夜。屋敷全体が静まり返る中、灯りを消した浴場から水音が聞こえてくる。どこからか水が漏れているわけではない。明らかに意図的な動きに伴って水が掻き乱され、時折水面に何かを叩きつけるような音さえ聞こえてくる。
閉ざされた扉を通って中を見ると、お湯で満たされた浴室の中に一組の男女がいた。
浴室の隅に胡坐を掻いて座る冒険者の少年、カズマ。
そして、彼の膝の上に座って正面から抱き合う、水の女神のアクア。
入浴中であるから当然ではあるが、二人の間を隔てる布地はない。タオルも取り払い、完全に生まれたままの姿で肌を重ねている。そのため、カズマの胸板にはアクアの豊かで形の良い生乳がむにゅぅっ、ぐにゅぅ~と押しつけられている。
互いの両手を相手の背中に回して深く密着する二人は今、身の奥深くまで交合している。
「あぁっ、んはぁっ、カズマぁ、ん、ふぅっ、おチンポ、奥に当たってぇ……」
「お、おい、もう少し声の大きさ抑えろよ……。めぐみんとダクネスにばれるだろ……」
「だってぇ……カズマさんのおチンポ、気持ち良いんだもの……。ホンット、女殺しよね……。おマンコのお肉ガリガリ削られて、ん、ぉっ、し、子宮にどぢゅんっと亀頭で突かれちゃう……。あぁあ、こんなの味わったら、声抑えられないぃっ……」
対面座位の体勢で、アクアが尻を高らかに持ち上げる。それが勢いよく振り下ろされた際にお湯を掻き回し、水音を響かせる。たまに勢い余って肉棒から膣が離れてしまうが、すぐにアクアの腰振りによって水面を叩きながら、カズマの股間に叩きつけられる。
そんな交わりを、かれこれ小一時間ほど繰り返していた。
既にアクアの胎には、カズマの金玉で大切に育てられた精子がミッチリと詰まっている。液体に触れるだけで意図せずに浄化してしまうアクアの力の行き届かない子宮で、カズマのおたまじゃくし精子が泳ぎ回っている。
放っておけば、妊娠する可能性は十分にある。
だが、二人は避妊するつもりがなかった。
「世界一愛おしくてぇ、格好よすぎる旦那様のねばねば濃厚お精子、私の子作り袋の中にいっぱい入っているわよ……? カズマったら本気で孕ませるつもりね……。でも、いいわよ……。カズマの赤ちゃん孕ませてぇ……。カズマと私の遺伝子を掛け合わせた、可愛い可愛い赤ちゃん、一緒に作っちゃいましょう……?」
にひひっと白い歯を見せて笑うアクア。
生ハメ種付けセックスを、心の底から楽しんでいることがわかる。
それは、アクアだけではない。カズマもまた、この状況を望んでいた。
先日、安酒で悪酔いしたのをきっかけに、二人は恋人同士になった。いや、正確に二人の関係を言葉にすると、女神と、その女神の寵愛を受けた天使だ。天使となったカズマには、既に寿命という概念がない。外見年齢を自由に変えることは可能だが、自然に加齢していくことはなく、女神と同様に永遠を生きられる。
ある意味では呪い。ある意味では祝福。
しかし、カズマもアクアも、それを後者だと認識していた。
「あんっ、あっ、カズマっ、カズマぁ、好きぃっ、もっと気持ちよくなって? あ、今のピストン気持ち良かった? おチンポビクッてなったから。ここがいいの? んはぁっ、あぁああ、目がとろんとしてるわよ? ぁぁんっ、あっ、んぁああっ」
アクアの杭打ちピストンがカズマの股間に炸裂し、お湯全体が波打つ。
それに合わせ、アクアの子宮でも精液が波打っていた。ちゃぽんっ、たぷんっと腹の中で暴れている。その縦揺れ横揺れによって精子が翻弄されているが、それにも負けずに、アクアの卵管にいる卵を目指してうねうねと蛇行しながら泳いでいる。
内部の様子など知るはずもなく、アクアは一心不乱に腰を揺する。
「カズマぁあ……。キス……。キスしましょう……。んぁ~、舌と舌をぬちゃぁああって絡ませ合って、唾液をぐちゅぐちゅ掻き回す下品なベロキス……。ねえ、いいでしょ……。お願い……。何でもするから……。カズマの好きな女の子全員、天使にして、カズマに所有権を譲渡してあげるからぁ……。だからぁ~んむぅっ……!?」
アクアのいやらしい誘いに、カズマは辛抱堪らずアクアの唇にむしゃぶりついた。
