謎の戦車に連れてこられた僕とグリムは、そのまま戦車の整備を行う事にした。
目的地に向かう為には、大量の背負い蟹と謎の戦車を乗り越えないといけない為、この戦車の力が必要になる。
「それにしても、グリムって、結構器用だよね」
そう言いながら、僕はグリムを肩車をしながら言う。
現在、彼女は子供の姿という事で、届かない箇所は、僕が背負って、手伝いを行っている。
その際のグリムの手際はかなり素早く、正確だ。
「まぁ、狩人組合には巨大な船がある。その時に色々と教えて貰った程度だ」
「そうなのか、狩人組合か」
未だにグリム以外には会った事がないので、これからどのような対応になるのか、不安になる所がある。
魔女が、何やら僕が何か特別な力があるように言っていたが、僕には、それが何なのか分からない。
そんな悩みを抱えている間にも。
「ふむ、これで動かせるか」
そうグリムが言う。
それは、一緒に手伝っていたももんじゃも同じなのか、頷いていた。
それと同時に、修理を行っていた戦車が修復できた。
「ふむ、動き出したか」
その言葉と共に、僕達が乗っていた戦車のエンジンが鳴り響く。
それと共に、戦車の車輪が動き出す。
巨大な戦車に相応しく、その駆動音は大きく、そのまま発車する。
「うわっと、すごいっ!」
それと共に、動き出した事によって、窓の外の景色が一気に変わったのが見える。
巨大な戦車という事もあるが、かなり早く、真っ直ぐと向かって行く。
そこには、背負い蟹と戦車が、こちらの存在を察したように、大砲がこちらに向けていた。
「どっどうする!?」
向こうは数え切れない程の戦車があるのに対して、こちらが備わっている砲台は二つ程度。
これでは、不利だ。
そう考えていた時、既にグリムは鞄から何かを取り出した。
それは巨大な火炎放射器。
「そっそれは」
「インフェルノバーナー、火炎放射器だ」
「それを、どうするつもりだ」
「こうするつもりだ」
その言葉と共に、砲台にインフェルノバーナーを装填する。
それと共に、砲台が発射される。
砲台から放たれたインフェルノバーナーは、そのまま宙に飛び、グリムは瞬時にもう一つの砲台から、砲弾を放ち、インフェルノバーナーにぶつける。
すると、インフェルノバーナーは、そのまま空中で爆発。
そのまま、地上にいた背負い蟹達に向かって、炎の雨が降り注ぐ。
それを感じた背負い蟹達はすぐに逃げ出した。
「これは」
「奴らは、確かに戦車を背負っているが、それはあくまでも背負っているだけだ。
炎に関しては恐怖を感じて、生物が逃げ出すのは無理はない」
「向こうは違うようだけど」
「問題ない、そのまま近づけば良い」
そのグリムの指示に従うように、向こうの戦車にぶつかる。
同時にグリムは、そのまま砲台に鎖を入れ、放つ。
鎖はそのまま敵側と繋がる。
「さて、殲滅してくるか」
それと共にグリムは大人へと変わり、そのまま鎖を橋代わりに走って行く。
その様子に、スライムもももんじゃも驚きを隠せなかった。
そう、しばらくの間、向こうの戦車から何やら悲鳴が聞こえたが、それがどうなっているのか、終わるまで、僕達はただ見ている事しかできなかった。
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