色々あり過ぎて、説明もしにくい事が多いのですが、こうしてまた作品を投稿できるようになって来たことに喜びを感じています。
リハビリと自分の性癖を解放する為に書いた作品ですので、好みが分かれると思いますが、是非とも楽しんで頂ければ幸いです。
それではどうぞ!
私がフランスの代表候補生であるシャルロット・デュノアを欲しいと思ったのは、出会ってすぐであった。
男装してシャルル・デュノアと名乗っていた時には、すでに私は彼女を欲しいという欲求を抑えるのが難しい状態になっていた。
当時は、年下のしかも男性を求めた自身に驚いて混乱して悩んだりもしたが、両刀だという事で納得した。
その後に、シャルルはシャルロットだったと知り、自分の嗅覚に対する謎の正確さを突き付けられたようで苦笑が出てしまったのは仕方のない事だと思う。
さて、彼女を男性だと認識していたにも拘わらず、欲しいという感情のままに動き出した為、私の初動は早かった。
驚いて、混乱して、悩んでいたがそれすらも置き去りにして、彼女を手に入れる為の初動は出会って数分と経っていなかったろう。
IS学園のスクールカウンセラーを隠れ蓑にしている諜報員。
それが私の仕事であり、現在はフリー状態。
元々、日本政府からの依頼で短期潜入者のサポートを目的として長期潜入をしている。
短期潜入者の殆どは一定の目的があり、例えばとある学生の動向を調べたいだとか、教員の中に女性権利団体との癒着が無いかを調べていたりするのだ。
そういった目的のサポートとして、長く働いて周囲から確固たる信頼と立場を得た状態を維持し、短期潜入者の情報収集の手助けや情報そのものを売る仕事。
今は日本政府からの仕事も終わり、その後の対応は自由状態で辞めて別の仕事を受けるもよし、職場を続けて都度依頼を受けるもよしの状態。
そして私は後者を選んだわけだ。
現在はクライアントが日本政府から更識になっただけで、私の仕事に大きな変化は無い。
そのおかげで、表裏問わずに私の友人や仕事仲間は世界中に居る。
「南先生、遊びにきました」
カウンセラー室の扉が開き、件のシャルロット・デュノアが女性用の制服で部屋に入ってきた。
一部、ロングスカートにしていたり、ズボンスタイルの制服も存在するが、シャルは多くの女生徒が選択しているミニスカート姿。
その表情には強い信頼と好意の感情が感じられる。
どうしてこうなったかと言えば、彼女の抱える問題を解決したという実績だ。
デュノア社の社長指示で、『世界で二人目のIS男性操縦者シャルル』として、IS学園に潜入していたというのが彼女の認識だった。
妾の娘であることもあって大分苦しい思いをしていた。
そこで私は、フランスに居る友人たちを使ってデュノア社を調べてもらい、内部情勢を確認。
その結果、デュノア社は社長であるアルベール派と副社長であるシモーヌ派で2つに割れていた。
幸いにもデュノア社内部、外部ではマスコミや政府関係者等、多くの友人が協力してくれ、確実な情報として私の手元に届いたのだ。
第三世代のIS技術開発に力を注ぐアルベール派、事業を縮小しISの量産と部品開発に注力しようというシモーヌ派。
ただ、このシモーヌ派というのが曲者で、デュノア社の業績が傾いている遠因と言っても良い連中であった。
「いらっしゃい、シャル。何か飲むかい?」
「あ、僕が用意するよ。奥のキッチンを借りて良いかな?」
「ああ、じゃあお願いしようかな。ありがとう」
「どういたしまして、先生は紅茶にシュガーとミルク1つずつだったよね?」
慣れた様子で奥にある紅茶セットなどが置いてある一画で準備を始める。
鼻歌なんかを歌いつつ、機嫌がよさそうだ。
元々愛情を求めていた娘なので、適度に甘えさせてあげつつ、逆にこちらが甘えるような態度をとると、このように進んで世話を焼いてくれる。
さて、当時の状況だが、シモーヌ派は社長であるアルベール氏がIS学園にシャルを転入させる際に横やりを入れ、彼女にアルベール氏が意図しない男装と織斑一夏の情報収集を命じた。
そして、皮肉な事に彼女を守るために入れたIS学園だったが、外部から容易に接触できない治外法権の地へと娘を隔離されてしまったのだ。
シャルに連絡を取る事も出来ず、社長は何とか会社を渡さない様に動きつつ、打開策を探していたのだ。
