※この作品はR-18です。

朽ちぬ木の葉は色褪せず   作:ナルキケーネ(ハーメルン支店)

52 / 74
第四一話 さいごのわがまま

 それは、いろはがイサリビの住民たちの温もりに包まれていた頃のことだった。

 

 夕焼けが見守るイサリビの広場にて、遠巻きで号泣していたクマルン一味の男に、人目を避ける白い影がするりと近寄った。

 

「その子、ウェニの彼ピだからちょっと借りるね」

 

「ぐずっ……ん、ウェニキス様……? なんですか、こんなときに……」

 

「しっ。ハッピーエンドみたいな空気なんだから、壊さないであげてね――〝こんなの〟見たら、今度こそいろはちゃんが壊れちゃうから」

 

「壊れ……え……? あ、ちょっと……!」

 

 胸の奥を凌辱されるような不快感に咳き込むウェニキスは、男が布をかぶせて運んでいた小動物をひったくる。そのまま、昼の終わりと夜の始まりの境目に融け込むように素早く移動し、白い聖衣と髪をたなびかせて居住区を後にした。

 

 背後を気にしながらおぼつかない足取りで森の中へ入り、小さな泉のほとりに作られていた切株を刀で加工した椅子に腰掛ける。そこはかつて、ぽこべぇが案内してくれた動物だけが知る安息の隠れ家――ふたりが逢瀬を満喫していた、誰の目にも留まらない自然の中で、純白の聖女は醜い現実を覆い隠していた〝気遣い〟を剥ぎ取った。

 

「…………やっぱり……ぐちゃぐちゃにされちゃったんだ……」

 

 その布の中には――泥まみれで白目を剥いて呼吸を乱し、自分の体長よりも大きな陰茎を勃起させ続けている悲しき淫獣の姿があった。

 

 普段の愛らしい姿の見る影も残っていないぽこべぇの股間には、グロテスクなこぶ付きの陰茎が反り立っている。脈打つ極太の幹には太い血管が浮き出ており、人の握り拳よりも大きく膨らんだ陰嚢で作られ続ける精液を真っ赤に膨れた先端からごぼごぼと漏らし続けていた。

 

 アマネ、鬼神、いろはの三人は敗者として戯れのように辱められていたが、〝女である〟という理由で毒島によって手加減されていた。一方、雄であるぽこべぇは毒島にとっては玩具にもならず、場を盛り上げるための舞台装置として改造を施されていた。

 

 ウェニキスは、ぽこべぇと明星の力で繋がっている。敗北したぽこべぇが毒島によって頭と心を狂わされ、相棒であるはずのいろはの股間から神酒を直に舐めすすり、その甘美な中毒に陥りながら陰茎を女体に擦り付けていたことにも気づいていた。

 

 だからこそ、自分への愛情だけで身体を無理矢理に制止させ、自らの意識を取り戻した後――『投げ飛ばされて気を失い続けていた』という異常を察し、いろはたちから引き剥がすことにしたのだった。

 

「……ブスジマの聖なる力が、性欲と精子を暴れさせて……理性であるぽこちんの意識すらも喰い尽くそうとしてる……? ぽこちん……今、ウェニが治してあげるからね………………あっ……んんっ……♡」

 

 ウェニキスは胸元から細いガラスの管が付いた装置――〝自らの命をソウリョクに変換する〟という機能を持った新型ヴィータの試作品を取り出し、首筋に針を突き刺した。すると、透明な管にごく少量の光の液が吸い込まれていくが……容量の九割以上を残して、抽出が止まってしまう。

 

「っ……あは、は……はぁっ……く、ぅっ……。ウェニの、命……もう、これしか残ってないんだ……ふふふっ……」

 

 からっぽになった白き聖女は、自らの身体を動かしている光液に手を近づけて輝きを増幅させた。光が増せば増すほどに液体がじわじわと少なくなっていき……三割ほどを減らしたところで、ウェニキスの喉がほんわりとした慈愛の光を宿した。

 

「……身体に注ぎ込まれた、余計なもの……全部、ウェニのお口ま×こに吐き出しちゃおうね……♡ ん、ちゅっ……♡くぷっ……るるっ……♡」

 