「ぐぢゅぢゅっ、ぶぢゅるるっ、ぐっちゃっ、ぬちゅぅっ、ぶぢゅるるっ!」
「んんぅ~~!? んっ! んんんぅっ!」
カズマと唇を重ね合って、熱を伝え合うアクア。歓喜100%の甘い声を隙間から漏らし、舌を艶めかしく動かして何度も絡ませ合う。まるで意思を持った生物のように舌が仲良く擦り合う中で、アクアは整った顔立ちの中でも特に美しく、水色の艶髪と同色の水色の眼でカズマを見つめていた。
透き通るような瞳の底では、淀んだような暗い感情が溜まっているように見えた。
膨れ上がる愛情。
それを支える罪悪感と背徳感。
そして、支配欲と、被支配欲。
複数の感情で構成されるその泥が、アクアの理性を曇らせているように見える。
「んちゅぅっ! は、ふぅっ! むちゅっ! ぶぢゅるっ! ぐちゅっ! ぬちゃぁ!」
傍にいるカズマが離れてしまうことを恐れてか、強く掻き抱く。カズマもまたそれを受け入れて、アクアの細い体を腕で包む。互いの体をこれでもかと求め合いながら、舌と舌を、性器と性器を擦りつける。
原始的な繫殖行為。しかしそれは、世界を管理する側の女神と天使の間においても、最高のコミュニケーションとなる。だからこそ、毎夜飽きもせずに人目を憚って互いの網膜に裸身を晒し、欲望が燃え上がったところで雌雄を重ねているのだ。
しかし、そんな密かな逢引きも、近いうちに必要なくなる。
今はまだカズマとアクアの二人だけの関係。そこに、めぐみんとダクネスも加え入れる予定となっているからだ。別に入念な計画を立てたわけでもなければ、絶対に堕とせるという確信があるわけでもない。
だが、それでもアクアと、アクアに唆されたカズマは実行に移すだろう。
大切な仲間を失いたくない。
ずっと傍にいたい。
永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。永遠に。
そんなアクアの強い想いが、天使であるカズマにも伝わって、脳を犯していた。
別れのない世界を。永遠に愛情を注ぎ合える楽園を。
そのためならば、魔王にだってなれる。
抑えきれない淀んだ感情と、その大元となった飢餓にも似た孤独感。
伝わってきたアクアの感情を取り込んでしまったから、カズマも後には引けなくなっていた。
「カズマっ……。精子っ、精子ちょうだぁい……。早く妊娠したいのっ……。カズマの気が変わる前に早く……。後戻りできないように、私のお腹にカズマの赤ちゃん仕込んでっ……。私を、カズマの女にしてぇっ……!」
暗い感情が透けて見える青い瞳にカズマを映し、甘い声で子種を求める女神。
カズマの中で、我慢という言葉が音を立てて千切れた。
心のどこかでまだ、アクアを孕ませることに躊躇していたのだろう。その最後の良心は感じられなくなって、代わりに自分勝手な心が支配する。アクアが求めるまま、アクアの体を貪り尽くす。アクアが求めるまま、仲間たちを堕とす。
仲間だけじゃない。二人の輪をより強固な物にするために、もっと大勢の者たちを堕とす。
それでいいと思ってしまった。
直後、カズマはアクアを強く抱擁し、耳元に口を近づけた。
「俺の子供を孕め、アクア……」
カズマは自分でも驚くほど低く、欲望を込めた言葉を放つ。
「ん、ひぃっ!?」
瞬間、ビキビキッと怒り狂うように怒張を強めた肉棒が膣を押し広げ、膣壁にエラを食い込ませて身動きを止めさせる。奥に押し込むことはできても、引き戻すことはできない。子宮口に亀頭がめり込んだ状態で離れることができなくなり、カズマの意図的な突き上げによってさらに深く突き刺さった瞬間、それは始まった。
「ぁ、ぁあああああああっ!?」
精液の濁流が、アクアの子宮を高熱で焼きながら洗い流していった。古い精液を押し退け、効率よく孕ませるように新鮮な精液が子宮内を完全に満たす。蜘蛛が巣を作るように、精液が白濁糸を子宮にへばりつかせていた。
やがて胎は完全に満たされ、子宮全体がサトウカズマ専用精液袋に成り果てる。
ごぽぽぉっ、ぶびゅるるっと今も次々と新しい精液が流し込まれ、白濁色はさらに濃さを増していく。常人では考えられない量の精子が中でひしめき合っていて、やがて大群となって卵子の下へ泳ぎ始める。