シモーヌ派としては、この策略は成功・失敗どっちに転ぼうとも、アルベール派の打撃になると意気揚々としていた。
アルベール派側への防御は硬かったが、私の様な外側からの探りに対する防御は杜撰になっていたのは笑い処。
友人たちがそれぞれ集めてくれた情報を統合し、シモーヌ派の犯罪行為をたっぷりと集め、アルベール氏に直接会って渡したのだ。
結果としてシモーヌ派はフランス史上に残る犯罪者として永久に外は歩けないだろう。
ある事ない事たっぷりと罪状に上乗せされて、歴史の教科書に載る可能性すらある。
「はい、先生」
カシャッとソーサーの音と紅茶の良い香りに意識が現実に戻ってくる。
見ると綺麗な色の紅茶とスティックシュガーにミルクが乗せられた一式、それが左側の取りやすい位置に置かれていた。
私は左手でカップを持って飲むので、この位置に置いてくれたのだろう。
本当に気の利く娘だ。
「ありがとう。仕事は一段落したし、すこし話そうか」
「本当!? ありがとう、先生!」
犬の尻尾があるのならすごい勢いで振られているだろう程に喜びの感情が溢れている。
面談用のテーブルの対面に紅茶と一緒に座り、ニコニコと笑う。
沢山の授業や演習の話、仲良くなった一夏君達との話をしてくれる。
皆が一夏君の事を好いている事、シャル自身は良い人だと思うけど私に比べると子供っぽいかな、など話している。
一夏君はIS学園に編入してきたときから、唯一の男子生徒だった為、職員側に申請して定期的なカウンセリングを行っていた。
このカウンセリングに関しては、織斑先生へのコネを得る為ではあるが、大半が善意。
現代はISのお陰で女尊男卑に拍車がかかっていて、このIS学園でもそういう思想はある。
そういう人間や女性だけの場所で生活せざるを得ない状況だと、確実にストレスは溜まるものだ。
織斑先生に申請して彼のカウンセリングと生活のアドバイスを行っている。
おかげで一夏君と、姉の織斑先生との関係も良好だ。
「シャルはすごいね。誰かに合わせられる人はそれだけで強いと思う。その方向を主軸に鍛錬すれば、きっと更に強くなれるよ」
誰かに合わせられる人は、当然ではあるが他者をよく見ている。
誰かを見る事に長けた人は、相手の弱点や味方の長所を把握し、戦う事が出来る。
反面、自身の分析を疎かにしがちであり、その上シャルは自分の気持ちを押し込めがちなのだ。
だから気づかないうちに心が飢えていて、私がそれを満たすことで信頼や好感を得ている。
仲が良い一夏君達に見せない様に自身を閉じ込め、私の前でも閉じ込めようとしている所で少しずつ彼女の心を解きほぐし、心のガードを緩めていく。
「うん! ありがとう、先生!」
満面の笑みで私の話を聞くシャルは、太陽の様に明るい。
それを私に依存させて、私無くしては生きられないようにしたい。
肉体だけじゃなく、精神的にも依存させたい。
私が歪んでいることは十分に自覚している。
やろうとしていることが人道に反していると分かっている。
善良とは言えない私の性癖だが、それを全力で使い彼女を手に入れる。
他者の人生を私色に染め上げ塗りつぶす。
私の人生で、最初で最後の唯一の人になって貰おう。
***********************************
尊敬している人は?
そう問われて挙げられる人が最近できた。
スクールカウンセラーの『南 式』先生だ。
僕はこのIS学園に性別を偽って転入してきて、一夏たちの情報収集を命じられていた。
色々大変だったし、罪悪感がひどかったけど、南先生が解決してくれた。
その上、お父さんやお義母さんとの問題も解決してくれた。
本人は友人を頼って助けられただけだと言っていたけど、その友人達が動いてくれたのは絶対に先生が声をかけてくれたおかげだと思うし、ISで有名なデュノア社の内部調査なんて簡単に出来る事じゃないと思う。
その解決方法も凄かった。
僕にスパイ行為を命じてきた人たちが全員逮捕されて、多分もうフランスだけじゃなく、どこの国でも生活できないんじゃないかな。
僕と父さんとの関係、正妻との関係を修復してくれた恩人。
「南先生、遊びにきました」
最近は時間が空けば先生の所に来ている気がする。
カウンセラー室にはアロマが焚かれていて、樹脂系とローズマリーの混合オイルかな?