 ぐったりとしたまま腰をカクカクと振っているぽこべぇを持ち上げて、いきり立った股間に唇を寄せ……ちゅぷり、と汚染精液まみれの先端にキスを捧げる。少女はそのまま、自分の口を限界まで開きながら太い亀頭を口内に引き込み、粘膜同士を擦り付けながら口淫を開始する。

 

「ぐ、ぶっ……♡ぐぷっ♡ぐぷっ……おえっ……♡ へひっ……へう……♡へふぅ……っ……♡ んぐるっ……るぶっ……♡」

 

 滑りを良くするために唾液を粘膜に塗りたくり、溢れる精液を飲み下していく――ぬぽ、ぬぽ、と首を縦に振るように口奉仕を激しくしながら、性汁を吐き出し続ける鈴口を刺激する。

 

 快感に震える亀頭を喉奥まで引きずり込み、粘膜の段差でエラをこそぎながら、可憐な声を生む少女の喉を獣臭の液体で埋め尽くしていった。

 

 すると……ぽこべぇは突然身体を痙攣させ、ウェニキスの頭を掴んで荒淫をするように腰を振り始めた。純白な少女の内側を抉り、犯しながら汚濁を吐き出して体内を穢していく。

 

「ぐべっ♡えっ♡えげっ……!!♡うぐ、えっ……うえっ……げええっ……!!♡ えほっ……えほっ……♡ ふぎゅっ、ぐひっ……♡ ふひぃっ……ふひぃ……♡」

 

(抵抗されてる……苦しい……よね……。でも、ぽこちん……頑張って……! ぽこちんは……いろはちゃんの隣に立たなきゃ……!おち×ぽなんかに、負けちゃだめなんだよっ……!!)

 

 喉を凌辱されるウェニキスは目に涙を浮かべながらえずき、苦痛から変換される快楽に身を捩る。それでも自らの命を高密度のソウリョクに変えて喉の光を灯し続け、ぽこべぇの身体に巣食っていた汚染を引きずり出そうと、動物男根を吸引し続けた。

 

 喉凌辱の刺激で限界まで膨らんだ亀頭から、どばどばと大量の汚濁が溢れて、苦悶に襲われたウェニキスの全身を痙攣させていく。

 

「う、えっ……!?♡ えほっ……おえっ……おげえっ……!!♡ えぉっ……お゛っ……おぼ、ぉっ……!!♡」

 

 子種汁で窒息しながらも、喉奥で健気に浄化し続ける聖女は、脚を強く閉じてもじつかせ……じょろじょろと透明な恥汁を漏らして椅子を汚してしまう。

 

 その椅子は、足が弱くなったウェニキスのために、ぽこべぇが丁寧に切株を削って作ってくれたもので――『一生大事にする』と決めていたはずの宝物だった。

 

 ―――――― 

 

 月が空に昇り始め、世界を見下ろしながら隅々まで照らしていく。長い喉奥射精の時間を経て、子種を吐き出す脈動が弱まった気配を感じたウェニキスは、ずろずろと口内から極太陰茎を引き抜いていく。

 

「ふ、げっ……げほっ……げほっ……♡ ぜえ……ぜえ……はぁ……はぁ……♡ こ、これ、で……大丈夫な、はず……んっ……んぅっ……♡」

 

 喉の痛みが変換された快楽による絶頂の余韻に浸りながら、ウェニキスは口を拭って、ぽこべぇを膝に乗せて顔を覗き込む。そのくたびれた顔にはいつもの穏やかさが滲んでおり、淫獣改造の汚染を浄化できた事実が表れていた。

 

 ……ウェニキスが首に刺した装置の光液は、最初に抽出した量の三割ほどしか残っていなかった。それでも、月明かりに照らされる少女の命は力強く光っており、まるで一番星のように輝き続けていた。

 

「ん……ふふ……♡ ぽこちんも、ぽこちんのちんぽこも……たくさん、頑張ったね……♡ えらい、えらい、ですよ……♡ ん、ちゅっ……ん~っ……♡」

 

 ウェニキスは未だに勃起しているたぬき巨根の先端にキスの雨を降らせ、木の実をついばむ鳥のように細かな愛情を注いでいく。その快感が、ぽこべぇの眉を幸せそうにひくつかせ……ゆっくりと、小さな細い目を開かせた。

 

「ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅ~♡ ちゅぷっ……ん、あ……っ……♡ ぽこちん、おはよ~……♡悪い夢から醒めれたかい……?♡」

 

 白き聖女の小悪魔的な笑みは、寝起きで状況を呑み込めていないぽこべぇの不明瞭な思考を、熱い恋慕だけで埋め尽くした。

 

 目に情欲を滾らせた雄は、股間を走るむずむずとした感覚を我慢しながら起き上がり……いつものように、愛しの雌の豊満で柔らかな乳房に抱きついて顔を見上げる。

 

「ふむふむ……おめめも、のんびり細目に戻りましたね……♡ 命を懸けた甲斐がありましたねぇ……よかったぁ……♡」

 

 ウェニキスもぽこべぇの熱い求愛に目で応えて、想いを通わせるように視線のディープキスを重ねる。月だけが見守る世界に、風が吹き抜ける一瞬――葉擦れと泉の波音がふたりの耳をそよいで、同じ安らぎを共有した二つの心音が響き合った。

 

 その、鐘の音が聞こえたかのように意識を揺さぶる甘美な刺激に……ウェニキスは、マテルに最もふさわしくない乙女心をこじらせて、純粋に顔を赤らめてしまう。

 

「……はれれっ……!?♡ や、ちょっ、うそ……やだ、なぁ……もぉ……♡ ウェニってば……いつの間にか……こんなに、あなたに……惹かれちゃってたのかぁ……っ……♡」

 

 目を逸らし、思わず笑みをこぼした女の子らしいはにかみが、ぽこべぇの胸を激しく高鳴らせる。重なっていた心音の共鳴は、簡単に乱れてしまった――が、それはウェニキスの好意以上に、ぽこべぇが相手のことを深く想ってしまった結果だった。

 

「……ふふ……でも、不思議ではないんです……♪ 神様でもないのに……相棒として、いろはちゃんのためにたくさん悩んで、それでも力になろうと覚悟を決めたこと。肉オナホでしかないウェニのことを大事に想ってくれたこと。行き場を失った明星の女神を天まで還してくれたこと……かっこいいところばっかり。そんなぽこちんだもん……好きで、当然……みたいな……♡ えへへっ……なんか、やぁですねぇ……♡」

 

 愛熱を帯びた目をするりと向けて、ウェニキスが小さな武士に想いを伝える。いろはの武力である〝暁〟として、鮮やかな力を魅せていた活躍ももちろん知っていたが……ウェニキスは、自分が惹かれたぽこべぇの〝生き様〟を評価したかった。

 

 ぽこべぇは照れ臭そうに、乳房の上で手をもぎもぎと握り込むが……その純真な好意は、真正面から受け止める。そして、『自分はそれ以上に好きだ』と言わんばかりに鼻息を荒げて、ウェニキスの瞳を覗き込みながら股間を滾らせた。

 

 熱い恋慕と、巨根をびきびきと滾らせる情欲の熱を向けられ……「ぽこちんのえっち~♡」と、ウェニキスは恥ずかしがるように顔を反らし……こくん、と小さく頷いた。

 

 熱い鼻息をやかんのように漏らしたぽこべぇが、慣れた手つきで聖衣を引き剥がし、小ぶりの西瓜ほどに膨らんでいる乳房を露わにさせた。星に引かれて重たそうに実った果実には、ぽってりと色づく乳輪が膨らんでおり、芽吹いた蕾のような乳首がツンと立っていた。

 

 いつ見ても、何度堪能しても飽きない最高の肉果が豊潤に香っている。雄獣がその魅惑の果実に魅了されて、乳輪を味わうように舐めていると……ウェニキスは残りの衣服を適当に脱ぎながら椅子を降り、草の絨毯の上に寝転がる。たゆん、と左右に広がった乳房は雅な張りに支えられ、重力に逆らって山型を維持していた。

 

「……ぽこちん……おっぱいのとこ、来て……♡」

 

 ぽこべぇが、普段の四つん這いとは異なる美少女の求愛体勢に戸惑っていると、ウェニキスが指で近寄るように合図を送ってきた。それに応えて、悩ましい曲線美を描く双丘に顎を乗せると……首筋に刺さった、液がほとんど残っていない装置が目に入ってしまう。

 

