※この作品はR-18です。

この怠惰な女神に信奉を   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

魔法に再び憧れを持ち、少しずつその仕組みを理解してきたカズマ。真理に辿り着いてもギャグ展開しか待っていない世界ではありますが、それでも探求の道には汗(冷や汗)と涙(悔し涙)が待っています。

そんな感じで紅魔族編です。またお暇な時にでもお付き合いください。


このイカれた家族に再会を

馬鹿と天才は紙一重。俺はこの言葉を、馬鹿の言い訳だと思っていた。めぐみんは天才を自称する馬鹿だし、アクアに関しては器用な馬鹿と言うのが相応しい。ただ、どうやら紙一重の者は確かに存在するようだ。これを作った奴とか……

 

「まさか小僧がこんな商品を買うとは……ついに頭でも狂ったか?」

 

「そんな訳無いだろ?分解して、魔法の構造を見てんだよ」

 

ウィズの店でワゴンセールになった魔導具を買い取った俺は、それを店の前で分解している。このイカれた魔導具達は、何故か安定して同じクソ動作を繰り返すのだ。つまり、この安定性を生む職人の腕は間違いないってことになる。センスに関してはまさしく馬鹿だが、その腕前だけは是非見習いたいものだ。

 

「しかも、巧妙に魔法の痕跡を隠してたりするんだよな。たまに罠みたいなのもあるし、本当に変な所ばっかり優秀だよな……」

 

「まったく、そこまで分かっているなら店の前でやるな……暴発したらどうするつもりだ?」

 

「本当にヤバい時はバニルが止めてくれるからな。俺はあえてここでやってるんだ」

 

「小僧、貴様どんどん吾輩に遠慮が無くなってきたな……」

 

そりゃバニルの収益の半分以上を俺の製品が占めている訳だし?これくらいの利用は見逃して貰わないと困る。なんて、本当は分かっていて見逃しているのだろう。見通す悪魔がそんなことを見通せないはずがないのだ。いや、ひょっとしたらツンデレなのか?

 

「おい、吾輩をそんな俗物表現するな。利益になるから見逃しているだけだからな?」

 

「分かってるよ。また商品が出来たら頼むぜ?」

 

「まったく、調子の良い男であるな……」

 

まぁ、魔王軍関係ない時はとことん頼るけど……

 

「まぁ、その時にはお代を頂くがな?」

 

くっ!やっぱり抜け目ない!

 

…………………

 

「私、カズマさんの子供が欲しい!」

 

「ほぅ……詳しく聞こうか」

 

その夜。俺はゆんゆんからの熱烈な告白を受けることとなる。一見クールぶっているが、俺としては当然嬉しい。こんなエロ可愛い14歳が孕ませてと要求してきたのだ。嬉しくない男子など居るはずがない。

 

「何を言っているのですか!ボッチがビッチにジョブチェンジですか?!と言うか何でカズマなのですか?!」

 

「おい待て。俺を選ぶのはあり得ないって前提を辞めろ。俺だってそういう所は紳士のつもりだ。先ずちゃんと話をしようって言ってるだろ!」

 

「お、おぉ……まさかクズだと思っていたカズマが……」

 

「う、疑ってすみません……こういう事には誠実なタイプなのですね……」

 

そう、俺は色恋には慎重になるタイプ。この流れだけでゆんゆんを抱いて良い筈が無い。それくらい弁えた男である。

 

「どうせアレでしょ?ヒキニートの童貞だから、まず恋愛が分からないんでしょ?」

 

「ヒキニート言うな!流石の俺も、ことの重大さは理解してんだよ!」

 

「わ、私が言い出してなんですけど……真剣に考えてくれると素直に嬉しいですね……えへへ……」

 

そう、確かにゆんゆんは可愛いし、身体もエロくて見た目は申し分ない。女の子レアリティSSRだ。しかし、こじらせボッチのゆんゆんを嫁にした場合、恐らく夜の性活以外はクソだるい事になりかねない。故にパートナーとしては外れクジともいえるのだ。コミュニケーション能力と言うのは、円満な夫婦関係には必須技能だからな。そして何より、俺はまだウォルバク先生を諦めてはいない。つまり、今聞くべきはこれだろう。

