【R-18】レッドキャップ 【後日談】 作:WhatSoon
「……おかえり、ピーター」
「ただいま……ちゃんと、買ってき──
玄関のドアを後ろ手に閉めた瞬間。
ミシェルが正面から抱き付いてきた。
服装は……シャツ一枚。
下はショーツだけ。
そんな露出の多い姿で、僕を出迎える。
唇を、重ねられた。
舌を入れられそうになって──
「まっ、待って!」
無理矢理引き剥がす。
……流石に玄関で盛るのは良くない。
そう思ったからだが……ミシェルも気付いたようで、顔を赤らめた。
「……う、ごめん。ピーター」
「気にしてないよ、うん、大丈夫……」
恥ずかしそうにしつつ、彼女が身を捩った。
汗をかいているのか、肌は少し光を反射している。
下着は……びしょびしょになっている。
……我慢、出来なさそうだ。
その姿を見て、僕も我慢の限界を迎えようとしていた。
「……ミシェル」
『する』のはシャワーを浴びてからのつもりだった。
だけど──
「ベッド、行こっか」
もう、我慢できない。
◇◆◇
ポリネシアン・セックス、五日目。
ずっと待ち望んでいた時だ。
ついに、彼女と……繋がれる。
互いに、もう見慣れた……それでも欲情を煽る裸を晒しあって、向き合う。
もう、準備は完了していた。
ミシェルの秘部は濡れている。
僕の股間も勃起している。
だけど……。
「五日目、は……最初は、愛撫、から」
ミシェルがそう言って、視線を少し下げた。
もうこんな縛りなんて投げ捨てて、今すぐ抱きたい……だけど、ミシェルが望んだこの五日間。
最後なのだから……今更、不意にしたくなかった。
「ミシェル、触るよ」
「ん……お願い」
ミシェルの胸に触れる。
「んっ……ぅ」
凄く熱い。
興奮してるからだろうか。
触って、撫でて……形が変わるほど、手を埋めた。
「……っ」
声を僅かに漏らした彼女に、思わず手を引っ込める。
「ご、ごめん、痛かった?」
そう聞くと彼女は少し頷いた。
「少しだけ……でも、もっと強く握って欲しい、かも」
その言葉に、僕は彼女を背後から抱きしめた。
胸に手を触れて、感触を確かめる。
「んっ、ぅっ、ピーター……わ、私、胸、性感帯じゃなかったのに、今……すっごく、気持ちいい」
その言葉にまた、性的に興奮してしまう。
彼女の尾てい骨辺りに、勃起したペニスが触れた。
「ん……私、ピーターのこと、しなくて良いの?」
強く触れるたびに言葉を途切れさせながら、そう聞いてくる。
僕は笑顔を彼女に向ける。
「僕はミシェルに触れてるだけで……十分かな」
背後から両手で彼女の胸を握る。
望み通り、強く握ってあげる。
「っ……」
真っ白で柔らかいクッションに、手をめり込ませるかのような感触。
胸の先、突起を指で弾く。
凄く硬くなってる……それだけ気持ちいいって事なんだろう。
「や……ぅ……」
淫美な声を漏らす彼女に、余計にそそり立つ。
禁欲生活も相待って僕のペニスは限界を向けて……いや超えている。
「ピーター、下、も……入れやすく、して?」
「わ、わかった」
もう十分に濡れているとは思う、けれど……触って欲しいなら、僕は触る。
彼女が望む通りに……気持ちよく、させてあげたいから。
人差し指で彼女の秘部を撫でる。
陰唇を撫でると……指が濡れた。
「……凄く、濡れてる」
小さくそう呟くと、ミシェルが僕を見た。
「……中も、お願い」
「うん……」
……息を飲んで、中指を……入れる。
きゅうきゅうと締め付けられる。
指一本でも、すごい締め付けだ。
「ピータぁ……」
そんな、寂しそうな、ねだるような声を出さないで欲しい。
手のひらを上にして、彼女の下腹部を内側からなぞる。
絡みつく感触を感じながら、ゆっくりと挿れていく。
「ピーター……もう、少し……奥……」
「……うん」
彼女に導かれるまま……内側で中指の第二関節を曲げた。
くにゅり、と押し潰した瞬間──
彼女の身体が僅かに痙攣した。
「そ、そこ……そこ、凄く、気持ちいい」
……ここが彼女の気持ちいい所、なのだろう。
優しく、ゆっくりと撫でる。
「あっ……う、ぁっ……」
小さく嬌声を漏らしながら、ミシェルは目を細めた。
……きっと、自分の気持ちいい所に意識を集中しているのだろう。
彼女の愛液で、シーツが濡れている。
撫でて、なぞって……押す。
「そ、れ……凄く、いい……」
どうやら、押されるのが好みらしい。
僕は少し強めに指を当てて──
「ひぅっ」
ミシェルが小さく喘いだ。
……もっと、気持ち良くさせたい。
片手の指で押しながら、もう片方の手で……彼女の
「あ、ピー、ピーター……それ、その……」
「気持ちいい?」
「う、うん……でもっ──
彼女のGスポットを押しながら、親指でクリトリスを撫でた。
「だ、めっ……!」
目で分かるほど、彼女の身体が跳ねた。
僕は愛撫していた手を止める。
「だ、大丈夫?ミシェル……」
「待っ、待って……ピーター……これっ──
彼女が股間を押し上げて、僕の指に押し当ててくる。
……もっと、して欲しいって事だろうか?