「あっ……やぁんっ、えっちぃ!♡ こんなにカスカスなウェニの命、見ないでぇ♡ は、はずかしいじゃんかっ……ばかっ……♡」

 

 ウェニキスの軽快な冗談にも困惑することしかできないぽこべぇ。その、今後が心配になる様子を見て……少女は小さなため息をつく。

 

「……ん……ねえ、ぽこちん……。ウェニね……もっと、ずっと……ぽこちんと一緒に居たかったけど……これが、最後になっちゃうんだ……」

 

 衝撃を受けているぽこべぇの頭を抱くように撫でながら、ウェニキスは、己の運命を歌うようにつぶやく。

 

 ラボで目覚め、受精卵が人工子宮で安定したことを報告されたときにレオーニオから受けた話――『DNAマップがあるマルテーサと違い、ウェニキスの命を定着させられるような人型の素体を作ることは、現時点で不可能』という結論。そして、毒島や民衆によって破壊された体組織を維持するために、自身の命を削って消費し、心身を生かしていた延命措置がそう長くは続かない事実。

 

 それらを語り終えたとき――ウェニキスは「えへへ♡ ようやく、肩の荷が下りました……」と晴れやかに、そして寂しそうに眉を困らせた。

 

 ……レオーニオの報告には、ぽこべぇに語っていない〝続き〟があった。『クマルンのように人の姿を捨てれば、もしかしたら、命を定着させられる器がいつか完成するかもしれない』。その不確かで希望的観測が詰まりまくった可能性は――『ぽこべぇをいろはの隣に立たせる』という、時間制限がある道を選んだときに捨ててしまった。

 

「『生きててほしい』って言われたのも……こんなに愛してもらえるのも……すごく嬉しかった。〝そういう未来〟も、ぽこちんやいろはちゃんと一緒ならアリだと思った……でも、そのためにぽこちんが戦えなくて、一生後悔しちゃうのはナシ。うん、そんな感じ。ウェニたちは〝命は使うもの〟として生きてきたし……自分の決断に、悔いなんてないですよ♪」

 

 口を挟ませないように言いきったウェニキスは、首を傾げているぽこべぇに微笑む。そして、身体を起こさせて、反り立つ陰茎を乳房の谷間で挟み……ふに、ふに、と柔らかくて温かい乳圧を与え始める。

 

「ほぉら♡ぽこちんの大好きなおっぱいだよ……♡ んっ……しょっ……♡ ぐい、ぐい……♡ ずり、ずりっ……♡ふふっ……ん、んんっ……♡」 

 

 ウェニキスのとろけるような乳房の肉感に股間を震わせながら、ぽこべぇはその誘惑に抵抗しようとした。残っている命を大事にして、一日でも長く生きてほしかったのだ。

 

 しかし、ウェニキスは乳房を肉棒に擦り合わせる手の動きを止めず、逆に激しくさせていく。さらに残った命を浪費し、ぽこべぇの身体をたぬきの状態のまま大きくさせて、異種族の女体に腰を打ち付けやすくさせた。

 

「ぽこちん……ウェニの、わがまま……聞いてもらえる……?♡ ウェニはね……〝ウェニキス〟として、命を全うしたいんだ……♡ それで……えへへ……♡ぽこちんに、たくさん……満足するまで、愛してもらいたいなっ……♡」

 

 ……そんな決死のお誘いを受けて、武士の心得を持った男が逃げ出すわけにはいかなかった。ぽこべぇの大きくなった手が、乳首を握り潰すように両乳房を鷲掴みにし、尻肉を叩くように腰を打ち付け始める。

 

「きゃあっ♡あんっ♡あぁんっ……♡ やだっ……♡急に、激しっ――ひぃんっ……!!♡ ち、ちくびっ♡こりこり……ひゃうっ……!♡ あっ♡ああっ……♡おっぱいっ♡犯されちゃうっ……あぁ~んっ……!!♡」

 

 ぽこべぇはわしわしと乳房の先端側を揉み握り、充血していた勃起乳首を木の実のように手の平で転がす。同時に陰茎を押し付けて乳房に亀頭を滑らせ、谷間の上部から突き出る鈴口から我慢汁を飛ばしてウェニキスの顔を穢していく。

 

