メッツァー様がチート級能力を得て魔法戦士ヒロインたちを手籠めにして無理やりハーレム化する話~RPG式セクハラバトルZERO シナリオパート~ 作:ろむ1000/為五郎
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その夜、三度目の警報が鳴り響いた。
ほぼ同じ事態に対し、同じように出動。ティアナはメッツァーのもとへ急ぐ…………
ティアナ
「──そもそも、こうして地上で狼藉を働く目的は何なのですか? ロアが最終目標と言いながら、マナの確保が目的というわけでもなく……」
メッツァー
「当然の疑問ですが、お答えいたしかねますね…………こうして姫と毎夜逢瀬を重ねることも、目的のひとつではあるのですよ?」
ティアナ
「……っ………………戯言は聞き飽きました。何としても貴方を捕らえ、真の目的を吐いていただきます」
剣を構えるティアナ。メッツァーも同じく構えをとった。
ティアナ
「……昨日と同じですか。事前に召喚しておくこともなく…………いえ、何も言わないと言いましたね。では全力でぶつかるだけです」
メッツァー
「フフッ、二日も続けて不甲斐ないところをお見せして申し訳ありません。やはり男は強くあってこそ。今宵こそ、姫が安心して身を委ねられるような頼れる男であるとアピールしなければ」
ティアナ
「…………っ…………戯言は聞き飽きたと言いましたっ……これ以上言うことはありません!」
メッツァー
「ククッ、まだ楽しんでいただけているように見えますがね。では黙るとしましょうか……!」
(バトル)
◇◇◇
(バトルイベント)
────昨日と同じく、下魔を盾に逃げ回るメッツァーを追いかけるティアナ。奇策を警戒し速攻はかけていないが、いい加減はったりではないかという気もしてくる。これまでのような極端な慎重姿勢はやめたが……それでも、この調子ではメッツァーの魔力切れまで付き合わされることになりそうだ。
そうやって、焦れながらも辛抱強くメッツァーを攻め立てていたところで────10分が経過したころ、異変が起こった。
メッツァー
「──フフッ、どうやら策がうまくはまったようですね。ここまでやられっぱなしでしたが、ようやく溜飲を下げることができます」
ティアナ
「…………なんのことです!」
意味が分からない言葉に、思わず攻め手を一旦中断し状況を確認しようとする────近接戦の最中で気付かなかったが、変身後戦闘補助システムに異状を知らせる情報通知が出ていた。
ティアナ
「……? なんでしょう……………………えっ……、そんなっ!?」
それは、ほかの魔法戦士数名のバイタルデータに異状が発生しているというものだった。おそらく負傷したと思われる。結界を隔てているため会話まではできないが、この程度のデータ共有は可能となっている。
ティアナ
「いったい何が……っ?」
メッツァー
「今夜のうちに何人かは、我がアジトへご招待できそうですね、あのときの姫のように……ククッ……!」
ティアナの脳裏にかつて囚われたときの記憶がフラッシュバックする。
────仲間が、大切な友人が…………あんな目に────
ティアナ
「………………くっ……!」
メッツァー
「──どちらへ行かれるのです! ここへ取り残される罪なき人々は、我がアジトにてマナを吸い上げられる虜囚となっても構わぬということですかな!?」
仲間のもとへ走ろうとしたティアナをメッツァーが牽制する。
ティアナ
「くぅっ…………己の意に沿わぬとなったら、平然と卑劣な手に走るのですね……!」
メッツァー
「もちろんです、よもや本当に心を入れ替えたと思われていたわけでもありますまいっ。戦闘の勝敗がどうあれ主導権がどちらにあるかは、これでご理解いただけたことかと存じます……!」
仲間のもとへ馳せ参じるためには早急に決着を付けなければならない────そうやって焦らせることこそがメッツァーの策の起点かもしれない。そうは思いながらも、慎重に戦うという選択肢はすでにティアナの中に存在しなかった…………
◇◇◇
────勝負を急ぎ強引に攻めつづけるティアナから、必死に逃げ回るメッツァー。
メッツァー
「……っ!? ぬぁああーーーっっ!!」
しかしティアナの剣を強引にかわしたせいで転倒し、ついに決定的な隙を見せてしまう。
ティアナ
「────終わりですっ!」
渾身の力で剣を振りぬこうとしたとき──メッツァーが倒れたまま手を突きだし、攻撃魔法を放とうとしているのが見えた────
◇◇◇
ティアナ
「────かはっっっ!?」
全く想定していなかった、凄まじい威力の衝撃に吹き飛ばされ壁に叩きつけられるティアナ。
ティアナ
(い、いったいなにが…………っ、メッツァーの魔力ではこれほどの威力にはならないはず……!)
