カズめぐファンには悪いのですが、このストーリーのメインはやはりウォルバク。と言うことで、めぐみん夜這い事件は別方向に展開し、むしろシルビアが変に目立ちます。
またお暇な時にでもお付き合いください。
物語の終わりが、いつも劇的とは限らない。人は簡単にその生涯を終え、作られた物語でさえ打ち切られる事がある。だから、これもきっと物語の結末のひとつなのだと俺は悟った。
『「直ぐにゆんゆんが泣いて謝るほど成長してやりますよ!」「これはこれから成長するんです!」「ここはまだ本気になってないだけなのです!」』
「あら、なにかしらカズマさん?ひょっとして、娘より私の方が好みだったりするのですか?」
手土産ですっかり打ち解けてくれたゆいゆいさんを見つめながら、俺はめぐみんとの思い出を振り返っていた。出会ってから今日この日まで、頑なに認めなかったアレの思い出を……
「待ち給えカズマくん!妻とこめっこは絶対にやらんぞ!母さんも変なことを言うんじゃない!カズマくんが困っているじゃないか!」
「あっ、いえ……めぐみんも将来こんな素敵な(スレンダー)美人になるんだなと考えていただけなんで……」
「あらお上手。年収に差もあるし、やっぱり私もカズマさんに乗り換えちゃおうかしら?」
「ちょっと母さん?!」
こうしてゆいゆいさんとめぐみんを見比べると、残酷な部分まで良く似ているのが分かる。いや、これ間違いなく希望はねぇよ。将来美人にはなるだろうけど、胸に関しちゃこの物語は打ち切りだよ。
「めぐみん……お母さんみたいに、強く生きるんだぞ?」
「カズマはうちの母の何を知っているのですか?そりゃうちの母はとても逞しい人ですが、なんでいきなりそんな話に……」
ごめん。それは言えない。本人を前にして流石に言えない。
「ところで、娘を嫁にって話でないのなら、どうして皆さんはこちらの里に?観光で魔王軍殲滅でも見に来たんですか?」
「その魔王軍のせいで里がピンチって聞いてきたんですよ。まぁ、実際にはそんな雰囲気皆無ですけど……」
この里を訪れた初日に見かけたが、頭のおかしいチート種族は色々とおかしかった。大量に攻め込んできた魔王軍を羽虫のように蹴散らして、しかもその最前線に居るのはパン屋や専業主婦と、専門の戦闘員でさえないそうだ。アクセルの街の冒険者なら即逃げ出す軍隊相手に、非戦闘員が無双するってどういうことだよ。
「特に予定がないのなら、少し里を観光していってはいかがですか?娘がいつもお世話になってますし、うちを宿代わりに使ってくれて構いませんので」
「良いんですか?!実はやりたいこともあって、滞在を考えていたので助かります!」
ガシッ!
「あっ……」
思いもよらない有り難い提案に、俺はゆいゆいさんの手を取った。職人の魔法陣を学び、遺跡に眠る古代の遺物を発見すると言う目的の為に宿を探してみたのだが、この里の旅館は少々高い。いや、超高難度モンスターの高級食材が食えることを加味すればむしろ安いのだが、だとしても連泊するには財布の中身が心許ない。こんな事になるなら、バニルとの商談を先に済ませるべきだった。
「や、やりたいことって……わ、私は人妻で、さっきの本当に軽い冗談のつもりで……」
「えっ……あっ、これはそういう意味じゃなくて……」
しまった!最近先生の手を狙っていたからつい癖で!うちの魅力のない地雷共には発動しないから油断してた!
「うわぁ……カズマさんってば遂に人妻までスティールしに行ったわよ。しかもめぐみんの母親を……」
「な、なにをどうしたらその年でこんなクズな発想に到れるんだ?!まさか、私も誰かと結ばれそうになったら無理矢理奪われ……くぅっ!」
「駄目ですよお母さん。カズマは絶望的にモテないせいで、モンスターの求愛さえ受け入れかねないのです。適当な色仕掛けにも墜ちるので、そういう冗談は辞めてください」
「いやそんなつもりじゃないから!なんで誰一人否定しないんだよ?!俺はそんなに女性関係に信用がないのか?!」
「「「うん」」」
「真顔は辞めて!」
畜生!俺にはウォルバク先生と言う極上の嫁候補が居るのに、どうしてこんな地雷共に飢えてるって思われなきゃならないんだ!いつか妻として紹介して、お前らに敗北感をくれてやるからな!
「じょ、冗談なら大丈夫ですから。取り敢えずお夕飯にしましょうか……きっと私より美味しいですから……」
「それ絶対に大丈夫だと思ってませんよね?!」
まだ出会って数時間なのに、俺はどんなキャラだと思われてんの?!
