※この作品はR-18です。

メッツァー様がチート級能力を得て魔法戦士ヒロインたちを手籠めにして無理やりハーレム化する話~RPG式セクハラバトルZERO シナリオパート~   作:ろむ1000/為五郎

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※お知らせ
 08話の内容を大幅に加筆しました。それに伴い矛盾が生じた箇所を全体的に微修正しています。
 具体的には、初ファントムペインから寄生体発覚までの間にもう一日、一戦追加し、さらにギリギリの挿入寸前までヒロインが追いつめられるように変更しました。
 なぜわざわざ過去投稿部分を大幅に改稿したかというと…………大好きなシチュなのに、やるの忘れてたからです! 男より強いヒロインをエロ攻撃で翻弄するのが好きなんですが、ここから先はヒロインが弱体化して微妙に違ってくるんですよね。やるなら以前の部分でしかできないので書き換えるしかなかったわけです…………わかりづらくしてしまって申し訳ありません。そういうのが好きな同志はぜひご確認ください。ストーリーも増えてます。
 またゲーム版も今回の加筆に合わせて更新、バトルも増えてます。


08話 セクハラバトル開始

ティアナ

「────はあっ……はぁ…………はぁ…………」

 

 ひどい戦いだった。時間とともに性感だけが敏感になっていき、ついには服が肌に擦れる感触だけで秘唇が潤みはじめる。

 

 集中力を失いながらも群がってくる下魔を必死に処理するティアナを嘲笑うかのように、合間合間に差しはさまれる淫戯の手。性感帯を鷲づかみ、揉みしだき、ぐりぐりと責めたてる荒々しい愛撫は、普通の女性ならば痛みしか感じなかっただろう。

 しかし発情しはじめた女体はそれ以外のものをしっかりと汲みとり、どうしようもなく昂っていく。淫熱に浮かされもうろうとした意識の中ではしたない液体を陰部から滴らせ、それでも魔法戦士としての使命感から必死に剣を振るい続ける。

 

 一山いくらの格下であるはずの下魔の攻撃を防ぎきれず、何度も何度も殴られた。

 それでも粘って粘って粘りつづけて…………最後の最後、全ての下魔を倒しきった────その瞬間を狙われた。 

 

ティアナ

「──ひぅっ!? や、やめっ…………あ、あうぅ……!」

 

 散々に弄ばれ、しこりきった乳首を服の上から揉みつぶされ、あられもない声を上げてしまう。

 

ティアナ

「ダメッ……もう無理っ…………んぅっっ…………イクッ…………イッちゃう…………イッちゃうぅぅーーー!!」

 

 激しく痙攣する肢体。はしたなくイキ果てた女陰から吹き散らされたしぶきは、薄い下着では到底吸いきれず太腿を伝い流れていく。

 脱力した体。がくがくと足は震え立っていることさえできない。真っ白になった意識の中でも、なんとか転倒だけは避けるべく膝を突こうとする。しかし、

 

ティアナ

「──んむぅっ……!? ん、む…………っ」

 

 ────高速で踏み込んできたメッツァーに抱きすくめられ、そのまま唇を奪われた。

 

ティアナ

「……はむぅ…………ん……ちゅ…………は、離しっ…………ん…………むぅ…………」

 

 頭を掴んで固定され、顔を背けることも許されない。絶頂で萎えた手足では男を拒むこともできず、口内まで貪られていく。

 昂った体と秘めた慕情が結びつき、荒々しい口づけにもたやすく反応してしまい、脳髄を甘い痺れが蕩けさせる。

 

ティアナ

「…………ん、ちゅぅ…………はむ……ん……む…………ちゅ…………」

 

 口内を蹂躙される感触に、かつて植えつけられたマゾヒズムが鎌首をもたげる。男に支配される悦びを思いだし始めた体。

 

 それでも…………ようやく、絶頂で蕩けた意識が覚醒してきた。

 

メッツァー

「──んむっっ!? …………はあっ…………く、くく…………」

 

 差しいれた舌に歯を立てられ、たまらず顔を離すメッツァー。そのまま下がり距離をとる。

 

メッツァー

「…………フフッ、私の舌はこのようなときのために強化してはあるのですが、魔法戦士相手ではやはりこうなりますね。浅く済んだのは姫のご寛恕ですかな?」

 

ティアナ

「……はぁ……はぁ…………つ、次は嚙みきります…………」

 

 正直なところ、ティアナ自身にもよくわからなかった。性感で力が入らなかったのか、ためらったのか…………

 

メッツァー

「フフッ、怖い怖い…………まったく、嚙みちぎられてもおかしくなかったというのに私としたことが……姫の艶姿に愛しさが込みあげ、自分を抑えきれなくなりました…………ククッ、罪作りなお方だ…………」