魔法戦士の必殺技並みの威力を持った一撃だった。どうしてそんなことができたのかは気になるが────
下魔
「グゲァアーーッッ!」
好機と見て踊りかかってくる下魔たち。今はこの状況をどうにかしなければならない。しかし、
ティアナ
「くっ、足が──」
膝がガクガクと震え、フットワークは完全に死んでいる。脳を揺さぶられたせいか。それでも────
ティアナ
「負けるわけにはっ、いきません──!」
◇◇◇
ティアナ
「…………ハァッ……ハァ……ハァ…………ハァ……………………」
…………無我夢中で戦った。痛む体を引きずるように駆り、乱れた呼吸を整える間もなく、何度も殴られながら必死に体勢を立て直し、戦術を巡らせる余裕もなくただ目の前にいる下魔を斬って斬って斬りまくった…………
そうして…………気づけば立って動く者は自分とあの男だけになっていた。
………パチパチ、パチ…………
…………魔力を絞り切ったメッツァーが青白い顔で、皮肉げに笑いながら拍手していた。
メッツァー
「…………お見事です、姫。……きれいにはまったと思ったのですが、実力差を覆すには至りませんでしたか」
ティアナ
「……ひとつ聞かせてください。途中で私を吹き飛ばした強力な攻撃魔法…………あれはなんですか……? 貴方の魔力ではあれほどの威力にはならないはず…………」
メッツァーは服の内側からネックレスを取り出した。そこについた宝石のようなものを掲げる。
メッツァー
「これは魔石というものでして、ロアで産出される希少鉱物です。中に魔力を込めることができまして、呪印を刻んでおけば即座に魔法を発動できるわけです。ただ使い捨ての割に非常に高価でして、普通は最後の手段として取っておくものですね」
ティアナ
「…………ああ、それが…………」
現物を確認したのは初めてだが、知識としては知っていた。あの一撃には魔法戦士の必殺技並みの威力があった。
メッツァー
「ゼーロウの魔導師が同じだけ魔力を使うなら、普通は魔物の召喚にあてます。ただ暴れさせるだけなら魔物は非常に魔力の効率がいいのです。なにしろ彼らにとって人間界で暴れることは楽しみでもあるのですから、お値打ち価格で協力してくれるわけです。必要なときには制御を効かせることもできますしね。今日の戦いは私のこだわりが生んだ非常に特殊な事例です…………おやおや、どうやらほかの魔法戦士も皆逆転してみせたらしい。ひとりくらいはご招待できるかと思ったんですがね…………」
ティアナ
「えっ…………」
急いで情報を確認する…………本当だ。皆手傷を負っているようだが、バイタルそのものは回復傾向にある。そういうことだろう…………最後のほうは仲間のことすら思い浮かべる余裕がなかったが…………ようやく終わったという実感が湧いてきた。
メッツァー
「…………では姫が回復しないうちに失礼させていただきます。手品の種はまだまだ用意してありますので、引き続きハインケル・オンステージにご期待ください…………ククッ……!」
そう言い残して、今日も転移魔法で去っていった…………
◇◇◇
翌日の対策会議にて。
前日の戦闘について、それぞれのところで何が起こっていたのか。
・早期に決着をつけようと焦った数名が、はじめに魔石のカウンターをくらった。
・他の者も仲間が負傷した通知を受け援護に行こうと決着を焦り、同じようにカウンターをくらった。
・全員がダメージにより一旦は劣勢に立たされたが、なんとか粘り続けメッツァーの魔力切れまで耐えきった。
・その後、各々が治癒魔法を自分でかけたので負傷は残っていない。ただし、魔力の消耗はまだ回復しきっていない。
────という状況だ。
ローズ
「────本当に、申し訳ありません…………みなさんの足を引っ張ってしまうことになるなんて……」
ライム
「私も、ごめんなさい……甘く見ていたみたい…………まんまと誘導されちゃって…………」
昨夜メッツァーの誘導にのせられて勝負を急ぎ、はじめにカウンターを受けて危機に陥った者たちが続々と謝罪していた。
リリー
「もう謝らないでください、あれは仕方がなかったと思います。さじ加減の違いというか…………それに、誘導の仕方も巧妙で……魔法戦士が何を一番気にしているか熟知しているということなんでしょうね…………」
メッツァーが魔法戦士に仕掛けた誘導というのは、なんのことはない、「もっとゆっくり楽しみたい、何をそんなに急ぐ必要があるのか」──そんな言葉を投げただけだ。──実に楽しそうな口調で。
だが、不安に震える大勢の救助を待つ人たち──中には混乱の中で負傷した人もいる──それを見たあとで、その言葉を気にせず流せる者は、魔法戦士には存在しない。
