TENZIマジカル珍宝帖 ~私の嫁はラスボスでした~ 作:ポチ&タマ
中忍試験編、突入!
〇月□日 晴れ
本日、木の葉の里から中忍試験開催のお知らせが届きました。神隠れの里も是非参加してほしいという旨です。
とうとう木ノ葉崩しが行われるのですね。
大蛇丸さんの元に送り込んだカブトの情報によると、彼は原作通り風影に化けて砂隠れとともに木ノ葉崩しを計画しているようです。
原作と違うのは、我愛羅くんが人柱力ではないため尾獣の力ではなく、暁を招集して里を破壊するという算段。
うちはイタチさんは既に組織から抜けて暁の情報を持ち帰ったようですが、この計画はイタチさんが抜けてから練られたようなので彼も知らないことでしょう。
そう、カブトは現作通り大蛇丸のスパイとして活動して頂いています。
ノノウの影響で医療に興味があった彼は、時々里にやって来る綱手の元で医療忍術を習い、医療忍者して大成できるほどの腕前を身に着けました。
さらに私の元で『テンジ流戦闘術』を学び、医療忍術と体術を組み合わせた独自の戦闘スタイルを獲得。今のカブトは原作当時より一周りほど強いでしょう。
原作ではカカシさんと同等レベルとのことでしたので、今の彼はカカシさん以上ということです。
そんな彼をスパイとして大蛇丸さんの動向を探らせているのは、大蛇丸さんの気質に有ります。
どうやら彼は不老不死に憧れているみたいで、そのために非人道的な実験を繰り返し、遂には抜け忍となりました。
原作通り音隠れの里を作った彼ですが、カブトの報告によると、どうやら【旅団のテンジ】に並ならぬ興味を抱いているみたいですね。
初対面の際の出来事が強烈に脳裏に焼き付いているらしく、山椒魚の半蔵さんを一方的に蹴散らし、自分たちを文字通り成す術なく制圧した。その戦闘力と、あらゆる禁術に精通した大蛇丸さんでも知らない転生六芒眼が魅力的に感じているそうです。
次の器候補筆頭とのことですが、比嘉の差は歴然のため今のところ大蛇丸さんも私の動向を探っているとのこと。
まあ神隠れの里を興してから【旅団のテンジ】は半ば休止しているので、私の正体は見破れていないみたいですが。
なんにせよ、大蛇丸さんに狙われている以上こちらもある程度動向を探る必要があると考え、原作に従ってカブトを送り出したという次第です。
そのカブトも大蛇丸さんの指令で木ノ葉の諜報活動しているため、実質二重スパイですね。彼には苦労を掛けます。今度、しっかりと労わないといけませんね。
さて、木ノ葉からの要請ですが、もちろん参加の一択です。
外交的に両里の友好を深めるという思惑もありますが、他里の認定試験を目にするにはこれ以上ない機会ですので。
他里でもそうですが、忍びの階級は【下忍】【中忍】【特別上忍】【上忍】【影忍】で構成されています。【諜報部隊】【暗殺特殊部隊】【医療部隊】に所属している忍びも同様です。
我が里ではアカデミーを卒業した段階で【下忍】に昇格。上忍三名以上の推薦を受けた者が中忍選抜試験の資格を得て、試験に合格すれば【中忍】に。
そして、上位任務の実績が一定以上かつ上忍十名以上の推薦により【特別上忍】へと昇格し、一定期間が過ぎると晴れて【上忍】になれます。我が里ではこのようなシステムで忍びをランク付けているのですが、他里ではまた違った方式を取っていることでしょう。
原作で此度の中忍試験の内容は存じていますが、知識として識っているのと実際に経験するのとでは違うはずですから。
それに、子共たちのほとんどは他里へ赴いたことがありません。見聞を広めるにはよい機会と判断し、此度の中忍試験では以下のメンバーを派遣することになりました。
白、ヒナタ、黎明、サーシャ、榛名、多由也、君麻呂、ヨタ、そして私の九名です。私はテンガではなく、前世の名前と姿で参加ですね、はい。
理由は大蛇丸さんたちが計画している木ノ葉崩しの対策と、純粋に原作ファンとして中忍試験を受けてみたいというものです。里長として招待されていますが、そちらは分体に任せます。
しかし、守鶴さんの暴走の代わりに暁全員での襲撃ですか。彼の組織とは何かと縁があるものです。
さて、長門さんたちは四代目火影のミナトさんと先代火影のヒルゼンさん。そして、テンジ流ブートキャンプを熟してパワーアップした狩人の皆さんと私を相手に、果たして勝てますかな?
