※この作品はR-18です。

朽ちぬ木の葉は色褪せず   作:ナルキケーネ(ハーメルン支店)

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第四二話 最高の贈り物

 イサリビの民たちといろはが触れ合った黄昏から、はや一刻。太陽を見送った夜空は既に月を迎えており――星々の外套を羽織った濃紺は、涼やかな風に揺れる朧で白円を飾らせる。

 

 激戦で傷ついた勇士たちは、温かな庇護に包まれる。アマネと鬼神はイサリビの女衆によって心身を癒やされ……いろはは家族である竜皇に背負われて、言葉少なに社へと向かっていた。

 

 いろはの父代わりを務め、今では伴侶――に最も近しい間柄となった男は、内心では、背中に乗せた少女の軽さに驚いていた。その両肩に乗っているはずの重責が、いろはには重すぎたことは明白だった。

 

(……いや……おまえが自分で選んだ道だ、向き不向きなど今さら問うまい。おれが余計なことを考え、口にする方が無粋というもの……もはや、父代わりではないのだからな……)

 

 住民たちから温かな力を注がれたいろはは、無理をすれば自分でも歩ける程度には回復していた――が、それでも竜皇の申し出を断らなかった。男は何も言わず、人肌の温もりを求めていた少女のことを想いながら、歩みを進めるのだった。

 

 ……………………。

 

 いろはが身体を清めているあいだに、守護者は卵焼きや味噌汁、焼き魚などの簡単な料理をこしらえた。それらを乗せた膳を囲い、黙々と食事が進む。行燈の灯火に合わせて影が揺らめく夕餉のなかで――いろはが、重たかった口を開く。

 

「…………すみません、お屋形様……かざまは、毒島に……圧倒的な大差で負けてしまいました……」

 

「……謝るのはおれの方だ。おまえの一大事に、傍に居てやれなかった……すまなかったな……」

 

「いえ、そんな……! かざまは、武士ですから……お屋形様に守られずとも、民を護り、意志を貫き……成果を出さねばならなかった……。なのに……まったく、歯が立ちませんでした……」

 

 いろはは茶碗を置きながら俯き、箸を握り込んで軋ませる。その無念を察した守護者は、目を閉じて、ため息を一つだけ漏らした。

 

「ネムフリャの街……異教の太陽神とあれだけの距離を置いてなお、毒島はそこまでの強さを誇っていたか。噂に違わぬ、厄介な男のようだな」

 

「…………はい……。そういえば、お屋形様はあの者と直接会ったことがないのですよね……?」

 

「うむ。風真の話では、以前はおれに会いに来たとのことだったが……」

 

「……あの男とお知り合いなのですか? どうにも、お屋形様と〝赤の他人〟とは言い難い振る舞いでしたし……此の地の作法にも通じているようでしたが……」

 

「いや。レオーニオの写し絵を見る限り、おれの見知った顔ではないのは確かだが……その逆はわからぬ。何者かが不明故に、目的もいまいち掴めなくてな……今回は『八武信仰が崩れたか』を確認するために風真を訪ねたようだが……」

 

「…………え……? あ、あの……毒島は……イサリビに、侵略目的で来たのではないのですか……?」

 

「あの〝あばずれ女神〟の言うことを鵜呑みにすれば、だがな。此度は毒島と会話をしなかったのか?」

 

「……あ、いえ……その……かざまが声をかけられたと思ったら、余さんが既に斬りかかっていまして、肉体を消し炭に……。そのまますぐに、大戦乱と相成りまして……そのような暇は……」

 

「…………そうか。毒島は、最初から攻撃していたわけでは――イサリビの治安を乱し、おれが裁かねばならぬような真似はしていなかったのだな」

 

「…………そ、それは……!」

 

「対話をしに来ただけの毒島が、〝唐突な先制攻撃への報復〟としておまえたちを辱めた……そう見えてしまう視点もあったのだな」

 

「……ッ……!? そ、そのような言い方では……! まるで、かざまたちが……その……」

 

「彼奴が道徳に反した所業をしでかしていることも、異教の長としてイサリビに襲撃の手を送り続けてきたこともわかっている。そしておれは、おまえを苦しめた男の狼藉を善行と認めるつもりはない……この胸に芽生えてしまった、神にあるまじき私的かつ未熟な憤りを治めることもできぬよ」

