香の猫パンチ自体は痛くもないし痒くもない。むしろ可愛い。
しかし、このまま放置すればマジ怒になる可能性も捨てきれない。
早急に機嫌を取る必要があるだろう。
それに言われてみれば、世色癌の使い方がいかにも頭おかしかったような気がする。
患部をよく濡らしてとか、どうしてそうしようと思ったのか。
エロゲ脳だろうか……だとしたら完治は不可能。来世になっても治ることはない。
「ああ、そうか」
単に香が欲しかった。それだけだ。
だから香の股間に顔を突っ込んでペロペロなめたのだ。まるで変態みたいに。
今からでも素直にしたいと言ってしまおうか?
昨夜も今朝も受け止めてくれた。患部の治療も終えて自責感も薄れた。
祝福があることだし、彼女は「いいですよ」と応えてくれるはず。
ビッチかよ。などと思うなかれ。
昨夜と今朝は同情が入っていたし、祝福の効果は冒険者として垂涎物だろう。
それらを盾にして関係を迫る自分こそが、姑息で汚らわしい最低な野郎に違いない。
そう、最低である。下劣である。糞野郎で屑野郎である。
なのに、それでもやりたい。
そう思った。思ってしまった。
香ちゃんの柔らかい肌。
香ちゃんの艶めかしく感じてしまう吐息。
そして香ちゃんの、甘い、におい。
辛抱たまらんだろうがよ。
終わらず繰り返すこのエンドレスに、もういいや。終わらせようと思った。
「香ちゃんを抱きたい。今日は抱かないって言ったし、明日のこともあるから、しない方がいいとは思う。でも、もう我慢できそうにないし、したい。香ちゃんとエッチ、すっげーしたいんだ」
13才の少女へ向けた、あまりにも素直すぎる欲望の発露。
「和馬さん、少し壊れました?」
香は一瞬驚いたように目を見開いた。
でも、すぐに大きく見開いた目が嬉しそうに細められ、頬が緩んだ。
香は「いいですよ」と微笑みながら頷いた。
微笑む香は、とても可愛い。というか”かわゆい”
可愛いとかわゆいの違い? はん! そんなの察しろ。
そう思いながら香の胸に手を伸ばし……躊躇った。
「胸。小さくて、つまらないでしょうけど……好きにしていいんですよ」
つまらないなんてとんでもない。
控えめではあるけれど、実にたまらんオッパイだ。
そのオッパイを、好きにしていいと許された。
(よし! これはもうおれんだ!!)
和馬がそう思いながら香の胸に手を這わし、控えめな乳房に、それでも食い込んだ指を踊らせる。
お風呂あがりの香ちゃんおっぱいを、むにむに、むにむに、満足するまで揉みしだく。
しまいにはぎゅうっと搾り、ぷくっと飛び出た乳首を口に含んだ。
口の中で乳首を舌でころころ転がす。実に楽しい。
「くぅ……んっ」
香は子犬のように鳴いて肢体をよじった。
羞恥に耐えかねて、さぞかし頬を赤く染めているだろう。
期待して目線をやれば、何故か香が浮かべる表情は慈母の如き優しく柔らかい。
自身の胸に吸いついている和馬を、幼い子供か何かだとでも思っているのか。
それとも庇護の対象としてみているのか。正直どっちもどっちだ。
和馬は流石にそれは嫌かな。と思うが、赤子のように乳首を吸うのをやめられそうにない。
右の乳首を吸い、次に左の乳首に吸いついた。
そして再び右の乳首に戻ると、今度はカリッと甘噛みする。
「ひゃっ!? 和馬さん、噛んだら……めっですよ?」
やっぱり子供扱いだ。
和馬は、だったら子供らしくない吸い方をしてやろう。と、力強くちゅうっと吸いついた。
吸いついたまま上顎を上げると、ちゅぽんと音を立てて唇から乳首が飛び出る。
「きゃっ」
小さく悲鳴を漏らす香の下半身は、細かく震えていた。
そのまま手を伸ばしてみれば、ヌルリとした感触が指についた。
香が感じている。子供に乳房を吸われても感じはしまい。
だが、感じている香の胸が唾液に濡れて煽情的にテラテラと光っているのを見ると、和馬も我慢が出来なくなってきた。
身体の奥が、香を求めて激しく疼く。それが形となって熱を持ち、股間の一物が期待に震えた。
和馬は気持ちが逸りそうなのを堪えながら、この高まる想いを少しでも伝えたいと香の唇を奪った。
香の唇の表面を啄ばむと、ほんのり口が開いた。和馬は待ってましたと舌先を口内に侵入させる。
すると香の方から積極的に舌を絡めてきた。
ぴちゃ、くちゅ……
唾液が絡む音が鼓膜を震わせる。
キスはいいな。幸せな気持ちになれる。
夢中になる和馬だったが、積極的だったはずの香が不意に離れ。
「和馬さん……そろそろ……おねがいします……」
切なそうな声色で訴えてきた。
和馬が疼いてたように、香もまた、疼いている。
速く繋がりたいと思っているのは自分だけじゃなかったんだと、和馬は嬉しかった。
「じゃあ、いくね。力を抜いて……入れるよ」
和馬が膣口にペニスをあてがうと、それだけでクチュっと音がした。
顔を真っ赤にした香が、恥ずかしそうに両手で顔を隠す。
和馬はその両手を優しく払いながら、もう一度、キスをする。