 

「ゆんゆんの願いは、あくまで子作りなんだよな?」

 

「えっと……まぁその……そういう事になるんですけど……」

 

「そこには、結婚とか含まれたりしてるのかな?いや、なんか誘い方が独特だったからね?ちょっと気になったと言うか……」

 

「えぇ?!そ、それはその……やっぱり子供にはパパも必要だと思うのですが……プロポーズまではする勇気がなくて………」

 

「……………そうか」

 

身体だけ求めてくれたら、ウォルバク先生を狙いつつゆんゆんを抱けた……なんて事は思ってないよ?うん。流石にそんなクズじゃないよ?

 

「こ、この男!いま間違いなく残念そうな顔しましたよ!」

 

「あぁ!抱くだけ抱いて捨てる気だったなんて、なんてクソ男だ!責任感というものはないのか!ゆんゆんはまだ14なのだぞ!」

 

「うるさい!こんな可愛い子に割り切った関係を持ち込まれたら、誰だって良くない期待くらいするわ!それに、まだ抱いてないからセーフだろ!」

 

「か、かわっ?!そんな、私なんて……ん?まだ?」

 

そう、よくよく考えれば一考の価値はあるのだ。確かに先生はメチャクチャ美人でエロい身体をしているが、それなりに年上なのは間違いない。つまり、どうしても老化するのも早いわけだ。だが、年下なのに巨乳のゆんゆんならどうだろう?これから成長することを加味し、更に俺の手で育てていくことを考えれば……

 

『もう……カズマさんが沢山揉むから、また服がキツくなっちゃいました…新しい下着、買ってくださいね?』

 

『あ、赤ちゃんの分も残してくださいよ?沢山出るけど、飲み過ぎです……』

 

『あなたがずっと育てるから……こんなエッチな身体になっちゃった……もう若くないけど、ちゃんと責任取って愛してね?』

 

こ、これはあり!巨乳中学生から搾乳若妻、そして爆乳熟女までずっと美味しい!これならコミュ障でも許せる!むしろお釣りがだせる!ひょっとして、高嶺の花の先生より、目の前の蕾を最高の花に育てる方が現実的なのでは……

 

「ねぇ、そもそもなんでそんな馬鹿な話になったの?ゆんゆんはカズマのどこが良いの?」

 

「ふっ!そりゃお前……………皆の前で言ってやってくれゆんゆん!」

 

「逃げましたね」

 

「逃げたな」

 

「何も思い付かなかったのね」

 

「………うるさい!」

 

仕方ないだろ!これで外したら、自己評価だけ高い勘違い野郎になっちゃうし!

 

「そ、それが……紅魔の里から手紙が届いて………」

 

「「「「…………手紙?」」」」

 

……………本編のあれ(あるえの創作小説を予言の手紙と信じたゆんゆんが、カズマを運命の相手として子作りに来た)は割愛………………

 

「あ、あるえの馬鹿ぁ〜!!」

 

「作り話のネタに振り回されただけかよ!なんだよ!このあるえってクソ迷惑な奴は!」

 

それで子作りに来ちゃうゆんゆんもアレだけど、だからって紛らわしいもん送るなよ!でも凄い占い師はいい事聞いた!俺も先生と占ってもらお!

 

「あるえは作家志望の友人です。確かに紛らわしいのは認めますが、カズマは先ず、自分がモテるなんて幻想を捨てるほうが先では?」

 

「おい、人の幻想を馬鹿にする前に、爆裂しか出来ない癖に最強の大魔法使いを自称するふざけた幻想を捨てろ。そっちの方がありえねぇよ!」

 

「幻想とはなんですか!私の爆裂はまさに最強!いずれは魔王をも討ち倒す魔法で……」

 

「へぇ〜、それじゃあ俺は魔王城前で待ってるわ。魔王城の瓦礫に埋もれた、魔王と馬鹿の死体を掘り起こす為にな!」

 

「くっ!痛い所を……」

 

いつも痛いって自覚は、いつ持ってくれるのかな?

