メッツァー様がチート級能力を得て魔法戦士ヒロインたちを手籠めにして無理やりハーレム化する話~RPG式セクハラバトルZERO シナリオパート~ 作:ろむ1000/為五郎
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・ゲームの試作版 01-09話までが収録されてます。ゲーム内での話数とは別ですのでご注意ください。試作版とは、前作をひな形にイラストとテキストだけを入れ替えたものです。
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ココノ
「────また来たのですか……いくら私の体を穢そうとも、近衛団の騎士として女王陛下への忠誠を捨てることは決してありません。時間の無駄ですっ…………」
────そう言い放つ声が、自分のことながら上ずっているのを認めざるをえない。
地下牢に囚われたココノ・アクアは、眼前に立つ銀髪の魔導師を精一杯の気迫を込めて睨みつける。
その魔導師────メッツァー・ハインケルによって戦場で捕えられたココノは、地下牢にて連日連夜尋問という名の辱めを受けていた。
この男は性魔術を得意としているらしく、ココノを屈服させるための責め苦は、女として辱め調教するという形となったのだ。
貴族の令嬢として、また女神の教えを信奉する者として貞操を守ってきたココノだったが、性魔術や媚薬で無理やり敏感にされた肢体は、純潔を奪われたそのときにはもう、はしたなく乱れ咲いていた。
男性の逞しい体で押しつぶされ、女の柔らかな秘所を固い肉剣で幾度も貫かれ、淫らな啼き声をしぼりとられた。
その後も連日施された淫猥な調教によって、貞淑であらねばならない貴族の令嬢としては取り返しがつかないほど淫靡な醜態を晒してしまった────
羞恥のあまり少しでも気を抜くと目を逸らしたくなるココノだったが、そんなことをすれば調教が効いていると認めるようなものだ。
ゆえに必死に気を張って目の前の男を睨みつける。その冷厳たる視線を正面から受け止める。
メッツァー・ハインケル────女神の教えに身を捧げてきた自分を穢した憎むべき男。
戦場で鉾を交えたことで、この男が最高峰の魔導師であることはすぐに理解できた。
希少ゆえに神秘的な雰囲気を醸し出す美しい銀髪。
顔立ちは端正、優美でありながら線が細いとまでは感じさせない、男性として完璧なバランス。
今は魔導衣に包まれている肉体もまた同じく、男性としての逞しさを十分に宿しながら、理想的な人体としての優美さを失わない絶妙なバランスを保っていた。
あの体で組み敷かれ、固い筋肉で抱きすくめられ、そしてあの、男性自身──異形にして、しかし逞しいという言葉しか思い浮かばないアレで、何度も…………それこそ何度も蹂躙されて────
ココノ
(────いけないっ、また考えがそれてっ…………)
ここのところ、思考が肉欲方面に流されがちだという自覚はある。いや、思考だけでなく、体もまた明白に疼きのようなものを訴えている。
性魔術による調教の影響が如実に現れているということだろう。
近衛団の魔法戦士としてあまりの情けなさに泣きたくなる。
だからといってこの男の言うとおりゼーロウに降る気など毛頭ない。
毛頭ないが、しかし…………この恥辱の日々が、いったいいつまで続くのか。
この心が摩耗し折れるまで続けるつもりなのか。
それともある日突然処刑台にでも連れていかれるのか。
ココノは近衛団の仲間たちを信じている。
いつか必ず救援は来るであろうし、最終的な近衛団の勝利も疑っていない。
だが、それがいつになるかまでは考えることができなかった。
虜囚の屈辱が、女としての恥辱が、そしてある日突然降ってくるかもしれない死の恐怖が、これからも終わりが見えぬほど長く続くと思うと、この心のほうが先に凍え死にそうに思える。
ともすれば絶望に沈みそうになる心。それでも必死に己を鼓舞し、悪に情けないところを見せまいと、懸命に自身を律するココノ。
肉欲からの恥じらいに逸らしたくなる視線を、それでも目の前の男に凛と向ける。
そんなココノに対しメッツァーは────なかなか口を開かなかった。
ココノ
「…………メッツァー……?」
威圧感のある視線を向けたまま、黙して語らないメッツァー。容貌が整っているだけに、余計に冷ややかに感じる。
────ココノから見てメッツァーは、不思議な男であった。