啄ばむようにちゅっちゅっと2回香の唇に触れると、香はそれだけでふるると震えて感じてくれた。
香への愛おしさがこれでMAXとなった和馬は、ペニスを秘裂に沈め腰をゆっくり突き出した。
「あっ……わたしのなか……おっき……おっきいの……入っ、てきます……は、ぁ……」
負担は出来るだけかけないように。
ゆっくり、ゆっくり、香の中を進んでいく。
濡れているせいか、思ったほど抵抗は少ない。
が、やっぱり中はキツく狭かった。
破瓜を迎えたばかりの13才と言う年齢に相した肉体だ。
そりゃあ、キツいし狭かろう。
昨日ほどの無理矢理感こそはないけれど、ギチギチ肉が軋む音が聞こえた。
当然のように、香の表情が苦痛に歪む。
「大丈夫? 辛くない?」
それでも香は精一杯に身体を広げる。
和馬を受け入れたい。昨日よりももっと、もっと。
「だいじょうぶです。つらくありません。もっと激しく動いても、いいんですよ……?」
「……辛くなったら言ってね」
激しくしてもいいと言われても、昨日の惨劇を思い出せば出来る筈はない。
和馬は、ず、ず……と、香の表情を見ながら、慎重に腰を押し進める。
「ん……ふ、ぅ……」
指を軽く噛んで眉根を顰める香に、和馬はやはり痛むのかと腰を止めるも、それに気づいた香は微笑み、
「痛く、ないです。むしろ、そのぉ……」
気持ちいいのかな?
だったらと、和馬は少しだけ遠慮をなくした。
稚拙ではあるが捻じり、回転も加えてみる。
「んぁ……あ、あぁ……ん……」
細く、喘ぐ。という言葉が相応しい。そんな喘ぎ方をする香に、和馬は夢中になった。
奥に入れ、抜き。また奥に入れ、思い出したように捻りを加える。
「ひゃんっ! か、かず、まさん……それ、ビリビリって……あっ、あっ、んっ……」
どこかもどかしさすら感じる拙い性行為。しかし経験の少ない今の和馬にはそれが精一杯であり、香にもそれで十分だった。
昨夜とは違った互いが互いを思いやりながらする行為に没頭するのは、とても気持ちが良かった。
心が求める人の温もり。そこから得られる刹那的な快楽は、昨日とは比べ物にはならなかった。
「香ちゃん、どう……?」
「ぅぁ……か、和馬さんで、おなかいっぱいで……なんか、むずむずします……んぁあああっ、い、いまの……きもちいいで、す……ひゃっ、う……ん、んんぅ……」
ペニスの抽送で淫肉が抉られ、その刺激で香は悩ましく喘ぎ始める。
香の嬌声が和馬の鼓膜を震わせると、それだけで和馬の股間の熱が限界に達した。
もう少し味わいたいとは思うのだが、正直もう射精を我慢するのは無理臭い。
「香ちゃん、そろそろ……」
「は、はいっ、どう、ぞ……っ! 好きに、好きなときに……好きにしてくださ、い……」
上気した顔で香は微笑む。
その微笑みがトドメだった。
かわゆい香の頬笑みを、淫らに歪めたい。
香の中に射精したくて頭が一杯だ。
そうだ、我慢の必要はない。思う存分射精しよう。
和馬は香の膝をつかみ、グッと腰を押し込むようにペニスを突き上げた。
一気に根元までペニスが香に突き刺さると、
「ひゃんっ!」
香の背が弓なりに反れた。
中がキュッと締まる。
ただでさえ狭い香の中が、更に狭くきつくなった。
「かずまさ、ん……かずま……さ……ぁっ! ひ……ァっ! だめぇ!!」
肉が蠢きペニスに吸いつき、ぎゅっぎゅっと搾ってくる。
これは香ちゃんの肢体が”出せ”と言ってるんだな。
祝福をしっかり使うことだけを考えて……と、和馬は欲望を解き放たんと香を見る。
香の口が大きく開き、唇の端はよだれで汚れている。そして、潤んだ瞳で和馬を見上げていた。
(香ちゃんの顔、エロいなぁ)
和馬はそう思いながら、香の奥深くで熱い塊を吐き出した。
「んあぁぁあああああああああああああっ!!」
腰の抜けるような気持ち良さ。香が狂ったように嬌声を上げる。
和馬はそんな香を思い切り抱きしめながら、ひたすら射精の快感に酔いしれた。
香も子宮に注ぎ込まれる精の快感に溺れそうになった。
あまりの快感に目をギュッと閉じてるはずなのに、チカチカ輝く星がいくつも流れて、目を閉じている気がしない。
ドクドク流れ込む精が香に快感を与えているのだ。と香は気付いた。
(クセになりそう……)
淫らになるのはどうかと思うけど、和馬が求めてくれている。
だったらそれでいい。
それに女として一人前になった気がした。
大切な男に抱かれて躯を悦ばせる。それはいい女の証だ。
と言ったのは、確かお義姉さまだった。
鈴女さんも否定はしなかったのだから、たぶん本当なんでしょう。
香がそう思った時だ。和馬が射精しながら腰を再び律動させる。
「はわっ!? だめっ! だめですっ! いまは、だめで、すっ!!」
イってる最中に動かれては、感じ過ぎておかしくなる。
抗議の声を上げる香だったが、和馬はそれどころではなく、
「くっ、祝福……なんか、使い方、解っ、た……」
うん、そういうことなら仕方ない……のかなぁ?