〇月×日 晴れ
中人試験を受けに木の葉の里へやって参りました。
メンバーは、私の子供たちや同年代の子ら。仮の担当上忍として小南、雪、アジサイも来ていますが、彼女たちは一足先にミナトさんの元へ挨拶に向かっています。
特に意図したわけではありませんが、担当上忍の皆さん、物静かな女性陣で構成せれていますね。本当に偶然ですが。
さて、木の葉にやって来た私たちですが、娘たちは他所の里ということで結構はしゃいでいます。あの白や普段は淑やかな榛名ですら、通りのアクセサリー店や甘味処に興味を示しているのですから。
そして、一番懸念していたヒナタですが、良い意味で予想を裏切ってくれています。
図らずともかつての故郷に帰郷した形となり、日向の方々との邂逅に怯えるかと思いきや、本人はリラックスした様子で黎明たちと談笑しているのです。
辛くはないかと問うと、彼女はキョトンとした表情を浮かべると相好を崩してこう言いました。
「前の私――日向ヒナタだったら怯えていたと思います。でも、今ここにいるのは神隠れの里のヒナタですから。私の故郷は神隠れで、私の家族はお父様たちですので」
なので、全然大丈夫だと微笑むヒナタを見て、本当に成長したものだと実感しました。
体はもちろん、心が強いですね。心・技・体が見事に釣り合っているのを感じます。
娘の成長に喜びを噛み締めながら試験会場に向かっていると、一人の男の子とぶつかってしまいました。これが戦だったら致命傷を貰っていたことになります。
改めて気を引き締めた私は、衝突した反動で転んでしまった男の子に手を差し伸ばしたのですが、何故か怖がられてしまいました。
額のゴーグルと欠けた前歯、幼い顔立ち。よく見たら木の葉丸くんです。側には仲良しのヨモギちゃんたちの姿もあります。
何故か彼女たちも顔色を真っ青にして怯えているではありませんか。こちらは悪意の欠片もないパーフェクトスマイルを向けているのに、解せません。
もしかしたら、私を信奉している白や君麻呂たちが殺意を向けているのかもしれないと思い、振り向いたのですが、またもや問題が発生。
私が木の葉丸くんを虐めていると勘違いしたのでしょう。威勢のいい声とともに駆けつけてきたのは、あのナルトくんでした。
木の葉丸くんを庇い、いちゃもんをつけて来た彼に、背後の雰囲気が変わるのが分かります。白たちがキレてしまったみたいです。
ここで問題を起こすのは得策ではないと感じた私は白たちを宥めようとしますが、ここでもさらに問題が発生。
どこからともなく石が飛んできたのです。
私が避けるより前に動き出した白が石を受け止めると、木の枝に腰掛けな黒髪の少年に向かって投げ返しました。
石は木の幹を砕き倒木。慌てて飛び退く少年に鋭い殺気を向けながら白が「何の真似をですか?」と問うと少年は「他里の忍びが何のようだ」と問い返してきます。
この突き放した感じの受け答え、そして黒髪に同じく黒い服。間違いなく「うちはサスケ」くんです。
そう言えば原作でもこんなシーンがありました。原作では砂隠れのカンクロウさんにイチャモンをつけるのですが、この世界線では私が彼のポジションのようです。
特に隠す必要もないですし、この程度で怒るほど狭量ではありません。
殺気立つ白たちを宥めた私は、中忍試験が開催されるためそれを受けに来たと伝えると早足でその場を後にしました。
私的には中忍試験の内容より、この時の娘たちの機嫌を治す方が難しかったです。
特に白や君麻呂、多由也の機嫌がなかなか戻らず、デートをする約束を取り付けることでようやく落ち着いてくれました。何故デートする羽目になったのか今でもさっぱりです。
試験会場の建物に辿り着いた私たちは、幻術で会場を誤魔化している木の葉の中忍の皆さんの脇を通り、ようやく部屋に到着しました。
既に三十名近くの忍びの皆さんが集まっており、入室してきた私達を物色するように不躾な視線を向けてきますが、これをスルー。
真っ先にカブトの姿を捉えた私は彼の元へ向かい、久しぶりの挨拶を交わしました。本当はもっと気を抜いて、いつも通りに接したいのですが、ここには大蛇丸さんの部下が複数います。