 

 己の立場と心情が交錯していたなかで、竜皇は頭を掻き、言葉を選ぶように呻きを漏らした。マルテーサに囚われたいろはを見捨てなければならなかったときと同じように、神という立場が、最愛の存在の全てを肯定させてくれなかった。

 

「だが、それは……冷たい限りの話として、おれの私情でもある。民に善悪を問われたとき、おれは神として、並べた事実から裁きを下さねばならぬ。おまえたちの攻撃に正当性がなければ、裁きの秤が揺れるおそれもある……そのことだけは覚えておいてくれ」

 

「…………竜禪の信仰者から、崇められる者として……武士として、中途半端なことはするな……そういう、ことですね……?」

 

〝神性を帯びてしまった人〟でしかなく、完全な神になれない守護者は……自分に抱いた溜飲を無理矢理に下げるために、掻き込むように飯をたいらげて、迷いが生じたいろはの顔に目を向ける。

 

「……おれはおまえの所業に逐一言葉を挟むつもりはなく、おまえの握る想いの〝正しさ〟を信じている。それ故に、私情と責務を混同させるな……おれは、ずっと……おまえの味方で在り続けたいのだ……」

 

「……っ……はい……! かざまは、あくまで……イサリビを守るために……刀を、力を握る所存です……!」

 

 クマルンに叩かれた、まだ涙の熱が残る頬をいろはが戒めるようにさする。自分を精液便所にしようとした醜い男衆と、弱い家族を温かく受け入れてくれた民たちのことを同時に思い浮かべて……一人ひとりから寄せられる想いを一緒くたにせず、自分が守るべきものを、一つひとつしっかりと見定め――その中の一つである、竜皇の視線にもまっすぐに応えた。

 

 その痛々しくも凛々しい覚悟が滲んでいた顔を見て、竜皇は痛む胸を服の上から握り締めて、気遣うように呟いた。

 

「神であるおれは関われなかったが……ウェニキスの身体が不自由になってから……いや、マテルとしての機能を破壊されてから、イサリビの治安は明らかに悪くなっていた。見回りをしていたレオーニオが『いやらしい視線を感じるようになった』とこぼしていたほどにな」

 

「……そう、だったのですか……!? レオーニオ……かざまにも言ってくれればよかったのに……!」

 

「……逆の立場だったとして、おまえは、忙しそうにしているレオーニオに不満を漏らすと思うか?」

 

「えっ……あ、いや、それは……言わないと思いますけど……で、でも!友達の心配ぐらいはさせてくださいよ!」

 

「おれに怒ってどうするのだ……。まあ、ウェニキスが以前から目的を持ってイサリビの中を徘徊していたのは周知の事実だ。目に見えないところで変わっていたのは、民の心だけではなかった……そういうことだ」

 

「……あ…………そう、ですよね……。そっか……かざまは、そういうところも……見失っていたんだ……」

 

 

 

『ウェニたちの誘惑に乗ってくれない完全インポの種無し野郎共は、こちらのヤり方では絶対に救えません。そんな狂人が暮らす場所では、我に返って余計なことをする人間が出ないように〝間引き〟をして――狂気の純度を高めた方がいいんだ。放っておくと、腐ったミカンみたいに思想のカビや信仰のアクが伝播して〝狂人が望む暮らし〟の根幹が崩れちゃいますから』

 

 

 

 おくちわるわる時代のウェニキスの言葉を思い出し、いろはが乾いた笑みをこぼして自嘲する。

 

 イサリビで敬虔な信仰が磨かれるようになっただけでなく、欲望に負けて追放されそうな人々を事前にヴィータ化して深い愛で包む。ウェニキスの〝戒済〟がセーフティーネットとして機能していたからこそ、理想とも言える平穏が――民たちが自制と信仰を共有する〝キョウ〟は成立していたのだ。

 

「お屋形様……それって、ウェニキスの加護が失われて……イサリビには、綺麗事では語れない〝現実〟――人々の欲望が混ざり始めている、ということですよね……。『竜禪による社会は、永遠には続かない』……そういうこと、ですか……?」

 