あとはもう、さじ加減の問題だ。それでも慎重を期すか、人々のためにリスクをとって強攻するか……結果、前日に速攻して成功していた者たちはリスクをとることを選んだ。
ローズ
「…………いえ、それでも慎重に動くべきでした。負けてしまっては意味がないというのに。……わたくしは、魔法戦士としての力の大きさに慢心していたのだと思います。それにメッツァーのことも……力は弱くても油断ならない男だと頭ではわかっていたというのに、やはり心のどこかで甘く見ていたのでしょう。それがとっさの判断に出てしまった……自分の経験不足を思い知らされましたわ…………」
たしかにローズの言うとおりである。現にかつてメッツァーと対戦していた者は全員、この時点では慎重に動いた。
あとは指揮官であるリリーと、クールが信条のシュガーは慎重姿勢を維持した。
だがそれ以外の者はそろって強攻を選択した。魔法戦士とは、基本そういうものなのだろう。
ゼーロウとの戦争が終結したあとは、格下である魔法犯罪者やランダムポップする下魔との戦闘くらいしか経験する場がなかった。その影響が出ている────本来は喜ぶべきことだが。
ティアナ
「……私もかつて、甘さから散々に敗北を重ねました。その代償に辱めを受け、多くの人に迷惑をかけてしまいました。今回全員がなんとか無事に帰ってくることができて本当に良かったです」
ローズ
「…………はい……」
ティアナ
「私も、改めてメッツァーの強さを感じました。あの男は、攻め立てられながらも奥の手を最後の勝負所まで隠し通してみせた。中途半端なところで使っていれば、あそこまできれいに直撃することはなかったでしょう。『何か仕掛けてくるつもりだ』と疑い続けていた私が、それでも勝利を確信する瞬間を見抜いたということですから。しかも同じことを他でも成功させてみせたとなると……これはもう、偶然ではなく必然でしょう。空恐ろしいほどの勝負強さ…………まったく、その力を人々のために使ってくれればいいのに…………」
「………………………………」
場を沈黙が支配する。メッツァーの強さは言葉にするのが難しいが、やはり確実に強いのだ。
これまでは、テロリストを取り締まる──どこか上から見下ろすことが前提で考えていたが、これは決して最終的な勝利が約束されているわけではない対等な戦いである──そのことを、全員が肌で実感し始めていた。
シュガー
「…………ひとつ、提案があるのですが」
リリー
「なに、菜々芭ちゃん?」
シュガー
「今後も同じように単独行動を強いられるような結界が発生した場合でも、あえて二人一組で対応するのはどうでしょう? リスクを大幅に下げられるだけでなく、うまくすればクローンのひとりでも捕縛できるかもしれませんし、迅速にメッツァーを撃退できれば次の現場に到着する時間もある程度は繰り上げられるでしょう」
その提案に、全員しばし黙考する…………
ローズ
「……あの、先ほど言ったことと矛盾するようで申し訳ないのですが…………わたくしは、反対です。メッツァーが待たされている間に何もしないという保証はありませんし……なにより、魔法戦士とは悪に敢然と立ち向かうものだとわたくしは思っています。その姿を人々に示すことで正義の尊さを伝える存在だと。……まだ現状、救助を待つ人々の危険や負担を許容してまで安全策をとるほどではない…………わたくしはそう考えます」
ライム
「うん、私も樹さんと同意見。反省してみせたばかりで悪いんだけど…………まだがんばってみたい。次は気を付けるから……ね?」
シュガー
「…………そうですね。それも間違っていないと思います。人手が限られている以上、市民を守るためには私たちのリスクはある程度許容しなければどうにもなりません。メッツァーの出方をもう少し見てみるのもいいでしょう」
…………………………………………
◇◇◇
その日の夜、これまでと同じようにメッツァーの襲撃を受けた。
魔法戦士たちはそれぞれが慎重に対応し、メッツァーを魔力切れまで追いつめ撃退した。
翌日の対策会議。
危なげなく勝利することはできたが、皆喜ぶよりは苛立ちを感じていた。同じような展開で同じように被害が発生しており、今のところ打開策はない。長期戦の雰囲気が濃厚になってきたためだ。
ライム
「────はあ…………毎晩毎晩大勢の人に迷惑かけながら呼び出してはセクハラ発言連発して、最後はなにか知らないけど満足げに帰っていくんだから…………いい加減勘弁してほしいよ…………」
ローズ
「…………そうやってまとめられてみると、本当にしょうもない人なのがよくわかりますわね。……とはいえ何か考えがあってのはず…………こちらの疲労を狙っているのかしら? あちらは別のクローンに交代していると言っていましたし…………」
シュガー
