この仕事を初めてから、はや数ヶ月が経っていた。
今日も夜のトバリが下りて、破滅寸前の浮世に疲れた心たちが、完璧な癒やしを求めてさまよい始める頃合いだ。
「オーナー。そろそろ開店時間ですが、準備はよろしいですか?」
オーナールームの扉をノックしたミオに返事をして、シルクのネクタイをギュッと絞る。白い髪が跳ねていないかを確かめてから、ミオと並んで部屋を出た。
「今日はぎゅうぎゅう♡タイムもありますからねぇ。オーナーも一緒に頑張りましょうねっ♡」
ミオが額にキスをして『約束』を刻む。ぎゅうぎゅう♡タイムはホロミルクの最大人気イベントで、あのインモラル時空はオーナー権限でもなくすことはできない……その重荷を自分のこととして受け止めるように、ぎゅうぎゅう♡タイムには必ず立ち会うことにした。
キャストがファンたちにサービスをしているところを見て、もやもやぐるぐると心が苦しくなった分は、ミオや他のキャストにきちんと『吐き出す』こと――ミオからそれを義務付けられている。当然、今もオナニーは禁止されている。
「……抱え込むのだけはダメだからね。オーナーの苦しみはみんなの苦しみだし……うちらの楽しさは、オーナーの楽しさだからね♪」
ニッカリと前向きに笑ったミオに頷き、フロントで待機していた準備万端のキャストやウェイターたちに改めて挨拶をする。
彼女たちは恥ずかしがりながらも、慣れた様子でポロリと乳房をこぼれさせ、その先端から母乳を溢れさせていく。今日も今日とて、乳房の丸みや乳首の艶めきは、ホールの煌びやかな照明に負けないぐらいに強い魅力を放っていた。
この丸出しの『おでむかえ』は、期待に先走るファンたちを想像以上の〝非日常〟へと誘う魔法のようなもの。乱痴気騒ぎの乳池肉林を想像させる、夢に膨らむ乳と、愛に色づく蕾だらけの百花繚乱。
自分が手に掛けた扉の奥には、ギラギラムラムラと愛欲が蠢いている。失われた希望を取り戻すべく、現世と幽世を繋ぐ唯一の扉を押し開き――今、退廃したこの世界にミルクの華を咲かせよう。
「――いらっしゃいませ。『ホロミルク』へようこそ!」
おわり
※本編はここで終わりになります。
おまけとして、短編を3本分、順次投稿していく方針です。
ラミィちゃんのVIPルームでのハードな接客風景は続けて投稿します。
少し期間を空けて、あくあちゃんと団長が母乳イベントに参加するお話、ミオちゃんのNTR配信風肉オナホアクメファックの短編をそれぞれ断続的に投稿する予定です。
またのご来店をお待ちしております。