…………………
「なぁ、これだけ疑われても同衾させるって、お前の母親色々とヤバくないか?」
「言わないでください。普段はもっとまともなのですが、大金が絡むと壊れるんです。貧乏生活の反動で……」
あれだけ人の事を性獣扱いした癖に、何故か寝室はめぐみんと同室。しかも布団が1つだけなんて、やっぱりあの人は色々とおかしい。めぐみんがマトモに見えるくらいだ。
「それで、明日は何処に行きたいのですか?カズマは行きたいところがあるんですよね?」
「そうだけど、めぐみんはこの状況で随分と冷静だな。一応親公認で同室なんだぞ?身の危険とか感じないのかよ?」
良く考えればこれは親公認。言ってしまえば据え膳である。にも関わらず無警戒なのは、俺への信頼の証って事で良いのだろうか?それとも、ようやく自分がロリっ子扱いされている事を受け入れたのだろうか?どちらにしても喜ばしいことだが、もし違うなら誤解を解こう。俺はこんなチンチクリン相手に、性犯罪の疑惑はかけられたくない。
「一緒にお風呂に入って襲われてないのですから、警戒なんて今更ですよ。それに、才能がないのに必死に魔導への道を歩むカズマの姿は、信頼するに値するものでしたから……」
「めぐみん……」
そうか……こいつは自分の夢を笑われ続けて来たから、今の俺と自分を重ねて見ているのか。可能性を信じてくれる先生も居ないっていうのに、ここまで1人で歩んできたんだもんな。
「あぁ、頼むよめぐみん。俺も出来る限りの事をしたいんだ。俺を信じてくれた先生の為にも!」
「勿論です!なので、私の爆裂道も信じてくれると……」
「あ、それはまた別の話なんで……」
「何故ですか?!」
だってクソ迷惑なんだもん、お前の爆裂道。
……………………………
「これは……」
「完全に日本語よね……」
紅魔の里観光マップその3。魔術師殺しの封じられた謎施設に案内された俺とアクアは、その入口の文字に既視感を感じていた。ダクネスは別の用事があると言って居なくなってしまったが、それでも安心の徒歩10分圏内にあるこの研究所。ここに紅魔族の滅びの象徴が眠っているらしい。うん、凄く胡散臭い!
「ニホンゴが何かは知りませんが、この封印は紅魔の賢者達総出でも解除出来なかった難解なもの。カズマの期待に答えられず申し訳無いですが、私達も中まで入ったことは無いのです」
「へぇ……」
そりゃ難解って言うか知らなきゃ突破できないパスワードだもんな……何だよパスワードがK○NAMIコマンドって!
「あっ、私これ知ってるわ!SELECTボタン押しながらXXYBAよね!」
「本当ですか?!それが本当なら、私達は最初にこの封印を解いた賢者として、遺跡から何でも欲しい物が貰えるのですよ!」
「そうなの!それじゃ早速入れましょう!お金になるものはあるかしら!」
アクアの言うそのパスワードは、残念だが不正解だ。そのコマンドはNINTEND○だし、入力装置のコントローラーにはXとYボタンなど無い。スー○ァミではなくファミ○ンなのだから、入力したくても出来るはずがないのである。
「あれ?!ちょっとボタンが足りないじゃない!それなら波動○ならどう?竜巻旋○脚なら?!私の必殺コンボならどうよ!」
「な、なんて滑らかな指の動き!しかし気を付けてくださいアクア!余り適当な入力を繰り返すと……」
ガンッ!
「ぶふっ!」
ムキになって格ゲーするアクアの頭に降ってきたのは、日本の古き良き伝統である金ダライ。まるでツッコミを入れるかのように真っ直ぐアクアの頭頂部を捉えたそれは、実に心地良い音を付近に響かせた。流石はアクア、受け方も痛がり方も1流のコメディアンである。
「うぅ……なんでこんなの降ってくるのよ!私の空中無限コンボが凄いからって、台パンするのはマナー違反じゃないの?!」
「いや無限コンボは台パンされるだろ……」
多分一生することは無いだろうが、コイツとは格ゲーしたくない。流石に無限コンボは禁じ手だろ……
「カズマは何か思い当たらないのですか?さっきこの文字について何か言ってましたよね?」
「……残念だけど、俺は何も思い付いてないよ」
↑↑↓↓←→←→BA……恐らく正解はこのコマンドだろう。しかし、この研究所を用意したのはゲームコマンドをパスワードにするような奴だ。そんな奴が用意した研究所なのだから、多分自爆ボタンとかトラップとかも用意しているに違いない。そんな場所にアクアを連れて行くなんて自殺行為にも等しいこと、俺は絶対にしたくない。
「となると、後は古代の石碑くらいしか……」
『魔王軍警報!魔王軍警報!観光に来たクルセイダーの女性が襲われている模様!手の空いている者は急ぎ現場に急行せよ!!』
えっと、それって………
「「「ダクネス?!」」」
…………………………
「はぁはぁ……どうしたこの程度か!これより先に進みたくば、もっと全力でかかってこい!!」
「はぁはぁはぁはぁはぁ……くそぅ!なんで単騎のそっちの方が体力余裕なんだよ!」
「攻撃は当たらねぇ癖にとんでもねぇ強度しやがって!」
「主食に鉄でも食ってんのか?!丸出しの顔面でさえ剣が通らねぇぞ?!」
「シルビア様はお下がりください!恐らく何かしらの罠です!」
警報を聞いて駆け付けた先で繰り広げられていたのは、もはやお決まりを越えてウンザリする程見せられた光景だった。どうやら里の外れで待ち構え、魔王軍に真っ先に喧嘩を売りにいったらしい。もう他人のふりをしたい所ではあるが、流石に回収しなきゃ迷惑だよな……
「よ、良くやったダクネス!足止めはそれで十分だ!紅魔族の皆を連れてきたぞ!」
「なっ!もう来てしまったのか……」
不本意ながら変態を回収しようと駆け付けた俺に、ダクネスは心から残念そうな顔で応えた。どうしよう。もう置いていって良いかな?