 

「でも、魔王軍に攻められているのは本当みたいですし、私は一度紅魔の里に帰ってみようと思います。やれることがあるか分からないですけど、友達……も居る里なので……」

 

なんでそこで歯切れが悪いんだよ?なんか聞いたら俺まで泣きそうだから、敢えて詳しくは聞かないけど……

 

「だそうだが、めぐみんはどうする?」

 

「私は帰りませんよ。そもそも、我らは魔王軍も恐れる紅魔族ですよ?そんな魔王軍の幹部が来たくらいで……」

 

「そうか、じゃあ明日行くのは俺とアクアとダクネスだけだな。めぐみんは留守番よろしく!ゆんゆん、朝の集合はこの時間で良いか?」

 

「えっ!ちょっとカズ……」

 

「一緒に来てくれるんですか?!」

 

「おぅ!友達の故郷がピンチなのに放って置けないだろ?それに、俺も凄い魔法使いって奴に興味があってさ!本物をこの目で見たいと思ってたんだ!」

 

何より、紅魔の里にはあの馬鹿な魔導具を作った職人がいるそうじゃないか!どうせ売れてない貧乏職人だろうし、少し金を積めばきっと工房とかも見せてくれるはず!加工の実力だけは本物みたいだし、学ぶ機会は大切にしないとな!

 

「友達!カズマさん、これからも末永くずっと友達で居てくださいね!」

 

「お、おう……友達で良いんだよなそれ……」

 

どうしよう。ちょっと早まったかな……

 

「何故ですか!どうしてカズマがそんなに乗り気なのですか!まさか、本気でゆんゆんの身体を?!」

 

「んなわけあるか!俺はこの機会に学ばせて貰うんだよ!紅魔の里で、マジの魔法についてな!」

 

あと、可能ならゆんゆんの成長の秘訣についてもな!

 

……………………………

 

「ということで、明日から紅魔の里へ行ってきます!なにか学ぶべき事はありますか?」

 

修学旅行とは少し違うが、これも1種の課外学習。学ぶ機会を無駄にしないためにも、こういう時は先生に助言を貰うに限る。授業終わりが少し延長できるし、きっと先生のことだ。とても良い助言をくれることだろう。

 

「うん!ないわね!」ニコリス

 

「笑顔で即答?!流石にあるでしょ紅魔の里ですよ?ある意味魔法の最高峰ですよ?!」

 

俺の期待など知らん顔で、先生から出たのは無慈悲な言葉。アレでも最強の魔法種族だと言うのに、まさかそんな事があるのだろうか……

 

「良いカズマ?例えば、馬のかわりに猫に馬車を引かせようとしたら、どうなると思う?」

 

「えっ?そりゃ流石に猫の力じゃ絶対に無理ですし、別の方法を考えるかなって……」

 

「そうね。普通ならそこから代案を探すわね……でも、紅魔族は馬鹿みたいな魔力でそれをゴリ押すわ。足りない力を補うために、猫300匹に引かせる位のことはする。そんなゴリ押し思考のカッコよさ優先主義の種族から、一体何を学ぶつもりなの?」

 

「くっ!なんてぐうの音も出ない正論……でも、流石に魔法陣はちゃんと書けると思うんですよ!魔法は身近な筈なので!」

 

以前の魔法陣の失敗から、俺はついに闇落ち不思議系アイドル構文の勉強を始めることとなった。誰にもバレないように試してみたが、確かにこれが上手くいく。しかし、こんなの後世には残したくない。流石にちょっと痛すぎるし、これならまだ中2文章の方がマシだ。ということで、まだ未修得、と言うことにしている。

 

「確かに魔法実験の盛んな里だから、そういうモデルは沢山ありそうね。でも、それなら転生者の遺産のほうが有用じゃないかしら?」

 

「て、転生者の遺産?!」

 

なにそれ凄そう!これは紅魔族の叡智さえ超える可能性もある!