「うーっ♡うぅ~っ……♡ふぅっ……ふぅっ……♡ すっごい……♡おっぱい、パコパコされてるだけでっ……♡きもち、いいよぉっ……♡ はぁっ♡はぁっ……♡ あっ♡やぁんっ♡乳首っ……はぅううっ……!♡ ぽ、ぽこちんとの、えっち……やっぱり、すごぉいっ……♡」

 

 ウェニキスは両手を上げ、馬乗りになった男に主導権を委ねて、股座から汁を漏らしながら快感を享受する。ぴちゃ、ぴちゃ、と乳房抽挿に合わせて揺れる光液が目減りしていくことなど考えず、口から唾液を垂らして性交の熱を味わっていた。

 

 しばらく肉打音と蜜音が響くと、ぽこべぇが背筋を震わせ始める。乳房を握る手に力が入って乳首を押し潰し、陰嚢が持ち上がり、陰茎がはち切れんばかりに膨らんで――鈴口から、白い濁流が噴射するように飛び出した。

 

「きゃあっ!?♡あっ♡あうっ……はぅうっ……♡ あっついの、出てる……うびゅ……♡うぶぅ……♡」

 

 聖なる力に穢されていない白濁汁が、ウェニキスの可憐な顔を雄色に染め上げる。赤らんだ頬に白い液体が映える顔がわずかに浮き上がり、射精の快感に震えている亀頭に唇を寄せた。

 

「ん、ちゅぷっ……♡ たくさん、出したから……おそうじ、しないと……♡ ちゅるっ♡ずじゅっ♡ぢゅぢゅっ……はふっ……れぉんっ……♡」

 

 鈴口に吸い付きながら、両手で挟んだ乳房越しに肉棒を濾していき……亀頭を舐めながら、竿の中に残っていた精液まで吸い取っていく。

 

 女体に奉仕させるという危険な支配欲の充満に、ぽこべぇが射精以上の快感を覚えていると……子種を漏らす陰茎が、さらに硬く反り上がった。

 

「んぐ……ぢゅるるっ……♡ぜ、ぇっ……ん、ふふっ……♡ こんなにビュルビュル出しながら、まだおち×ぽ勃起しちゃうんですか……?♡ もぉ……♡ぽこちんは、ほんとに……ぜぇっ……しょうが、ない……ですねぇっ……♡」

 

 ウェニキスは、ちゅぽん、と陰茎から口を離し……自分の顔に飛び散った白濁を手で搔き集めて飲み干し、微量のソウリョクを残さず補給する。ソルドナーレや明星信仰に由来しないソウリョクはほとんど使えないが、力で繋がったぽこべぇとのやり取りなら、延命措置として日頃から行っていたのだ。

 

 しかし、それは力の〝移動〟でしかなく、全体として見ると損失も大きかった。ぽこべぇは愛ゆえにそれを良しとしていたが、プライドの高いウェニキスは〝自分が足枷となっている事実〟を快く思っていなかった。

 

 ……それでも、今宵だけは違った。自分が寂しかったときに傍に居てくれた武士と、限界まで愛し合いたかったのだ。ウェニキスは生き恥を忍んでソウリョクを蓄え、一度ぽこべぇを身体から下ろさせて……気怠そうに反転して四つん這いになり、盛り上がった尻肉と股座を濡らす夜露を月光に晒した。

 

「ぽこちん……来て……♡ ウェニのおま×こ……ひとりでイくの、寂しいから……♡ ぽこちんで、いっぱいにしてっ……♡」

 

 尾てい骨上に五芒星を輝かせた少女が、獣子種の臭いが染みついた両手で尻肉を割り開き、秘部に淫らな花びらを咲かせる。濡れた膣口がくぱくぱと求愛音を漏らし、いきり立つ雄を全身で誘った。

 

 ぽこべぇは、月光を滑らせる雪のような尻を掴んで、巨大な亀頭を濡れそぼった入り口に合わせ――大きさが合っていないように見える狭穴を、穿つが如く捻じ込んだ。

 

「ぐっ――ふほぉおおっ!?♡ おっ♡お゛ぉ~っ♡太すぎっ……おま×こ、潰れりゅっ――あっ♡あ゛-っ♡は、入って……おち×ぽっ――お゛ッ♡ぎっ♡ぐ、ひぃいっ……!!♡」