確か、リラックス効果と集中力を高める効果のある香りだった。
カウンセリングに有効な香りで、僕もこの香りは先生を連想出来て好きになった。
先生にお願いしてアロマオイルを分けてもらう程。
同室の娘にお願いして何回か部屋で香りを楽しんだこともある。
「いらっしゃい、シャル。何か飲むかい?」
先生はにこやかな表情でデスクに向かって仕事をしている。
カウンセラーの仕事は、私達IS学園の生徒の心理的なストレスを緩和する事。
世界各国のIS適性者が集まるから、人種の差や風習の差、人間関係なんかで心が病んじゃうような娘も中には居るんだ。
だから先生は僕たちのプライベート情報を沢山持っている。
僕に見られない様にそこに関する仕事は隠してしまう。
他の生徒たちのプライベートだったり、内面的な部分が書いてある資料だから、他の生徒に見せないようにする事は正しいって分かっている。
だけど、それが少し寂しい。
そして、南先生はいつもカウンセラー室に誰かが来ると、飲み物を用意してくれる。
生徒の趣味に応えられるように沢山の飲み物が用意されていて、僕は先生と一緒に紅茶を飲むようになった。
「あ、僕が用意するよ、先生は紅茶にシュガーとミルク1つずつだったよね?」
流石に覚えちゃったな。
先生の好みを把握してるのは、僕だけだって思うと少し優越感の様なモノを覚える。
南先生は、若くして心理系の論文を出していて、世界的に有名なカウンセラー。
先生が言っていた友人達も、多分元々先生の患者さんって人が多いと思う。
「ああ、じゃあお願いしようかな。ありがとう」
笑顔で僕にお礼の言葉を言う先生。
少しだけ、夫婦の様なやり取りを連想して照れ臭くなる。
小走りでティーセットの置いてある一画で準備を始める。
ポットのお湯は満タンで、先生の几帳面さが垣間見えた。
たくさん生徒が来る度に、お茶やコーヒーを出しているのにいつも満タンのポット。
水を補充する時、南先生は勢いよく水を出して水差しの中で暴れさせるようにする。
確か、ヤカンでお湯を沸かす時の癖だと言っていた。
セシリアに聞いたら、紅茶を美味しく淹れる方法だと言っていた。
硬水の多いヨーロッパと違い、日本は軟水なので十分美味しく淹れられるそうだけど、空気を含ませるにはこの方法が一般的らしい。
「フンフフン♪」
思わず鼻歌が出てしまった。
ちらっと後ろを確認すると、静かに私の鼻歌に合わせて首が静かに動いている。
それもなんだかうれしくて、気付いていないフリをして鼻歌を続けてしまう。
先生の好きなカップと僕が勝手に自分用にしているカップを用意する。
先生のカップは青い縁取りがカップとソーサーに施されていて、金と青が綺麗な模様の一品。
僕のは紺の下地に白い花の絵が描かれているカップ、ソーサーは白地に紺で植物のツルをイメージした対になっているセットだ。
「フフン……フーンフン♪」
心が弾むというのがこういう事なんだと自覚する。
本当にうれしい? 楽しいかな。
先生はスティックシュガーとポーションミルクを好んでいて、生徒用にクリープや角砂糖も用意されている。
僕にこだわりは無かったけど、先生の好む組み合わせで飲むことが多くなった。
「はい、先生」
先生のカップを左側に置いて自分の分を面接者が座る位置に置く。
南先生の仕事画面が見えない位置だし、対面でお話が出来るからこの席は好きなんだよね。
そして、いつも左手でお茶を飲むからその位置に置くのが決まりの様な感じになっている。
先生は、食事や飲み物を飲むときは左手を、文章を書いたり物を投げたりするときは右手を使う。
クロスドミナンスって言ったかな?
両利きとは違ってこれは一つの特徴だ。
「ありがとう。仕事は一段落したし、すこし話そうか」
「本当!? ありがとう、先生!」
嬉しい。
先生との会話が僕は大好きだ。
日常の何気ない事、沢山の楽しかった事、辛かったりイヤだったりした事を話していく。
僕の苦手な分野で、ISの戦闘では相手に合わせた行動がメインで、僕自身の特化したポイントが無い。
「シャルはすごいね。誰かに合わせられる人はそれだけで強いと思う。その方向を主軸に鍛錬するときっと更に強くなれるよ」
僕の強み、目指すべき長所を教えてくれる。
先生は僕が悩んでいることを解決してくれたり、その為の助言をしてくれる。
たくさん話して、一緒に居て……。
この時間はとても大切で……幸せだな。
■『シャルロット・デュノア』パラメーター
・好感度:C
好意と言うよりは、尊敬に近い感情。
長所短所どちらでも取れる要素をほぼ長所として認識する。
・信頼度:B
家族の問題を解決した上に、会社も救い、それを誇示しない姿勢を信頼している。
将来的に、フランスに招きたいと考えている。
・精神依存:10%
一緒にいると落ち着く相手。
健全な数値の範疇。
・肉体依存:2%
自慰行為の際の妄想相手にすると良いという事を学んだ。
回数をこなす程に微増する。
健全な数値の範疇。
いかがでしょうか。
性癖をいろいろ詰め込んで、全四話となっています。
本日から、25日まで18:00に予約投稿しておりますのでお楽しみに!
よろしければ、評価や感想を頂ければ幸いです。
それでは~。