「…………おそらく、だがな。こればかりは民の信仰によることだ、未来まではわからぬが……おれたちが必要とされなくなる日は、必ず何処かで訪れる。神の所業など、偉ぶってもその程度だろう……クク……忘却の彼方で、何も残らぬ虚無と成り果てるか」

 

 守護者は腕を組み、いろはを託される直前の虚無感を思い返していた。日に日に薄れていく信仰と、危機に直面しなければ強まらない我欲。神とは名ばかりの〝便利な治安維持装置〟は、極めて冷静に現実を受け止めていた。

 

 しかし、そのように乾いた神と、温かい人の心を繋がんとするいろはは――傷心しかけた胸に気合を入れるように、がつがつと飯を掻き込む。そして、父母や祖母に教わったように両手を合わせて――「ごちそうさまでした!」と、生活に溶け込んでいたヤシャ信仰が今も残っていることを示した。

 

「たとえ竜禪が失われたとしても、かざまが……いえ、私とお屋形様が守ってきたものが無くなるわけではありません! 今日、かざまのことを抱き締めてくれた人たちが生きているのは、お屋形様が守ってきてくださったからです!そうでしょう!?」

 

「……それは、そうかもしれぬがな……神の力は、人の信心があってこそだ。根源が損なわれれば、その奇跡も起こし続けられぬ……もっとも、奇跡と呼ぶにはおこがましいほどに、小さくて地道な信仰心の発露だがな」

 

「地道でいけないことがあるのですか!? お屋形様が地道に、人々の想いに応え続けてきたことは……とても立派なことではないですか……!私は、貴方のそういうところに惹かれたのですよ……!!」

 

「…………風真……」

 

「人が神を信じてくれなくなることが世の常なら、『信じ続けたい』と思わせられるようにすればよいのです! たとえば……そう!毒島の野望を打ち砕いて、イサリビを守り通せば、いろいろと見直してくれるかもしれませんよ!」

 

「……しかし、それも容易ではない……いや、もはや不可能に近いやもしれぬ。備えは進めているが、万全を期してなお、異教の侵攻を退ききれるか……」

 

「それこそ、お屋形様が仰ったことです――『八武信仰を再興できれば、此の地を守れる』のですよね? 具体的なことは何一つ教えてもらってないですけど!」

 

「あ、ああ……それは、そのとおりだが……おまえは、おれの言葉を疑わぬのか。六武を手中に収めて、なおも手痛い敗北を喫した今でも……」

 

「当たり前です! かざまはお屋形様のことをこんなにも慕って……あ、いや、ちがくて……その、信じています……! だから、お屋形様が示してくれた道の果てに、イサリビを――いえ!此の地を守れると、信じ続けられるのです!」

 

 いろはは強がるように、自分に言い聞かせるように、大きな声で空気を震わせた。胸を叩いた拳は、不安や苦悩を包んでいたが……その上から、イサリビの住民たちを想う熱い気持ちで握り潰した。

 

「…………ふふ……ククク……ハハハハ……! 風真よ……本当に強くなったものだな。もはや、おれより幾分もしたたかだ」

 

「えっ……!? い、いや、そんなことないですよ……わりとゴリ押しですよ、これ……ほら、手とか震えてるし……! 実は内心びっくびくだし……!」

 

「…………風真……此方に寄れ」

 

「……? どうしたのですか、急に………………あ…………」

 

 戸惑ういろはが手招きに従い、竜皇の懐に収まると……その屈強な身体が、小刻みに震え続けていた事実に気づいてしまった。

 

 長らく父代わりを務めていたはずの男は、娘のようにかわいがってきた少女を抱き締め……ひとりの大人の女性として、うなじに甘えるように顔を埋める。

 

「ひゃんっ……♡ お、お屋形様……?なんか、今日は……甘えんぼさん、ですね……?」

 

「……おまえが敗北したことを察したとき……おれは、おまえを見殺しにした、あの瞬間を思い返した……。『また救えなかった』と……『おまえを守れなかった』と……己の立場と責務を……神として崇められる自分を、恨んでしまった……」

 

「…………ああ……だから、今日は……こんなにも、心を病まれていたのですね……。お屋形様って、こう……意外と打たれ弱いというか……ウェニキスは『かぴかぴに乾いた豆腐めんたる』と言っていましたけど……」