「成程。いつもより強固な包囲網に誘い込む為に、あえて単体で挑んで部隊の精鋭化を狙ったって所かしら?部下では傷1つ付けられない強敵が現れたとなれば、私が出るしか無いものね!」
「そ、その……そんな作戦、だったかな?」
チラッ
コッチ見てんじゃねぇよ。なんでこの期に及んで格好良い立ち位置を貰おうとしてんだよ。まぁ、それでビビってくれたら儲けもんだし、今回だけは乗ってやるけどさ……
「魔王軍幹部が来ていると聞いてな!悪いが罠を張らせて貰ったのさ!そいつはバニル、ベルディアと渡り合ったクルセイダーだ!幹部以外で渡り合える筈がないからな!」
「そんな!まさか、あなた達が魔王軍幹部を倒したパーティーだと言うの?!アクセルの英雄と名高い?!」
おや?魔王軍の中ではそんな格好良い呼ばれ方をしているのだろうか?そりゃ俺達の功績は間違いなく高い訳だし、普通に考えればそれくらいの扱いを受けても良い筈だ。と言うか、アクセルでの評価が不当に低い気さえするし!
「あぁ!うちのプリーストはベルディアとハンスにトドメを差した超1流のアークプリーストだ!」
「ふ、ふふん!まぁ?女神だし当然よね!」テレテレ
「そして、うちのアークウィザードはバニルとデストロイヤーを討ち取った最強の魔法使い!」
「あ、改めて言われると……少し照れますね……」テレテレ
「さらに、それら全ての戦闘において、仲間と町民を守り抜いた誇り高きクルセイダーもいる!」
「そ、そこまで褒められるとその……流石にはずかしいのだが……」テレテレ
どうだ!これだけハッタリかませば、例え魔王軍幹部でもビビるだろう!いや、実績に嘘は無いんだけどさ……嘘ではないけどなんか違うんだよな……
「さぁ、それを分かっても挑んでくるか?俺だって鬼じゃないんだ。もし里から手を引くなら、深追いはしないでやっても………」
「見つけた……見つけたわ……遂に見つけたわよ!私は貴方を探していたのよ!!」
こ、ここでまさかの墓穴だと?!良く考えたら仲間の仇じゃねぇか!ウィズがあっさりしてたから勘違いして居たが、まさか仲間想いの魔王軍幹部が居るなんて………
「我が名は魔王軍幹部シルビア!貴方と同じ志を持つものよ!さぁ、ここまでくれば隠すのも野暮でしょう!貴方の名前を聞かせて頂戴!」
やっべぇ!なんだよ同じ志って!誇り高い戦士とかか?強いものと戦いたいとかか?俺に志なんて有るわけねぇだろ?!英雄だからって変な期待すんな!仕方ない。この場を安全に乗り切るにはコレしか無い!
「お、俺の名はミツルギ!ミツルギキョウヤだ!!」
「「「えっ」」」
いや仕方ないじゃん?!流石に幹部に狙われるとか無理だから!あれ?そう言えば、初めてアイツの名前をちゃんと言えた気がするんだけど?!
「あぁ、やっぱり貴方がそうだった……これは邪神の導きに感謝しなきゃならないわ。今はゆっくり話せないようだから、また別の機会に会いましょう……撤退!」
「逃がすなぁ!」「私も幹部を倒したって称号が欲しい!」「捕まえて魔法の実験台にしてやらぁ!!」
最後は空気を読めない紅魔族のせいでメチャクチャになって終わったが、これだけ格好良い別れ方をしたらきっとアイツはミツルギを狙うだろう。若干見た目に差はあるかも知れないが、剣を交えたらきっと納得してくれる。そういう事にしておいて欲しい。
「………ふぅ、今度カブラギに会ったらシュワシュワ奢っとこ!」
「いや、あんたそれで許して貰えると思ってんの……」
「流石にカササギが気の毒ですよ……」
「カズマは英雄になりたいのか、なりたくないのかどっちなんだ……」
チヤホヤはされたいけど、魔王軍に狙われるのはマジで無理です!
