カソカ村での一件の後、僕達はすぐに狩人組合の本部に向かう為に旅が始まった。
本来ならば、ここに来るはずだった迎えが来れないらしい。
その理由としては、どうやら何やら戦争が行われているのが原因らしい。
「戦争って」
「よくある事だ。人間、どんな脅威があっても、自分の利益を考えて、行動するからな」
そう言いながら、グリムは特に珍しくないように言う。
「それはまぁ、そうだけど。
まさか、こんな事になるとはな」
現在、僕とグリムは二人で行動している。
バーゲストは、狩人組合からしたら、要注意人物という事もあってか、検査の為に俺達よりも先に向かった。
本来ならば、グリムと一緒の方が安全だと思うが、自身の無実を証明する為に先に向かった。
だが、それが、仇となった。
「それにしても、私が知らない間に、あのような物がゴロゴロと出てくるとはな」
そう、岩陰から僕達は見つめる。
その先には大量の戦車があった。
戦車の数は数えきれず、その大半は戦車を背中に背負っている蟹が主だ。
「あれは背負い蟹。周りの物を背負い込んでいる蟹ではあるが、明らかに意図的な物だろうな」
「まぁ、それは、あれを見れば分かるからな」
そう、背負い蟹達の中央にいる戦車。
それは他に比べても明らかに巨大な戦車。
アヒルのような嘴が特徴的な戦車であり、その大きさは、他と比べても明らかに巨大だ。
「ふむ、ももんじゃか」
「ももなに?」
「手先が器用なアヒルのような奴らだ。知能も個体ごとに違うが、色々と便利な奴らだ。狩人組合でも、色々とサポートとして飼っているが」
「それじゃ、そいつらが造った戦車という事?」
「そうなるな、だとしたら、厄介だな」
そう言いながら、グリムは腕を組む。
「さすがにあの数を一気に相手をするのは難しいからな」
「まぁ、普通はね」
「だからと言って、迂回するのも危険だ。
さて」
そう悩んでいると、何やら、こちらに視線を感じる。
見ると、そこには目があった。
僕はゆっくりと近づくと、そこには何やら水色の雫を思わせるモンスターがいた。
「こいつは」
「スライムだな。身体の大半が水分でできている魔物だ。種類によっては危険だが、こいつは子供でも倒せる種類だな」
「そうなのか」
なかなかに可愛い見た目をしている。
そう思っていると、スライムが、こちらを引っ張る。
「僕達に、どこかに案内するつもりなのかな?」
「ふむ」
そうしながら、僕達は、そのまま真っすぐと向かう。
すると、そこには巨大な城があった。
その近くには、ももんじゃがいた。
ただ、何やら職人気質を思わせるゴーグルをつけていた。
そのももんじゃが、こちらを見ると、何やら驚いた様子だった。
「何やら、驚いている様子だが」「まぁ、人間だから」
僕とグリムが話していると、スライムの行動は、ももんじゃも少し戸惑っている様子だった。
やがて、納得したように、城の扉を開く。
「どうやら、案内してくれるようだが、これは」
「もしかしてだけど」
そのまま、僕達は入っていく。
その中は、外見の古さとは裏腹に、かなりハイテクだ。
「これって、凄いけど、もしかして」
「あぁ、どうやら、戦車のようだな。
見た目は古いが、かなりの代物だ」
すると、ももんじゃが何やら道具箱を持ってきた。
「修理を手伝えという事か。
まぁ、私達としても、あの戦車の大群をなんとかしてくれるんだったら、手伝うぞ」
グリムの言葉。
それを聞くと、納得した様子だった。
まさか、こんな事が起きるとはな。
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