カブトも長年の友人を相手にする距離感で合わせてくれたので、挨拶もそこそこに後ほど落ち合う約束だけ交わして別れました。
次に向かったのは木の葉に内緒で貸し出しているナツキです。
パァッと花が咲いたような笑みを浮かべたナツキは椅子から立ち上がると徐ろに駆け出し、私に抱きつこうとして来ました。まるで飼い主の帰宅を待っていたシベリアンハスキーのようで、尻尾があったらきっと物凄い勢いで振られていたことでしょう。
黎明と白のインターセプトにより抱きつきを阻止されたナツキは、額をぶつけ合いながら不満を口に。
確かに普段から一緒にいる黎明たちと違い、ナツキは木の葉に派遣しているので偶にしか逢えません。分体とならいつでも逢えますが、ナツキも例に漏れず本体が良いと言いますし。
なので良い機会だったのでナツキを抱き上げるとそのまま部屋を出てトイレへ直行。結界を張り、これまでの鬱憤をすべてマジカルチ○ポで解消させました。
腰砕けの状態かつ蕩けた顔を晒して戻ってきたナツキに、娘たちはさらにヒートアップ。特に彼の存在を知らない多由也には、どういう関係がと問い詰められてしまいましたが。
彼も里の一員で、私の家族ですよ。
ある程度人も集まったところで改めて原作勢を観察です。
木の葉の中でヒナタの存在を覚えているのは極わずかで、唯一反応を示したのは分家の日向ネジさんと、奈良シカマルくんでした。
シカマルくんはヒナタが私の里の額当てをしていることからある程度察したのか、特にアクションを掛けてきませんでしたが、問題はネジくんです。
この世界線では、お父上がご存命なので宗家に対する憎しみはそこまで大きいものではない様子。すぐさまヒナタに声を掛けてきました。
行方不明だった宗家の姫君が突然現れたのですからその反応も当然でしょう。
ですが「今までどこに居たのですか! 心配したんですよ! そんなところに居ないで帰りましょう!」というセリフは頂けませんね。
「ヒナタは神隠れの里で保護し、彼女の意志により我れるの里に亡命しました。もう彼女は木の葉とは関係なく、神隠れの里の立派な忍びなのです。そちらにどのような事情があるか知りませんが、誘拐なんてさせませんよ」
と、いけしゃあしゃあと行ったのです。
そしてヒナタも毅然とした態度で告げました。
「私はもう日向とは関係ない。私は、神隠れの里のヒナタです。木の葉には戻りません」
苦い顔をしたネジくんは私を睨むと、「宗主様と火影様にこのことを告げるからな」と言い残して去っていきました。
木ノ葉に関してはこんなところでしょうか。ナルトくんはやはりミナト夫妻の英才教育のおかげで早くも注目ルーキーとして認知されているみたいですね。
次は砂隠れの忍びである我愛羅さんたちですが、こちらが一番原作乖離していますね。
原作のように瓢箪を背負っており外見上の変化はありませんが、彼の纏っている空気は柔らかい。原作で言えば風影に就任した頃のような落ち着きっぷりです。
チャクラもそこそこの量を有しているみたいですので、原作と違いどのような戦い方をするのか興味がありますね。
弟が真っ当に育ったためか、兄姉であるカンクロウさんとテマリさんの纏う空気も穏やかなものです。
試験間近でここまで平常心を保っているとは、これはもしかすると面白い変化が見られるかもしれません。
さて、第一試験開始です。
原作同様の筆記試験で、試験管にバレないように情報収集する実技テストでもありますね。
私の両サイドは残念ながら、名も知らぬ男の子です。ここは可愛らしい女の子の一人でも侍らかしたかったのですが、仕方ありません。
娘たちならこの試験の意図を早々に見抜くことでしょう。恐らく私の回答を写すと思いますので、まず私の答案を埋める必要があります。
ここで実力を発揮するのが転生眼。デフォルトの機能である透視および千里眼により、他の人の答えが丸見えです。
受験者の中で淀みなく手を動かしている人は三名。この方々が答えを知っている試験管でしょう。