………………………
「さてと……取り敢えず魔法陣に『解錠』っと……」
カチンッ
2日目の夜。俺はゆいゆいさんの魔法を掻い潜り、例の古代の遺物が眠る研究施設にやって来た。魔法陣に1単語なら何の問題もなく発動出来るので、めぐみんに『催眠』をかけることも、扉を『解錠』することも、足音を『消音』することも可能になった俺にとって、これくらいのステルスは軽いものだ。ありがとう先生。貴女に出会えてマジで世界が変わった気がします。
「さて、それじゃ早速K○NAMIコマンドを……」
「えっ!まさかこんな所で会えるなんて……」
コントローラーを握る俺の後ろから響いてきた声は、つい最近聞いたばかりの聞き覚えのある声。出来れば聞きたくなかったその声の主は、魔王軍幹部の……
「し、シルビア!お前なんでこんな所に!」
「そ、そりゃ魔術師殺しを手に入れる為だけど……今はもう、貴方に会いに来たって事じゃ駄目かしら?」
あれ、なんだこの反応?俺はてっきり仲間の仇を討ちたくて俺を探していると思っていたのだが、こいつまさかミツルギのファンなのか?!そういう事なら命の危険は無い訳だし、好都合だからもう少しだけ黙っておこう!
「ど、どうやら話が分かる相手みたいだな……今は剣を収めるから、そっちも平和的に話をしてくれるか?」
「えぇ勿論よ!貴方は話が分かるって聞いていたけど、本当に紳士的で私の理想通りだわ!」
それに関しては残念なお知らせになるが、本物のあいつは人の話を聞かない系だ。俺としてはここで戦闘なんてしたら確実に負けるので話をしているが、アイツは魔王軍ってだけで即座に斬りかかると思う。女神様のためとか言って……
「それで、魔王軍の幹部が俺になんの用なんだ?まさか魔王軍に寝返ってくれとは言わないよな?」
「そうね。出来ることならそれが理想なのは確かよ。でも、私が貴方に望むのは中立。魔王軍に対して攻撃を辞めてくれれば良いってだけの取引よ」
魔王軍幹部の持ち出す交渉が中立になれなんて、流石の俺も予想していなかった。それがミツルギではなく俺への交渉なら、そんなの即座に首を縦に振りたいほど魅力的な交渉である。まぁ、ミツルギ本人は間違いなく拒否するだろうけど……
「い、一応理由を聞かせて貰っても良いか?これだけ幹部を倒した俺に、なんで中立なんて甘い条件なのかをさ?」
「そうね。端的に言うなら、貴方という脅威をリスク無く排除したい……というのが魔王軍の本音だからよ。意外かもしれないけど、私達が倒したいのは国家や支配階級なの。貴方が身を挺して守るほど、その連中に価値はないでしょう?」
なるほど、この世界で本気で殺意を覚えた相手は、魔物よりむしろ権力者のほうが多かった。そんな悪政を打ち破りたいって言うのなら、理解を示す奴もそれなりに居るだろう。この中世の文明が相手では特に。
「そ、それとね?これは私から貴方への個人的な取引なんだけど……それで足りないなら、私の身体も交渉材料にしても良いんだけど……」
「か、身体って……流石にそんな命令を聞くのは、魔王軍でも不本意なんじゃ……」
まさかここに来てハニートラップだと?!いや、確かにこれだけの美人を送り込まれれば無視できる男なんて居ないだろう。でも、それが命令によるものだと流石に重すぎる気も……
「ち、違うの!貴方の戦線離脱は魔王軍の総意だけど、私の身体は自分で決めたことなの!だから、ベッドで貴方を殺そうとも思ってないし、貴方の出方によっては魔王軍を辞める覚悟もあるわ!」
「ま、魔王軍を辞めるって……それじゃ本末転倒なんじゃ……」
「勿論簡単な事じゃないわよ。裏切りを疑われれば力を奪われるでしょうし、下手をすれば行動を制限される呪いを受ける可能性だってある。でも、それでも私は構わない!貴方と添い遂げられるなら、そんなの些末な問題だもの!」
これガチの奴だ!!こんな本気で告られたこと、俺の人生で1回もないぞ!あれ?でもこの告白は俺に向けられてないんだよな?なんて羨ましいんだミツルギの野郎!