 

ティアナ

「……く、うぅ…………」

 

 熱情を宿した視線に、再び脳髄に甘い痺れが走る。

 

メッツァー

「…………しかし申し訳ございません。情けないことに、すでに体が思うように動かぬ有様。お立場ゆえ素直になれないプリンセスをリードして差しあげるには、男として力不足と認めざるを得ません。誠に残念ながら、本日はここまでのようですな」 

 

ティアナ

「だ、誰もそのようなこと望んでいません…………」

 

メッツァー

「そのあたりは明日の逢瀬の折、玉体に直接たっぷりとお伺いを立てることになるでしょうな。これまで以上に楽しみにしておりますよ? できれば姫も私とそろえて、自ら慰めたりせず肉欲に炙られながらお待ちいただきたいものです。ままならぬ関係の男女が、限られた逢瀬の時間に全てを燃やすため、あえて欲情に耐えるというのも物語のようで素敵ではありませんか? …………ククッ!」

 

 そう言い残して去っていった。

 

 ────ままならぬ関係の男女が、限られた逢瀬の時間に全てを燃やすため────

 

 戯言でしかないはずのその言葉は、ティアナの胸中に甘い疼きを残していった…………

 

◇◇◇

 

 魔法戦士たちはミネルヴァ・ガードに帰還後、すでに深夜ではあるが会議室で簡単な報告を済ませた。

 やはりどの結界でも似たような展開となったらしく、メッツァーの性戯に初めてさらされた者たちはショックを隠せない様子だった。あまりに異常な体験に、ほかではどうだったか知りたいという気持ちと自分の醜態を話したくないという気持ちが混ざりあい、簡単な報告だけは済ませたが、疲労困憊だったこともあり休養を優先することとなった。

 

 睡眠薬による眠気と性的興奮が混ざりあい、朦朧とした意識のまま長い夜を明かすティアナ。

 

 ────できれば姫も私とそろえて────

 

 女の部分に何度も伸びかけた手を止めたのは、王女としての誇りかそれとも…………

 

◇◇◇

 

 翌日の日中、ミネルヴァ・ガードの会議室にて。

 疲労の色を隠せない魔法戦士たち。休養によって幾分かは回復したが、質の悪い睡眠では完全回復にはほど遠い。

 問題の性的興奮も、いくらかはましになったという程度だ。この状態で万全のメッツァーとぶつかれば、昨日以上の痴態を晒すことになるのは間違いない。

 

ローズ

「────亜梨子さんは、その…………体調、いかがですの……?」

 

ライム

「…………大丈夫、と言いたいところだけど、強がったって意味ないよね…………みんな同じ体調不良で、それについて情報共有したり対策を考えるために集まってるんだから…………」

 

ローズ

「ええ…………それにしても、原因がわからず徐々に悪化しているというのが何とも不気味ですわ。今夜を何とか凌いだところで、明日はどうなるのか。瑠々香さんに託すしかないのはわかっているんですが…………」

 

リリー

「皆さん、ごめんなさい…………これだけのことになった以上、本来なら安全策に切り替えるべきなのに…………こんなひどい負担を強いてしまって…………」

 

ローズ

「莉々奈さん、もう謝らないでくださいまし。安全策に戻せば、メッツァーがまた大量拉致事件を引き起こすのは目に見えていますわ。魔法戦士として、それを容認することだけはあり得ません。気持ちは皆同じですわ。たとえそれで…………その…………辱めを、受けたとしても…………」

 

ティアナ

「………………………………」

 

 気のせいだろうか。そう答えたローズの表情…………羞恥や恐れの中に……わずかに、期待のようなものが感じられたのは。

 あるいは、自分がそうだからそう感じられただけか…………

 

シュガー

「対策として、鎮静剤を用意してみました。あくまで通常の医薬品ですので、この異状に対しどの程度有効かは打ってみないとわかりませんが…………それに有効だったとしても、今度は倦怠感などマイナスの効果も出ると思われます。普通は戦闘前に打つようなものではありません…………どうされるかは、皆さんの判断に任せます…………」

 

ローズ

「…………使わせてください。副作用が出るとしても、あの淫魔のような男の前に、今のこんな…………その……ひ、ひどい体調で立つよりはましですわ…………」

 

リリー

「……わかりました。結界の前で待機している救急隊の方が注射してくださるよう手配しておきます」

 

 ────結局、あまり有効な打開策は打ち出せないまま会議は終了した。本来ならもっと詳細にメッツァー戦での情報共有を行うべきだが、皆普段の気安さは鳴りを潜め、言葉少なに最低限の報告をするに留まっている。  

 沈鬱な雰囲気にのまれている…………とは少し違う。はっきりと感じるのは…………女の恥じらいだ。  

 