と、香が喘ぎながら内心で首を捻っていると、光った。パッ、パッと、何度も、何度も……
「や、あっ……! 和馬さんが、お腹の奥で、はじけ……たっ……」
その光が、射精された和馬の精液だと何故か分かった。
香にあれほど快感を与えた精が、光となって弾けていく。
なるほど、これでは確かに妊娠はしない。
どこか感心しながら、どこか残念にも思った。
いや、その考えは危険だ。
今は子供を産んでいる暇なんてない。
子供を作るとしたら、それはウェンリーナーを発見してからにしないと。
にしても、これが祝福か。
性感による快感は、確かに少し和らいだ。
でも、祝福。その言葉に相応しい幸福感を感じる。
自身の中で射精されることがクセになりそうなら、発動する祝福も癖になりそうだ。
香は「はぁ~」と艶めかしく息を吐き出すと、その感覚に酔いしれる。
しばしそうしていると、和馬が正上位の体勢から香の腰を持ち上げ、膝に乗せた。
「ひっ、んあっ!!」
まだ硬さが失われていなかったペニスの尖端が、子宮を押し込んだ。
いや、微妙に違う。押し込んだ……のではなく、香の奥に飲み込まれた、と言った方が正しいか。
グイグイと締め付け、欲望を吐き出し、力を失いかけたペニスに刺激を与える。
思わず、うっと唸りそうになった和馬は、だが必死に声を出すのを堪えた。
男の嬌声ほど気色の悪い物はないと、固く信じているのだ。
まるで童貞坊やの如き主張だが、昨日までは童貞である。
ピュアな部分はまだまだ失われてなどいないのだ。
グッと、喉までせり上がった衝動を完全に堪え切った和馬は、負けじと香の奥を突こうとする。
しかし、そうしようと尻に力を入れた瞬間だった。
「和馬さん、ステータ、ス……開いて、確かめない、と……きゃうっ!? ふぁっ、あぁんっ!!」
制止が間に会わず、トンと一度だけ身体を下から突き上げられた香は、そこから得られる快感に、小さな唇を大きく開けて嬌声を上げた。
今は2回戦目を始める場合じゃない。祝福の成果を確かめるのだ。
「かず、ま……さんっ!」
香が咎める声色で和馬の名を叫んだ。
当初の目的を見失いかけた和馬だったが、慌ててステータスを開いて見せる。
2回戦へと行きかけ繋がったままではあるが、和馬がステータスを開けば、香も肩で息をしながら自分もステータスを開いた、
すると香は経験値が、和馬は防御が。確かにそれぞれ上がっていた。
「おー」
思わず歓声を上げる2人。しかし次の瞬間、2人は顔を曇らせる。
和馬はエッチがしたかった。
香は祝福を受けたかった。
相手のことを考えない、一方的な欲望の押しつけの罪悪感。
それを思い出し、青ざめたのだ。
2人はほぼ同時に口を開く。
「ごめん」
「ごめんなさい」
同じ内容の言葉。謝罪。
2人は、「えっ?」と疑問符を投げ合った。
目をパチクリと瞬き、これがまた同時だったから、2人はまたまた同時に、ぷっと笑った。
「気が合うね」
「気が合いますね」
ああ、本当にそうだ。
罪悪感の方向が、まるで互いに互いを写した鏡合わせみたい。
と言ったのは、香だった。
もう互いに謝罪し合わなくても分かった。
和馬は香が、どうして先程表情を翳らせたのか。
香も和馬が、何を我慢して自分を最低だと感じていたのか。
同じだった。まったく同じだったのだ。
そしてこうも思う。
もしも俺が君だったら。
もしも私があなただったら。
俺は君と同じように思ったのだろう。
私はあなたと同じに感じたの……かな? エッチしたいって。
いや、それはどうだろう……
でも、そうですよ、きっと。だから、ね。和馬さん。
「我慢なんてしなくていいんですよ?」
女の子も、エッチがしたいんですよ?
そう……なの? じゃあ……と、香を見る。
「もう我慢しない。香ちゃんのレベルを最大まで上げたいしね」
これで少しは返せるだろうか?
