程度だが、どんな風に乳首を弄れば女性の締まりが良くなるか、乳首が硬くなるのか、僕は少しずつ理解してきている。
“¡Dios mio!”【ああっ! だめぇ!】
両方の乳首を摘みながら腰を打ち付けると、彼女の大きな背中が弓なりに反り返った。
こうした仕草が感じたフリなのかどうかはわからないが、甲高い嬌声を上げながら背中を反らす姿はあまりに美しくて、彼女が娼婦という職業であるこを忘れてしまう。
「アメリアさん、まだまだこれからですよ!」
射精一回につき二万円も取られるのなら、愉しまないと大損だ。
幸い先程の「我慢」を経験したことで、射精をどうすれば先延ばしにできるか、僕も少しずつ理解していた。
“¡Dios mio! ¡Dios mio!”【なんてことなの!】
壁に手をつき、明らかに乱れ始めたアメリアを見て、僕も気合が入る。
相手はプロだ。感じる演技などお手の物だと理解していても、こうも艶やかな姿を披露されると、彼女をイかせるまで絶対に射精しないという思いが強くなる。
“¡Eres increible!”【あなたすごいわ! どうしたらこんなセックスできるようになるの!】
それから丸一時間、僕はアメリアさんをバックで突き続けた。
途中何度もアメリアさんが甲高い嬌声を上げ、スペイン語で何かを叫んでいたが、僕はスペイン語における「イク」という単語がわからないので、彼女がイったのかどうか全然わからず、覚えたての射精我慢で渾身のピストンを続けた。
その間、十数回に渡り彼女のpussyに男根を強く締め上げられたが、僕は負けじと奥を突き続けた。
それがどうしてこんなことになったのか、
“¡Por dios! ¡Por dios!”【ああっ! このジャップすごい! こんなセックスはじめて!】
僕は立て続けに、五人もの女性とセックスしていた。
一時間のバックの後、ようやく僕に射精されたアメリアさんは、内線電話で誰かと連絡を取っていた。
もしかしたら本番、しかも中出しまでしてしまったことで、怖いお兄さんたちに取り囲まれるかと思ったが、部屋に入ってきたのは、同じく爆乳爆尻の、今度はブロンドヘアーの美女だった。
アメリアさんと交代したブロンド美女・ジェシカさんは、アメリアさんと同じように僕のイチモツを咥え、何度も射精させようとした。
プロの技は当然気持ち良かったが、射精我慢を会得した僕に、もはやpussy以外の刺激は効かなくなっていた。
その結果、
“¡No me digas!”【なにこれ信じられない! こんなセックスがこの世にあるの!?】
またアメリアさんと同じように、金髪のジェシカも僕に後ろから突かれることになった。
一時間の耐久セックスの後、ジェシカさんもまた救援を呼び、今度はヘソにピアス、全身のタトゥーを入れた爆乳美女が出てきた。
“¡Por dios! Eres increible!”【ああ! これがセックスなの!? あなたがそうなの!?】
いかにも怖そうなお姉さんだったが、結局は同じように僕とセックスをして、甲高い嬌声を上げていた。
それが繰り返し、五人。
最初のアメリアさんを入れて六人の女性とセックスしたことになる。
最初のアメリアさんは三回としても、後の五人は一回ずつ中出ししただけだ。
それでも合計八回の射精。
計十万円を、僕はこの娼館に支払うことになる。
爆乳美女たちとの狂乱の宴はこの世のものとは思えないくらい気持ち良かったが、いざ支払いを前にすると後悔の念が押し寄せる。
国を変えるたびこれだけの女性とセックスしていたから、体は保っても財布の中身が保たない。
しかし、
「え?」
お金を支払うとしたとき、アメリアさんが僕の手を差し戻してきた。
お金はいらない。彼女の清々しい笑みがそう告げていた。
でも一体なぜ?
彼女たちは商売でやってるんだ。
お金を稼ぐためにやっている。
でなきゃこんなパッとしないアジア人相手に、セックスなどしてくれるはずがない。
釈然としない僕を前に、昨夜セックスしてくれた女性全員が僕を店先まで送り出してくれた。
たかが客一人相手に、まさに破格の待遇である。
「眩しい……」
南米の日差しは、朝からでもとても強い。夜通しノンストップでセックスしていた僕にとって、その光は眩しすぎるくらいだったが、
“It was good to be a prostitute.”
別れ際、娼婦のお姉さんが口を揃えてそう言った。
スペイン語でなく、英語だ。おそらくアジア人の僕にもわかるように、たどたどしくも異国の言葉で伝えてくれている。
その意味はすぐにはわからなかったが、彼女たちが一様に清々しい表情をしていたので、決して悪い意味ではないのだと僕は思った。
後にその意味を調べたところ、おおよそだがこういう意味の言葉だと理解できた。
――私、娼婦になってよかったわ。
その言葉の意図はわからなかったが、どんな職業であれ、自分の仕事に誇りを持てる女性はカッコいいなと、僕は率直に思ったのだった。