※この作品はR-18です。

俺は姫属性で、ヒロインはヒーローです   作:ボルメテウスさん

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神の暇潰し

「神?」

 

その言葉を聞いて、僕は思わず首を傾げてしまう。

 

「神と、私達はそう呼んでいる。

なぜならば、それが一番分かりやすく、そして、そう言えるだけの力を持っていた」

「そう言えるだけの力って」

 

僕は、そのまま奴の言葉を否定しようとした。

だが、それを聞かずに奴は、続ける。

 

「神であるお前達は、私達を見て、楽しむ。

人間と怪物の戦いを。

そして、もしも、それがつまらなければ、お前達は再構築して、やり直す」

「だからって、なんで僕がっ」

「ならば、反対に問おう。

君は、自分自身の名前を言えるのか?」

「えっ」

 

それに対して、僕はすぐに言おうとした。

そんな当たり前の事を言えるはず。

だけど。

 

「あれ?」

「君は、君自身の名前を知らない。

それは、君がこの世界に来た際に、不要な物だとされ、消されたからだ」

 

同時に、思い出すのは、僕がこの世界に最初に来た時の、部屋。

あの時、僕に行われたのは、そういう事だったのか。

 

「それじゃ、もしかして、人狼も、怪物も、全部」

「あぁ、貴様が造り出し、そして苦しめさせた物だ」

 

その言葉に、僕は、何も言えなかった。

 

「お前は、外側から見るだけではつまらなく感じた。

だから、自分自身も、その体験をする為に、入り込んだ。

奴らも、お前がこの世界に入れば、それを利用して、世界を安定させようとした。

とんだ、茶番だったがな」

「・・・」

 

それに対して、僕は、何も言えなかった。

奴の言葉は、どこまで真実か分からない。

だけど、確かにそれを肯定させるだけの証拠がある。

ならば、僕は。

 

「そして、今、神は我が手の中にある。

さて、神よ、そのまま世界を貴様の道楽のままにするか?」

「・・・」

 

僕は。

 

「貴様が生きている限り、この世界の悲劇は起こり続けるだろう。

ならば、貴様が死ぬ事で、解決するはずだ」

「・・・」

 

生きる価値は、あるのか。

 

「だから、貴様は俺に食われて「死なせると思ったか」がぁ!?」

 

聞こえた声。

それと共に、リュカオンが何かに吹き飛ばされた。

それは、スラリンガルだった。

スラリンガルが、暗闇の中から突然現れると共に、リュカオンを吹き飛ばした事によって、俺は地面に落ちそうになる。

だが、それを受け止める人物がいた。

 

「グリム」

 

それは、僕にとっては、この世界に来て、一番に信頼している人物。

だけど、それは。

 

「グリム、ごめん」

「どうした、いきなり?助けるのはいつもの事だろ」

 

グリムは特に気にした様子もなく、見つめる。

 

「だって、僕は、あいつが言うには神と呼ばれる存在で、グリムに呪いや、全てを教え付けた張本人みたいな物だから」

 

どう、言えば良いのか分からない。

だけど、心の底から、思うのは、死にたい。

それで一杯だった。

そして、グリムは。

 

「そんな事か」

「そんな事って、だって」

「君が神だろうと、なんだろうと、関係ない。

いや、むしろ、神だとしたら、なぜ君を恨む事に繋がる」

「だって、僕は」

 

そう、僕が言おうとした時、グリムはこちらを見る。

 

「ならば、最後まで、見届けてくれ」

 

その言葉と共にグリムが僕を見つめた。

次回作のジャンルは

  • 時代劇
  • 世紀末
  • ロボット
  • カードゲーム
  • ファンタジー
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