エッチしたいという欲望まみれの感情を押し付けただけの我儘を。
「和馬さんのステータスの改善を計れますよ。私のレベルだって上がります。だからいっぱいしましょうね」
なにを言ってるんですかと、香。
こちらのほうが得してるんです。
でも、和馬こそがそれを思う。
俺の方が得してる。
「利用してるみたいって思ってたんだろ? でもさ、それってまともな装備がない俺の方こそ利用してることになるからね? 装備分のパラメーターアップ分補填的な意味でさ。つか、それ以上に香ちゃんとエッチ出来るとかメリットだらけで、むしろデメリットってあるの? あるとしたら……愛がない?」
「……家族愛、みたいなのでしたら、もうありますよ、和馬さん」
「そか。家族愛か……あのさ……」
「なんですか、和馬さん」
「香ちゃんの目的が叶ったらさ」
「叶ったら?」
「叶ったら……」
何故かその先は言えなかった。
もっと勢いをつけないと言葉に出来ない。
なんてヘタレな。、そう自分を罵るも、和馬は思った。
だったら、その勢いをここでつけてやる。
「ウェンリーナーをさっさと見つけるぞ」
香が思うに、和馬が男らしいと初めて思った台詞だった。
香は自然と、「……はい」と頷く。
まるで夢の中でみた自分のような態度だった。
そう、山本和馬の妻だった織田香のように、従順に頷いたのだ。
「だからさ、もう一回するよ。まずは試験ダンジョンを攻略するために」
「試験ダンジョンを攻略したら? どうするんですか? もうしないんですか?」
「しないわけがない。次が本番だ。さっき言った通りに、次はアリスダンジョンの探索のために。しいてはウェンリーナーを見つけるために、香ちゃんを……抱く」
言い切り、厳しく目を鋭くする彼が、酷く素敵に見えた。
だから不安になった。弟みたいに見ていた男の子が、急に大人の男の人になったみたいで、不安になった。
じゃあ、ウェンリーナーを見つけたら? 見つけたら、今度は最深部を目指すのですか? 元の世界に、帰るために……
その時、私は傍に居るのでしょうか? いいえ、JAPANに帰っているのかもしれません。
アナタは、故郷に帰ろうとする私を、止めてくれますか? それとも、一緒に織田に来てくれますか?
香はその言葉を飲み込み、ただ、
「はい、和馬さん。何度でも、抱いてください」
ただ、それだけの返事をする。
和馬が香に恋愛感情を持ってるのは間違いない。
香が和馬を好ましいと思っているのも本当だ。
でも、恋人同士というには何かが違うと、香は信じる。
あえて言うなら、『親愛以上・恋愛未満』だ。
それでも、
「和馬さん。私を助けてくれますか?」
「香ちゃんが助けてくれなかったら、俺はもう死んでたよ」
香は知らない。
和馬は、『香が傍にいてくれるのなら』、もう元の世界に帰れなくても構わない。
香が恋人になってくれるのなら、ウェンリーナーどころか、糞クジラとだって戦える。
そう、この世界に寄る辺のない和馬の全ては、香、なのだ。
「だから、香ちゃんは俺を自由にする権利があるんだ」
「自由……ですか?」
「うん、そう、自由」
「私は、お兄さまを助けたい。そのためにウェンリーナーの血が欲しいです。自由にしていいのでしたら、目的が叶うまで、そばにいて欲しい、です」
「うん、分かってる。ウェンリーナーを見つけて香ちゃんのお兄さんを助けるための手伝いを、ずっと続けるよ」
あらためて言葉にされると、どこかむず痒い。
でも、嬉しかった。嬉しくて、泣きそうになった。
お礼をしなければ。ずっとそばにいてくれる、お礼。
「和馬さん。私は、私を────織田香を、和馬さんに全部あげます、ね」
あげられるのは、これくらいしかない。
だからって、なんて破廉恥なセリフだろう。
和馬さん、こんなこと言うわたしのこと、どう思ったかな……
羞恥で全身が薄く紅潮する香は、まるで恋する乙女のようだった。
和馬と香は手と手を繋ぐ。いつもみたいに指を少しづつ絡め合い、キュッと握った。
そして、2人の間に少しの隙間も許さないと、身体を深く艶めかしく絡めると、突き刺さったままのペニスが、香の奥をゴリッと削った。
「きっきより深いところ、で……あぁ、あんっ!? い、いまっ、きゅんて……お腹の奥が、キュンてしました……ひっ、ああ゛っ!!」
深く、深く、深く────ッ!!
自分の一番深い場所に和馬を迎えた。
ああ、なんだ。これだけで幸せな気持ちになれる。
香は自然と、身長に比べ細く長い足を和馬に絡めた。
足が和馬の背中で交差すると、深い繋がりがより深く、心まで繋がった気がした。
「は、あぁ……おなか熱い、よぉ、和馬さぁ、ん……」
気持ちの昂ぶりに、あとほんの少し。ほんの少し腰を動かすだけでイってしまいそう。
ふるる……ふるる……と、何かを堪えるように断続的に痙攣を繰り返す香に、和馬は背中の筋に指を這わせる。
「ひ、ぁんっ!」
びくん、と香の身体が跳ねた。
膣がギリリとペニスを締め付けるも、それ以上に香の奥から噴き出す愛液のヌメリで、キツさよりもネットリと絡みつく感じが心地いい。
「あは、和馬さん、わたし……あ、ぁん……い、ま……いっちゃいまし、た……背中、つつぅってされただけなの、に……んっ」
香の背中は、少し骨が浮き出てた。
触ると指にコツコツと当たる。
背中から脇に手を滑らせ、肋を撫でれば、やはりここも骨が出ている。
昨日抱いた時にも思ったが、これは少し痩せ過ぎなんじゃないだろうか。
それとも、これが年相応なのか?