奸計を弄し、女性を辱めることに一切の躊躇を見せないあたり、戦士の誇りなど微塵もないことは間違いない。
だが根っからの悪人かと問われると、答えるのに少々躊躇いを覚える。
彼が近衛団に向ける敵意と侮蔑は、私心からのものには見えなかった。
彼が語るこの世の底辺の有様は、ココノの知らない世界の話であった。
もちろんココノとて王国にも救われぬ人々が多くいることは知っていた。
だがそれらの人々が近衛団や王政に携わる人間をどう思っているか、女神の教えをどう思っているかまでは考えたことがなかった。
貴族の令嬢として、そして魔法戦士の養成機関に入ってからは騎士として、常に己を律し気高くあり続けてきたココノにとって、「偽善者」と────心の底からの侮蔑を受けたことは、初めての経験であった。
さりとて「ゼーロウにこそ大義がある」などと思っているわけでもないらしい。
それも当然だが。ゼーロウは自派閥の利潤の追及を至上命題とする貴族たちが邪法、禁呪などの後ろ暗い魔導を研究するために作った寄り合い所帯。
そんなものに手を出す輩が法など守るはずもなく、それ以外の悪事にも大方関わっている。やっていることはマフィアとなんら変わりはなく、大義などあるはずもない。
「近衛団に忠義を尽くす価値などない。命が惜しければ従え」────ただそう繰り返すばかりの尋問だった。
正義を信じず、かといって何らかの欲望に執着しているようにも見えず。何を大切にしているのかが見えてこない。
ただこの世の全てに仄暗い目を向けている────そんな男だった。
黙して語らぬメッツァーにこれまでとは違う不穏な空気を感じ、身を固くするココノ。
…………たっぷり1分ほどはあったであろうか。
ようやくメッツァーは口を開いた。
メッツァー
「……………………これを渡しておく」
そう言って歩み寄り、足元に小さな紙の包みを置いた。手のひらに収まる程度の大きさだが────
ココノ
「……………………これは……?」
メッツァー
「…………毒薬だ。俺が調合したもので、苦痛なく眠るように死ねるだろう」
────ゾクリ、と。
脊椎を氷塊が滑り落ちたような寒気を感じた。
────ああ、ついに来るべきときが来てしまったのか────
メッツァー
「おまえの尋問に関する期限が明日まででな。それまでに成果を上げられなければ、あとは本部が引き継ぐことになる」
「本部での尋問……いや拷問は、俺がやったようなこととは全く違う。基本的に死、もしくは廃人になることが前提だ。文字通り、生まれてきたことを後悔するような目に遭わされるだろう。折れるつもりがないのなら、今のうちに呑んでおけ」
ココノ
「……………………………………………………なぜです……?」
メッツァー
「…………なに……?」
ココノ
「なぜこんなことをしてくれるのです? 貴方の管理責任になるのでは?」
メッツァー
「………………………………妹を、思い出した」
ココノ
「妹……?」
メッツァー
「本当の妹というわけではないがな。子供のころ、人買いのもとから連れだって逃げ出して以降、路地裏でともに暮らしていた。…………名を、ココノといった」
ココノ
「……っ……………………その方は、今は……」
メッツァー
「…………飢えと寒さで死んだ。精々七つか八つの頃の話だ。生きていればおまえと同じ年頃だな」
ココノ
「……………………」
メッツァー
「…………今でも夢に見る。弱っていくココノに少しでもまともなものを食べさせたくて、露天商からリンゴを盗もうとして捕まり。なんとか隙をついて逃げ出して…………戻ったときにはもう、冷たくなっていて…………」
ココノ
「……………………」
メッツァー
「……………………駄目だ…………」
ココノ
「…………メッツァー……?」
何を思ったのか、急に膝をつくメッツァー。
次の瞬間────ココノに向い、額を床に擦りつけていた。
ココノ
「な、なにを……!?」
メッツァー
「おまえが命より名誉を重んじる誇り高い騎士だということは、もう十分によくわかった。だが、それでも────」
「…………伏してお願いする……どうか今だけ、従うふりをしてもらえないか……? いずれ必ず、俺の責にならぬ形で脱走の機会を作ってみせるから…………」
ココノ
「……っ…………それ、は…………」
メッツァー
「……どうか俺に…………俺に、おまえを助けさせてくれっ…………」
ココノ
「………………………………」