 かく言うティアナもほとんど発言していない。初日にメッツァーの脅威を伝えるためには勇気をふり絞ることができたのだが。

 今のところ特別目を引くような気づきはなく、わざわざメッツァーとの情事を開陳する気にはどうしてもなれなかった。

 たとえティアナが気づかなくとも、詳細に情報共有することで別の誰かが新たに何かを発見することは十分あり得るのだが…………わかっていても、無理だった────

 

◇◇◇

 

 ────その夜も当然のように鳴り響く警報。しかし、今夜は意味合いがやや異なる。少なくとも魔法戦士たちにとっては。

 悪から人々を守る、誇りある戦場ではなく、悪漢から辱めを受ける様を見世物にするステージの開幕────ティアナには、そう思えてならなかった。

 それでも人々を守る…………悲愴な覚悟を胸に秘め、最速で現着する魔法戦士たち。

 

 ティアナもまた、鎮静剤を打つ決断を下した。今のまま何の対策もなくメッツァーの前に立つことは危険すぎると考えた。

 ただ、打ってみた結果としては今一つ、といったところか。たしかに性的興奮は幾分ましになった感はあるが、一方で倦怠感が明確に悪化した。睡眠不足や蓄積した疲労によって体に貼りついていた倦怠感は、今やはっきりと戦闘に支障をきたすレベルだ。特にメッツァーとの戦いは魔力を吐き出しきるまでの持久戦になっている以上、戦闘力への影響としてどちらがましかは、やってみないとわからない────

 

◇◇◇

 

メッツァー

「…………やれやれ、何やらつまらないことになっていますね」

 

ティアナ

「…………なんのことです」

 

メッツァー

「とぼけないでいただきたい。花のかんばせが台無しだ。痛々しいほどに血の気が失せておられる。昨夜はあれほど艶やかな薄紅色に染まっておられたのに…………」

 

ティアナ

「…………貴方にだけは言われたくありません」

 

メッツァー

「最高の食材を手間暇かけて調理したら、食べる直前に冷水をぶっかけられた気分ですよ。昨夜のご様子から、今夜はもう頂くだけのつもりで参りましたのに」

 

ティアナ

「……くっ…………どこまでも馬鹿にしてっ…………」

 

メッツァー

「とんでもない、最高の評価を下しているつもりです。女として、ですがね」

 

ティアナ

「それを馬鹿にしているというのです……! このとおり、黙って貴方の慰み者になるつもりはありません。体調が悪いのは確かですが、それでも地力はこちらが上。その傲慢な態度はどこから来るのです……!」

 

メッツァー

「フフッ、無論冗談です。ただ昨夜の姫の艶やかさは、姫も乗り気なのではないかと思わせるほどでしたのでつい、ね」

 

ティアナ

「か、勝手に勘違いしないでください…………」

 

メッツァー

「フフッ、ですがご安心を。料理については何もわかりませんが、姫のお体を今からでも美味しく頂くための方法は熟知しております。手始めに、姫の玉体を害する悪質な薬剤を打ち消すといたしましょう」

 

ティアナ

「なっ……!? そんなことまで可能なのですか……!? メッツァー、私たちの体にいったい何をしたのです……!」

 

メッツァー

「いけませんね、これは力に劣る私が姫をリードして差しあげるために必要な、言わば厚底靴のようなもの。女性のための影の努力について、結果が伴っているなら追及しないのが淑女の嗜みですよ?」 

 

ティアナ

「だ、誰がそんなことを頼みましたかっ……」

 

メッツァー

「これは異なことを。頼まれたからリードするなど男として三流以下です。言われずとも望みを察して動くのが本来のリードというもの」

 

ティアナ

「そ、そもそもそんなことを望んでなどいませんっ……」

 

メッツァー

「ククッ、女性自身が気づいていない願望まで汲み取って動けるのが一流の男です。わかっておりますとも、姫の秘めたる願望…………男に組み伏せられ支配されたい、ただ一匹の牝に堕とされたい……そういうことですね?」

 

ティアナ

「……っ!? そ、それは貴方の都合でしょうっ、自分の願望を押し付けることをリードとは言いません……!」

 

メッツァー

「本来ならその通りですが姫の場合、かつての性魔術による調教などのせいでそれを心から望むよう物理的に条件付けされています。姫がもともと淫らなのではなく私がそのように変えたのです。そこまで理解しているのなら、お立場ゆえ素直に認められない姫に言葉で拒絶されたくらいで引き下がるなど、それこそ無責任というものでしょう?」

 

ティアナ

「…………ぁ…………う……うぅ……」

 

 恋した男に誰にも打ち明けることのできなかった本心を当然のように見抜かれ、「お前は悪くない、全てまかせておけ」────そう、甘い言葉で誘惑されて…………受け入れてはならないとわかっているのに、何一つ反論の言葉が浮かばない。

