性に無知な美聖女が淫蕩サキュバスに捕まり、おち○ぽ生やされて精液を絞り尽くされたり、淫紋刻まれてえちえちにいじめられたり、らぶらぶになったりする話 作:sunaa
アリシアがその場に到着したのは、リリィがまさに絶命しようとした瞬間だった。
シオンの放った『風雷迅』がリリィを貫こうとしてた。
「黄昏を暁に。混沌を秩序に。全き光よ、流星となれ。『流光星』」
それは祝福のないアリシアでは使うことのできないはずの魔法だった。
だがそれは発動し、最大火力の流星はシオンの『風雷迅』をかき消すには十分だった。
祝福が戻っている。
なぜ戻ったのかはわからない。
けれどそんなこと今は些細なことだった。
アリシアは考えるより先にリリィの元へ駆け寄ると、最大限の治癒魔術をかけ、リリィの身体に刺さった杭を打ち消し、傷を癒やした。
リリィが一度だけ瞳を開けたが、満足げな笑みを浮かべると、気を失って瞳を閉じてしまった。
(大丈夫、リリィは無事だ)
アリシアの判断は速かった。
自分が向き合わなくてはいけない相手は、今はリリィではなかった。
シオン・シュシュ。
アリシアが聖女なら、彼女は勇者だった。
アリシアのことを慕い、何度も同じパーティを組んだことがある相手だ。
パーティを組んでも安心して前線を任せられるのはシオンだけだった。
そんな彼女といま対峙している。
「アリシア姉様。無事だったのですね? でも、なぜ、魔族にそんな施しを?」
「シオン。久しぶりね。あなたがリリィをこんな風に?」
「ええ。もちろんです。魔族ですから。姉様だってひどいめにあわされたのでしょう? そんな破廉恥な格好をさせられて、かわいそうに」
近づいてこようとするシオンに対して、アリシアが身体で制す。
「それ以上近づかないでシオン」
「姉様、何を?」
「私はこのひとを、あなたから守らなくてはいけません」
「何を、何をおかしなことを言っているのですか、姉様! そいつは魔族ですよ。ダンジョンマスターですよ。人族にとっての脅威であり、敵です。絶対に生かしてはおけない存在です」
「私もそう思っていました。でも、リリィは違うの」
「違う? 違うって何がです?」
「リリィは魔族でも、違うの。あなたも感じたでしょ? このダンジョンには魔物が一匹もいなかったはず。リリィがそれを望まないからよ」
「何を言ってるのですか姉様は、そんな世迷い言を」
シオンの言うことの方が正しい。
アリシアだってもしシオンと同じ立場なら同じように言うだろう。
でも今の自分の立場は違う。
アリシアはリリィを守るようにシオンと対峙する。
「ねえ、シオン。お願い。このダンジョンは見逃して。ここから出て行って」
「姉様、何を言っておられるのですか? そんな魔族を利するようなことを」
「お願い。シオン。私の言うことを聞いて」
「姉様! わかりました。姉様は魔族に洗脳されてしまったのですね」
「違うと言っても信じてはもらえないでしょうね」
「ええ。信じられません。アリシア姉様がそんなことをするわけがありませんから。あたしがその魔族を殺して、姉様の洗脳を解いてみせます。たとえ、それが、姉様を傷つけることだとしても」
先に動いたのはシオンだった。
足の宝具で一気に距離を詰めてくるが、アリシアは防御壁を展開する。
シオンはその壁を剣で壊そうとするが、アリシアの壁はその程度で壊れるものではない。
「姉様の魔力が相手では、この程度じゃ崩せないですね」
「シオン。やはり引いてはくれませんか?」
「引けません。その魔族も、魔族をかばおうとする姉様も」
「なら仕方ありません。こちらも応えるしかありません。黄昏を暁に。混沌を秩序に。全き光よ、刃となれ。『光刃』」
アリシアは最大限の魔力を込めて、部屋を隙間なく覆い尽くすほどの光の刃を放った。
どれだけ速度があってもかわすことのできない量だ。
