「いやぁ、こうしてお客さんが来るのは結構久し振りだから、結構緊張しちゃったよ」
そう言いながら、僕達をここまで案内してくれた卑弥呼さんが、そう言っている。
既に卑弥呼さんは準備していたのか、そこには水とお菓子が置かれていた。
「ふむ、クッキーか」
「そう、どんぐりのクッキーだよ。都会ではもっと美味しい物があるけど、ごめんね」
「別に問題ない。
むしろ、好きな部類だ」
そうグリムは、用意してくれたクッキーを堪能しながら、そう答える。
「それにしても、よく私達がここに来るのが分かったな。
それも、お前の言う、予言という奴なのか」
「まぁ、そうなるかな。あたしも実際はあんまり分からないけどね」
そう言いながら、そのクッキーを卑弥呼さんもまた食べる。
「けど、これから少し厄介な事になる。
それに対抗する為には、異国から来た狩人の力を借りたら良いって、予言が出たからね」
「異国というと私達か」
「そっ、1人は赤い頭巾を被っている女性。もう1人は鬼から刀を貰った少年。
それで、ずばり当たった訳」
「ふむ、ならば、それは依頼という事か。
だが、悪いが、依頼をしなければならない。
何よりも、ここにその依頼料を払えるだけの金はあるのか」
「あぁ、それを言われると、弱いなぁ」
この村を来た時に、一番に感じたのは、そこだ。
この村は、以前の鬼の村と比べても、田舎というイメージが強い村であった。
だからこそ、金が払えるのかどうか不安にもまった。
「うぅん、だよねぇ。
まぁ、予言では、なんかこれを出してみたら、引き受けると言っていたけど」
そう言って、取り出したのは、本の一ページと思える物だった。
それが、一体何なのか、僕には分からない。
だが、グリムは、それを見ると、目を見開いた。
「・・・なるほど、ならば、依頼を受けよう」
「えっ?」
それが、一体何なのか分からない。
だけど、グリムの様子を見る限りでも、かなり厄介な物なのは、分かる。
「本当!」
「あぁ、それは、私達がある意味、探していた物だからな。
とりあえず、依頼内容を聞こう」
そう言って、グリムはそのまま、本の一ページを見ていた。
「現在、人狼と呼ばれた存在達が集まる村があります。
その村は近く、ここ襲撃すると聞きます」
「それって、あの送り狼の?」
「えぇ、それと共に、ある存在が誕生します」
「それは、一体」
「クコチヒコと呼ばれています。
彼は、その身を送り狼にしながら、獣の剣を操ります」
つまりは、これまでの人狼にはいなかった存在という訳になる。
「人狼は、その身体事態が強靱な武器である。だが、奴ら自身が武器を持つようになれば、それは確かに危険だな」
同時にグリムも頷く。
「ならば、受けよう、その依頼」
「本当、ありがとう!あっ良かったら、おにぎりも食べる!」
「頂こう」
そうして、あっさりと決まってしまった依頼。
それにしても、武器を使う人狼。
これまで以上の強敵という事で、覚悟をしなければならないようだ。
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