水音が大人しくなった浴室で、カズマがアクアと繋がりながら頭を撫でる。
絶頂の余韻を浸りながら、二人は黙して愛情をぶつけ合う。
アクアのきめ細かい肌に指を這わせ、子供をたくさん産めそうな良い肉付きの尻を揉みしだく。そのお返しとばかりに、アクアがカズマの首筋に吸い付いて、しばらく痕が残りそうなキスマークを刻み付ける。
「好き……」
アクアの囁きがカズマの鼓膜を震わせ、アクアがカズマの首筋に吸い付く。
「好き……」
再び囁き、今度はカズマの胸板にキスマークが描かれた。
「大好き……」
カズマの耳たぶに深いキスをした後、唇に挟んで甘噛みしてくる。
温かい湯船の中で、それよりも熱い愛情を塗り合う二人。
絶頂を迎えたばかりではあるが、そんなことをして、興奮が再燃しないはずもなく。
カズマのチンポが硬さを取り戻したのをきっかけに、二人は交尾を再開した。
「おぉっ! んおぉっ! っ、潰されっ! はぁああっ! ぁああっ!」
浴室の壁に両手を突いたアクアを、背後からカズマがプレスする。壁とカズマの体に挟まれたアクアが大きな声を上げているが、カズマがそれを窘めることない。カズマもまた荒い息遣いを響かせて、獣のような咆哮と共に苛烈な腰振りをお見舞いし、盛大に果てた。
「んぉおおおおぉおっ!?」
壁に全身を預けるほどに押し潰されたアクアに、カズマが重なってブルブルと震える。アクアの普段よりも低い嬌声を聞きながら、女神マンコに搾り立ての精子をミッチリと詰め込んで、胎を温める。
アクアが途中で膝から崩れそうになっても大丈夫なように、両腕を掴んで持ち上げる。
「はぁあっ! あぁああ! ん、ぁああ!? ひぃいぃんっ!」
カズマが下から抉り込むような突き上げを放ち、子袋でそれを受け止めるアクア。精液一色になった袋が上下に跳ねて、その刺激がアクアを蝕む。涎や涙でぐちゃぐちゃになった顔に満面のアヘ顔を浮かべ、カズマのチンポ突きに合わせてオホ声を奏でる。
「おっ!? ぉ、おっ、おっ、おおおぉぉおおっ!?」
屋敷全体に響き渡るような声。
それは眠っている者すらも叩き起こすほどに、聞く者の情動を揺さぶるものだった。
しかし、屋敷内は静まり返ったままだ。めぐみんとダクネスが自室の中にいるはずなのに。
部屋からは、寝ている者が自然と立てる物音ではなく、もぞもぞとした衣擦れの音と、濡れた何かを掻き回すような音が聞こえていた。やがてそれはどんどん大きくなって、アクアとは違うまでも、立派な雌のイキ声が二種類廊下に漏れ出た。
遠くの出来事に気づくことなく、カズマとアクアは肌を重ねる。
真夜中を過ぎても、いつまでも。
長い時間を経て二人が満足した頃には、最近ますます肥大化してきたカズマの肉棒にアクアによる無数のキスマークが。大振りの果実のように育ってきたアクアの白い豊乳には、カズマの夥しい数のキスマークが刻まれていて、乳房全体に唾液がべったりと付着していた。
勿論、膣穴からはカズマの精液が塊のようにごぽぽぉと垂れ落ちて、浴室の床を白く染めていた。
「カズマぁ、抱っこして……」
「しょうがねぇな……」
腰が抜けて立てないアクアをお姫様抱っこし、カズマがアクアを部屋に運んでいく。その途中で何度も目が合った二人は、口付けを交わした。部屋に着くまでに五回以上の熱いキスを挟んだ二人は、部屋に着くと、当然のように交尾を再開した。
繰り出される種付けプレスで軋むベッドの音。
孕め、孕めと妊娠を求めるカズマの声。
絶対に妊娠する。大好きカズマ、と承諾するアクアの声。
廊下に響き、やはり屋敷の隅々まで響くそれらの音。
それに呼応するように、めぐみんとダクネスの部屋からはそれぞれ激しい水音が聞こえてきた。たとえるならば、濡れた媚肉を指で弄り回すような音が、朝まで続いた。そうとは知らず、カズマとアクアは途中で寝落ちして、一台のベッドで、一つの枕で、一枚のシーツを共有し、安らかな寝息を立てていた。
向かい合って互いのキスマークだらけの裸身を寄せ合う二人は、お似合いのカップルだった。