 

 いろはが身体を反転させ、胸板に手を置きながら……泣きそうだった目を見上げて、わざと音を立てるように接吻を捧げる。唇を食み合わせて、何度もついばむように相手を求めて……神とその使いが、言葉にはできない〝慰め〟を、濡れた口内から響かせる。

 

「んっ……ぷ、ぁっ……♡ ふぅ……ふぅ……♡ かざまは……こうして、生きていますよ……♡ みんなが助けてくれて……支えてくれて……あなたの懐に、ちゃんと帰ってこれる強さがあるのですから……」

 

「っ……!! 風真……だが、おれは……男として、おまえを……」

 

「ん、ふふっ……♡ その『守りたい』って気持ちは……かっこいいと思いますし、すごく嬉しいですけど……そんなに大きな想いを一方的に押しつけられるのは、ちょっぴり窮屈ですよ……?」

 

「……ッ……ぬ、ぐぐっ……!!」

 

 いろはの大人びた顔と赤らんだ頬に窘められ、首を手で抱き寄せられ……唇の愛撫を受けながら……神として崇められる男は、自らが苛まれ続けていた圧迫感を想起する。

 

 自分が辟易としながらも応え続けてきた、〝信心〟という名の一方通行の感情。それと似たようなものを、最愛のいろはに押しつけようとしていた。そのことを自覚し……竜皇は、いろはの背中を優しく抱き締めて、謝るように触れ合う唇を食ませる。

 

「んっ……んぅっ……♡ く、ぷっ……ふむぅ……♡ んっ……ん、んっ……♡んぅ~っ……♡」

 

 優しくも不器用な男から、優しくて愚直な女へと。豊富な性技で優位に立ち、導き続けてきた相手に愛を示し――押しつけるだけでなく、その心を問うように吐息を重ねて、柔らかく育った尻肉を揉みしだく。

 

 竜皇は以前に心を病んだときも、いろはに手を差し伸べられたことがあった。あの時と外面的には似ているようで、内面的には全く異なる心のすり合わせの中で――お互いに、相手の愛熱を量りながら身体を重ねて、思考すらもとろける時間に愛を育んでいた。

 

 揺らめく炎が見守るなかで、たくましい手がいろはの装束を脱がしてさらしを剥ぎ取り、瑞々しく育った手頃な果実を手の平に収める。接吻を食み合わせながら、膨らみをこねるように揉み、硬くしこった薄桃色の蕾を転がして女体に甘い電流を走らせた。

 

「んふぅっ……く、むぅっ……!♡ ふぅっ……んっ……あぅっ……♡ おひゃかや、しゃま……はうっ……!♡」

 

「既に乳首も尖っているぞ。随分と昂っているようだな」

 

「んひっ……♡ い、言わないでくださいっ……♡あっ、だめっ……そこはぁっ……あんっ……!!♡」

 

「っ……ほとも酷く濡れているな……肌着が意味を成していないではないか」

 

「い、やっ……あんっ……♡ そんなことっ……はぁっ……あっ……あぅうっ……!!♡ すりすり、しないでっ……きゃっ!♡あっ♡だめっ――はぁんっ……!!♡」

 

 竜皇の手指が股座をまさぐり、蜜液が滴る肉すじを指先でなぞる。ぷっくりと柔花のように膨らんだ肉丘を、書物の頁をめくる動きで谷間をほじくり、ツンと尖っていた肉芽の先端をくすぐった。

 

「くひっ♡ひっ♡んっ♡ひ、ぁああっ……!♡ そこっ……おまめ、だめぇっ……!♡ 腰っ……こしっ♡動いちゃうっ……あぁあんっ……!!♡」

 

「風真はここが本当に弱いな。触れているだけで、女陰から雨のような汁が滴っているぞ」

 

「だ、だってぇっ……あっ♡やっ……♡きもち、いいっ……からぁっ……♡ そこっ……びりびりっ……♡きゃっ♡は、ぁっ……♡はぅうんっ……!!♡」

 