 

 柔軟性の高い蜜壺が、限界を越えるように広がって陰茎に絡みつく。熱く潤んだ膣肉をほじくり回し、ひだの壁をこそぎながら肉槍を押し込んで、最奥を叩くようにごつんごつんと突き上げた。

 

「ふごっ♡おっ♡お゛ぉおっ♡おふぅううっ……!!♡ やっばいっ♡これ、やばぁあいっ……!!♡お腹、いっぱいっ……♡ナカ……痺れまひゅ……くひぃんっ……!!♡」

 

 ぽこべぇは腰を揺らして陰茎を回し、子宮口を縁取るように鈴口を擦らせて、膣をこねくり回しながらウェニキスの背中に覆い被さる。下品に突き上げさせた尻間の肉壺を上から潰すように肉棒粘膜を擦り込み、にゅぽ、にゅぽ、と深いのにどこか穏やかな性愛で満たしていく。

 

「あっ♡あっ♡あ~っ♡あ、はぁあっ……!!♡ やっ♡はっ……♡や、だぁっ……♡もっと、激しくしてよぉっ……♡ お、おくっ……♡くふっ……♡お、奥、ブチ抜いてっ……お空まで、ぶっ飛ばして、いいのにっ……♡」

 

 雄獣は腰をゆるやかにへこへこと振りながら、ウェニキスの性感帯でもあるうなじに顔を埋めて舐め上げ、甘い体臭を堪能しながら肉壺を刺激する。接合部では陰茎で蜜を掻き混ぜるように粘っこい愛液を泡立たせ、恥ずかしい空気を漏らさせながら敏感な粘膜を擦り上げ続けた。

 

 いつもは人目を避けて、空いた時間に済ませていた逢瀬だったが……今宵は時間を気にせずに、しっぽりと、ふたりだけの世界に没頭する。邪魔なお天道様が見張っていない暗がりの中で、お互いの身体の熱と心の温もりだけを感じられる――そんな、永遠にも思えるほどに長くて濃い時間を過ごしていた。

 

「ふへぇっ♡ふへ、ぇっ……♡ あっ♡あっ……あへっ……♡き、きもち、いいっ……♡ぽこちんとのえっちっ……♡ぐすっ……ううっ……きもち、いいよぉ……♡」

 

 ぽこべぇが幾度も精液を漏らしながら絶頂し続け、終わりを惜しむように抽挿を繰り返していくなかで……ウェニキスが全身の筋肉を弛緩させて、肉棒を包み込む力をゆるめてしまう。もう、装置の中にあった少女の〝命〟が尽きかけていた。

 

 別れの気配を察したぽこべぇが、腰を振りながら少女の身体に顔を擦り付ける。涙と鼻水が首筋を濡らし、勃起が切ない悲鳴をあげるなかで……ウェニキスは草に顔を埋めて誰にも見られないようにし、力が入らない手で地面を掻きむしり……意識を朦朧とさせるものに抗おうとした。

 

 しかし……ぽこべぇの亀頭で子宮口をちゅるちゅると優しく擦られたり、陰核の裏をぞりぞりといじわるに遊ばれたりするたびに、その感覚は心をくすぐるような甘さを帯びて膨らんでいく。やがて、目で光が像を結ばなくなり、視界が狭くなった頃に――ウェニキスは、胸いっぱいに拡がるものの正体に気づいた。

 

「あっ♡あっ……♡イくっ♡もうイくっ……ぽこちん……ウェニ、イくぅっ……♡ ああっ……♡もぉ……ほんとに……幸せっ……幸せ、だよ……♡ ぽこ……ぽこちん……♡大好き……ぽこ、ちん………………………………」

 

 首の装置の中から、少女の身体を動かしていた光る液体が完全に無くなった瞬間――誰かの偽物ではない、本物の〝ひとりの女の子〟を幸福の絶頂に送り届ける、温かな鼓動が胎内に響いた。脈動と合わせて膣内に波打つ白濁は、あり余るほどの快感と幸福を言葉の代わりに注ぎ込み続けていく。

 

 五分以上続いた射精は余韻を残したままだったが、その幸せと快楽は永遠に続かなかった。動かなくなってしまった身体から肉槍を引き抜き……また、大切なものを失ってしまった武士が、地面を殴り付けて大粒の涙を落とす。

