NTR同人誌の世界で竿役を始末しながら人理を救う 作:成間饅頭(旧なりまんじゅう)
この世界はNTR同人誌の世界である。
何を言ってるか分からないと思うが、本当の事なのだ。誰か嘘だと言ってくれ。
特異点において最も恐ろしいエネミーはドラゴンでもワイバーンでもなくてゴブリンだし、現地民の目が隠れてて肌がテカってた時は絶対に女サーヴァントを一人にしてはならない。時々通信しながらヤってる奴もいるし、NTRビデオレターがAmazonおトク定期便くらいの頻度で送られてくる。原作主人公よりハードな人理修復を俺は課されているのだ。こんなキショい方向性の難易度嫌だ。
「キアラ」
「はい♡ ……渦を巻くのは万色悠滞、上求菩提の快楽天。【
キアラの宝具が炸裂し、エネミー共がみな溶けるように消えて無くなっていく。
半ビーストみたいなもんなんで分かっちゃいたのだが、とにかくキアラが強い強い。デバフもバフも一人でできるし、宝具で自己回復も魔力補充も出来る。アルターエゴ、そのカタログスペックの高さという物を実感している。まあこいつ、よく考えたらゲーティアとかティアマトとかと同格なんだもんな。そりゃ一人だけ図抜けて強いわ。
「マスター♡ 貴方の指示通り、敵を殲滅いたしました♡ 褒めてくださいまし♡」
「いえーい、獣のキアラちゃんサイコー。そのまま人類悪じゃなくて人類愛のまま踏みとどまっててくれよな」
こちらに駆け寄ってきたキアラの頭をわしゃわしゃと撫でる。角が邪魔で撫でにくいなこいつ。
快楽を追求するセックスモンスターであるキアラが俺に従っている理由は分からん。しかし、もし俺がこいつに依存しきるようになったらその気まぐれも終わるだろうという嫌な確信がある。NTRに警戒しつつ、このビーストに心を許しすぎないようにも気を付けなければならないのだ。しんどすぎる。なんで俺の人理修復はこんななんだ。
倒れたエネミーから素材を回収し、これで今回の素材周回は終了。さっさとカルデアに戻りたいところだが、なんとここからもう一仕事あるのだ。はぐれたサーヴァントの回収である。
「……よし、じゃあ行くか。はぐれたサーヴァントどもを回収しにいくぞ」
「はい♡」
どこからともなく湧いて出て来るゴブリンどもに毎回毎回サーヴァントが連れ去られてるせいで、今の所キアラ以外のサーヴァントを戦力として運用できたことがなんと一度も無い。遭難率100%なのだ。どういうことなんだ? こっちが追跡魔術かけても発信機仕込んでも、何故か毎回無から湧いたゴブリンにサーヴァントが連れ去られていく。
「クソ、もうゴブリンがこの星の最強生物だろ。大人にギリ負ける程度の下等生物がサーヴァントに勝つなよ」
「うふふ、怒っておりますねぇ♡」
「追跡魔術もかけて洗脳耐性の礼装も渡して、ゴブリンが出たらすぐ報告するように言い含めてもこの始末だぞ。いつになったらお前以外のサーヴァントを指揮できるんだ俺は。なんで毎回毎回巣穴に連れ去られて乱交してんだ。マジでどういうこと? お前らって成人男性の何倍もの筋力があるはずじゃん。大人が頑張れば殴り殺せる程度のゴブリンに組み敷かれてんじゃねぇよ」
背後から別のゴブリンに襲われるな。粗末なロープ程度で拘束されるな。人質を取られて身動きできなくなるな。ショタゴブリンとかいうこの世で最も邪悪な存在に腰を振られてヒィヒィ言わされるな。妊娠しちゃう~~~♥じゃねぇんだよブチ殺すぞそもそも卵子が受精しても着床するかどうかはまた別の話で着床はまあまあ低確率だしその後も流れる可能性高いんだから全然妊娠確定してねぇからなボケが。
「もういい加減アイディアも尽きそうだわ。サーヴァントの逸話に【ゴブリンには勝てない】って刻み込まれてんのか?」
サーヴァントを必死で説得して全員に貞操帯を付けさせても、なんか不思議な力で解除された時にはもう一周回って笑っちゃったもんな。ゴブリンシャーマンとかいう謎の存在が無から生えてきた時はもう人理もお終いだなって思ったもん。魔術ってお前ら程度の智慧で扱えるもんじゃないだろ。