 守護者は培った経験で、乳首と陰核を虐めるように愛撫する。いろはの女陰のかわいらしい本能が透けるほどに肌着が濡れ、ふす、ふす、と漏れる愛液の蒸気が雄の性欲を掻き立てる。

 

 次第にいろはが接吻の幸福に浸れるほどの余裕もなくなってしまい、竜皇は股間を屹立させて情欲を女体に押し付ける……いろはは自ら脚を大きく開いて、股布をずらしやすくさせた。

 

「はぁっ……はぁっ……♡ お屋形様ぁっ……♡ 私、もうっ……我慢、できないよぉ……♡」

 

「ぐっ……! ああ……おれもだ、風真……おまえが、欲しくてたまらないよ……」

 

 竜皇はいろはを上半身に抱きつかせて、和服をもどかしげにはだけさせ……先端が濡れ、立派に反り返った肉槍をひくつく女穴に突き立てた。

 

「んっ……んんっ……♡ 私の……かざまの、なかでっ……♡お屋形様も……たくさん、気持ちよく……っ……!!♡ んっ……ああああっ……!!♡入って……く、ひゅっ……ぅうっ……!!♡」

 

 竜鱗のようにこぶの浮いた極太の肉棒が、ずぶずぶと穂先を沈めていき……肉壁をこそぎ、最奥を叩くように突き上げる。腰を前後に揺らし、いろはの身体を騎乗させるように跳ねさせ、蜜液を迸らせながら抽挿を繰り返す。

 

「はっ♡あっ♡あっ♡あ゛ぁああっ……!!♡ い、いひっ……入り口、ぺろぺろ……されてっ……♡ばっかり、だったからぁ……♡ か、かゆくてっ……おっ♡おうっ♡そ、そこっ……おくっ……奥ぅっ……!!♡ すごいのっ……ごりごり、言ってっ……はぁあああっ……!!♡」

 

「ぐっ……ぬぅっ……!! 風真……いつもより、吸い付きが……ぬおおっ……!!」

 

 竜皇がいろはの子宮口付近をほじくり、にゅろ、にゅろ、と弾力のある性感帯をこそぎ回すと、いろはが背筋を軋ませながら喘ぎを漏らす。

 

 快楽の搾取地獄に陥っていたときから疼いて仕方なかった膣奥が満たされ、蜜肉は熱い歓喜に潤んでいた。肉ひだが舌のように蠢いて剥き出しの亀頭を下品にねぶり、ぽってりと膨らんだ子宮口から特濃の神酒を滴らせて、硬く反り返る陰茎にさらなる力を与えてしまう。

 

「こ、ここが……奥が、気持ちいいのだな……! 自分から、擦り付けてくるほどとは……!」

 

「や、だぁっ……!♡ あっ♡あっ♡あぁっ……♡い、言わないでっ……くだ、ひゃっ……へふっ……!♡ ん、くぷっ……むふぅっ……ふぅうっ……!♡」

 

 自分でもわかる乱れぶりに、顔を真っ赤にしたいろはが、ごまかすように唇を奪う。熱情がとろける接吻を重ねて、舌肉を絡ませて顎を濡らし……快感が渦巻く下半身を尻肉で弾むように揺らし、神経を直接撫でられるほどに官能的だった刺激を貪り続けた。

 

「むぐ……ぐうっ……ぬぁっ……! か、風真、待てっ……このままでは……ぬうっ……!!」

 

「んぁっ♡あっ♡はぁああっ……!!♡ 出してっ……♡かざまの、膣内にっ……お屋形様のっ――ほぉおっ……!?♡ おうっ♡おぅっ……♡イくっ……キちゃうっ……♡あっ♡あっ♡あ、ぁあああああっ……!!♡」

 

「風真っ……!! ぐっ……うううっ……!!」

 

 竜皇は歯を食いしばり、いろはの腰を掴みながら最奥を穿ち――限界まで膨らんでいた先端から、熱く滾っていた白濁を漏らすように吐き散らした。

 

「あはぁあああッ!?♡ あっ、ついっ……!!♡おやかた、さまのっ……あっ♡あっ♡ふるえ、てっ……イくっ……♡くふっ♡うっ……ぅううううっ……!!♡」

 