 

メッツァー

「おかわいそうに。体を害する薬まで使って自らの自然な欲求に蓋をせねばならないとは。お辛いのでしょう? すぐに治して差しあげますからね……ククッ!」

 

ティアナ

「…………ダ、ダメ…………来ないで…………来ないでください……!」

 

◇◇◇

 

 ────昨日にもましてひどい戦いだった。

 メッツァーは昨日と同じように下魔をけしかけつつ女の部分にファントムペインをねじ込んでくる。そうこうしているうちに、いつの間にか鎮静剤の効果はプラスもマイナスも消えていた。 

 

 そうして十分に消耗、発情するのを見計らったうえで、ついに直接手籠めにしようと抱きつき、組み伏せようと迫ってきた。ティアナは必死に振りほどき、剣の間合いを維持しようとした。

 いかに消耗していようと、魔力で強化された腕力はティアナのほうが明らかに上だ。本来なら力で劣る者が勝るものを組み伏せるなどできるわけがない。

 しかしあまりに敏感にされた性感帯を狙われ、何度も絶頂させられてしまう。さすがの魔法戦士も、絶頂している間は無防備にならざるを得ない。

 その間に王女を組み伏せ一物をねじ込もうとするメッツァー。萎えた手足に鞭打って男を振り払おうとするティアナ。

 

 暴れた拍子に足が蹴りとなってメッツァーを打ち据える。たまらず下がるメッツァー。

 ティアナが露出した恥部を隠そうと服を直す間に体勢を立て直しファントムペインで性感帯を責める。

 慌てふためくティアナに殴りかかる……と見せかけて組み付き、衣装の胸元を剥き下ろす。胸をかばおうとした隙にがら空きの腹部にボディブロウ────

 そんな調子で、実力伯仲しつつもあまりに淫靡な戦いはしばらくの間続いた。

 

 最後は結局、メッツァーの肉剣が標的を穿つことはついに敵わないまま魔力が枯渇。プリンセスティアの勝利で幕を閉じた──── 

 

 

メッツァー

「────フ、フフッ…………ここまで有利な条件を整えてすら、あと一歩及びませんでしたか。さすがは魔法戦士。普通であれば肉欲の疼きに耐えかね、最後まで全力で抗うことは敵わず諦めてしまうでしょう。その精神の強さ、高潔さがこうして結果に繋がった…………感服せざるを得ません」

 

ティアナ

「…………よく言います…………本当にそう思っていたら、こんなことはできないでしょうに…………」

 

メッツァー

「本心なのですがね…………ただそこまで全力で拒絶されると、男として少々傷つくのは確かですが」

 

ティアナ

「……………………別に、そういうわけでは…………」

 

 ティアナのわずかな否定の声はあまりに小さく、メッツァーの耳には届かなかった。

 

メッツァー

「…………しかし実際のところどうされるおつもりで? そのように出来上がった体を抱えて帰られても、とても眠れませんでしょうに」

 

ティアナ

「…………あ、貴方には関係のないことです……」

 

メッツァー

「関係ないなどと水臭いことを。姫と私の仲でしょう?」

 

ティアナ

「どういう仲ですか……!」

 

メッツァー

「ククッ、もちろん……こういう仲です」

 

 そう言ってメッツァーは────再び自身の肉棒を取りだした。

 

ティアナ

「……あ………………」

 

 その存在にまるで引力があるかのように、抗えないほど視線が吸い寄せられる。戦闘中も、視界の隅に入ったコレに何度も注意を奪われ隙を作ってしまった。

 自分はこの三年あまりこれを求めていたのだと、どうしようもなく理解させられた。自身が生唾を飲みこむ音が、妙にはっきり聞こえる。 

 

メッツァー

「……そこまで物ほしそうに見つめられては、さすがの私も照れくさくなりますな」

 

ティアナ

「……っ!? そ、そんな目で見てなどいませんっ、変な言いがかりはやめてください!」

 

 全精神力を集中して視線を引き剥がす…………脳裏に焼きついたモノは、そう簡単には消えそうにないが。

 

メッツァー

「ククッ、睡眠不足は美容の大敵。対してセックスは女性ホルモンの分泌を促し、姫の美貌にさらに磨きをかけてくれるでしょう。どうするのが合理的か、考えるまでもないのでは?」

 

ティアナ

「考えるまでもなくあり得ません! どうして敵同士で……そ、そのような発想が出てくるのですか!」

 

メッツァー

「なるほど…………とはいえ今日の戦いは決着しました。続きはまた後日ということで、休憩中は少しばかり羽を伸ばしてもいいのでは?」

 

ティアナ

「どこが少しですか! ……い、いえ、そもそもそれでは今日の戦いは何だったのか…………」

 