なのでそのうちの一人の答案を丸写ししました。
十門目は後ほど出題されるので、それまでの解答欄を埋めていくと、早速皆さん動き出したようです。
ヒナタは私と同じく白眼を発動させると答案を丸写しに。
私の胸元に薄い氷のレンズが出現したので、これは白でしょう。自身の目に薄い氷の膜を張ることでレンズを介して答案を覗き見しているだと思います。
黎明は私の答案の下に忍ばせていた薄い紙を回収していました。母親譲りの紙忍術で筆圧から答えを導き出すことが出来ます。
何気に娘たちの中で一二を争う頭脳の持ち主であるサーシャは自力で答えを導き出し、榛名は手首に仕組んだ鏡で私の鉛筆の動きを見切り、写輪眼のように丸写し。
多由也は筆記音から答えを導き、君麻呂は粉状にした骨を私の手に薄く纏わせてその動きをコピーしていました。
各々、得意な方法で私の答えを移しているみたいでなによりです。
ちなみにヨタは一生懸命頑張って考えている模様ですが、考えすぎて寝てしまいました。あの子も何だかんだ運がいい方ですから失格になることはないでしょう……。
さて、最終問題は予想通りイビキさんの誘導尋問ですね。私達には意味の成さない行為ですので黙して成り行きを見守っていましたが、原作通りナルトくんが暗雲の空気をぶっ壊す発言をしたため、この場に居る方々全員が合格となりました。
人柱力でなくても主人公は主人公のようです。
合格者は五十一名。以下が内訳です。
木の葉:二十一人(ナルト・サスケ・サイ、シカマル・チョウジ・ジン、リー・ネジ・テンテン、シノ・キバ・ナツキ、カブト・ミスミ・ヨロイ、名前不明×六人)
砂隠れ:三人(ガアラ・テマリ・カンクロウ)
草隠れ:六人(香凜・名前不明×二名、名前不明×三名)
音隠れ:三人(ドス・ザク・キン)
雨隠れ:九人(名前不明×九名)
神隠れ:九人(私・白・ヒナタ、黎明・サーシャ・榛名、多由也・君麻呂・ヨタ)
第二試験では恐らくこの半分程度になるのでしょうが。まあ妥当なところといった感じでしょうか。
【各キャラの年齢、出身国】
・テンジ 外見23(ソの国)
・アイナ&アイノ 外見23(ソの国)
・小南 外見25(30歳・雨隠れ)
・アジサイ 外見25(27歳・雨隠れ)
・スイレン 外見25(28歳・雨隠れ)
・フヨウ 外見25(28歳・雨隠れ)
・パクラ 外見28(42歳・砂隠れ)
・マキ 外見25(28歳・砂隠れ)
・綱手 外見30(43歳・木の葉)
・シズネ 外見27(30歳・木の葉)
・紅 外見28(30歳・木の葉)
・アンコ 外見27(30歳・木の葉)
・ノノウ 外見25(38歳・木の葉)
・ヒナタ 13(木の葉)
・影山ナツキ 外見25(30歳・木の葉 オリキャラ)
・林檎雨由利 外見24(41歳・霧隠れ)
・メイ 外見28(32歳・霧隠れ)
・サムイ 外見27(33歳・雲隠れ)
・マブイ 外見32(33歳・雲隠れ)
・雪 外見27(38歳・水の国 オリキャラ)
・ホタル 23(火の国・独自設定)
・ヨタ 14(火の国・独自設定)
・二位ユギト 外見27(30歳・霧隠れ)
・フウ 19(滝隠れ)
・多由也 14(草隠れの里近辺)
・カツユ ?
【娘たちの年齢】
・黎明 16(愛称:レーメ、母:小南)
・サーシャ 16(母:パクラ)
・榛名 16(母:雨由利)
・白 16(母:雪)
・アサガオ 13(母:アジサイ)
・タンポポ 13(母:スイレン)
・ユリ 13(母:フヨウ)
・望 11(母:綱手)
・ミズナ 11(母:シズネ)
・朱里 11(母:紅)
・杏子 11(母:アンコ)
・メノウ 11(母:ノノウ)
・響 11(母:メイ)
・アカリ 11(母:アイノ)
・イリナ 11(母:アイナ)
・レイ 2(母:サムイ)
・ヒカリ 2(母:ホタル)
・ヤマメ 2(母:ユギト)
・春陽 2(母:小南)
・月華 2(母:小南)
・リーゼ 2(母:パクラ)
・時雨 2(母:雨由利)
本編と勝手に書かれたシリーズ、どっちを優先してほしい?
-
本編
-
勝手に書かれたページ裏