 びゅぐ、びゅぐ、と肉壺を蝕むように広がっていく白泥の熱が――いろはの首筋を張らせて、のけぞらせながら絶頂に押し上げる。とろけた舌肉が口から垂れて、唾液の糸を伸ばしながら、天上の快感に身体を震わせていた。

 

「は、へっ……はへぇっ……!♡ あー……っ……♡あーっ……♡あ、はぁあっ……♡ おち×ぽ、に……♡掻いて、もらえ、へっ……へふぅっ……♡」

 

「うおっ……!風真……おれの、陰茎を……吸うな……おうっ……!!」

 

 竜皇は腰と男根を痙攣させながら、根元に喰いついて子種を吸い尽くそうとする膣口に翻弄されていた。

 

 いつもより淫らに腰を振っていたいろはの様子を心配した竜皇は、その精液捕食に抗うように、少女の身体を持ち上げてひっくり返す。尻を突き出させる体勢に変えさせ、肉槍をゆっくりと引き抜いた。

 

「あ゛ぁああっ……おち×ぽ、抜けちゃうっ……!♡ んぐっ――ぁ゛ッ……♡ふぅううっ……くぅうんっ……!!♡」

 

 びくん!と強く跳ねた桃尻が断続的に震え、艶めかしく揺れる果肉から大量の白濁が滴り落ちていく。いやらしく開閉して涎を垂らす膣口の上では……ひくん、ひくん、と物欲しそうに蠢いていた尻穴が、汗に濡れて光を反射していた。

 

「ふう……! 風真、今日はこの辺りで…………ぬうっ……!!」

 

 男を誘うようにひくついている薄紅色の菊門を見た瞬間――竜皇の本能に電流が走り、いろはへの健全な愛情で治まりかけていた肉棒が、もりもりと最大限まで膨張する。

 

「な、なんだ……この、感覚は……!! 風真の……尻に……このような……!」

 

「はぁっ……はぁっ……♡ やっぱり……お屋形様は……おなごの、お尻が……好きなんですね……♡ すきものっ……えっちぃ……♡」

 

「や、『やっぱり』とはどういうことだ……! おれには、斯様な癖は……うぐっ……な、何故だ……!何故、こんなにも……心が、惹かれる……!」

 

 毒島三段腹がいろはの幻影を凌辱した際に、敬虔な信徒であるイサリビの住民たちには『竜皇は尻穴が好き』という誤った情報が広まっていた。戯言を全員が信じたわけではなかったが、その認識は集合的無意識に反映されてしまい、竜皇自身に流れ込んでしまったのだ。

 

 そのような事実を知る由もなく、竜皇はいろはの美しくも可憐な尻穴に恋い焦がれ、いろはは『してやったり』と言わんばかりに、ふりん、ふりん、と尻を振って情欲を煽る。

 

 分が悪い勝負に屈した竜皇は、喉を鳴らしていろはの尻穴に吸い寄せられ……濡れそぼっていた蜜壺の汁を掬い、尻穴に塗り込んでいく。

 

「ひゃううっ……!?♡ や、ぁっ……あんっ……♡ くすぐったいっ……でござる、よぉっ……♡」

 

「ぬうっ……!ぬうううっ……!! ず、随分と、柔らかいものだな……不浄の穴は、もっと硬いものだと思っていたが……」

 

「ふ、ふっ……♡ へんたいな、お屋形様のために……かざまが……毎日、仕込んでいましたから……♡」

 

「…………おれの、ために……おまえが……」

 

「んっ……んんっ……♡ かざまは……レオーニオや、ウェニキスのように……お胸、大きくないし……お屋形様に、あげられるもの……なにも、無かったから……。せめて、好きなものを……っ……は、うんっ……♡」

 

 尻を突き出したままのいろはが、頭だけで竜皇に振り向き……艶めかしく汗ばんだ顔に、確かな愛情と感謝を乗せた笑みを浮かべていた。

 

 性欲を昂らせる菊座を弄りながら……竜皇は、それ以上に心をくすぐってくる甘い感情に、思わず目頭を熱くする。

 

 竜皇は、『多くの物を貰っている』と返そうとして、その言葉を喉元で留まらせた。献身的で、自分の価値観を全ての基準にするいろはの性格からして――それが例え本心だったとしても、その言葉を真正面から受け取ってもらえるとは思えなかった。