恐る恐る、親指で撫でると──
「き、気持ち、良過ぎるから……待っ──
彼女の腰の動きと偶々合わさって、
中指も……Gスポットに触れて、擦れた。
「やっ、だぁっ……!」
ミシェルが強く、シーツを掴んで……歯を食いしばりながら……それでも嬌声を漏らした。
……彼女は泣いていた。
慌てて僕は愛撫を止めて、指を抜いた。
「ご、ごめん……ミシェル、僕──
「い、いいよ……ピーター、凄く、良かった……」
息も絶えそうな程、荒い呼吸をして……口元からは涎が出ている。
気持ち良かったのだろう。
でも、彼女の気持ちを蔑ろにして調子に乗ってしまったのは事実だ。
反省をしなければ……と考えていると──
「でも、イくのは……ピーターと、繋がりながらが、良い」
上目遣いで、息を荒くして……そんな事を言うから、僕はもう……我慢できなかった。
彼女を優しく抱きしめて、僕は自分の性器に避妊具を付けた。
お互いに顔を向けて、抱きしめ合いながら──
「挿れるよ」
「……ん、お願い……早く……」
挿入、していく。
対面で抱きしめ合いながら、ゆっくり、ゆっくりと……愛を確かめ合うように。
「ひっ……ん、く……」
「ぅあ……凄……」
今までは感じた事がないぐらい、彼女を詳細に感じられる。
ゴム越しでも、彼女の中を感じられる。
ゆっくりと、奥へ、奥へと入っていく。
「ん、んん、ぅ、あっ……」
「はぁ……はぁ……」
彼女は嬌声を漏らして、僕は息を荒げて……奥に、入った。
そして……。
ゾクリと、快楽が走った。
「ぅ……」
射精を伴わない、軽い絶頂だ。
背筋が張り詰めるような感触。
それと同時に、ミシェルも小さく跳ねた。
……彼女も、イったのだろうか。
そう思ってると、蕩けたような目で僕に顔を向けた。
「ピー、ター……さっきから、私、イってるのに……イキきれてない……」
「僕も、そうだよ……」
「ん、今も……イ、ってる途中……ぅ、だから……」
じんわりとした、優しい絶頂が何度も繰り返される。
ミシェルも何度も繰り返してるようで、互いに繋がってるのだと強く認識させられる。
心も身体も、今……僕達は一つになっている。
「ふっ……ふぅ……」
イくたびにミシェルに強く抱きしめられて……抱きしめ返す。
抱きしめていれば、彼女が絶頂を迎えた瞬間……体の震えから分かる。
僕は股間をぐりぐりと押し当てながら、その感触を愉しむ。
長くて深い小刻みな絶頂が……何度も、何度も何度も何度も……。
互いに身を震わせて、汗をかきながら……繋がったまま抱きしめ合う。
5分、10分、30分と……僕の陰茎は衰える様子がない。
幸せだ。
好きな人と抱きしめ合っているだけでも幸せなのに……この性的快楽も、幸せを強くしてくれる。
しばらく、言葉も交わさず、抱きしめる。
気付けば1時間も……挿れたまま、僕達は抱きしめ合っていた。
……射精を伴わない乾いた絶頂に慣れてきて……息を深く吐いた。
そして、僕はミシェルと視線を合わした。
彼女を仰向けに押し倒して、挿れたまま足を手で開く。
言葉も交わさず、示し合わせたように……僕達は性行為を激しくしようとしていた。
腰を押し付けて、彼女とキスをする。
舌を絡めて、愛しいという気持ちをぶつけ合う。
好きだ。
好きだ、好きだ、好きだ。
愛してる。
想いを込めて、キスを何度もして……僕は、腰を振り始めた。
ぱちゅん、ぱちゅんと淫美な音が響く。
「や、あっ!あっ、ピーター!」
普段、あんなにも声を抑えようとしているのに……今は、我慢せず嬌声を出している。