 

「あの里の由来は、何でも転生者が関わっているそうなの。多く残された遺跡には、魔王軍さえも欲しがる神器があるとか、人の手に負えない奇跡の力が眠っているとか、その手の噂は絶えないわ……もし解き明かすなら、その手の話の方が良いんじゃないかしら?」

 

「あ、ありがとうございます先生!俺探してみます!もし何か見つけたら持ってきますね!」

 

「えぇ、頑張ってね………ふふっ、案外シルビアより勝算あるかも知れないわね……」

 

……………………………………

 

「ということで、これからウィズのテレポートで紅魔の里に向かうわけだが……ダクネス、作戦は大丈夫だな?」

 

「あぁ、バッチリだ!」

 

この世界のテレポートには、実を言うと致命的な欠陥がある。それは転送地点が見えないってことと、即時発動が困難ってこと、そして、距離が伸びるだけ座標がズレると言うことだ。簡単に言うと、転送されたらヤバい生物の真ん中だったとか、そこに別の生き物が居て合体してしまったとか、そういう事故があり得ると言うことである。

 

「私の魔力なら、魔物避けの結界の中に飛ばせるので合体の心配はないと思います。ただ、流石に周りの環境までは……」

 

「ウィズはそれで十分だよ。その為の先遣隊だしな。ダクネスでもヤバい状況なら、テレポートのスクロールでここに戻ってくる。問題がなきゃ30秒で俺達が後を追う。それなら万全だろ?」

 

「はい!それなら、きっと大丈夫です!」

 

そう、魔法を深く知ればこうした対策もバッチリ取れる。ありがとう先生。貴方の教えは、早速役に立ってますよ!

 

「ちなみに、テレポートの転送者は座標ズレすると事故になりやすいそうだが……そこで良いのかめぐみん?」

 

「くっ……バレてましたか……」

 

そりゃそうだろ。このツンデレめ。

 

「めぐみん……やっぱり紅魔の里が心配で……」

 

「えぇ、ゆんゆん以外が心配で!」

 

「な、何よそれ!」

 

いや、そろそろゆんゆんも気付けよ。こいつ只のツンデレだぞ……

 

…………………

 

「おいふざけんな!!今回はフラグ立ててないだろ?!」

 

俺達が到着した時、ダクネスは初めて見る魔物と楽しそうに話をしていた。サキュバス然り、ドラゴンナイトのドラゴン然り、知能の高い魔物の中には人に友好的な魔物もそれなりに居る。と言う寛容な心が、まさかこんな事態を招くなんて……

 

ドドドドドド!

「そんな緊張しないで!貴方のビンビンのフラグは、私達が優しく鎮めてあげるわ!」

 

「でも、出来れば15回くらいは立ちっぱなしだと最高よね!」

 

「もう欲張りすぎよ!私は、濃厚なの2回で良いわよ!」

 

「遠慮させていただきます!と言うか、うちの息子は勃ってませんからぁ!」

 

ダクネスと楽しげに話していたのは、キノコ狩りに来ていたメスのオーク達。襲ってくる訳でもなく、武装している訳でもない彼女らを相手に、ダクネスは完全に油断していたのだろう。豹変して俺のキノコを狩りに行く様を見たダクネスは、完全に思考を停止していた。

 

「ど、どうしましょう!魔物ですけどダクネスさんのお友達ですよね?攻撃したら不味いですよね?!」

 

「別に友達ではないぞ?!本当に他愛のない「男に組み伏せられるならどんな体位が理想?」って話をしただけで……」

 

いやそれ相当踏み込んだ親友でもしねぇよ!間違いなくお前らマブダチだよ!でも、敵対して恨まれたら面倒くさいのも確かだしなぁ……

 

「よし!ゆんゆん、足止めだけ頼む!」

 

「そ、それなら『ボトムレス・スワンプ』!」

 

「『フリーズ』!」

 

ずぼっ!

ゆんゆんの詠唱のタイミングに合わせ、俺は足元にフリーズをかけて氷の板に乗る。足元を底なし沼に変えるボトムレス・スワンプも実は普通の沼と同じで表面積があれば沈まない。魔法はあくまで沼を作るだけなので、普通に沼を抜ける方法さえ知っていれば対応できるのだ。これ、ウォルバクゼミで出た所です!