「……ごめんシルビア。俺はお前の気持ちに応えることは出来ないんだ」
「そ、そんな!どうしてなのミツルギ!今だけの関係からでも構わないわ!これから好きになってもらえるように努力する!貴方の理想に近付く為に頑張る!だから、せめて一度くらいチャンスを……」
「ち、違うんだ!俺は本当はミツルギじゃない!魔王軍の幹部に名前を知られたくなくて嘘をついていたんだ!だから、お前のその気持ちは受け取れない!俺が受け取っちゃいけないんだ!」
「そんな……そんな事って……」
この真実の告白で、俺は間違いなくシルビアを傷付けてしまっただろう。でも、流石にここまで本気の彼女に、嘘を吐き続けるなんて俺には出来ない。その気持ちをちゃんと伝える相手は、やっぱりミツルギじゃなきゃ駄目なんだ。
「おい!こっちで声が聞こえなかったか?!」
「シルビアの目的はここのはずだ!全員戦闘用意!」
外から聞こえる紅魔族の声に、本来俺は安堵すべきだったのだろう。しかし、裏切られて深く傷ついたシルビアを前に、俺は冷静な行動など出来なかった。
「↑↑↓↓←→←→BA。シルビア、今は俺を信じて一緒に来てくれ」
「えっ?あんたこの封印を……」
「↑↑↓↓←→←→BA。そんな話は後だ!今は飛び込め!」
二度の入力でゆっくり閉じるゲートに向かい。俺はシルビアと共に遺跡に飛び込んだ。我ながら冷静とは程遠い行動だと思うが、それでもこうする他なかったのだ。この心から恋する乙女をこれ以上裏切るなんて、流石の俺にも出来るはずが無いのである。
………………………
「しまったな……これ内側から開けるのどうするんだ?」
『千里眼』スキルで照明は見つけたが、この遺跡は内側から開ける機構というモノがない。恐らくは何かが暴走した時などに封印に使う体で作られた為だと思うが、流石にコレは予想して無かった。
「なんで助けたのよ。あのまま放置していれば私は討伐されてあんたは無事に家に帰れたでしょ?どうしてこんな馬鹿なことを……」
「本当にな。魔王軍幹部を庇うとか、自分でも馬鹿なことしたって思うよ。でも、恋する乙女を救ったってなれば、割とかっこいい事をした気がしないか?」
「……そう、やっぱりあんた馬鹿だわ。でも、不思議と嫌いじゃない馬鹿ね」
元はと言えば俺の嘘が原因でこうなったのだが、シルビアに俺を恨むような素振りはない。それだけ本気でミツルギを好きだったのであれば、魔王軍なんて辞めてその想いを伝えて欲しいと素直に思う。それなら、俺も狙われる事はない訳だし……
「おっ?これは失った腕さえ生えるって言うエリクサーじゃん!確か億単位の値がつくんだよなぁ……こっちに転がってるのは医療器具か、大型レーザーメスってこれもうライトセイバーだろ……げっ!魔術師殺しってこんなデカいのかよ……いや、でも使い方が分からなきゃセーフか?説明書も何も無いし……」
「私はグロウキメラのシルビアよ?身体に取り込めばどんな魔導具でも扱えるわ。まぁ、もうそんな気分じゃないから、そんな警戒しなくて良いけどね……」
あっぶねぇ!乙女心ってのは良い方に転ぶこともあるんだな。まぁ、取り込むって辺りが魔王軍って感じするけど……
「……ねぇ?一応貴方は、私の命の恩人よね?」
「んっ?まぁあの状況に限定すればそうかもな?もしそう思うなら、くれぐれも不意打ちとかするなよ?」
「ふ、不意打ちはしないけど……恋だったら、しても良いかしら……」
……………へっ?
「お、お前ミツルギが好きなんじゃなかったのかよ?!まさか、こんなきっかけ1つでコロッと堕ちる尻軽だったなんて……」
「尻軽とか言わないでくれる?!こんなきっかけって言うけど、私の事を乙女として大切にしてくれたの、マジであんたが初めてなんだから!恋くらいしても仕方無いじゃない!」
グラマラスで大人の女性だと思っていたシルビアの顔は、気が付けば恋する乙女のように朱に染まっていた。そりゃアリかナシかで言えば当然アリで、そんな熱っぽい目で見られたら男として意識してしまう。いやしかし、俺にはウォルバク先生が……
「こ、ここを出たら二人共どうなるか分からないのよ?私をこんな気持ちにしたんだから1回くらいチャンスをくれても良いじゃない……」
スルッ
「し、シルビアさん?!」
扇情的にドレスをずり下げたシルビアの顔は、羞恥による紅潮に不安の色が交じり始めている。恐らくコレは拒絶を恐れての事だろうが、こんな美人が何を恐れる必要があるのだろう。いや、確かに背が高すぎるという問題はあるけども、一夜限りなら俺としては全然ありで……
「あっ、ちゃんとここを大きくしてる……私のこと、抱く気になった?」
「そ、そりゃこんな美人の胸を見せられたら、健全な男子は反応しないはずないだろ……」
ヤバいどうしよう!俺にはウォルバク先生がいるのに、ここで拒むなんてしたら流石に勿体な……彼女を傷付けてしまう!そう、シルビアが一夜の関係で良いというのだから、俺は一夜だけ……つまり後腐れない関係を持つのはむしろ彼女の為なのではないか?!そう、あくまでこれは親切心で浮気ではない!
※別に付き合ってません
ずりっ
「あら、顔に似合わず大きくて硬い……私でこんなにしてくれたんだもの、ちゃんと期待に答えないとね……ちゅぷっ」
「あっ……そんないきなり口でなんて……」
お父さん、お母さん。俺はいま、大人への階段を二段飛ばしで駆け上がっています。極上の美人に息子を舐めてもらうなんて、まだサキュバスさんにも恥ずかしくて頼めていません。まさかそれが魔王軍幹部なんて予想もしてなかったのですが、悪の女幹部も好きなので、僕としてはまったく問題ないです!