◇◇◇
────初めは、本当にこれでよかったのかと後悔することもあった。
勢いで受けいれてしまったけど、メッツァー様のあのときの言葉は、私を懐柔するためのでたらめだったのではないか────そう疑ったこともある。
けれどそんなのは、本当に少しの間だけだった。
振り返ってみれば、私が私である以上あそこで拒絶する選択というのは、たとえ何度繰り返してもありえなかったとしか思えない。
死にたくはなかったし、なにより────そのときにはもう、とっくに惹かれていたのだ。
この、冷たく悲しい目をした、美しい人に。
…………何度も強引に抱かれて、気持ちよくされて絆された、ともいうかもしれない。
その人にあんなふうに求められておきながら、それを断ちきって毒をあおれるほど私は強くなかった。
それになにより、メッツァー様はすぐに行動で証明してくださった。
上層部から求められた、私への直接尋問──という名の性的接待──については、色々と理由をつけて全て断ってくださったのだ。
そのせいで人事考査的には、魔法戦士を捕え寝返らせた大金星が帳消しどころかマイナスになっているっぽいが。
それ以外にも、周りの目がないところでは常に気遣い、大切にしてくださった。
ただそのせいで、表向き性奴隷なのに抱いてくださらないのだが。
おかげで自分が、強引に求められたほうが嬉しい性癖だと自覚させられてしまった。
────そうしてゼーロウでの日々は、目まぐるしく過ぎていった。
もちろん嫌なことは多い。なにしろ性的調教で寝返った性奴隷なのだ。周囲からの扱いもそれに準じたものになる。
嘲りやセクハラは日常茶飯事。一線を越えるようなものからはメッツァー様が守ってくださったが、あまりに細かいことまでメッツァー様が出張っていては不審に思われてしまう。その辺りは自分で対応するしかなかった。
それ以外にも、近衛団とゼーロウの組織風土の違いには苦労した。
ゼーロウは上層部こそ貴族で占められているが、実働部隊は完全に実力主義。
軍隊上がりや邪法の研究者はまだお行儀がいいほうで、流れものの傭兵や野盗も多数含まれている。
そこで揉まれていく中で、これまでの自分の世界は、ロアというこの世界のほんの一面でしかなかったのだということを痛感させられた。
そして、そんなここですら「路地裏暮らしに比べれば遥かにマシ」とメッツァー様は言い切った。
…………メッツァー様の生い立ちについては、色々と伺った。
ご本人はあまり話したがらなかったが、激しく興味があったので強引に聞き出したのだ。すごく嫌そうな顔をされたが。
幼い頃からこんな環境にいれば、女神近衛団が偽善的で信用できないと思えるのも仕方がないのかもしれない。
私はメッツァー様を説得しようとした。
「一緒に女神近衛団に来てほしい、クイーングロリアは慈悲深いお方だから、事情を話せば許してくださる」、そう何度も────本当に何度も。
それに対しメッツァー様の返事はいつもこうだ。
「あんな偽善者集団を信用できるわけがない。おまえはお人好しが過ぎる。おまえのほうこそ、帰れば全てが元通りとはいかないと覚悟しておけよ。裏切者と疑われ拷問、処刑なんてこともありえる。そうでなくとも敵に穢されたことは減点だろうよ。貴族のお嬢様としての将来があるかどうかは疑わしいものだ。ゼーロウにこのまま残ったほうがマシってことすらありえる」
私はクイーンを、仲間たちを、女神近衛団を信じている。決してそんなことにはならないと。
けれどどれだけ言葉を尽くしても、メッツァー様のお考えを覆すことは叶わなかった。
私にはわからない。なぜそこまで、人を信じられないのか。
そしてそんなメッツァー様をわかって差しあげられない自分が、ただ情けなかった────
◇◇◇
ココノが俺の性奴隷、兼副官に納まってから半年後。
────ついに、その好機が訪れた。
近衛団との前線に近い砦において、偶然居合わせた上層部の人間に、再度「ココノを直接尋問させろ」と打診を受けたのだ。
それまでであれば「調教の完成度が低く、自分相手以外では従順さに不安が残る」などと言って逃げていた。
だがそのときは違った。近衛団への脱走に適した地理的条件だったのだ。
そこでこの要請に応じれば、一時的にココノを俺の監督下から外すことができる。
そのときであれば、ココノが脱走しても俺の責任は軽く済むだろうと見たのだ。
結局のところ俺の調教が不完全だったことが原因ではあるので処罰は免れないだろう。