 

「よし!形勢逆転だなオーク共!俺の貧弱なスパークでも、濡れてるお前らなら感電させられる!今日は大人しく帰るんだな!」

 

「お、オラオラ系にシフトしてきたわ……」

 

「濡れてるなんて……貴方が濡らした癖に鬼畜なのね……」

 

「わ、私はこっちの方が燃えるのだけど……」

 

どうしよう、全然話が通じない。頭が悪いのかな?それともこの世界が悪いのかな?

 

「……『スパーク』」

 

「「「あががががが!!」」」

 

これ以上の対話は無駄そうだし、取り敢えず気絶させて逃げよう!

 

………………………………

 

「ようこそ紅魔の里へ!歓迎するよ旅の人!そして、めぐみんとゆんゆん、おかえり!」

 

オークを追い払って20分も歩くと、のどかな田舎町が見えてきた。どうやらこれが紅魔の里らしい。こうして入口に人が居るってことは、きっと観光地として盛り上がっているのだろう。俺達の後ろにキャラバンも来てるし、取り敢えず平和そうで良かっ……

 

「それと……『ライトオブセイバー』!」

 

スンッ

「ひぎゃー!」

 

キャラバンが消し飛んだ?!いや違う!あれ中身魔物だ!

 

「く、くそぅ!キャラバンに化けていたのに、何故……」

 

「ふっ!僕らの赤い瞳が、そんな変装で騙せるはずがないじゃないか!さぁ、紅魔の炎に焼かれるが良い!『インフェルノ』!」

 

「「あ"〜!!」」

 

すみません撤回します。頬をかすめた魔法の破壊力が平和じゃないって物語ってました!この人普通に見張りの戦闘員だろ?!

 

「ニートのぶっころりーがココに居て暇を潰していると言う事は、やはり里は平和なのですね?」

 

「おいおい、めぐみん。俺はもう対魔王軍遊撃部隊で働いているんだぜ?ニート扱いは辞めてくれよな……無給だけど……」

 

あっ、こいつ間違いなくニートだ!ニートでもこんな戦闘力って反則だろ紅魔族!

 

……………

 

「これが紅魔の里のお決まりって……そんなの知らないよ……現実の文通相手なんか居なかったもん……」ショボーン

 

現実のってなんだろう……

 

「ゆんゆんのいつものコレは置いておくとして……めぐみんの手紙にあった皆さんですよね?俺はぶっころりー、この里で無給の自警団をやっています!めぐみんの兄のようなものです!」

 

ぶっころりーと言う青年から説明を受けたゆんゆんは、いつものネガティブモードに切り替わってしまった。別にそれはいつも通りなので良しとして、重要なのはこの里が本当にピンチなのか否かである。

 

「えっと、結局魔王軍は攻めてきてるんですか?と言うか、里の危機って聞いてきたんですけど……」

 

「あぁ、魔法に強い幹部が最近頻繁に攻めてきていてね。このままでは里の経済が致命的な打撃を受けかねないから、僕が無償で自警団を組織したのさ!お陰で先週のゲートボール大会も中止されなかったよ!」

 

ええっと……それ本当に危機なのかな……

 

「つまり、誰も頼んでなければ必要もない自警団をやっているだけの無職です。と言うか、なんで私の手紙を知っているのですか?まさか、そけっとに相手にされな過ぎて、遂に私を……」

 

「あははは!めぐみんは面白い冗談を言うようになったね!知ってるのはこめっこの姉自慢を聞いたからさ。それにめぐみんに手を出すくらいなら、ゆいゆいさんの方が圧倒的にアリだよね!」

 

「おい辞めろ。母親をアリとか言われる年頃の娘の気持ちを考えてください!もし母を口説いたりしたら、私はぶっころりーに爆裂します!」

 

「それ方法が具体的なだけで殺すってことじゃん?!大丈夫だって!俺はそけっと1筋だから!」

 

確かにめぐみんも美人ではあるし、その母親の姿はちょっと気になる。しかし、俺の真の目的はそれではない!可愛くて美人で優しいグラマーなら間に合っているので、先ずはこっちの目的を優先するとしよう。

 

「なぁぶっころりー。この街には魔導具職人が住んでいるんだよな?もし話をつけられる相手なら、一度会ってみたいんだが……」

 

「魔導具職人って……めぐみんから何も聞いてないのかい?」

 

えっ、なにそれどういうこと?