「あー、今回は妊娠させられてるサーヴァントがいませんように……。クソが、なんで連れ去られて一時間程度でこんな心配しなくちゃいけないんだ」
ゴブリンどもが早産多産という信仰を確立でもしてんのか? と思うくらいに奴らの出産スピードは速い。早いじゃなくて速いな。風船くらいのスピードで腹が膨らんでいくのだ。目の前でみるみるうちにボテ腹になっていくサーヴァントを前に、俺はどうすればいいんだよ。
毎回毎回キアラの【
「マスター、着きましたよ♡ あらあら、随分とお楽しみのようですね?」
「この世はカス。……キアラ、行くぞ」
「はい♡」
とかなんとか雑談していると、洞窟に到着した。中からはサーヴァントの嬌声が聞こえてくる。もう慣れきったので、鳥の鳴き声程度にしか心動かされない。
巣穴から、俺の背丈の半分程度しかないゴブリンどもがわらわらと湧き出てきた。この呪われた劣等種ども、この世で最も穢れた生物がよ。お前らのせいでどれだけ俺の人理修復がハードになってると思ってんだ。
「お前らみたいな筋力E⁻以下の攻撃が効くわけないだろ、雑魚が。……効く訳ないのになあ……なんでサーヴァントには効くんだろうな……」
マスター礼装の防御力を舐めてはいけない。頭部だって魔力の保護で覆われているので、フルフェイスヘルメットよりも頑丈なのだ。
とはいえわざわざ舐めプして攻撃を食らう必要もないので、さっさと下がってキアラに任せる。こいつ魔神柱使って広範囲攻撃も出来るからすごいよな。
「うふふ。下卑た欲望に低俗な性根、本来なら愛すべきものではあるのですが……私、今は禁欲中でして。操を捧げた方がいらっしゃるのです♡ ですのであなた達は、これで我慢してくださいね?」
ボコボコと波打つ地面から湧きでた触手がゴブリン共を飲み込み、そのまま洞窟内へ殺到した。
とくと見よ、お前たちの血の穢れたるを。こんなものが、まともな生命に流れるものか……。
「ええと……1,2,3体と。マスター♡ 中に囚われていたサーヴァントたちを発見いたしました♡」
「お、ナイス。……どうだった? 妊娠まで行った奴はいたか?」
「いいえ♡ 今回は幸運だったようですね、マスター♡」
ラッキー。いやラッキーじゃないか。人類の切り札であるサーヴァントがゴブリンに負けてる時点でもう不運すぎるわ。
なんなんだこいつらは。なんでドラゴンとかワイバーンは倒せてゴブリンに負けるんだ? 俺が知らないだけでそういうクラス相性があったりする? だとしたらゴブリンに有利なクラスを教えてくれよ。あいつら全員レアプリに変換してそいつと人理修復するから。
「お゛っ、おほぉ…‥っ❤︎ マスター、申し訳ありません゛っ……❤︎」
「あー…‥いいよ、大丈夫大丈夫。ゴブリンに忠誠誓わなかっただけまだマシだよ。なんでゴブリンに負けたかは後でじっくり聞くから」
どうせ舐めプしてバクスタ食らったかゴブリンシャーマン(本当にこいつは何?)のご都合魔術でも食らったんだろうけどな。
お前らの対魔力って設定だけなの? お前に用意した対洗脳礼装、まあまあ手間かかってんだけど。
というか、堕ちてゴブリンロードだかなんだかの胡乱な存在に忠誠を誓わないだけまだマシな方って……。自分で言っておきながら、あまりのハードルの低さに悲しくなってくる。でも本当のことなのだ。ゴブリンの集落で王を気取ってる程度のやつに人類種の上澄みが負けないでくれませんかね……。
「ゴブリンごとき、負けるわけがないと思ってぇ❤︎ 舐めてかかったら、ゴブリンチ◯ポでわからされちゃいましたぁ❤︎」
「……はいはい、だから大丈夫だって。いったん帰ろう、な? 今ちょっと錯乱してるから、きみ」
知らね〜〜〜〜。俺が今まで一体どれだけゴブリンとのセックスを見てきたと思ってるんだ。もうカブトムシの交尾くらいにしか思えないんだぞ。あれに犯されてるサーヴァントも含めて、もはや同じ生物とは思えなくなってきた。ただひたすらに怖い。これって何をどうしたら解決するんだ?