 

「……………………風真……ありがとう、な……」

 

「……はいっ……♡」

 

 ――『それ以上の言葉は必要ない』。熱く濡れた吐息を重ねて、共鳴していた心が、〝見えなくともそこに在る〟と感じた想い同士を繋ぎ合わせた。

 

 竜皇は心身に情欲を滾らせて、いろはを喘がせながらしっかりとほぐした尻穴に、いきり立った剛直を突き入れる。どういった理屈なのかはわからなかったが――いろはが用意してくれていた贈り物を、心の底から喜べる心情の変化は、非常にありがたいものだった。

 

「は、いって――ふんぐっ――ぉおおおおっ……!?♡ あっ♡あっ……あぉ゛おおっ……!?♡ ふ、っとい……おっきぃっ……!♡お、おしりっ……めりめり、言って……る゛ぅっ……!!♡」

 

「これはっ……! 柔らかいとは、いえ……まだ、せまい、な……!」

 

「お゛ッ♡やかたっ♡さまのっ……がっ……太すぎっ……りゅふっ……!!♡ うっ♡ふぐぉおっ……!♡ おっ♡おしり……♡われるっ……ぅううっ……!!♡」

 

 竜皇は桃尻を割り開くように、目一杯に谷間を広げて、尻穴に肉棒を侵入させる。ゆるめの抱擁をしてくる直腸を越え、結腸にまで亀頭を滑らせ……ぞぶり、と太い根元まで肉竿を埋め込んだ。そして、つるりとした肉壺の新鮮な圧迫感に快感を覚えながら、肉槍を引き抜いていく。

 

「あっ♡もう――んぉ゛ッ!♡ふほぉおおおっ!?♡ ぬっ♡ぬけっ♡抜けて……あっ♡あっ……や、ぁっ……!!♡ もれるっ♡もれちゃうっ……ふへぇえええっ……!!♡」

 

「だ、大丈夫だ……漏れてはいないぞ……! し、かし……この、感触っ……ぬおおっ……!!」

 

 狭い菊門に尿道を濾されるようにしごかれ、瑞々しい弾力で亀頭が滑り……いくつもの層を作るようなひだが、ごりごりと雁首を引っ掛けるような、極上の尻穴性感が男を感嘆に唸らせる。

 

 その一方で……神経を内側から食い荒らすような直接的すぎる快感に悶えるいろはが、暴れる虫のように手足をばたつかせて、尻をガクガクと振り乱していた。

 

「お゛ぉおおおっ……ふ、ひっ……♡ふひーっ♡ふひーっ……!!♡ こ、これ、やばいっ♡ホントにだめっ――ぁ゛ああああんっ♡また、入って……うぐほぉおっ……!!♡」

 

「これは……!肉壺とは、また違う良さがあるぞ……! 素晴らしい……ああ、風真……風真っ……!」

 

「そ、そうなん、れっ――ふっ!?♡ん゛ッ♡ぉ゛おおおおおっ!?♡ ま、たっ……でるっ!!♡でてっ……おっ♡ふぉおおっ……んくぉおおおっ……!!♡」

 

 深々と突き入れた肉棒で、ずろろろろ、と雁首で尻穴をめくりながら性感帯をこそぎ……肉壺を犯すような抽挿で、いろはをケダモノのように汚く喘がせる。その前後運動は速度を上げていき、遠慮を見せずに雌穴を犯し抜く。

 

 すっかりと緩んだ膣からは白濁汁をこぼし、恥穴からは噴水のような潮が、ぶしゃ、ぶしゃあ、と抽挿に合わせて噴き出ていた。

 

「ふげぇっ……♡ふぐっ……ふへぇえええっ……!!♡ おなかっ、おなか、がっ♡ぁっ♡あはぁっ……!♡ う、裏側から、ゴリゴリっ……されっ――へぇええっ……!?♡ く、くる、ひぃ……♡おしりっ……いっぱい……れふぅっ……!!♡」

 

 果実のように膨らんだ亀頭が、女性器の裏側から子宮口付近の性感帯をほじくるように刺激する。普段の性交とは異なる快感の響き方にいろはが拳を握り、ぶるぶると全身を震わせて、ひいひいと鼻息を荒れさせた。