「たしかにこう連日ですと、そろそろ勘弁してほしいという思いはありますが。先日の苦戦で消耗した魔力もほぼ回復しました。ミネルヴァ・ガード創設後最大の異常事態ですので、この程度で音を上げてはいられません」
リリー
「…………そうは言っても無理しちゃダメだよ? 菜々芭ちゃんはただでさえいろんな仕事抱えてるんだから…………メッツァーを現場の遺留物から追跡できないかとか、魔法を解析して次の襲撃場所を予想できないかとか、はてはロアとの通信復旧のほうにまで手を出してるんでしょ? いい加減にしとかないと…………」
シュガー
「莉々奈さんにだけは言われたくありません。連日の政府や軍、警察関係者、はては救急医療機関との折衝…………たいへんお疲れ様です」
リリー
「…………はは、はは……あはは…………」
ローズ
「…………つまり二人とも『いい加減にしなさい』、ということでよろしいんですの?」
リリー、シュガー
「「……………………はい…………」」
ローズ
「とはいえ、お二人にしか務まらない仕事が多いですから…………せめて数日だけでも現場はわたくしたちに任せていただいたほうがよろしいのでは?」
リリー
「あはは…………それはちょっと…………」
シュガー
「笑ってごまかさないでください。……お気持ちは嬉しいですし今後の課題だとは思うのですが、とりあえず今回は……その、今の状態で残されても……気になって休めないというか…………」
ローズ
「……それもそうですわよね…………」
ティアナ
「…………『魔法戦士となる者は、強い責任感から問題をひとりで抱え込んでしまう傾向がある。それは美徳かもしれないが組織としてみた場合欠点となることが多い』────以前そう言われたことがあります」
ローズ
「……なるほど、金言ですわね…………そうは思われませんこと、お二人とも?」
リリー、シュガー
「「……………………はい…………」」
ティアナ
「フフッ…………」
────それがメッツァーの言葉であることは黙っておいた────
◇◇◇
その夜もまた、メッツァーによる襲撃が発生。同じように出動するミネルヴァ・ガードの魔法戦士たち。
────しかしその夜は、途中からわずかに変化が生じ始めた。
ティアナ
「────ハアッ……ハァ……ハァ…………」
戦闘は終了した。昨夜より若干手間取りはしたが、危なげなく勝利したことに変わりはない。ただ、手間取った原因というのが…………
メッツァー
「フフッ、さすがにお強い。今日もいいところを見せられませんでしたな。私は姫の凛々しい勇姿を拝見できて満足ですが、面白味のない男は嫌われる。マンネリ化は恋人たちの最大の敵です。……ククッ、そろそろ、次のサプライズの種を考えねばなりませんかな」
魔力を絞り切った青白い顔に、無理やりいつものいやらしい笑みを作りながら戯言を残し、この場を去ろうとする。しかし、
ティアナ
「──待ってくださいっ…………メッツァー、私の体に何をしたのです」
メッツァー
「……さて? そういえば姫のお顔がいつもより熱っぽいような……連日の出動で疲れが出ましたかな? 我々が真に恋人同士であれば付きっきりで看病して差しあげるところですが、あいにく我らは敵同士。誠に心苦しいのですがそこにつけこませて──」
ティアナ
「とぼけないでくださいっ、私がこの感覚に気づかないわけがないでしょう……! これはっ……………………淫らな、肉欲の疼き……です…………」
メッツァー
「…………ククッ、さすがは姫、この段階でもう看破されるとは。もう一日くらいはごまかせるかと思ったのですが、やはり処女のお嬢さん方とは違いますな。……ではもうおわかりですね? ここからがメッツァー・ハインケルの本領であると。明日からの戦い、これまで以上に楽しみですなっ……ククッ!」
そう言い残して転送魔法で去っていった…………
06話 完
捕捉説明
・前作やイラストSSと内容が矛盾している箇所がありますが、「こっちのほうがいい」と思ってあえて変えちゃいました。どうか広い心で見逃してやってください。脳内でもやもやと考えていたものが、実際に書いてみると矛盾に気づいたり、もっといい方法に気づいたりがまれによくありまして。細かいことを気にしてると書くのがしんどくなるし、まあいいかなって感じ?
・具体的には「魔石が指輪からペンダントに変更」(指輪だとおさわりや格闘の邪魔になると気づいた)、「ココノ死亡からの時間が2年だったのが3年に変更」(できればあまり歳を増やしたくないので少なくしようとしたけど、さすがに無理があると感じたので)、「メッツァー様の街中での悪事の内容の変更」(より整合性が取れるものを思いついたので)あたりですかね。
・本文では書いていませんが、初めに先走ったのは間違いなくパッションですね。メッツァー様と出会う前のパッションは明らかに慢心していたので。