「ぬちゅっ……ちゅぷっ…んっ、玉の方もパンパンじゃない……こんな男の子の匂いさせて、勝手に舌が動いちゃう……ちゅっ」
「くっ、なんて絶妙な力加減とツボをつく動き!まるで全てを知り尽くされてるみたいな気持ち良さだ。こんなの直ぐに出ちまう……」
「んふふ、そうでしょ?私の舌は指みたいに器用に動くの、並の男じゃ一分も保たないわ……でも、折角だから選ばせてあげるわ。最初の射精はずっと見てる胸で挟んで逝かせて欲しい?それとも、このままお口に出したい?童貞卒業して膣内でも良いし、なんなら後ろでも足でも……いっそ竿でも構わないわよ?」
な、なんて魅力的な選択肢!自ら女性への初射精を選べるだと?!ここはやはり豊かな胸か?いやでも、胸と口を先に汚したら2回目以降に響くよな?童貞は出来ればウォルバク先生に捧げたいが、後ろを先に経験するのはアブノーマル過ぎる気もするし、あの美脚で逝くのも背徳的で悪くない。竿って言うのも貴重な経験で…………竿?
「えっとシルビアさん?竿って言うのは何処のことでしょうか……」
「えっ?そりゃ貴方と同じコレよ。安心して、優しくするから」
そう言ってたくし上げられたドレスの下から、大変馴染み深いモノが顔を出した。いや、まだその判断は早い。何かを取り込む性質を持つなら、自分でプレイ用に生やした可能性もある。そう、中身はあくまで可憐な乙女で、プレイ用にち○こ後付の可能性も……
「し、シルビアさんシルビアさん。それは取り外しできる物ですよね?」
「それは無理ね。だってコレ…………自前ですもの!」
…………嘘だろ?
「は、離れろこのホモビッチ!俺の純情をもて遊びやがって!男なら先ず先に言えや!!」
「あんたに純情をもて遊んだとか言われたくないんだけど?!気持ち良かったなら良いじゃない!心は乙女だから!貴方にこれは挿れたいけど、本当に心は乙女だから!!」
「うるせぇ!最後のそれは完全に男の欲望じゃねぇか!俺はノーマルだから、男相手はお断りで……ってあれ?」
ドサッ
2つの意味で興奮して血管が切れたのか、それとも男にされた事への嫌悪感なのか……なんの不調もなかった筈の俺の身体は、何故か息苦しさと目眩で地面に倒れ込んだ。いや、これは多分酸欠だ。この密閉された研究所は、通気孔さえないじゃないか……
「くそ……まさか空気さえ逃さないのかよ……」
「まさか、貴方酸欠を起こしてるの?!そういうことなら……はぁっ!」
ダァン!
朦朧とする意識の中、乱れたドレスも直さずに壁を殴り付けるシルビアが見える。その威力は人のそれとは段違いで、普通の建物なら簡単に倒壊しただろう。だがそれもここでは足りない。千里眼で見る限り、この建物の壁は城壁とかそういう次元の厚みがある。それこそ圧倒的な物量か何かで壊さなきゃ、到底打ち破れるとは思えない。
「どうしてよ……やっと本気で好きになれそうな人に出会えたのに、なんでここまで来て上手く行かないのよ……」
薄ぼんやりと見えるシルビアの姿は、拳から血を流しながら何処かへ向かっていた。確かその先には魔術師殺しがあって、あの質量があれば壁なんて余裕で壊せるだろう。でも、あんなものを取り込めば間違いなく巨大な化け物に変貌してしまう。そうなればもう、人里に降り立つ事さえ……
「はぁ……私も貴方のこと言えないわね。名前も知らない男の為に青春を捨てるなんて……本当にバカで……嫌になるわ」
シュルッ
シルビアの背中から生えた大量の触手が、魔術師殺しを包み込んでいく。そしてゆっくりと途切れていく意識の中で、俺は腹の奥まで響く破壊音を聞いた気がした。
…………………………
「「「「シルビア!シルビア!」」」」
「終わらせてやる!私から全てを奪ったこの戦争も!迷惑な遺物を残した古代文明も!頭のおかしいこの里も!何もかも跡形もなく終わらせてやるぞ!」
俺が目を覚ました時、紅魔の里は火の海になっていた。その犯人は言うまでもなく、下半身が魔術師殺しと化したシルビアだ。俺を助けるためにアレを取り込み、そのまま紅魔族との戦闘になったのだろう。
「カズマ!無事だったのですか?!」
「おぉめぐみん、アクア!お前ら全員無事か?」
「なんとかね!紅魔族の人達も無事だけど、あのシルビア相手にダクネスが何時まで保つか……」
「わかった。取り敢えず状況を説明してくれ」
俺が意識を失ってさほどの時間は経っていないようだが、何でも魔術師殺しには広範囲に対し魔法を封じる効果があるらしい。それでこんな一方的な状況になっていると言うなら、やはりアレは魔術師殺しに相応しい兵器だ。観光マップに書いて良いもんじゃない!