メッツァー

「フフッ、どこまでも職務に忠実な方ですね。たしかに、救助を待っている市民がいるというのにあまり羽目を外すのはよくないでしょう。ですが姫も人間、最低限の休憩は必要です。あまりに無理を重ねては壊れてしまうかもしれません。そうなればかえって周りの人間に迷惑をかけてしまいますよ?」

 

ティアナ

「…………べ、別に無理などしていません……」

 

メッツァー

「そういう人間に限って自覚がないものです。そういう方は時間ごとに休憩する、と決めてしまうといいでしょう。たとえば喫煙所でタバコを呑むように、出張先からの帰りに喫茶店でコーヒーブレイクするように」

 

ティアナ

「…………ど、どういう意味ですか……」

 

メッツァー

「そこのファストフード店の二階はいかがですか? あそこならばしばらくは見つかることもないでしょう。少しは腰を落ちつけて話す時間も取りたいですし…………ムードの欠片もないのは、平にご容赦を」

 

ティアナ

「……う…………ぁ…………」

 

 指された店を思わず凝視してしまう。

 

 ──あそこならたしかに──

 

 つい、そんなことを思ってしまったティアナ。押し殺した欲望を全肯定され、モラルと常識で固められた理性に緩みが生じ、馬鹿げた提案であることに気づかない。

 

 ──そうかな……そうかも──

 

 そんなふうに、受け入れる余地を感じてしまっていた。

 ティアナは気づかない。いつの間にか論点が擦りかえられていることに。敵同士で意味もなく交わる異常性や、そもそもティアナが本心ではセックスしたがっているという前提になっているという点などが、いつの間にか置きざりになっていることに。

 

メッツァー

「…………やれやれ、まだ気になると仰るなら、こう考えてはいかがです? メッツァー・ハインケルではなく、姫に身分違いな恋をする哀れな男の相手を、少ししてやるだけだと。ここまでいきり立ったモノを想い人に放置される辛さは、女性には想像もつきませんか?」

 

ティアナ

「え…………あ、その…………ご、ごめんなさい…………」

 

 ティアナの人の好さに付けこむように、ありもしない落ち度を指摘する。それを真に受けて謝ってしまうティアナ。

 そうこうしているうちに、いつの間にかティアナに近寄っていたメッツァーが横に立ち、エスコートするように肩に手を添える。

 

メッツァー

「では姫、どうぞあちらに…………」

 

 促すように軽く押され、つい流されるまま店に向かい一歩踏み出す。

 

 そこで見た──窓と呼ぶには大きすぎるガラス張りの壁に映った、自身の姿。恥じらいを残しながらも何かを期待するような女の表情、そして…………首元でかすかに輝く聖涙石を────

 

メッツァー

「…………姫……?」

 

 はじめの一歩を踏み出しながらそこで止まってしまったティアナに、いぶかるような声をかけるメッツァー。肩に添えた手に込めた力をわずかに強める。そこへ、

 

ティアナ

「────離してください…………貴方と一緒には、いけません」

 

 剣をメッツァーの首元に突きつけた。

 

メッツァー

「…………フフッ、やはり口先で騙され道を誤るような方ではありませんね。だからこそ有無を言わさず力でねじ伏せて差しあげる必要があるのですが…………ではどうされるのです? 問題は何一つ解決しておりませんが」

 

ティアナ

「…………この異状を、解除してください」

 

 刃をメッツァーの首に当てる。

 

メッツァー

「すると思いますか?」

 

 ────刃をわずかに食いこませる。血がわずかに流れ出し、剣を伝っていく。それでもメッツァーは欠片も動じず、変わらず熱情を宿した視線でまっすぐにティアナを見つめ続けている。

 負けじと睨み返すが…………やはり、勝てなかった。

 

 目をそらし、剣を下げる。そのまま数歩後ろに下がった。

 

メッツァー

「フフッ、とりあえずこの首だけでも落としておけばいいでしょうに。相変わらず甘いお方だ」

 

ティアナ

「それは魔法戦士の在り方ではありません…………第一、どうせどこかに他のクローンがいて、人質を取ろうとしていたのでしょう?」

 

メッツァー

「…………そういえばその手がありましたね。目の前の姫に心奪われ忘れておりました」

 

ティアナ

「貴方という男は…………いったいどこまで本気で…………」

 

メッツァー

「常に本気なのですがね……………………おや? …………フフッ、気づかれましたか」

 

ティアナ

「…………メッツァー?」

 

メッツァー

「いえ、なんでもありません。……して、結局どうされるのです? そのままでは任務にも支障が出るでしょうに。なにより、明日もそのようにメスの匂いをプンプンさせながら戦場に立つなら、今度こそモノにしてしまいますよ?」

 