だがシオンは両の手を握る剣で、光の刃を薙ぎ払うようにして打ち消していく。
無限に襲う刃を、しかし、シオンは一つもうち漏らさずに打ち落としていく。
「姉様も本気なんですね」
「リリィを守るためです」
「魔族を守るなんて正気とは思えません。しかし、さすが姉様の魔力量。これじゃあきりがありませんね」
アリシアは今度は魔術で槍と刃を矢を同時に放つ。
とてもじゃないが一人の人間でさばききれる量ではない。
(これで決めます)
アリシアはそう覚悟を決めて放ったが、シオンは不敵に笑った。
「姉様相手では、ここまで出さざるを得ませんね。風神剣解放『滅月』」
「まさか……」
アリシアが驚きの声を上げるのも無理はなかった。
武器の解放をすれば、その武器の能力を最大限に引き出すことができる。
だが代わりにその武器の寿命は尽き、一定時間経つと武器は崩壊してしまう。
『風神剣』にどれだけの価値があるものなのかを知っているアリシアにとってそれはあり得ない行動だった
しかしその効果は絶大だった。
解放された風神剣は部屋中を風の魔力で満たし、アリシアの光の魔術はかき消されていく。
「姉様の無限の魔力が相手ではこれでも足りないのでしょう? さらにこちらもです。雷神解放『現月』」
右手の宝剣に続き、左手の宝剣も解放するシオンの行動にアリシアは思わず息をのんだ。
「シオン、あなたはそこまで……」
「姉様を取り戻すためだったらこの剣の二本など安いものです。姉様、申し訳ありませんが一度倒させてもらいます」
シオンが解放された両の剣をクロスさせて振り下ろした。
部屋中に充ちた風と雷の魔力が凝結しその剣に集結する。
その圧倒的な武力を前にアリシアの身体が震え始めた。
「黄昏を暁に。混沌を秩序に。全き光よ、流星となれ。『流光星』
アリシアは自らの持つ最大威力の魔術を放つが、二本の剣はそれを容易にかき消した。
「黄昏を暁に。混沌を秩序に。全き光よ、流星となれ。『流光星』
まばゆい光がもう一度部屋中を覆い尽くす。
だが結果は変わらなかった。
(こんなのは、どうしたらいいの?)
アリシアがどれだけ思考を巡らせても、目の前のシオンを打ち崩すプランは見えなかった。
せめてシオンの動きを押さえ込もうと光の防御壁を展開するが、それもたやすく切り崩された。
「姉様、諦めてください。魔族の洗脳、いますぐ解いてあげますから」
シオンが一歩ずつアリシアに迫ってくる。
アリシアは逃げるわけにはいかなかった。
ここで一歩でもひけば、シオンはためらいなくリリィを殺してしまうだろう。
アリシアは使える限りの魔法をでたらめにシオンに放ち続けたが、それは風神剣に吸い込まれ、かき消された。
「ねえ、シオン止まって」
「止まることはできません、姉様。二本の剣のためにも、姉様のためにも」
恐怖すら感じるシオンの強さに、もうアリシアができることはなかった。
攻撃手段もなく、防御手段もない
ただ立ち尽くすことしかできない。
アリシアはリリィをかばうように両手を広げて立った。
「アリシア姉様……」
「シオン、あなたの覚悟はわかった。私の負けでいい。でも、どうかこのひとの命は奪わないで」
「姉様、大丈夫。姉様がかかっている洗脳は、その魔族を殺せば解けますから。そうしたら一緒に地上に帰りましょう。だから姉様、ごめんなさい」
シオンが放った至近距離で一振りでアリシアは薙ぎ飛ばされ床に転がった。
身体を動かそうにも床にぶつかった衝撃ですぐには身体が動かない。
「だめ、シオン! やめて!」
「姉様見ていてください。この魔族はいま、わたしのこの両手の剣と引き換えに殺しますから」
気を失っているリリィに向かって、シオンの両手の剣を振り上げる。
その剣が振り下ろされたら終わってしまう。
なのにアリシアはただそれを見ていることしかできなかった。
「シオン! やめてぇぇぇぇえぇぇえ!」
アリシアの叫びも虚しく、シオンはその両手の剣を振り下ろした。