【R-18】レッドキャップ 【後日談】 作:WhatSoon
ーベッドがギシギシと鳴る。
ピーターに抱きしめられ、犯される。
「んっ……ん、んんっ……!」
舌を絡ませながら、何度も突かれる。
愛液が入り混じり、ぱちゅぱちゅと淫靡な音を響かせている。
強く抱きしめると、強く抱きしめ返される。
私の体とは違う、筋肉質で硬い体。
奥をぐりぐりと刺激されて、何度も絶頂している。
……ピーターは既に3回射精している。
今は4回目……だから、絶頂し辛くなっているのかも知れない。
その分、私を長く味わうつもりなのだろう。
しかし、逆に私は……敏感になっている。
何度も
「んぐっ、んん……んっ……」
口の中に舌を入れられて、膣の奥をペニスで突かれて、身体を抱きしめられ……メチャクチャにされている。
私はピーターの物だと、そう刻まれている気がして凄く好きだ。
ちょっと苦しいけど、それも気持ちいい。
ぎゅう、と抱きしめられ……私の中で射精した。
……これで解放される、なんて思わない。
5回戦目が始まろうとしていた。
結局、この日も8回戦までした。
ピーターの超人的パワーはエッチ方面でも凄まじい。
まさに、スパイダー・セックス・ビーストだ。
今度、
なんて……腰をガクガク震わせながら、私は思った。
◇◆◇
目が覚めると、全裸でベッドに寝ていた。
……エッチした後、気絶していたようだ。
ちょっと汗臭い。
横でピーターも全裸で寝ている。
……のそのそと近寄り、頭を撫でる。
寝顔はこんなに可愛いのに……エッチする前も可愛いのに。
エッチしてる時だけ、ちょっと乱暴だ。
これでは私以外とした時、相手側が耐えられないんじゃないだろうか。
あ、いや……私以外と、して欲しくないけど。
言葉のあやだ。
撫でていると、ピーターが目を覚ました。
薄く目を見開いて……ぼんやりした顔で私を見ている。
「おはよう、ピーター」
「……うん、おはよう」
寝ぼけたピーターに抱きしめられた。
……そのまま二度寝の姿勢に。
……まぁ、今日はお互い休みの日だ。
昼まで寝てしまおう。
ピーターに抱きしめられながら、私も眠りに入る。
窓から零れ落ちる日光を他所にする二度寝は……最高だ。
◇◆◇
昼。
のそのそとベッドから抜け出したピーターが、洗濯を回している間に……私はパスタを茹でていた。
料理は得意ではないが、パスタを茹でるぐらい出来る。
茹で上がったパスタに、貝の缶詰を全部ぶち込み……バターと胡椒とニンニクを混ぜれば……特に名前はないけれど、食べられるパスタの出来上がりだ。
二つの皿に取り分けて、ピーターと食べる。
……油っぽい、今日は失敗だ。
テレビをつけると……またジェイムソンがスパイダーマンへの批判をしていた。
苦笑しつつ、別の番組へチャンネルを変えた。
皿洗いはピーターがしてくれた。
「ミシェル、今日はどこに行く?」
「ん……?」
なんて訊かれて、悩みながら……適当に散歩する事になった。
ピーターと一緒に外行きの服に着替えて、部屋を出る。
私はピーターから貰っている合鍵で部屋の鍵を閉めて……彼の側を歩く。
勿論、手を繋いで。
ピーターの生まれ育った街、クイーンズ。
二人で歩いて……普段とは違う道に入って、ウィンドウショッピングを楽しむ。
途中、屋台でカラースプレーチョコが馬鹿みたいにかかったソフトクリームを買って……ピーターにも分けつつ、食べ歩く。
公園を走っているリスを見て笑っていると……何だかリスっぽい見た目をした人が走っていたので、目を逸らした。
目を合わせると噛まれそうな気がしたから。
メインストリートに戻ると、人通りも多くなる。
はぐれないように寄り添いながら、歩いていると──
「あ」
ショーウィンドウの中にあるウエディングドレスが目に入った。
結婚式のプランを提案する店らしい。
「……ミシェルもやっぱり、こういうの気になる?」
「ん……結婚するなら、結婚式したい……かな」
「……そう、だよね。うん」
ショーウィンドウにあるウェディングドレス……その下にあるレンタル料金を見て頬を引き攣らせていた。
高いと思いつつ、何とかしないと……なんて考えているのだろう。
他人事と考えてない。
その仕草に思わずドキリとした。
だってそれは……将来的に私と結婚する事を疑っていないという事だから。
しかし、先は長い。
ピーターは今、高卒認定試験も受かり……大学受験も合格した状態だ。
今年の夏から大学生だ。
ピーターは、学生の間は結婚しないつもりらしい。
卒業して手に職を付けてから、私と結婚する……そういうビジョンを見据えている。
まぁ、責任感が強いピーターらしい。
お互いの幸せのために、私は我慢する。
そのまま横に歩くと……ベビー用品店があった。
……ピーターとの、子供。
私とピーターは、性交渉をしているとはいえ……子作り、という意味ではしていない。