和馬は香以外の女は知らない。だから、やはりこれは痩せ過ぎなんだと思った。
スレンダーだと言えば聞こえはいいが。ここはしっかりと美味しい物をたくさん食べさせ、少し太らせよう。
和馬は現時点でこそロリんな香一筋的な感情を持ち合わせているものの、元の性癖はオッパイ星人にほど近い。
例え貧乳ガリガリだろうとも、和馬の香への感情は揺るぎもしないが、豊満になるのならそれにこしたことはない。
香が知ったら割と激怒しそうな考えである。
しかし正義は勝つのか。「う゛う゛ぅ~」和馬は香に邪まな感情が見破られ、肩にガリっと歯を立てられた。
「痛っ!?」
しかし苦痛の声など聞こえないふりの香は荒く息を乱し、ギュッと眉根を顰めて達しそうなのを堪えていた。
香が噛んだ痕は痛々しさよりも、唾液のてかりで淫猥さが目に着くように感じるのは、
「だ、め……いっちゃいま、す……まだ、だめです。和馬さんが、まだ……なの、にぃ……く、ん……」
明らかに香ちゃんがえっちぃからだ。和馬は確信する。
昨日の初体験よりもさっき。さっきよりも2度目の今。
そう、2度目の今の香の感じ方がハンパない。
1度イッた後だからだろうか?
確かにイッた後は感じ過ぎて辛いというけれど、それにしても……これで本当に13才か。所作の一つ一つの色気が凄過ぎる。
「すげ……香ちゃんの中、ネットリして、絡んでくる……」
「それ……て、ダメ……なんです、か……」
「気持ち良すぎて、頭沸騰しそうだっ、よっ!」
「よかっ……たぁ……和馬さん、もっと私で気持ちよくなっ、て……じゃないと、わたし……わたしぃ……」
香がクイッと顎を上げる。
随喜に涙をこぼし、訴える。
ぽろぽろ、ぽろぽろ。その涙が、またエロい。
「ごめんな、さい……また、いっちゃいそうなんです。はやく……和馬さん、はやく、イってくださ、い……いくの、いっしょじゃないと、いやなんです……でも、もうわたし、がま、ん……できな……あぁんっ!」
まだ、なにもしていない。
一度目の時から繋がったままってだけだ。
あえて言うなら背中を撫で、肋骨を探ったというだけだが。
(やっぱり2度目の香ちゃんはエロい)
和馬はほんのり開いた香の唇を貪る様に奪う。
じゅるじゅると音を立てながら香の唾液を啜り、肋骨を撫でていた手を再び背中に回した。
それだけでビクビク細かく痙攣し、小さくイってしまったのだろう香を可愛く……否、かわゆく思いながら、その手を下までおろしていく。
手が柔らかい尻たぶに到達すると、ムギュッと力強く揉み握る。
きゅっきゅっ、と膣が締まる。愛液のヌメリで、締めると言うよりは性感マッサージの如く……なのだが、和馬はむろん、そんな経験はない。
ただ凄まじい快感に耐えようと、香の尻を掴む手の力を強くした。
やもすれば痛みを感じるだろう乱暴な行為だが、イキそうな香にとっては逆にこれが幸いだったのかもしれない。
その痛みがオーガニズムの頂点に達しようとするのを抑えてくれる。というのは、一瞬だけのことだった。
故に幸いだと感じ取れたのは刹那の間だけであり、その手が力強く唸りをあげ、香の身体を激しく揺さぶり始めてからは、我慢に我慢を重ねてイクのを耐えていたのが無駄になった。
一緒にイキたい。それだけの小さな願いなのに。香の願いはむなしく叶わない。
「んアあっ! まって! まってくださ、ひっ! ああああっ!! い、いっちゃ、いました……あ、んぅっ!? また、イっちゃ、う……っ! あ、あんっ!!」
香の身体が上下するたび、ぐちゅ、ぐちゅ、と淫猥な音がする。
香の嬌声にも負けない響きは、まだ場数の足りない和馬を、それだけで昇らせる。
もっとも、一度既に香の中に出してるから今ももっているだけで、これが一度目ならもうとっくにイっていた。というのは昨日と同じなのは言うまでもない。
和馬としてはまだイキたくなかった。この気持ち良さを、ずっと続けていたかった。
ただ香が一緒にイキたいとせがみ、懇願するように喘いでいるのを見れば、もうそろそろイかないと、という気にはなる。
仕方ないか、と香を上下させるだけじゃなく。更なる快感を求めて自分からも腰を動かした。
ぐちゅぐちゅぐちゅん。淫音が激しく、いっそ外まで聞こえているんじゃなかろうか?
「ひああぁあっ! またっ! またぁっ! こつんこつん、奥ばっかりたたかないでっ! きちゃいますっ! きちゃいます……っ!!」
身体が小さい分、奥行きもまた短い。
苦もなく到達できる香の子宮を、和馬は何度もペニスの先端で押し潰すように叩いた。
通常なら激痛すら感じるだろう行為。しかし香は痛みを感じなかった。
むしろ気持ちいい。気持ち良すぎて、どうにかなりそうだ。
香は抗う術がなく何度も昂ぶり、上り詰める。
もう一緒にイキタイとか無意味だ。
だって、何度もイってるんだもの。
茫洋とする頭で和馬を見れば、彼は汗を滴らせながら堪えてる。
堪えないで、さっさと出してください。
そう言いたくなる香。だがもう口にはしない。
13才という未だ少女の域ではあるが、女の意地というやつだ。
指を、和馬滴る汗に伸ばす。指先が濡れ、滑り落ちた。
その指を、愛おしげに和馬が絡め取る。
よし、今なら言える。
さっき言えなかった言葉。
それを、勢いづいた今なら……!