ティアナ

「…………そ、それは…………貴方には関係────」

 

メッツァー

「姫を想って猛り狂っているこの男根を前に、あまりに冷たいお言葉です。相手をしてくださらぬのなら、せめて姫のお姿がこの場にあるうちに、自分の手で慰めるとしましょうか」

 

 そう言って、ゆっくりとではあるが本当に自らの男根をしごき始めた。

 

ティアナ

「や、やめてくださいっ、そんないやらしいこと、私の前でしないでください! …………い、言います、言いますから……!」

 

 しごく手を止めるメッツァー…………離してはいないが。

 

ティアナ

「…………その……自ら貴方に抱かれるなんて、あり得ません…………それくらいなら……その…………自分で、します…………」

 

メッツァー

「……………………まあ、あの純真無垢で堅物なお姫様にここまで言わせたのです。今日のところはこれでよしとしましょうか」

 

 そう言って男根を収めた。

 貞操の危機が去ったことを感じるが、安堵よりも狂おしいほどの名残惜しさが先に立つ。それを必死に無視するティアナ。

 

メッツァー

「ただ水を差すようですが、ご自身でなされてもその火照りは消えませんよ。むしろさらに悪化します…………そういうふうにできています」

 

ティアナ

「なっ!? どういうことですか!」

 

メッツァー

「…………どうにかしたいのであれば、浄化の魔法をかけてみてください。下腹の、子宮のあたりを中心に、強くかけ続けてください」

 

ティアナ

「…………わかりました」

 

 言われた通りにしてみる。

 …………すると二、三分ほどではっきりと実感できるほどに異状が落ちついてきた。

 

ティアナ

「…………これは…………」

 

メッツァー

「では説明しますのでそのままお聞きください。姫の子宮には淫魔が寄生しています。私が人工的に創造したものでして、いろいろと面白い特性を与えています…………ククッ!」 

 

ティアナ

「き、寄生……っ!? …………そ、んな…………いつの間に…………」

 

メッツァー

「いつの間に、と言われましても。私に言わせればいつでもいいほど常に隙だらけでしたが」

 

 そう言ってメッツァーは、寄生淫魔の概要を語った────

 

・寄生体は宿主が強い魔力を使うほど徐々に活性化していき、その魔力を少しずつ吸収して成長し侵食していく。

 

・侵食するほど宿主の性感を大きく増幅する。絶頂してしまうと大きく魔力を吸収され侵食が促進される。

 

・さらに、それ以上に急速に寄生体を成長させるものが男性の精液で、子宮内に精液を出される行為は絶対に避けなければならない。

 

・寄生体は子宮と半分同化しており、寄生体だけを取り除くのは不可能。子宮ごと摘出すれば可能だが、子宮は魔力の生成に大きく関わる器官であり、魔法戦士としての力が失われるのは確実。

 

・唯一の対処方法は浄化魔法。淫魔の一種なので衰弱、鎮静化させることができる。ただし衰弱死してしまうと子宮も巻き添えで壊死するのでほどほどに。また鎮静化させるだけだと、再び活性化すれば以前の状態に戻ってしまう。

 

・メッツァーの遠隔操作をある程度受け付けている。根治するには自壊命令を出させるしかない。

 

メッツァー 

「────だいたい以上です。他にも面白い機能がいろいろあるのですが、姫たちが勝利すれば関係ないものですので省かせていただきます。私が勝利したときに改めてたっぷりと語って差しあげましょう……ククッ!」

 

ティアナ

「…………なぜ…………そんなことを…………」

 

メッツァー

「なぜとは?」

 

ティアナ

「なぜそのような恐ろしいことをしたのです! 私だけならまだしも、皆にまで…………魔法戦士がそんなに憎かったのですか……!」

 

メッツァー

「…………これについてはそこまで酷いことをしたとも思っていないのですが、しかし…………そうですね、憎いという気持ちもたしかにある気がします」

 

ティアナ

「………………………………」

 

メッツァー

「私は少年の頃、女神近衛団が嫌いでした。私たち浮浪児を『汚い』と忌み嫌う大人たちがありがたがるもの…………好きになる理由がありません。きれい事ばかりの偽善者集団、この地獄のような世界の頂点に立って支配するもの…………女王とは、きっと童話の中の魔女のような醜悪な老婆に違いないと、子供心に信じたものです」

 

ティアナ

「……………………それは…………」

 

メッツァー

「ゼーロウで魔導師として教育を受けるようになってからも、基本的には変わりません。敵を褒めるような情報など与えられるはずがない」

 

ティアナ

「………………………………」

 

メッツァー

「それが変わったのは…………変わった、のは……………………」

 

ティアナ

「……………………ココノ……ですね…………」

 

メッツァー

「……………………はい…………いえ、違う…………それは…………それは…………」

 