しかし上層部は魔法戦士の性奴隷化という戦術に随分と乗り気な様子だった。ノウハウを握っているのは俺だけなので、簡単には切り捨てられまい。
まあ、実際はまだ成功していないので、ノウハウを握っているというのも幻なのだが。
脱走が俺の管理下から外れたときであれば「途中まではうまくいっていた」ともとれる。ばれることはないだろう。
そのあたりのことをココノに説明した。
寝室に呼ばれた際に催眠魔法で相手を昏倒させ、その隙に脱走しろ、魔法戦士の力なら問題なく成功するだろう────そう促したのだが。
ココノは随分と渋った。「メッツァー様のご迷惑になる」と。
たしかにそれなりの迷惑は覚悟しなければならないだろう。しかし、ではもっと適した機会がありえるかというとそんなことはない。
脱走する時点で「調教が不完全だった」という処罰は絶対に免れない。
「管理下から脱走が発生する」という点についても、今回以上の条件は望めまい。これ以上となると、ココノの指揮権を誰かに完全に譲渡せねばならず、その場合────本当に性奴隷として扱われることになる。
それは容認できない、おまえに他の男が触れるなど認めない────そう言って、今回決行するよう命じた。
────随分と情が移っている。共に過ごした時間が長すぎたのだろう。これ以上長引けばおまえを苦しめてでも手元に束縛してしまうかもしれない、このあたりが潮時だろう────そう告げた。
それに対しココノは────ぼろぼろと泣き崩れた。
「共に来てほしい」と────「近衛団はメッツァー様の思っているようなひどいところではない」と、終わらせたはずの議論をもう一度蒸し返した。
それでも俺には信じられなかった。
ココノの語る近衛団の、クイーンの在り様は、俺の知る常識の完全に埒外だった。
ココノのような常識外れのお人好しだけで構成されている集団などと。
まだ、ココノが周りの空気を読めていないだけというほうが説得力があった。
狂信的に純潔を重んじる奴らのもとに、性魔術で魔法戦士を冒涜し、今回ついに犯すことすらした俺がノコノコと出ていけば、首をはねられる以外の結末が想像できなかった。
俺は────死にたくなかった。
それでも、このときばかりはココノも引き下がらなかった。しつこく食い下がり翻意を訴える。
他人のことなど放っておけばいいだろうに。それができない奴だといい加減わかりかけてはいたのだが、あまりのしつこさに辟易した。
────人の気も知らずに。
俺とて離れがたいのを耐えて送り出そうとしているのに。
その苛立ちが「猜疑心」という、長年の友を呼び起こした。
この友人のおかげで、俺は路地裏でも戦場でも、ゼーロウ内の権力闘争でも生き残ってこれたのだ。
────さすがにしつこ過ぎる。これは、何か裏があるんじゃないか?
ココノとて帰ればそれで安泰、という立場ではない。できればなにかしらの手土産が欲しいところだろう。
純潔の近衛団を辱めた怨敵の身柄を持ち帰れば、命くらいは保証されるはず────そう考えても、何もおかしいことはない。
本気でそう信じたわけではない。
だが「ありえない」と切って捨てるには、あまりに理屈が通りすぎる。これまでメッツァー・ハインケルが親しんできた常識は、こちらのほうを是とした。
ココノはそんな奴ではない────そう思ってはいても、それでも万一に備えることで、俺は生き残ってきたのだ。
全てを疑い用心して立ち回ることは、何も悪いことではない。
だから俺は、そんな自分の気持ちを隠さずココノに伝えた。
────立場を弁えろ。近衛団に戻るなら、俺とおまえは敵同士。そんなおまえが何を語ったところで信じるには値しない。俺の首を手土産に、虜囚となった恥を雪ごうとしている。そう考えたほうがよほど筋が通る────と。
ココノは目を見開いて真っ青になり、俯いた。
…………無言のまま、じりじりと時間過ぎていく。
…………どれだけそうしていただろうか。
やがてココノは、俯き、肩を落としたまま。
────失礼、しました…………
…………そう言って、とぼとぼと部屋を出ていった。
────俺は、何も間違ったことは言っていない────
そのはずなのに、なぜか────ココノを傷つける言葉を吐き出した喉元には、耐えがたい吐き気が込みあげていた────
・というわけで、メッツァー様の変更に引きずられる形でココノも変わってます。悪堕ちしてません。