「はあ……マスターに苦労をかけるなんて、サーヴァント失格ですよ?」
そう言ってキアラがサーヴァントを魔神柱でグルグル巻きにする。あざす。
「まあいいや、帰ろう帰ろう。今回も戦力強化には失敗だな」
「マスターも懲りませんねぇ♡」
「素材は手に入れた。次回の改善点もわかった。失敗は失敗だが、まだ価値のある失敗だ」
もうこれくらいじゃ凹まんのですわ。これ見て「そ、そんな……僕のサーヴァントが!」とか言うやついる? はいはいって感じだわ。いつものいつもの。
えーと、次回はどうするかね……。正直もうしんどくなってきたが、今後キアラだけでは詰む展開が来た時のためには諦めてなどいられない。命が懸かってるんだ、俺はいくらでも頑張ってやるぞ。
「……おや、マスター。このゴブリン、聖杯持ちでしたわね」
「またかよ!!!!」
何個あるんだ、聖杯。どこかで密造されてたりする? 主犯を教えてくれよ、俺そいつ殺してやるからよ。
「帰宅! あー、今日もよく頑張った」
誰も褒めてくれないので俺が褒める。よくやってるよお前は……こんな地獄みたいなカルデアでさ……。
今更言うまでもないだろうが、弊カルデアの民度は終わっている。フォウくんがいたら皆殺し不可避だってくらいに終わっている (ちなみにフォウくんが何処にいるのかは本当にわからない。いたら助かるんだが、ひょっとしたらケモナーに寝取られているのかもしれない。これ以上は考えたくない)。
大抵どこかで誰かしらがヤってるし、なぜか周りはそれに気づかない。
こう……なんか薄暗い部屋とか窓からサーヴァントが身を乗りだして話しかけてくる場面を想像してくれ。「お゛っ❤︎あ、ま、マスター❤︎なんでもない❤︎なんでもな゛いのお゛っ❤︎」とか言ってんだよ。後ろでなんか水音はするし、よく見たら普通に腰振ってる男が見えるんだよ。よくその状況でこっちに話しかけようと思ったよな。スリルを楽しむとかなんとか以前に、人として大切なものが欠けてるだろ。
それでいて、なぜか周りは全く気づかない。「なんか顔赤くない?」じゃねぇんだよ。「す、すぐイキます……イク、イクイクイク゛っ❤︎」とかほざいてるやつに対して「じゃあまた後でねー」じゃないんだよ。その耳は飾りか?俺とは見ている世界が違うのか?
今日は運悪く、食堂もブリーフィングルームも訓練室も全部が全部その調子だったので、さっさと全員無視してマイルームに帰ってきた。
法と世界が許すならあいつら全員ぶち殺したい所だが、残念なことに彼らは公共の場でヤる以外に悪事を働いていないのである。そもそもサーヴァントなんて全員自由恋愛だしな。流石の俺も、公然猥褻罪だけで死刑にする気は起きない。
まあ人理修復の妨げになると思ったら速攻で廃人にするけど。
相手側のサーヴァントが俺の指示に従わなくなったとか、聖杯とか礼装をパチったとか……。理由は様々だが、ああいうやつらは大抵行動がエスカレートしてやらかす。確認できた職員の顔と名前は全員メモしてある、何かあれば即ヘブンズホールしてやるからな。
「おかえりなさい、マスター♡」
「うわ。……キアラか、今日は早かったな」
なんでいるの?とかはもう今更すぎるので何も言わない。キアラお前、溶岩水泳部のポジションまで持っていくの? どれだけ強欲なんだよ。
「うふふふふ♡今日もお疲れ様です、マスター♡ 不出来ですが、夕食を作ってまいりました♡ どうぞお召し上がりくださいませ♡」
「おー……いや、素直に助かる。ありがとう」
食堂もヤリ部屋にされてたしな。どうでもいいけど厨房でやるなよ。お前らの汁が混入したらどうすればいいんだよ。
キアラの用意した食事はうなぎだの牡蠣だの山芋だの、俺でも知ってるレベルで精のつく食材ばかりで作られていたが、しかし毒物や異物は入っていなかった。それだけでもう100点だよ。
「すげー、うなぎって意外と食う機会ないよなー……。うん、美味い」
上等な料亭レベルで美味い。流石は性欲が無ければ救世主になれた女、基礎スペックが高い。
「うふふ♡それはよかった♡」
そのまま完食。量も丁度良いくらいで、しっかり満腹って感じだ。
「よし。……キアラ、もう後は風呂入って寝るだけだから」
「はい、ご一緒します♡」
「いや、帰ってくれって言う意味な」
なぜわざわざ見え透いた地雷に飛び込まねばならないのか。
キアラが禁欲とか言う理由で俺に従ってくれるから、何とか首の皮ギリギリ一枚でこのカルデアは存続しているのだ。これでこいつがビーストに覚醒してみろ、もう現代に甦ったソドムとゴモラだろそれは。
「はいはい、帰れ帰れ。無駄に自分の理性を削るような真似をするんじゃないよお前も……」
「ああん、いけずですわ♡私の純心、受けとってくださいまし♡」
「料理はめっちゃ美味かったよ、ありがとう。帰れ帰れ帰れ帰れ」
抵抗するキアラ(サーヴァントに力で敵うわけがないので、向こうも抵抗するフリだろう)を押しやり、ドアを閉める。
サーヴァントは全員イカれてて(キアラ含む)、協力者は今のところ0。これで何とか今まで生き延びてるのだから、俺もなかなかやるものである。誰も褒めてくれないので俺が褒める。
「……よし、風呂入って寝るか」
今日はまだマシな一日だったな。マシのハードルが低すぎるけど。
寝取られた時、サーヴァントの名前を出すか悩んでいます。
出したほうが話を膨らませやすいし書きやすいですが、さすがに具体名を出してしまうとファンの人が嫌がるか…?と悩んでいます。
こればっかりは読者に聞くほか無いので、よければアンケートにご協力ください。
アンケートにご協力いただきありがとうございました。
賛成と反対がほぼ拮抗しているということで、今後もサーヴァントの名前は出さない方向で行きたいと思います。