 しばらく苦悶するような表情をしたあと、

 

メッツァー

「…………いや、違う。ココノしか知らない間はココノが特別お人好しなんだと思っていた。ココノは何度も『一緒に女神近衛団に投降してほしい』『クイーングロリアは慈悲深い方だから事情を話せば咎めたりしない』…………そう訴えてきた。だが信じられなくて…………『俺の首を手土産に、虜囚となった恥をごまかす気か』…………そんな、汚い言葉を返したことも…………そんな奴じゃないって、あのときにはもうわかってたはずなのに…………」

 

 徐々に、何かをこらえるように声が上ずり、最後はもう声にならなかった…………

 

ティアナ

「………………………………」

 

メッツァー

「……………………さて、なにやら脱線してしまいましたが要するに、その後フェリセスら他の魔法戦士と縁があって、初めて確信に至ったわけです。少なくとも魔法戦士は本物だ、と」

 

ティアナ

「……………………そういう、ことですか…………」

 

メッツァー

「ただ子供の頃からの感情が完全に消えるわけもなく、目の敵にされて追い回される立場でもあり…………それはもう、私の感情は複雑です。愛していると言いながら、凌辱してもまったく心が痛まない程度には」

 

ティアナ

「…………ひとつ、いいですか?」

 

メッツァー

「はい?」

 

ティアナ

「クローンになる前の貴方は『愛している』なんて一度も言ったことがありませんでしたが、どういう心境の変化ですか?」

 

メッツァー

「……ああ! そうですねっ、それはおかしいと思いますよね! ククッ、ですが現在説明できません。私の弱点と言えなくもない部分ですので、当面は伏せさせていただきます。私が勝利した後でしたら、喜んで語って差しあげましょう。…………少なくとも、この気持ちに偽りはありませんよ? 姫は相変わらずつれないままですが」

 

 この話題をふった途端に、気味が悪いほどテンションが上がった。語りたくて仕方がないのは本当のようだ。ティアナとしても弱点という言葉は気になるが、嫌な予感がして話題を変える。

 

ティアナ

「……っ…………それならもういいです……結局、貴方は魔法戦士が憎いからこんな非道が平気で行えるのですね」

 

メッツァー

「…………愛しているからこそ、殺さず自分のものにするためにこのような手間をかけているのですが…………寄生体を植えつけたこと、そこまでまずかったですか?」

 

ティアナ

「当たり前です! ……辱めることはあっても、体を害することはしないと信じていたのに…………」

 

メッツァー

「私のものになっていただけるなら、害はないのですがね。しかし言葉では信じていただけないご様子…………これはもう、体ごとぶつかるしかありませんなっ……ククッ!」

 

ティアナ

「……っ…………くぅ……またそれですか……!」

 

メッツァー

「もちろんです、私はメッツァー・ハインケルですので。姫が私の愛を信じてくださるまで、いくらでも注ぎこみ続けましょう。さすれば寄生体はやがて姫を縛る鎖となり、我らの縁は盤石となる…………そうなれば信じるも信じないも、あまり関係ありませんがね……ククッ!」

 

ティアナ

「そんなものは愛とは呼びません! なんという傲慢…………私は絶対に認めません……!」

 

メッツァー

「ではご承知おきくださいっ、これもまた愛だということを……! 発情が治まった途端に勇ましいことですが、すぐに可愛らしい女の顔に戻して差しあげましょう……!」

 

ティアナ

「……………………」

 

メッツァー

「……………………」

 

ティアナ

「…………わかっているのですか…………そんな方法では、本当の愛は絶対に手に入りません…………」

 

メッツァー

「私のような悪党が魔法戦士から愛されることなどあり得ないことはわかりきっています。そんなことは大前提。私が愛し、守りたいと願っていることのみが重要なのです。この寄生体はそのための最適解、欠片も悪いなどと思っておりません」

 

メッツァー

「…………では、名残惜しいですがこの辺りで。姫の正義が悪の私にどこまで抗えるか、とくと拝見するとしましょう…………さっさと屈してしまったほうがいいと思いますがね」

 

 そう言い残して、転移魔法で去っていった。

 

ティアナ

「…………では、なぜココノは貴方を愛したのですか…………」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 魔法戦士たちはその後、全員が無事に帰還することができた。

 ただ全員がティアナと同程度の辱めは受けてしまったようで、特に新人たちはショックが大きい様子だ。

 

 寄生型の淫魔というおぞましいものに自身の肉体が侵されていると判明したことで、普通なら最低でも二、三日は意気消沈するところだろうが、そこは魔法戦士。自身のことよりも仲間におぞましい仕打ちをされたことに対する怒りのほうが勝り、士気は決して下がってはいなかった。ここ数日自身を苛んだ火照りがとりあえず治まったということもあるだろう。

