TS転生っ娘とへんたいお姉さん 作:ニンプキン
綾奈は前世から冬が嫌いだった。毎朝寒い中布団から抜け出さなければならず、天気予報を見ては溜め息をつく日々。雪で電車が止まってしまうこともざらにあり、三日間会社にカンヅメになったときは自殺を考えるほど追い詰められた。
そして、今世ではそこに新たな悩みが加わった。お腹を下すようになってしまったのである。前世では体が丈夫で経験が無かったために、それはより耐え難い苦しみとなって綾奈を襲った。
「っ! ぃ、おなか、いたいっ」
今朝もまた綾奈は布団から飛び起きて、お尻を押さえながらトイレに向かう。しかし、それよりも下痢便が肛門を突破してしまう方が早かった。
ブチュブジュジュジュ、ブビビビビッッ!!
「ゃ、だ、」
ぎゅるぎゅるとお腹から音が鳴る度に、熱い液体がショーツに染み込んでいく。耐えきれなくなって膝をつく頃には、綾奈のパジャマは茶色く染まって腐った卵のような臭いを放っていた。
初めてでは、ない。しかし、だからこそ次はないと決めていた綾奈の心をきつく痛めつける。
「あやちゃん、大丈夫?」
「あ、お、おねえちゃん……」
未だに痛むお腹に手を置きながら顔だけで振り返ると、そこには同居人の従姉が立っていた。廊下に漂う臭いに何が起こったのかを察した彼女は、すぐさま大量の新聞と小さな桶を抱えて戻ってきた。
「立てる?」
「まだ、お腹が……んうッ?!」
ぎゅうーーーーッ!ぐるぐるぐるぎゅごぽぽぼッ!
寒い廊下で蹲っていたことで冷えた綾奈の体が、さらなる下痢便を腸内に送り込む。従姉は中腰の姿勢で立ち尽くす綾奈のズボンをショーツごと脱がせると、持ってきた桶を足の間に置いた。
「ここでしちゃいな。苦しいでしょ」
「でも、トイレ、ぁあっ!」
「私に掴まっていいからね」
目の前にトイレがあるのに間に合わない。その事実に打ちのめされて、綾奈は従姉の腕に縋りついた。
ブチュッ!ブジュビビ、ビューーーーッ!!
「んうううぅ!」
桶の中に殆ど液体のようになった下痢と、半ば無意識に漏れ出したおしっこが混ざり合って溜まる。綾奈は凄まじい臭いを撒き散らしながら踏ん張って、早く終わってと祈り続けた。
ビヂヂヂッ、ブピピッ、ブビッ。
「うぅッ! ……はぁっ、はぁっ」
その祈りが届いたのか下痢は5分ほどで治まり、綾奈はくったりと従姉に体を預けた。自力で立つ気力はもう残っていない。疲労困憊の綾奈を支えていた従姉はあやすように背中を撫でた。綾奈は漂う臭いから逃げるように、従姉の体に顔を擦りつけた。
「落ち着いた?」
「……ん」
「じゃあ、ちょっとだけ待ってられる?」
「ぁ……うん」
「えらいね。すぐ戻ってくるからね」
その言葉通り従姉は一分としないうちになにか袋を手にして戻ってきた。壁に手をついて臭いと疲労感に耐えていた綾奈は、ぼんやりとした頭で従姉に手を伸ばした。
「お疲れさま。そのままの姿勢でいいから、動かないでね」
「ん〜」
「すっかり甘えただね。ひやっとするよー」
「? ひあっ!」
従姉の体温を感じていた綾奈は、突然肛門に冷たいものを当てられて声を上げた。それはシートのようで、細い形をもって綾奈の大事な所をなぞっていく。
腰にぞくぞくとした感覚が走り、それを逃がそうと腰を動かすと耳元で小さく従姉が笑った。
「大丈夫だよ。あんまり動くと余計に危ないから、ね?」
「んぅ、んん」
何度かシートを変えながら行われた愛撫が終わる頃には、綾奈の体はじっとりと熱を帯びていた。そして下痢の入った桶は片付けられていて、綾奈も新しいパジャマに着替えていた。
今日は土曜日だったっけと考えているうちに、いつの間にか眠ってしまっていた。
◆◆◆
すっかり寝入ってしまった従妹を眺めながら、私はシート越しに触れたお尻と股の柔らかさを思い出していた。まだそこは未成熟だったけれど、少しだけからかってやるとすぐにふにゃふにゃになった。
もしや従妹は誘っているのではなどと考えたものの、病人相手に抱く妄想ではないとすぐに切り捨てた。
綾奈ちゃん。あやちゃん。そう呼び始めたのは、彼女が両親を亡くして家に来た頃だった。それまでは遠くに住んでいたこともあって会うことは少なかったが、同じ屋根の下で暮らしてみればすぐに仲良くなった。
あやちゃんは年の割に大人びていて両親を喪った悲しみを悟られまいと気丈に振る舞っていたから、毎日同じ布団で寝て話を聞くと、少しずつ心を開いてくれるようになった。
■■さん呼びだったのをお姉ちゃんに変えたのもその頃だった。あやちゃんにしては珍しく、自分からお姉ちゃんと呼びたいと言ってくれた。もちろん快諾したけれど、駄目って言ったときの反応も見たくないといえば嘘になる。それはともかく、あやちゃんは少しずつ家に馴染んでいったのだ。
そんな時だった。確かあれは梅雨に差し掛かったあたりで、前日よりもはるかに気温が低かった。おそらくそれが祟ったのだろう。あやちゃんは学校から帰ってくるとすぐにトイレに駆け込んだ。
いけないことだとは分かっていたけれど、どうしても気になって聞き耳を立ててみれば、ひどい下痢をしているみたいだった。すぐに離れればよかったのに、私はなぜかそこから離れられなくなっていた。
思えばそれ以前にも兆しはあった。お風呂に一緒に入ったときには子供特有の薄っぺらい体が妙に気になったし、車酔いを起こして戻してしまう様子に胸がどきどきした。
そして秘めた気持ちは、泣きじゃくりながらうんちを漏らしているあやちゃんを見たときに決壊した。かあっとお腹が熱くなって、下着がぐちょぐちょに濡れていくのを感じていた。
それから私は体調を崩したあやちゃんの介抱を率先してやるようになった。あやちゃんの隣は私の特等席になったのだ。