避妊を欠かさず、愛を深める意味での性行為だけだ。
私は生でしたいが、我慢している。
……そういうのは結婚してからだと、暗黙の了解がある。
しかし、避妊しているとはいえ100%妊娠しないかといえば別だ。
万が一、学生期間中に私が妊娠したら……ピーターは責任を取って、結婚を早めてくれるらしい。
だからと聞いて、私は
流石にそこまで見境なしではない。
うん。
まだベビー用品店は、私達には早い。
そのまま通り過ぎる。
次に来たのはドラッグストアだ。
……昨日、
ピーターが全額払うと言って聞かないけれど、彼は貧乏学生で、私は社会人だ。
私が半分出す。
無理矢理、お金をピーターに握らせた。
すると、ピーターはメチャクチャ情けない顔をしながら
この時の顔が凄く可愛い。
私のライフハックだ。
そんなこんなで買い物を終えて、クイーンズを歩いていると──
「あ、ミシェル。奇遇ね」
グウェンと遭遇した。
彼女の視線が、私とピーターの繋いでる手に向かって……途端に恥ずかしくなって手を離した。
「デート?」
「デ、デート……グウェンは?」
ちら、とグウェンの後ろを見ると……荷物を大量に持っている人影が見えた。
……顔が荷物に隠れて見えないが、誰かは分かる。
アレはハリーだ。
「私は……いや、別にデートではないけど」
……ハリー。
メチャクチャ辛そうにしてる。
でもアレはきっと、ハリーが自分で持つって言ってるんだろうな。
彼、女の子に荷物は持たせない主義だから。
「沢山買ってる」
「え?まぁ……服よ、服。それで……ミシェルは何を買ったの?」
「あ、待っ──
グウェンが私の持っているビニール袋を覗き込み……彼女はギョッとした。
……さっき買った、
私の方を見て、ピーターを見て、私の方を見た。
「へ、へぇ?そ、そこまで進んでたんだ……?」
なんて、ショックを受けたような顔をして、何でもないように取り繕いながら……声を裏返していた。
ゴソゴソと後ろで物音がした。
「……グ、グウェン?どうかしたのかい?」
荷物で前が見えなくなっているハリーが、そう訊くと──
「ハ、ハリーは見ない方が良いわ……」
「え?」
「後で話すから……ほら、行きましょ」
「あ、ちょっ……」
そのまま、ハリーは引っ張られて、グウェンと共に去ってしまった。
手を振る彼女に、私は手を振り返す。
……ピーターは、何だか、すっごく気まずそうな顔をしていた。
「……どうしたの?」
「いや、ハリーが……う、うーん」
ピーターが同情するような顔をした。
私は首を傾げながら、口を開いた。
「休日に、一緒に出掛けてるなんて……二人も隅に置けない」
「……そういうのなのかな?」
「え?」
「いや、何だか扱き使われてる奴隷みたいに見えたから……」
「あー……」
確かに尻に敷かれている感じがした。
……まぁでも、二人の仲を応援しておこう。
少なくとも、グウェンの好きなタイプ……金持ちで、優しくて、高身長のイケメンとかいうのには、ハリーも合致している筈だから。
というか、そんなスーパーダーリン、ハリーぐらいしか知らない。
太陽も傾いてきた。
私とピーターは、大衆向けのレストランに入って夕食を食べた。
食後のデザートも欠かさずに。
食事を終えたら、次はスーパーマーケットに入る。
切らしていた牛乳や、使ったパスタの補充。
朝食用のロールパン。
プリン、チョコ、マシュマロを購入した。
そして、暗くなる前に帰る。
これが厄介ごとに巻き込まれないための、最善択だ。
冷蔵庫に買ってきた物を入れて、入れ替わりでシャワーを浴びる。
一緒に浴びると確実にエッチする流れになるので、あえて一緒に入らない。
パジャマに着替えて……映画をテレビに映す。
チョコフレークを貪りながら、スパイ・アクション映画を観る。
ドキドキ、ハラハラ、なんてしながら──
あ、いや、『ここ私なら、こうする』とか思ってしまって、定期的に緊張感が消失してしまうが。
スタッフロールが流れたタイミングで──
「そろそろ寝よっか」
「……ん」
二人、洗面台に並んで歯を磨く。
コップは一つだから、交互に水で濯ぐ。
間接キス?
今更だから気にしてない。
二人で、一つのベッドに入って……何てことのない一日は、これで終了だ。
「おやすみ、ピーター」
「うん、おやすみ、ミシェル」
軽くキスをして、ハグをして……眠りの世界へ。
ピーターと一緒なら、私は安らかに眠られる。
辛い記憶も思い出さずに、本当に……静かに。
「……ありがとう、ピーター」
小さく、聞こえないように呟いて……私は彼を抱きしめた。
これが凄く幸せな……何もない、私の一日だ。
ちなみに『何もない』日は3回に1回の頻度で、おじゃんになる。
何かしらの事件が起きて、スパイダーマンが出動するからだ。
……まぁ、それでも『凄く幸せな』事には変わりないのだけれど。
どっちが好き?
-
ピーター優勢
-
ミシェル優勢