 

 ちなみにティアナがメッツァーから聞かされた寄生体の概要は、他の魔法戦士も教えられていた────自分だけでなかったことに、若干落ち込むティアナ。

 さらにいうと報告したときにはすでに、瑠々香が原因を解明したあとだった。ここ数日の子宮のCT画像を比較して変化が生じていることに気づいたらしい。メッツァーからの解説がなくとも、ある程度まではすぐに推察できていただろう。

 

 

 翌日の日中、ミネルヴァ・ガードのブリーフィングルーム。

 

ティアナ

「────変身システムを対メッツァー用に調整?」

 

シュガー

「はい。メッツァーの戦術は非常に……その、独特です。通常の戦闘用装備とは全く異なる機能が必要となることを……昨夜、痛感しました…………その、姫が早くに申告してくださったことをすぐに吟味していれば、もっと早くに対応できていたはずなのに…………本当に申し訳ありません」

 

ティアナ

「いえ、仕方がありません。あまりに常識から外れていますので、体験しないとどうしてもわからないと思います。むしろそういうアプローチの仕方があることに気づいていれば、こちらからお願いできたのに…………」

 

シュガー 

「……ありがとうございます。とりあえず仮称として『貞操防御システム』と名づけました。急造ではありますが、まずあって損がないと思われる機能から実装しました。仕様はみなさんの端末に送ってありますのでご確認ください。…………その、自分で作っておいてなんですが、読み上げるのは……は、恥ずかしいので……許してください…………」

 

・スーツの内側を低摩擦化し、肌への刺激を低減。およびそれに伴うスーツのずれ防止、形状維持のためのフィールド形成。

 

・乳頭部分にニプレスを装備。

 

・下着に硬質化機能を搭載。本人以外が触れると作動する。また、内側には分泌物を吸収するナプキンを貼付。魔法技術によるものなので、薄いが多量に吸収可能。

 

・わずかではあるが魔力を消費するので、戦闘出力がその分低下する。

 

ローズ

「────たしかに…………これを読みあげろなんて言われたら、普通にセクハラですわね…………」

 

ライム

「…………なにか、相手のレベルに合わせて私たちのレベルまで引きずり下ろされてる気がする…………」

 

ローズ

「けれど仕方がありませんわ…………昨夜のような戦いは、二度とごめんこうむります…………」

 

ライム

「…………そうだね…………体調も回復したし、これがあればあんなことには…………」

 

 二人ともやはりショックだったようで、昨夜を思いだし顔を赤らめている。その恥じらいの表情を見れば、メッツァーならニヤつきながら「可愛らしい」とでも言うだろう。というより、言ったのだろう、昨夜のうちに。

 微妙なイラつきを感じるティアナだった。

 

シュガー

「あともうひとつ。戦闘時間が長引き感度が上昇したときのために、魔力の出力を変身システム側で設定できるリミッターを実装しました。わざと手加減するよりはこれを使ったほうが戦闘に集中できるでしょう。出力を下げれば感度の上昇は避けられます…………当然、その分戦闘力は低下しますが」

 

 昨夜の戦闘で苦しんだ点が見事にフォローされている。これで当面は大丈夫だろうとは思えた。だが…………

 

ティアナ

(この寄生体はまだまだ成長するというメッツァーの言葉が本当なら…………やはり、こちらから打って出るための何かが必要です)

 

 ………………………………




 捕捉説明
・この寄生体には、様々なエロゲ的頻出シチュを再現できる機能が備わっているのですが、いろいろでき過ぎて一つ一つのパンチが弱くなるのが悲しいところ。

・メッツァー様の性格を変更した結果、ココノは洗脳と呼べるレベルの調教は受けていません。結果ココノの性格も変わっています。いや変わらなかったというべきか。

・一応、私の脳内における「原作メッツァー様とこのメッツァー様の性格の違い」の分岐点のようなものは考えています。それは「幼少期に妹分である孤児ココノがいたかどうか」です(孤児ココノはあもんひろし小説版のオリジナル設定です。今から読むには古本を探すしか…………うちの場合の設定を簡単にまとめたものへのリンクを貼っておきます)。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18949329
 原作メッツァー様は、どうも自分がココノを愛してることを自覚することすらできていなかった感じなので(完結編のラストでようやくって感じでしたね)。あの深刻な欠落は、「これまでの人生で他人は敵か獲物の二種類しかいなかったから」ということにしました。
 孤児ココノがいたうちのメッツァー様は、「他人という存在には、敵と獲物だけでなく守るべき者もいるということを、幼少期のうちに知ることができていた」のでもうちょっとまともな感性を持っている、ということにしました。「だったら小説版メッツァー様になるのでは?」というツッコミはスルーする方向で。
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