 

「ぐっ……風真っ……もう少し、耐えてくれ……! おまえの好きな豆も、いじってやるぞ……!」

 

「ん゛ぁあ……?♡ なに、いって――ほごぉおおっ!?♡おっ♡お゛ぉおおっ……む゛ぉおおおっ……!!♡」

 

 いろはを心配した竜皇は、菊門抽挿を繰り返しながら尻に覆い被さり、汚れていない手で女陰をまさぐり始めた。ぷしゃ、ぷしゃ、と失禁したように汁を垂らしていた恥穴の上部で硬く膨らんでいた肉芽をつまみ、ひねるように愛撫を重ねていく。

 

「ぐっ♡おっ♡ぬほぉおおっ……!?♡ふおっ♡ほっ♡ふぉおおっ……!!♡ だめっ♡それ、ホントにだめっ――あっ♡あ゛っ♡ぎっ――お、まめっ……ぇえええっ……♡ あぉっ♡おっ♡おしりっ♡ぬ、けっ――ぐッ!!♡ほぉおおおおっ!?♡ そっ♡そ、れ……ぇ゛へぇえっ……や、ばぁ……♡ あ、ま、たっ……ぐっ――ほぉおおおおっ……!?♡」

 

 出入りする陰茎が、陰核脚の最深部に当たる性感帯を通り抜けたとき――頂点と最深部から電流のような快感が共鳴して、雷にうたれたように甘美な衝撃がいろはの全身を跳ねさせた。呼吸が止まるほどの快楽で身体が激しく痙攣し、身体中から体液が漏れていく。

 

「あーっ♡あ゛ーっ♡ん゛ぁあああっ……!!♡ も、もうむりっ……♡もう、でまひぇんっ……♡ あっ♡あ゛ぁああっ……♡また、イくっ……♡おしり、で、へぇっ……イ……ぎゅうっ……!!♡」

 

「ぐっ……風真っ……! こちらも……出すぞ……!!」

 

「ん゛ぁああっ……!!♡ お、ひゃか、ひゃっ……ひゃっ――あ゛ぉおおっ♡も、もほっ……ほっ……あ゛っ……あ゛っ……!!♡ おし、りっ……イッ……ぎゅふうううっ……!?♡」

 

 ガクガクと全身を震わせ、天上の快感から抜け出せずにいた少女の身体に――びゅる!びゅる!と、大量の白濁液が注がれていく。膣では味わえない野性的な快感に雄雌が乱れ、なかなか収まらない余韻に陶酔した。

 

「おおおっ……おほぉおっ……♡ ふほーっ……ふほーっ……♡ お、おぅ……ん゛ぉおおっ……!!♡で、りゅ……ぐふぅ……っ……♡」

 

 しばらくの時が経ってから、ようやく満足した男根が引き抜かれる。快感の衝撃で跳ねた尻の谷間では、ぱっくりと開いた尻穴が寂しそうに愛の残響を語り……その奥から、排泄をするように白濁液を漏らしていた。

 

「ふ、う……ふう……! 風真……おまえからの贈り物は……最高の味わいだったぞ……!」

 

 竜皇は股間を丸出しにしたまま、すっかり萎えきって情けなく子種を漏らす陰茎をいろはに見せて……今もなお絶頂の余韻から抜け出せない、最愛の家族の頭を愛しげに撫でた。

 

「はぁ……へふ、ぅっ……♡ お屋形、さま……え、へへ……♡ よか……ったぁ……♡」

 

 疑いようもない〝本心〟と〝満足〟を見せられて、いろはが安心したように笑い……そのまま、意識を飛ばすように眠りこけてしまった。あまりの快感で汗ばんだ額には、乱れた髪の毛が張り付いていた。

 

「……おれは果報者だな、風真……。おまえに、ここまで深く愛してもらえて……本当に幸せだ……」

 

 竜皇は、ウェニキスやレオーニオの真似をするように……いろはの頑張りが滲む額に、愛情を込めた接吻を贈った。

 

 それから、簡単にいろはの身体を清めてやり、敷いた布団に寝かせてから……ずいぶんと汚れてしまった食事の後片づけに奔走するのだった。

 

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