「里の外れに居た私達は魔法が使えますが、それでも強靭な魔法防御を突破出来るか分からなくて……対抗策のレールガンの存在もアクアが解読したのですが、それも行方不明ですし……」
「カズマさんなら良いアイデアが浮かぶかと思ってたんだけど居ないし、もう逃げちゃおうかなって思ってたらここで偶然見つけたのよ」
うん、逃げようとしたところは黙っとけ?お前一応女神なんだろ?
「魔法は完全無効で物理装甲も強固って、そんなの普通にチートだろ……その対抗策って言うのも何処にあるのか分からないって言うし、あの施設にもそれっぽいものは無かったしな……」
しかし、何とかしてシルビアを止めなければこの里は滅んでしまう。それなら、もう戦うしか方法は無い。あいつが化け物になった原因が俺ならば、決着もこの手でつけなければ……
「しょうがねぇな!相変わらず分の悪い賭けだが、この状況を何とかするぞ!」
「「おぉ!」」
待ってろよ!ちょいと訳アリのお姫様!
……………………
「攻撃が当たらないのは素だったみたいね!それじゃ何時までも勝てないわよ!」
「この痛みは悪くないが、このままでは後ろの紅魔族が……くぅ!」
追い詰められた紅魔族達ではあるが、ダクネスのお陰でまだ死傷者は出ていない。ダクネスを倒そうとシルビアが前に出ることで、巻き込まれる事を恐れて魔物達も前に出られないでいるからだ。この状況を狙って作ったのかは知らないが、今回ばかりはマジで良くやった。帰ったら恥ずかしくて死にたくなるまで褒めてやる!
「さて、それじゃダクネスを助けに行きますか!」
「ちょっと待ってよカズマさん!流石にこれは無謀よ!運任せにも程があるわ!」
「そうですよカズマ!相手は魔王軍幹部!たとえ運良くいったとしても、実力差で捻り潰されることもあり得るんですよ?!」
「そうだな。普通に考えりゃ無謀だろうさ。アクアの魔力で風の弾丸に入って、それを爆裂魔法でふっ飛ばして突撃なんて、俺も正気じゃないって思ってる。でも、爆裂魔法を極めた大魔法使いと、奇跡だって起こせる女神が付いてるんだ。きっと上手くいくさ!」
「「カズマ……」」
と言っても、今回の作戦はマジで運による部分が多い。例の風の弾丸に包まれ、それを爆裂魔法でふっ飛ばすなんて、正直どこをどう考えても自殺行為だ。しかし、もしシルビアの近くに向かって飛べたなら、きっと勝算はある。また俺は最低なことをすることになるが、それでもたった1つの勝算があるなら、それにすがるしか方法は無い。
「俺が崖から飛び降りたら、着地点の少し後ろに爆裂魔法を放ってくれ。粉塵と瓦礫に紛れられれば、この作戦の成功率はもう少し上がる筈だ。頼むぜめぐみん。お前の爆裂が頼りだ!」
「わかりました!」
「それとアクア。死んだら蘇生を頼む。俺を蘇生する必要があるんだ。失敗したらちゃんと逃げろよ?」
「馬鹿ね。そこは逃げる必要ないって言いなさいよ。私も信じてあげるわカズマ。だから、勇者っぽく決めちゃいなさい!」
「あぁ!行ってくる!」
風と加速の魔法陣を身体に貼り付け、そのまま身体の表面を這わせていく。そして浮遊感が出てきた辺りで、俺は真っ直ぐ崖下に飛び降りた。大丈夫だ。この風の弾丸の防御力は俺が一番良く知ってる。爆裂魔法の熱までは無効化出来ないと思うが、それでも瓦礫なら通ることはない。まぁ、その代わり俺が吹っ飛ぶからなんだが……
「我が天命は爆炎と共にあり!その爆音は我が鼓動にして、その爆風は我が息吹!その全てを理解し操る我こそ、真の破壊と滅亡の化身なり!響け!『エクスプロージョン』!」
ドォン!