「香ちゃん、好きだ」
ヘタレな和馬にとって一世一代の想いの告白だった。
しかしタイミングが悪過ぎだ。そんな場面じゃない。ということだ。
度を越し始めた快感に翻弄されていた香の耳に届くはずがない。
和馬の耳には告白の返事じゃなく、ぐちゅぐちゅ、ぐちゅぐちゅ、淫猥な音しか返ってこなかった。
これは香の中からだろうか? それとも2人が繋がってる場所からだろうか?
和馬そんなどうでも良い事を考えながら、急に速度を上げた。
ぐちゅぐちゅが、グポグポに変わり、香が叫んだ。
「は、はや、いっ……和馬さん、だめっ、だめっ! 壊れるぅっ!? おなかこわれちゃうっ!! ひあぁぁんっ!」
和馬は思った。告白の返事がない。フラレタと。
キスを交わし、身体を重ねあっても、恋人同士にはなれないのか。
和馬はそれが残念だと落ち込んだ。
バカかコイツ……と思うなかれ。しょせんコイツは童貞上がりの小僧にすぎない。
だが、それだけに真剣だったともいえるのだが……
それでも一緒にはいられると自分を慰める道化の和馬は、届かなかった熱をぶつけようと、捻じり込むように子宮にペニスを叩きつけた。
「香ちゃんのここ、おいしそうに俺のチンポ飲み込むね」
複雑な想いを、いやらしい言葉で厭味ったらしくいってみた。
「へ、変な事……言わないでくださ、い……んあぁっ」
「でも、ほら、見てよ。香ちゃんのマンコ。俺のチンポを離すもんかって、ギュウ、ギュウ、って締め付けてくる」
「そ、れは……和馬さんが……和馬さんだか、らぁ……」
「じゃさ、気持ち良くないの? 俺は香ちゃんがすっげー気持ちいいんだけど……」
「わたし、も……きもちい、い……きもちいいですっ! かずまさんっ!! あっ、あっ、ああっ、あああぁんっ!!」
恋人でなくても、祝福のおかげで何度も抱ける。
恋人よりもずっとずっと深く、深い、身体と命を預け合う関係だ。
(そうだ。今は、仲間で十分だ)
というか、出会ってまだ2日目。
こうして彼女を抱けるというだけで僥倖だ。
それ以上を望むのはまだ速い気もする。
少しづつ、というには可也駆け足気味だが、それでも少しづつ、少しづつ……
(いつかは仲間から恋人みたいになれたらいいよな)
それに、仲間という関係は悪くない。
そう思いながら身体を揺すれば、和馬に貫かれている香が大人の反応をみせた。
昨日出会った時には、確かに美少女ではあったが13才という年にはどこか幼く。幼女から少女への転換期にみえた。
それがたった一日で少女の香から女の香へと色艶やかに成長し、和馬の膝の上で顔を赤らめて絶頂からくる痙攣を繰り返している。
酷く幼くさえ見えた昨日の幼女の香を知っているからこそ、淫らに喘いでいる姿がやけにコケティッシュだ。
この先それがもっともっと大きく感じとれることだろう。
しかし一足飛びに恋人と呼ぶ関係になってしまえば、未だ残る幼い姿が失われ、女の香だけになってしまうかもしれない。
それでは少しづつ少女から女へとなっていく姿が見られず、結局としては損をすることになるのではないか?
もちろん、一方的に勝手にフラレたと思っている女々しい男の女々しい言い訳だ。
ただ、その拙いバカな言い訳を、和馬は信じた。
信じたからこそ、和馬は無言で腰を振った。
何処か遣る瀬無い気持ちを乗せた熱したペニスで突きまわすと、香の身体が激しく前後に揺れた。
抵抗のしようのない快感に支配されたのか、香は頬をこれ以上なく上気させ、イヤイヤと首を振る。
「あああ、かずまさんっ! かずまさんっ!! イって! 香でイってくださいっ! もう! もう! 限界なんですっ! んんんぅうああああぁあああああっ!!」
和馬は欲望を吐き出そうと最後のスパート。
無言と言うよりは、声を出す余裕がなくなってきた。
それでも、最後だ。最後なんだから、歯をギリッと鳴らし、精一杯声を張り上げた。
「出すよ! 香ちゃんのマンコに出すから!いっぱい出すからっ!!」
今日だけじゃない。
明日も、明後日も、ずっとずっと……毎日いっぱい出してやるっ!