 

 

 

『オマエ、こんなにヒマなトコに居ていいのかい? 相棒のいろはちゃん、今も八武信仰――いや、イサリビとキョウのために頑張っているんじゃないですか?』

 

 

 

 ……忘れられないひとの言葉が、ぽこべぇの傷ついた心に、少しだけ残酷な残響を広げた。その劇毒はまるで、『この子なら、きっと前に進む力に変えられる』と信じているような強さがあり――泣きべそをかくたぬきのお尻を、すっぱりと叩いたような愛情を孕んでいた。

 

 ぽこべぇはしばらくうずくまっていたが……自分の身体が元の大きさに戻ったときに、のっそりと顔を上げた。目を赤く腫らした顔で前を見つめて拳を握り……そして、夜空の向こうに輝いているはずの笑顔に手を振った。

 

 数奇な運命の末に、いつの間にか大好きになってしまった美少女――眠ってしまったウェニキスの身体を寝転がせて、両手をお腹の上で組ませてやる。そして、いろはから教わったように両手を合わせて、天上での暮らしの幸福を祈った。

 

 首に刺さっていた痛々しい装置――彼女が遺した〝命のあかし〟を懐にしまいこむ。ぽこべぇは涙痕が残る頬を強くひっぱたき、力を貸すべき相棒が待っている屋形へと戻っていく。

 

 静かな風が雲を運ぶ夜空には、切なげに輝く月の周りに、無数の星々が散りばめられている。その中で、最も早くに輝いていた大粒の宝石が――ぽこべぇの背中を見送るように、きらり、と一際大きく輝いた。

 

 ――――――

 

 逢引のための秘密の泉からぽこべぇが去った後のこと。悲しむ暇すらも与えず、止まらぬ時の流れを静かに告げる月が照らす場所に――ふわり、と光の羽が舞い降りる。

 

 一枚の白い羽は、眠りに就いたばかりの少女の胸に乗り、融け込むように体内へ入っていく。結ばれた羽の軌跡が虹色の光糸を繋ぎ、天の向こうと繋がると――ぴくり、と少女の手が動いた。

 

「……ん、んぐぐ……? これが、天使の力……異次元渡航の感覚なのかぁ……。〝私〟であるウェニキスちゃんが、堕天使と融合していたおかげの奇跡……だけど……うぐぐ……あの最悪のゲームで味わった次元酔いみたいだぜっ……」

 

 命を失ったはずの少女は、気だるげな動きで身体を起こし……長時間愛され続けてどろどろになった自分の身体にため息を漏らす。

 

「うへぇ、おち×ぽ汁がエグい……ぽこべぇ、すんごい盛ってましたなぁ……。ウェニキスちゃんのこと、ホントに好きだったんだね……余計なことせず、同調と観測だけしててよかったよ……」

 

 脱ぎ散らかされていた白い聖衣を素肌にまとい、衣擦れの感覚にくすぐったさを覚えながら、白き少女がよろよろとした足取りで移動を始める。

 

「う、おおっ……!? こりゃあ……思ったより、ボロボロですな……。なんか、ずっと気持ちいい電流がビリビリ走ってるし……お、お腹も痛いし、力が入らない……! こんな身体で、よく生きる気力を保ち続けたもんだ……!」

 

 少女は側頭部をとんとんと叩いて、ウェニキスが蓄積していた記憶を辿る。必要な知識を思い出しながら、LEONの構成員が待機しているイサリビの中継基地を目指すことにした。 

 

「……さーて、とっ。風真殿に見つからないうちにレオンちゃんに合流して、事情を説明しておかないとだけど……その前に、お風呂かなっ――あっ♡やっ♡漏れるっ……はう~んっ……♡」

 

 白髪に月光を煌めかせ、乳房を揺らしながら歩く少女がもじつくたびに、緩んだ膣口から精液が垂れ落ちてしまう。

 

 女としては最高に恥ずかしい感覚を味わいながらも……白き少女は、その愛の残滓を一切憎むことなく、足跡と合わせて世界に刻んでいったのだった。

 

 




次週は物理的に投稿が不可能なためおやすみします。
次回の投稿は6月17日予定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。