「あっつ!」
鼓膜の破れそうな爆音に背を押され、俺は瓦礫と共にシルビアの元へ吹き飛ばされていく。正直に言えば、これが当たるなんて思ってないし、事実として俺はシルビアに掠りもしない弾道を飛んでいる。だがそれでも良い。シルビアに届かせるあと一歩は、きっと俺が持っている。
「シルビア!!」
高速で打ち出されたこの状況では、言葉を伝えるのは余りにも困難だ。だから、俺が取る行動は本当にシンプルで最低限のモノ。ただ真っ直ぐ手を伸ばし、ただ真っ直ぐにシルビアの目を見つめる。それだけであいつは応えてくれる筈だ。例えソレが、残酷過ぎる裏切りだとしても……
「あ、あなた……『ドシュッ』…ごふっ…」
咄嗟に俺の事を受け止めようとしたシルビアの腹に、謎施設で回収したレーザーメスが突き刺さる。光の剣は風によって曲がらず、真っ直ぐにシルビアの下っ腹を横一閃に引き裂いた。これが唯一の勝算だったとはいえ、俺はなんて酷いことをしたんだろうか……俺のことを救おうとした所を不意打ちなんて、到底許される行為じゃない。
「ごめんシルビア……俺は最後の最後まで、純粋なお前を裏切った……」
「ほんっと……最低な男に引っ掛かったわ……でも、最期を好きな男の腕の中で迎えられたって言うのは、存外……悪くなかったかも……」
そうやって消え入りそうな声で笑うシルビアの顔を見つめながら、俺はレーザーメスを振り抜いた。
ズパッ
……………………………
「サトウカズマ様、貴殿の此度の活躍素晴らしく。魔王軍幹部シルビアの討伐、そしてシルビアに取り込まれていた女性の救助活動を讃え、ここに表彰するとともに、報奨金を与えるものとする!」
シルビアとの戦いは終わった。グロウキメラのシルビアは討たれ、依代にされていた女性のシルビアさん(仮)も助け出され、まさに誰もが認めるハッピーエンド………と、表向きはそうなっている。
「………なんであんな嘘を付いたわけ?私の本体が触手とかいって、しかもエリクサーまで私に使うなんて、それで貴方になんの得があるの?」
「得はないな。でも、弱みに付け込んで割と嫌いじゃない奴を殺したって損と罪悪感は、これで帳消しになっただろ?」
「……呆れた……あんたって本当に馬鹿だわ」
魔術師殺しとシルビアを切り離した時、俺は咄嗟にネコババしていたエリクサーをシルビアにかけた。すると腰から下がどんどん再生していき、体積は減ったが俺くらいのサイズでシルビアは復活を遂げた。流石は億単位の価値ある薬。再生中の股の上に剣を乗せたらちん○がメッチャ小さくなった事も含め、これはとても良い薬だ。いつか作れるようになりたい。
「ねぇ、もう敵対する気も無いんだし、いい加減貴方の名前を教えてよ。あんな事までしてあげたのに、名前も知らないなんて不誠実じゃない?」
「あれの話はすんな!俺の名前はサトウカズマだ。魔王軍には秘密にしろよ?狙われるのが嫌で嘘ついてたんだからな」
「サトウカズマって………何よソレ、それじゃ最初から私にチャンスなんて無いじゃない!邪神の導きに感謝して馬鹿みたい!」
俺の名前になんの不満があるのか知らないが、どうやら俺の貞操は守られたらしい。いや、別に残念とか思ってないぞ?ち○こ縮小しても男は男だし、サキュバス店でロリーサか先生のお口で上書きして貰うつもりだからな!
「ねぇ、カズマから私を求めてくれたら、話はちょっぴり変わってくるのだけど?私じゃ駄目なの?」
「も、求めねぇし!俺はノーマルだからそんなの……」
「本当に駄目?」
くっ!顔が近い!こうして見るとマジで美人だな!なんでこれで男なんだよ!落ち着け息子よ!可愛くってもこれは♂!決して相容れぬ存在だぞ!
「サトウカズマじゃないか!また魔王軍幹部を倒したんだって?君には本当に驚かされるよ……あれ?それが助け出したお嬢さんかい?」
「お、おぅ。彼女は……」
そんなやり取りをする俺達の後ろから、まさかのミツルギが現れた。どうしよう。なんか寝盗ったみたいで気不味いんだが……なんとかして元鞘に戻って貰う訳には………
「貴方がミツルギ?!私、魔王軍幹部の依代にされてたシルビアって言います!ずっと貴方にお会いしたくて、カズマさんに連れてきて貰ったんです!あぁ〜本当に若くてイケメンで……もう好き!!」
……おい待て。そりゃ確かに厄介者だとは思ってたよ?どうやって押し付けるかマジで考えてましたよ?でもさ、流石にこれは違うよね?!話の流れがおかしいよね?!やっぱり尻軽じゃねぇかホモビッチが!!
「もう、早くサキュバス店に行こう………」
その後、カズマは悔しさから「最高のお口御奉仕」をサキュバスに依頼。以前のイメージからシルビアが現れ、とても気持ち良い時間を過ごして翌朝嘔吐を繰り返すことになるのだが……それはまた別のお話である。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。サービス回を期待した人ごめんなさい。これも完全にネタ回です。
この助平男はそのうちメッチャ良い思いをするので、ここらで軽く性癖破壊してトラウマを植え付けないとバランスが取れません。ついでに、ミツルギは今後事あるごとにシルビアにホモ堕ちを狙われるようになります。酷いですね。これが私のクソな作風です。
また不定期更新ではありますが、お暇な時にでもお付き合いください。