「は、ぃ……香の中に、だしてっ!!」
「香ちゃんの中をオレんでいっぱいにして、香ちゃんを、俺だけのモノにするから!」
「はいっ! 香は……香……は……っ!!」
痙攣を繰り返す香の腰をしっかり掴む。
寸分でも奥へとペニスを押し込むと、香の痙攣が最高潮に達した。
「あっ! あっ! あっ! あぁっ! あああっ!!」
ぷしっ! ぷしっ! と潮を噴く香。
その潮をペニスの尖端で受け止めながら和馬は欲望を解き放った。
いっそビュクビュクと音が文字になるような感覚と共に、今日、2度目の射精が香の一番奥で行われる。
「ふぁああああっ! はぁあああ! 熱いです! アソコが熱くて……とんじゃいますぅぅうっ! あぁあああぁあぁぁぁ!!」
続々と香の子宮に注ぎ込まれる精液が、その度に弾けて光になる。
その感触が心地よく、幸福感と性感が相まって、何とも言えない気持ち良さ。
香は和馬にしがみつきながら、強い絶頂によがり狂う。
和馬もそんな香を愛おしく抱きしめながら、心地好い射精を僅かに腰を揺らしながら堪能していた。
「香ちゃんの顔、可愛いよ。すっごくエッチで、すっごく可愛い」
「んぁぁ……言わないでくださ、い……感じちゃうっ。それだけで私、おかしくなりそう……ああァァ……っ! ひ、あ……ん……ぅあ、ああ、ああぁあ……」
エッチだと言われたのはともかく。
可愛いって言ってくれたのが嬉しくて、香は再び絶頂してしまった。
その絶頂は、とても優しいオーガニズムだった。
頭が真っ白になるというよりは、幸福感と優しい気持ちに包まれている。
そんな感じだった。
香はその気持ち良さの中で恍惚としていたが、残念なことにそれがゆっくりと終わっていく。
和馬の射精が完全に終わり、光も完全に収まったからなのかもしれない。
荒い吐息のデュオが響く宿の一室で、2人は気だるそうに敏感になった身体を抱き合ったまま横に倒す。
3度目は、正直無理だ。体力的にも、精力的にも。
和馬はそう思い、香は体力的にはまだいけそうだけども、和馬が無理っぽいので今日はもう終わりですねと肩から力を抜いた。
ひっそり、今朝方和馬を『ヌイた』のを思い出し、失敗だったかなと思った。
ほんの少し前なら、これだけで罪悪感を感じたのに、今は感じない。
それが悪い事なのか、いいことなのか。たぶん、いいことなんだろう。
だって和馬はあれだけ激しく自分を求めてくれた。
なら、少なくても和馬とならばいい。そういうことだ。と、香は思った。
和馬が腰を引き、香の中から自分のペニスを引き抜くと、抜け落ちた瞬間、ヌプゥと淫靡な音がした。
(エッチな音……でも……)
自分の中の異物が吐き出される快感。
でも、それ以上に自分の中から彼がいなくなる。それが寂しかった。
しかし、まだ白濁色した糸が未だ2人を繋げている。
その糸が2人の絆に香は思えた、が、すぐに錯覚だと思いなおす。
(……バカみたいです)
香は自分から糸をプツンと切る。
に、しても。
なんていうか、今の自分達はとても汚れている。特に汗と性臭が凄い酷い。
(汗とか流した方がいい……ですよね?)
香が疲れた身体を起こし、もう一度お風呂に入ろうかと和馬を見れば、彼はすでに眠る一歩手前の状態だ。
体力が尽き、精力も尽きた今、身体を少し動かすのも辛そうに見える。
というか、この現状が気にならないくらい、疲れているのだろう。
仕方ありません。お風呂は朝まで我慢します。
でも、ある程度キレイにはしますからね。
「和馬さんはそのまま寝ていてください」
「ん……わかっ、た……、香……ちゃ、ん……」
香は枕元のティッシュ箱から何枚かティッシュをとって、和馬の股間をキレイにしていく。
それだけでなんだか……感じちゃ、う……
「んっ……」
何とか声を堪えたけれど、ブルルと腰が震えてしまった。
股間から透明な熱い液体が太ももを流れ、シーツに落ちてベッドを汚したけど、香は気にも止めなかった。
何処か幸せそうな空気を纏いながら、ただ黙々と和馬の股間をティッシュでふいた。
明日はタオルを湿らせて置いておかなきゃ。
最後のヌメリを拭き取りながら、そう思った。
ティッシュでは、ベタベタ貼り付いて逆に汚ない。
香がチラリと和馬の様子を覗うと、どうも半分以上眠ってるようだ。
今なら大抵のことでは起きないだろう。
だったらと、香はティッシュが張り付いてしまった部分を舌で舐めとっていく。
場合によっては口で奉仕しようと考えていた香である。
舐めとるのが汚いとは思わない。熱心に舌を這わせ、唾液でティッシュを溶かし、最後に舌先ですくい取る。
口の中に入った和馬の味のするティッシュの欠片は、そのままコクンと嚥下した。
こびり付いてしまったティッシュの欠片を、こうやって全てキレイに舐めとると、ハッとそこで気付いてしまった。
脱衣場に行って、さっき使ったバスタオルでもなんなり水で濡らして持ってくれば良かったのだ。
……まあ、やっちゃったものは仕方ない。
最後に香は、手を使って唾液でヌメル和馬の股間をぬぐう。
そしてベタベタになった手を、今度は自分の身体に擦り付けることで手のヌメリをとった。
結果として身体が汚れることにはなったけど、香は特に気にしない。
どうせ寝て起きたらシャワーを浴びるのだ。その時、和馬にキレイにして貰えばいい。
その時、そのまま最後まで……とも思ったが、それでは経験値がもったいない。
経験値は、レベルが上がると貰える量が少なくなる。
だったらダンジョンに潜る直前でなく、ダンジョンから出た後にレベルを上げてからの方が効率がいいだろう。
祝福の効率的な使い方を、罪悪感なしで考えられる────和馬さんのおかげです。と香は嬉しくなった。
それにしても疲れた。
香は畳んでおいたバスローブに視線をやる。
着ようかどうしようか迷うが、和馬は裸である。
ここで自分だけ着るのはどうだろう?
