性に無知な美聖女が淫蕩サキュバスに捕まり、おち○ぽ生やされて精液を絞り尽くされたり、淫紋刻まれてえちえちにいじめられたり、らぶらぶになったりする話 作:sunaa
エイラと二人、食堂で朝食を済ませた。
リリィの姿はなかった。
エイラに訊ねれば「この時間はまだ就寝中です」とのこと。
アリシアはそれで安心して、パンとポタージュを食べることができた。
昨日の夜のことはアリシアの中では整理がついていなかった。
お酒に催淫剤が盛ったという嘘をつかれたのはゆるせなかった。
その嘘にあてられて、自分に言い訳ばかりをして、リリィにした数々の行動は恥ずかし過ぎた。あのまま出て行ってしまったことも後悔していた。
もし、いま顔を合わせたらゆるせない気持ちも、恥ずかしい気持ちも、謝罪したい気持ちも全部がないまぜになってしまう。
そんな心の内を隠しながら、朝食を済ませると、エイラとともに掃除を始めることになった。
まず取りかかったのは図書室からだった。
図書室といっても、それは単独で館と呼べるぐらいに巨大で、アリシアはこんな大きな図書室を見たことがなかった。
蔵書の数も桁違いで、床に積もれた蔵書があちこちに塔をつくり、床もゴミやホコリが散らかっていた。
「これはやりがいがありそうですね」
「この館、むやみやたらに広いので、お掃除が大変なんです」
最初の一室からこれでは先が思いやられる。
エイラは早速床を箒で掃き始めるのを見て、アリシアが声をかける。
「エイラさん。こうすると良いですよ」
アリシアがエイラの箒の先端に魔法をかける。
風と吸収を合わせた魔法で、そうすることで、箒を沿わせるだけで先端にホコリやごみがまとわりつく。
「うわー。これは便利です。ありがとうございます」
「他にも。布に水と清めの魔法をかけるのもおすすめです。汚れがよく落ちますよ」
「慣れてますね。アリシアお姉ちゃん」
「養護院で、よくやっていましたから。まずはいったん本を机に置いて、上の方からはたいていきましょう」
アリシアは家事全般が得意だった。
養護院で役に立ちたくて、率先してこなしているうちに得意になったのだ。
「わかりました」
二人は一度床に積まれた本を机の上に片し、それから背の高い棚にたまったほこりをはたいていく。
それだけでずいぶんと時間がかかったが、それを終えてしまえばあとは床を掃いて、雑巾がけをすればいい。
アリシアとエイラは二人で手分けをして進めると、大きな図書室の一室はみるみるうちにきれいになっていった。
「こんなにきれいになるなんて」
「エイラさんが頑張ったからです。でも、まだ、ここからですね」
棚や床はきれいになったものの、机に積んでいた蔵書に手を付けなければならなかった。
本は高額だ。
薄い写本であればそれほどでもないが、高額な物は一冊だけで、一年暮らすことだってできる。ここにはいま数千単位で本がある。
普段読書をしないアリシアにはどうやってそれらを片付けていけばいいのか、方針が立たなかった。
一度、机に積まれた一冊を手に取ってみる。
「それは人族とエルフの交わりを描いた本ですね」
エイラにそう言われて思わず落としそうになった本を空中で捕まえた。
別の本を手に取ってみる。
「それは、交わり方について書かれた本です。四十八の姿勢が絵で描かれていて、えっちでおすすめですよ」
アリシアは無言で本をおろす。
「ここは破廉恥図書館ですか?」
「ご主人様の本棚ですからね。そういうものも多いです。」
アリシアは呆れながら別の本を手に取ってみる。
表紙にアリシアと同じように首輪を付けた使用人の女の子が描かれている。
頬を赤らめ、何かを求めるように口をすぼめている。
「使用人の女の子がご主人様に恋をするお話です。使用人の女の子がエッチな命令をされて、どんどんえっちくなっちゃうのがとてもキュートなんですよ。アリシアお姉ちゃん、読んでみますか?」
「読みません」
勢いよく本を置いたアリシアだったが、もしリリィにもエイラにもバレずにその本を読むことができたなら、その場で読み始めたかもしれない。
(あとでこっそり……)
どこかでそう思う自分もいたけれど、今は掃除の途中だ。
アリシアは机に積まれた本をまずは高さごとに整理して、それから内容が近しいものでまとめていく。
本のタイトルを確認していくだけだったが、これまでの生涯で見たこともないような卑猥な単語や妄想を次々と目にしていく。
時々、中身を開きたくなるようなものもあったが、エイラがいる中でそんなことをしたら大変なことになる。
平静を装って仕分けをして棚に詰めていくと、一帯の整理は終わった。
まだまだ未整理のままの机が多かったが、「いったんここまでにして、昼食にしましょう」とエイラから声がかかった。
再び食堂へと戻る。
食事はいくつかの料理を作り置きにしているとのことで、酸味のきいたソースのかかった肉料理が出てくる。
アリシアは料理に手を付ける前にエイラに訊ねる。
「リリィはまだ寝ているのでしょうか?」
「主人様はダンジョン・コアのある、コントロールルームだと思います。ああ、その場所はアリシアお姉ちゃんには案内できませんよ。そもそも鍵がかかっているので入れませんが」
「それは…わかっています。でもリリィはそういうこともしているのですね」
「昨日のでアリシアお姉ちゃんの魔力が手に入ったから、ダンジョンに手を加えているんだと思います」
「それは複雑ですね……」
ダンジョンは人を害する物だ。
アリシアは自分がその一端を担ってしまうことに罪悪感を抱いた。
「安心してください。ご主人様は魔物など人族に危害を加るものはつくらないはずです。せいぜい罠を設置したりでしょう。ご主人様はきっと、アリシアお姉ちゃんがここに辿り着いてしまったことにだって、責任を感じているはずです」
「そんな魔族がいるものでしょうか?」
少なくともアリシアがこれまで見てきた魔族は、人族に怒りや恨みを持つ者ばかりだった。
「今では友好的ですが、エルフやドワーフだって、元々は人族と争っていたんですよ。長い歴史の中で見れば、魔族と人族だってそうなれる可能性がある、ご主人様はそう考えているんです。だからご主人様も複雑なお気持ちだと思います。ダンジョンは前線基地であり、魔族の切り札のようなものですから。ご主人様がそんなところに身を置くことになるなんて」
エイラが真実を語っていることはその話しぶりから察せられた。
主人を思う気持ちが、身振り手振りにも表れている。
リリィがしていることは魔族からすれば裏切りともいえる行動だ。
信念がなければとても行動には移せないだろう。
アリシアはリリィのことを捉え直した。
「ご主人様は魔族が好きではないんです。淫魔族なのに男嫌いなせいで、あの人の境遇は過酷でしたからね。里を出て、街々を転々としながら暮らす中でそういうことを考えるようになったのだと思います」
エイラはこれまで見せたことのないような真剣な表情を見せた。
「アリシアお姉ちゃんは、人族の英雄なんですよね。難しい立場なのはわかります。でもご主人様を魔族ってだけで、見ないであげて欲しいんです。一人のひととして見て上げて欲しいんです」
「それは……」
少なくともそれはアリシアのこれまでの信念とは反していた。
そのはずなのに。
エイラの瞳の端が潤んでいて、そこにアリシアの知らない、リリィとエイラの時間や歴史、境遇が感じられて……
「考えておきます」
結局、アリシアはそう返すのが精一杯だった。
「ありがとう。アリシアお姉ちゃん」
そのエイラの表情に、アリシアは今まで魔族に対して感じたことのないような気持ちをいだいた。