オーナーとして忙しく働き始めて、そろそろ一ヶ月が経とうとしていた。
記憶を失う前の自分はそれなりに経営の心得があったらしく、ミオのサポートがあれば、右も左もわからないはずのホロミルクの運営をどうにかこなせるようになっていた。
「オーナー。今日は『特殊なイベント』があるので、キャストのケアは入念にしてくださいね。オーナーは四天王たちを……うちは他の子たちの様子を見ましょうか」
どこかそわそわとした様子のミオと別れ、指定されたとおりにブースへ向かうことにした。
今日も今日とて、ホロミルクは大盛況でギンギラギンだ。大量のライトはこの世の鬱屈とした気分を晴らし、軽快な音楽で心を必要以上に躍らせる。
……ミオに付き添われながら知った『外の世界の現状』からは想像もできないだろう、浮かれに浮かれた乳池肉林が広がっている。ライブステージで行われたそらの歌唱ショーやマリンのドスケベポールダンスにより、場内は興奮のるつぼと化していた。
これがホロミルクの日常だった。夢ではないのに、現実とも思えない……そんな不思議でアンバランスな世界が、ここで成り立ち続けている。
それほどまでに、この〝場所〟はみんなに望まれている……仕事を通じて、ミオの言うことが少しずつわかってきたところだった。
そういうわけで、自分も気合を入れてやることをやらなければいけない。さっそく、騎士団らしい金属の装飾と木製のスイングドア、味のある大樽が『ファンタジー世界の酒場』を思わせるノエルのブースに立ち寄る。
「あ、オーナーさん! よかったら一杯ひっかけていきませんか?」
談笑中で笑顔を浮かべていたノエルだけでなく、白銀聖騎士団の面々にも歓迎され……背中をバンバンと叩かれた。
団員さんだけでなく、キャストのファンたちにはやたらと好意的に思われているようで、あまり肩身の狭い思いをしなくて済んでいる。
「今朝はありがとうございました。おかげさまで、りす……団員さんたちのお腹と心を、今日もたっぷたぷに満たしてあげられとるんよ♡」
特等席――KnightカップからLoverカップに成長したらしいおっぱいを一番近くで眺められる真ん中の座席に案内されると、ノエルからキンキンに冷えたビールジョッキを手渡される。ラベルに刻印された『白銀聖騎士団 名誉顧問』の文字が微妙にくすぐったい。
自室で管理しているのは事務作業中にも使っているミオのファンカップのみで、他の子たちのものは各ブースで預かってもらっているのだ。
「『団長のミルクはビールみたいに冷やした方が美味しい』んだよ……って、これ前にオーナーさんが言ってたことだったね。うっかりうっかり、てへへ♡」
おどけて笑ってみせた表情には、オトナの余裕とお姉さんの包容力が何層にも重なっており……この場には、彼女に心を惹かれながらも自然に笑える雰囲気が作り出されていた。
巨乳向けに仕立ててあるはずのホロミルクの制服を、誰よりも窮屈そうに押し上げている乳房がムッチリとした〝山〟を築いている。その重たそうな質感と密度は惑星のような引力を発しており、視線を釘付けにされてしまう。
「……ん~……? ふふふ、オーナーさんはえっちじゃねぇ……♡ そんなに見たいのか~……しょうがねぇ、だんちょうがひと肌脱いじゃうか~♡」
ノエルは制服のチャックを下ろし、するすると見える谷間のスジを長くさせていく――いや、長かったのは谷間の割れ目だけでなく、のっぷり♡と重力に引かれていく乳房そのものだった。
メイス型の黒のニップレスは、粒だっている大きめの乳首で少し浮いており……そもそも乳輪がまるっと溢れている。その息を呑むほどの風光明媚に鼻を伸ばしながら、ムワムワとする熱気に満ちたホール内にぴったりな冷え具合のジョッキを傾ける。
ノエルのミルクの味は、確かなコクと風味がある……オーソドックスな最高級ミルクのようだが、とろみが少なめでのどごしが格別に素晴らしい。充分な香りとキレがあるミルクは、喉を通るたびに鼻息が漏れるような快感を生んで、『いつまでも飲んでいたい』と思わせる。
直に飲んでも十二分に美味しいことは自分の舌が知っている……が、たしかにこれはアイスミルクとして飲むべきだ。勃起しながら飲むノエルのアイスミルクは、風呂上がりに飲むビールに匹敵するほどに……とても『気持ちがいい』のだ。
「そうそう……クーッてやっちゃって! オーナーさんっ……すごーい! 良い飲みっぷりだぁ!」
パチパチと拍手をするたびに、だぷだぷだぷだぷんっ!♡と重たそうな爆乳が暴れ揺れている。『この幻想的な白濁快感を生んでいる』――その事実を色濃く示す、魔性のおっぱいがそこにあった。
「オーナーさん……はぁっ……♡ 今度は、ノエちゃんのおっぱい……ナマでイッちゃう……?♡」
ノエルはペリペリとニップレスを剥がし……完全に乳房を露出させて、雫型で長ァいおっぱいをこちらに向かって差し出した。どぷるん……ぶるんっ……!♡と重たそうに暴れ、薄桃色の軌跡を描かせたおっぱいが、振り上げたハンマーのようにたわんで理性を破壊してくる。
差し出された重量級の長乳を鷲掴みにし、ジョッキにハメるように乳肉で蓋をする。横から掴んだジューシィな果実を搾り……びゅううっ……♡びゅっ♡ぶびゅううっ♡びゅうううっ……!♡と乳首からミルクを注いでいく。
その見た目どおりの容積があるのか、ノエルは乳牛のような射乳量を誇っている。もう片方の乳をファンに搾らせても余裕そうに談笑しており、自分の乳房に向けられる視線でゾクゾクと悦んでいるようだった。
アイスミルクのようなキレはないが、体温でほっこりする生乳は甘味を感じて絶妙な味わいになっている。そんなジョッキの中に入った至福の一杯で喉を鳴らしていると、ノエルから優しい視線が向けられていることに気づいた。
「……オーナーさん。改めて、ありがとう。団長ね……こうしてリスナーさんたちとまた仲良くできるの、すごく嬉しいんよ……」
一瞬だけ目を潤ませたように見えたノエルは、すぐにその余計な感傷を払い除けて、明るい店内にキラリとした宝石の輝きを反射させる。
そんな彼女に、敢えて問う。『ここに不満はないか』と。
「へへ……♡ 騎士団のみんながスケベでおっぱい星人なのは知っとるし、団長もみんなに喜んでもらえるなら全然いいからさ……不満なんて、なーんにもないよ……♪」
心からの微笑みを浮かべて、団員たちと最高の笑顔を見せ合うノエル。彼女の温かい言葉に、心が救われた気分だった。
「……あ。そういえばオーナーさん。ノエちゃん、まだ〝アレ〟してもらっとらんのだけど……?」
ノエルは晒しっぱなしだった乳房をこちらに突き出し……ゆっさり、たぷるんっ……♡とKカップの圧力を押しつけてきた。
その荒波のような乳の押し寄せに一瞬だけ面食らい、何をすればいいのか考えるが……この場面ですべきことなど、一つしか思いつかなかった。
「……オーナーさん。不束者ですが……これからも、一緒に支え合っていければなって……思います……♡」
はにかむノエルの顔に頷き……ウェディングケーキのようにずっしりと重たい乳房に手を添えて、上向かせた乳首にキスを捧げる。
テンパった頭で必死に考えた結果、それしか思い浮かばなかったのだが……彼女のやや赤らんだ女神のような微笑みは、この〝誓い〟が正解だったことを教えてくれていた。