少し寒いけど、和馬に抱きつけば暖かい。
だったら問題はないだろう。
香は立ち膝で、音を立てないよう静かに和馬の横に行く。
傍まで寄ると、「えいっ」と眠りかけていた和馬の腕を枕にした。
和馬の寝息へと至る吐息を聞きながら、不意に自分のアソコに目をやった。
散々和馬のモノを受け入れた場所。
いつもはピッチリ閉じ、一本の線である。
そのアソコが、少し開いていた。
こんな風になっているのは初めてだ。
和馬さんが入っていたからだろうか?
ということは、中は和馬さんの形なんだろうか?
思わず指で少しなぞると、
「……あっ」
ちょっとだけ気持ちいい。でも、和馬さんの方が気持ち良かったかな?
と言うか、和馬を清めるので頭がいっぱいで、自分をキレイにするのを忘れてた。
身体を起こし、もう一度立ち膝になって枕元へ行く。
そして素早くティッシュ箱に手を伸ばし、シュッシュッと数枚引き抜き、股間にあてる。
でも、ふいても、ふいても、奥からエッチなお汁が出て止まらなかった。
抱かれていた時の、内側からお腹を押される感覚を思い出して感じてしまう。
エッチなことされて敏感になっているから仕方ないんです。と、香はキレイにするのを諦めた。
あそこをふいたティッシュをごみ箱に捨てると、香はすっかり寝息に変わっていた和馬の唇に、チョンと自分の唇を押し付ける。
まだ身体の奥で燻っていた熱さが唇から漏れた。
その熱が、伝わるといいな。
「和馬さん、おやすみなさいのキスですよ」
これからは毎日しましょうね。
無言で熱っぽく伝える香は、
「……やす、み……」
和馬の返事がお腹に響き、もう一度身体が飛んだ。
「は、ぁ……んっ。や、です……なんで声を聞いただけなのに、なんでこんなに……きも、ち……いい……んでしょうかっ」
膝が笑い、ガクンとベットに尻もちをついた。
和馬の声だけで、腰が抜けそうになったのだ。
香は両手をベッドについて、はぁ……と大きく息を熱と共に吐き出すと、ポタリと唾液が唇からこぼれ落ちる。
はしたない。そう思いながらも、震える足で再び膝立ちし、和馬の隣に戻る。
そしてその唾液をすくった指を和馬の口に運んだ。
どうしてそうしたのかは、香も分からなかった。でも、そうしたかった。
無意識なのか、和馬は唾液のついた香の指をちゅうちゅうとしゃぶり出す。
男の子にこう思うのはどうかと思ったけれど、可愛いと思った。愛おしいとさえ思った。
「私の心と体。想いも全部。和馬さんに、あげました。ですから和馬さん、約束ですよ。ずっと香の傍にいてくださいね……」
だから、間違いではない。そう思った。
自分の指を吸う和馬を、うっとり見ていた香だったが、速く寝ないとダメですと指を引き抜く。
少し寂しそうに眉を潜める和馬に、ふふふ、としばし和み、幸せな気持ちに包まれながら和馬の腋に顔を埋めた。
汗と男のにおいでむわっとする。
「男の子って、みんなこうなんでしょうか……」
けど、別に嫌な臭いじゃないし、嫌な気持ちにもならなかった。
身体が重いけど、心地よい疲れもあって凄く眠い。これならすぐに眠れそう。
「おやすみなさい。また、あした」
そう言うと、和馬がギュッと抱きしめてくれた。
(肌と肌が触れ合って眠るのは、なんだか素敵。とても安心できます)
そう思いながら目をつむると、すぐに香は夢の世界へと旅立った。
夢は、和馬がお風呂に入っていた時に見たのとほぼ同じ。
織田の家族に囲まれている自分の隣には、やっぱり彼がいる。
ただ、さっきよりも少し素直なったのか、頻りに彼に甘えていた。
甘えさせてあげたいと思っているのに、甘えてる自分を見るなんて……でも甘えるのもいいかもしれない。
甘えさせるのも、甘えるのも、どちらもきっと、和馬さんは喜ぶだろう。
それに、和馬さんの横に座って微笑む自分が、とても幸せそうに香は見えた。
だから、この夢を現実にしたい。
今はただの仲間でも、いつかは本当の家族になろう。
この広い世界で、ひとりぽっちなアナタはみたくないから。
香は、そう願う。
願いは いつか叶うと 信じているから
もう香ちゃんだけでいいんじゃね?