我慢してきていた気持ちが弾けて、僕は夢中になってピストンする。
「好きだ、ミシェル……好きだ、愛してる!」
好意を口にしながら、彼女を犯す。
いつもとは違う、彼女の事を第一に考えない自分本位のセックス。
だけど、それでもミシェルも……気持ち良くなっているらしい。
「わた、わたしもっ!すき、すき!すき!」
僕は彼女の腰に手を当てて、何度も押し込む。
劣情をぶつける。
喘ぎ声を溢れさせて、愛を囁き合い、劣情を発散する。
今まで、こんなに乱れた彼女を見た事はない。
きっと、ミシェルも僕に対してそう思っている。
まるで叩かれているかのように、ぱん!ぱん!と大きな音が響く。
「ピーター、イく!イっちゃう!もうイく!」
「僕も……限界……」
「一緒に、一緒にイこ……!」
ミシェルが僕の手を握る。
指を絡めて、覆い被さる。
そのまま……早く、動かして──
「つ、あぁっ……!」
声を漏らしながら、射精した。
それと同時にミシェルも──
「うあ、ぁああ、あぁあ……!」
大きく獣ように喘ぎながら……恥部から、壊れた蛇口のように飛沫を撒き散らした。
僕は彼女の膣から、ペニスを抜いて……ゴムを取った。
……まだ、少しも勃起は治っていない。
僕の陰茎は馬鹿になってしまったのだろうか。
そんな事を考えつつ、新しいゴムを開けて……付ける。
……しまった。
ミシェルに確認してから付け──
ミシェルは仰向けのまま……陰唇を指で開いて待っていた。
ひくひくと、彼女の恥部が震えている。
「ピーター、早く、早く……!」
「分かってるよ……」
僕はまた、彼女の膣に挿入する。
さっきのゆっくりとした挿入じゃない。
最初っから奥まで、勢いよく押し込んだ。
「ひゃぁ、あっ……!」
「動くよ……」
「うん……動いて、いっぱい……!」
何度も腰を押し付ける。
彼女をメチャクチャにしたい訳じゃないのに、勝手に腰が動く。
汗も、淫水も混じり合う。
「やっ!あっ……!あっあっ!」
ミシェルは少しも我慢せず喘ぎ声を出している。
凄く気持ち良さそうにしていて、僕も嬉しい。
そう思っていると──
「ピーターぁ……!んっ、ごめんね……!あ、あっ!」
謝ってくる。
「私、凄くっ……!エッチだからぁ……幻滅、しないでぇ……!」
僕は頬を緩めて、抱きしめてキスをする。
「ピーぃ、たぁ……」
「大丈夫だよ、僕は凄く嬉しいから」
そう言うと、ミシェルは嬉しそうに笑って……また、セックスに集中し始めた。
「これ、奥まで……!届いて、気持ち……いい……!」
対位を変えて、何度も、何度も、何度も犯す。
交わり、まぐわい、ドロドロに溶けていく。
「おっきいの、くる……!イく、イっちゃう……!」
深い絶頂と、浅い絶頂が交互に来る。
「ピーター、もっと、もっと乱暴にして……!ぐちゃぐちゃにして……!」
僕達はもう何も考えられなかった。
ただ、目の前の恋人を犯す。
それだけを互いに思っていた。
「イってる!今、イてるから!待って!ピーター!」
ベッドの軋む音が響く。
「やぁっ、んっ!やっ!あっあっ!」
力強く、乱暴に……だけど、優しく、愛を込めて。
犯して、犯されて……繰り返す。
「これ、すご……イく……ぅぅ、うう……!」
そうして気付けば……
僕達は沢山の汗をかいて、裸のまま……気絶するように眠った。
手を結んだまま、抱きしめ合って──
◇◆◇
後日、アパートの掲示板に張り紙が貼ってあった。
『深夜の騒音防止!』
僕達は酷く顔を赤らめ、反省した。
そして、お金を貯めて一軒家を買う決意をするのだった。
豆知識。
アメリカにラブホはない。