 

……………………………………

 

「貴方がカズマさんなのね!いつも娘がお世話になってます。私、めぐみんの母のゆいゆいです!」

 

おぉ!これはなかなかの美人!身体付きが少しばかりスレンダー過ぎる気もするが、若々しくて癒やされるタイプ!なんだけど……

 

「魔導具職人でめぐみんの父、ひょいざぶろーです。娘とは随分と親しいようで………」

 

「え、えぇ……仲良くさせて貰ってます……」

 

駄目だ!母親より父親の不機嫌なオーラが気になってしょうがない!と言うかめぐみんの親父さんが職人かよ!なんか怒ってる感じがするし、これ歓迎されてないよね?!

 

「めぐみん、なんかお前の親父さん怒ってないか?気難しいタイプなのか?」

 

「いえ、多分気難しいのではなく………」

 

「カズマくん!君と娘の事だから、余り口うるさい事は言いたくない……だがね!そんな不安定な職業で、しかも最近まで借金があったそうじゃないか!それで娘に手を出すなんて……「『スパーク』」痛いよ母さん?!」

 

「すみませんカズマさん。夫のことは無視して大丈夫です。ほらアナタ?先月の売上を言ってご覧なさい?安定して0って言ってご覧なさい?」

ゴゴゴゴゴ……

 

「ご、ごめんなさい……」

 

めぐみんの家族は、どうやらあのお母さんがヒエラルキートップらしい。いや、それにしてもなんでめぐみんを幸せにする話が?まさかご家族への手紙に、俺への気持ちをしたためていたのか?!なんだよめぐみん。可愛いとこあるじゃないか!

 

「すみません。めぐみんがお二人になんて報告しているか分かりませんが、俺とめぐみんはそんな関係じゃないんです。まぁ、確かに仲良くさせては貰ってますけど……なっ!めぐみん!」キラッ

 

「き、気持ち悪いです!なんですかその罪な男みたいなポーズは?!まさか度重なる蘇生で遂に脳が?!」

 

「はははは!照れるなよめぐみん。ご両親のこの反応は、俺との関係を甘酸っぱくしたためたって事だろ?まだ子供なめぐみんは守備範囲外だが、いつかゆいゆいさんみたいに美人に育ったら考えてやるぞ!」

 

まぁ、先に先生を落とす予定だけど!

 

「あら、2人は付き合っていないの?なら、どうして一緒にお風呂になんか?」

 

「「へっ?」」

 

いや、なんでそれをお母さんが?!

 

「あ、ありえませんよお母さん!カズマはペットにパンツを取らせようとしたり、動けない私の下着を覗きまくる変態なのですよ?!それは以前の手紙で知っているはずですよね?!」

 

「お前も手紙に何したためてんだよ!そっちの方が俺のダメージデカイんだけど?!」

 

しかもパンツ作戦は知られていたのか!他の手をまた考えないと!

 

「でも、ゆんゆんちゃんからあるえちゃんに届いた手紙に、[めぐみんには一緒にお風呂に入る関係の男の子が居るそうです]って書いてあったみたいよ?初彼氏のお祝いを送りたいから連絡先を教えてくれってあるえちゃんが訪ねてきたし……」

 

「くっ!アレが巡り巡ってこんな所に!でも違いますから!カズマと私は、そんないかがわしい関係ではありませんから!!」

 

「そんな関係でもないのに娘とお風呂だと?!やはり俺は……」

 

「『スパーク』」

 

「あぁ〜!!」

 

その後、めぐみんの盛大な自爆への弁明に2時間ほどかかった俺達は、そのままめぐみんの家に泊まることとなった。ちなみにゆいゆいさんがやたら歓迎ムードだったのは、俺が金持ちになりそうって話をめぐみんの手紙から知っていたかららしい。世界は変われど、母親とは強い生き物のようだ……




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

ここら辺は本編通りでスキップしても良かったのですが……ボケたくなりました。すみません。次はウォルバク目線でもやりたい放題します!

また不定期更新ではありますが、お暇な時にでもお付き合いください。
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