【孕是師とは】
長く永き歴史の片隅にて暗躍していた、正に「子を『孕』ませる事のみを『是』とする者」のことである。
世継ぎを必要とする女性は枚挙に暇がなく、日に四人の女を孕ませるなどは日常茶飯事。
世継ぎを必要とせずとも、快楽に堕ちたいという女を慰めることも役割のうちだという。
戦国時代末期、時の権力者によって利用された後に口封じとして一族郎党を皆殺しにされたと語られているが、末端の末端が密やかに世継ぎを紡ぎ続け、現代にまで血を繋ぎ続けていた。
孕是師によって孕ませの為に怪しき烙印を押され、地の獄に堕ちても良いとまで心が蕩ける様のことを『怪烙堕ち』と称し、それが転じて現代の『快楽堕ち』となるのは、孕是師にのみ伝わる歴史の闇でもある。
時は20XX年。
先代の孕是師である父の後を継ぎ、新たなる孕是師が生まれる。
その名は『原斗 夜業(はらます よるなり)』。
俗に言うオタクであり、陰キャ寄りでもある───性豪だった。
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キングサイズのベッドの上に、一人の美女が横たわっている。
少なくともパイズリをするには何ら不自由のないサイズの巨乳は目を引くし、力なく拡げられた股間からは白濁が絶え間なく溢れてくる。
その傍らには、中年の男と若い青年が渋い顔をして座っていた。
「夜業、やりすぎぞ」
「やれといったのは親父だろうが。なんだ?オタクの息子に、せめて童貞を捨てさせてやろうって親心か?」
「孕是師として、わしはもう働けん。が、世に孕是師の助力を求める女性は数多おられる。その女性を救うのは、わしら一族の生業よ」
「俺はやだぜ。女なんて碌なもんじゃない。虐められてたことを知ってるだろ。今だって遠巻きにされてる。バカにもされてる。別のやつにやらせろよ」
「無理ぞ。何時間がかりでその女性を啼かせた?並の孕是師では為し得ぬこと………天賦の才と呼んでも差し支えはあるまい」
「こんなことに才能なんてほしくなかったんだが?」
「いや、子作りを成す才覚は欲しがるものも多いぞ?不妊治療に苦労している夫婦が多いことを鑑みれば、ある意味恵まれた才よ」
「ところで親父、その人は一体?大丈夫なのか?」
「日給10万で雇ったんじゃ。…………足りるかの?」
「さぁ……………?」
性行為を終えてから、たっぷり一時間は経っているはずなのに。
眼前の美女は、未だに意識を取り戻しはしない。
本気でヤバいのでは?と不安がる父子だが、彼女は間もなく意識を取り戻すことになる。
お金はいいから、また同じように抱いて─────怪烙堕ちを果たした美女の艶声は、夜業にしかめっ面をさせるには十分だった。