職場復帰したら、皆。
この職場では何もありませんでした。
みたいな顔で、普通に働いて、すっかり馴染んでいた。
あの出来事は夢だったのかと錯覚するくらいだった。
私は、何となくどこかホッとした。
でも患者さんには、噂がかなり広まっていて好奇の目でジロジロと見られた。
何があった?とかは聞かれなかったが、噂は広まっていた。
悪い憶測が立てられていたりした……。
でも……私は、もうあの事件から立ち直りつつある。
あの日以来、自分の身体は狂ってしまったのかもしれないと思ったが私は悪くないと信じたいのだ……。
休職したんだから、当たり前に噂話ぐらいされるよね?
そうだよね……。
悪い事はひとつもしていないはず。
でも、噂話は色んな人に広まっていくものだ……。
仕方ない……私、いい目で見られてないよね。
あの生活を続けていたかった?と聞かれれば、それはもちろん嫌だ。
身体中男達に昼夜関係なく犯され続けているなんてまっぴらごめんだ。
興奮した自分の身体も嫌になる……。
私は……もう、あの事件を忘れようと努力している。
でも、忘れられないのだ。
あの出来事は、心に傷跡を残してしまったのだから。
どうしても忘れられなかった。
でも終わったのだ、あの事件は終幕した……。
だが、私の身体はまだ欲しいと思っている……。
あの出来事をきっかけにして、
私の身体は男を……男根を求める様に変わっていってしまったのだ。
休職から帰ってきた私を先輩や後輩は、優しく接してくれる。
軽蔑や奇異な視線を向けてきたりはしなかったのだ。
寧ろ、私を励ましたり、すごく労わられたりした。
でも……私は、もうあの生活には戻りたくない。
あんな事を続けていたら、いつかは私は気が狂ってしまう。
でも、私の身体はまだ……男を求めているのだ。
家では、匠さんが記念日にご馳走を用意していた。
お寿司やら果物やお肉といった高級なものが並んでいた。
由美子「どうしたのこれ?」
匠「由美子が復帰するって、漁業の人から持って帰れって、貰ったんだ。」
由美子「匠さん、ありがとうね。」
私は満面の笑みで応えると食卓の準備を進めるのであった。
噂は島の外まで広まっていた。
島に噂が広まるのに時間は掛からなかった。
私は……もうあの事件を忘れて、前を向いて歩んでいく事に決めたのに…。
あの出来事は忘れたとしても、これからも私は悩まされることになるだろう。
それでも、強く生きていくと決めたんだ!!
だから頑張るの。
そんな折……誠也から電話が掛かってきた。