これは恋ではない。でも、愛のあるセックスはできるのだ。
俺は藤咲彩音に恋をした。だがその恋は実らなかった。いや、元より恋をできてすらなかったのだ。
難しいことを言いたいわけじゃない。彩音が好きだとは思った。けれど本気で恋愛ができるわけがないともわかっていた。
だってそうだろ? かたや学園のアイドルで、かたや底辺陰キャ男子。釣り合うはずがない。
好きな子の話題でうっかり「俺が好きな女子は藤咲彩音だよ」なんて口走ってみろ。絶対に「お前自分の顔を鏡で見たことあんの?」って言われるから。そもそもそんな話する友達いないけどな。井出はその辺わきまえている。
だからまあ、最初から彩音に好きになってもらおうだなんて考えちゃいなかった。
彼女に告白した時もそうだし、俺のメイドにした時もそうだった。
自分の性欲を発散させられればそれでいい。俺のような人間にはそれだけでも贅沢すぎる。互いに好き合った性交なんて、それこそ夢の中にしかないだろう。
「あっ、あっ、はああぁぁぁぁんっ! 好き……。祐二くんにエッチしてもらえて……はぁんっ! 身体が気持ち良くなっちゃうの……ふああああっ!!」
なら、これは夢か?
いいや、紛れもなく現実だ。夢なんかと間違えるなんぞあり得ない。
「俺も気持ち良いぞ! 彩音のマンコが俺のを離さないように締めつけて……ぐおっ」
だってこんなにも気持ち良いんだもん。あー、最高!
分娩台に拘束された藤咲彩音とセックスをしている。
半裸のメイド服の美少女を拘束して犯している図だ。誰が見たって無理やりレイプしているようにしか見えない。犯している男が俺じゃなかったら暴言を吐きながらオナニーでもしていただろう。
でも違うのだ。これは無理やりではない。合意の上でのセックスなのだ。
彩音が俺を求めた。俺は彩音の求めに応じた。ただそれだけのこと。特別なことは何一つ……なくはないな。つーかほとんど特別なことがあったからこその関係だし。
「はっ、ああっ! んくぅぅぅぅ! ダメッ! す、すごいのきちゃうからぁーーっ!!」
彩音が目を見開き、いやよいやよと首を振る。
何を言っているのかこのメイドは。こんなにもご主人様のチンポを締めつけておいてダメも何もないだろうよ。
手足を縛られている彩音には逃げることなんてできやしない。彼女の動けない身体をさらに上から押さえつけ、ガンガンと強く腰を打ちつけた。
「ふぅぅぅぅぅぅんんっ!? やだっ……も、ダメ……ひううぅぅぅぅぅぅぅん!!」
チンポがぎゅうと締めつけられた。喰いちぎらんばかりの圧力。負けじとピストン運動を続けた。擦りながら一体感に酔いしれる。
「はっ! 今イッて、るからぁ……あああっ! う、動かないでぇ……! はっ、はっはっ……やあああああーーっ!!」
身体がビクンビクンと跳ねる。痙攣じみたビクつきが彩音を襲う。それらを力ずくで押さえてやった。
快楽がダイレクトに伝わっているのだろう。彩音は大粒の汗を浮かべ、よだれを止められないでいた。
「はうっ! ……はぁ、はぁ、はぁ」
水気を多分に含んだパチュンッという音。大きなグラインドで一突きして、腰の動きを止めた。
ようやくイキ地獄から解放された彩音は酸素を求めるように口をパクパクさせる。何度も呼吸を繰り返しているのだと、巨乳が上下することで伝えてくれていた。
イッて気持ち良かったのかと聞く必要はない。だって、そんなことは彩音の顔を見れば一目瞭然だから。
「ゆ、うじ、くん……。はぁ、はぁ……またお願い、してもいい?」
彩音は息を整えながら俺の目を見た。俺は無言で肯定の意を示す。
「キス……して、ほしいの……」
恥じらいながらも、彼女は俺の目を見て言い切った。
俺は無言のまま、肯定だと行動で示した。
「ふふっ、ん……」
キスする直前、嬉し恥ずかしそうな表情を見られた。きっと彩音のそんな表情を見られる男は俺だけなんだろうな。
果実のように甘い唇。そんな味はしてないかもしれんが、彩音とのキスはいつだって甘い。
唇の位置を変え、舌を入れたり入れられたりした。もうキスも熟練者になったのではなかろうか。
恋愛ドラマ顔負けのキスシーンが繰り広げられる。ただし、怪しいSМルームっぽい部屋と、琴音と音々の喘ぎ声がムードを台無しにしているがな。そもそも拘束された彩音にロマンチックとか求めちゃいけないだろうよ。
「ぷはっ。……また、動いてもいいか?」
「ええ……、もちろんよ。祐二くんが満足するまで付き合うわ」
すっかり積極的になったものである。エロに寛容になってくれたのは、俺にとって都合がいい。
ロマンチックだとかそんなものは初めから求めちゃいない。ただ、求めていなかったとしても、藤咲彩音から好かれて、正直悪い気はしなかった。
ほっそりとした腰を掴む。腰を引き、一気に前へと突き出した。
「ああぁんっ!」
彩音が啼く。嬉しそうに啼いてくれる。俺の中でも嬉しさが込み上げる。
パァンッ! パァンッ! と部屋に響く喘ぎ声に負けないくらいの音を立ててやる。腰の動きはもう止まらない。
メイド達が欲情したように、俺だって興奮しているのだ。キスをせがまれて、好意の眼差しを向けられて、興奮しない男がいてたまるか!
「はぁはぁ……。彩音……。もう、イキそうだ……、このまま……彩音の中で、出してもいいか?」
発情した犬のように腰を振りながら尋ねる。
ご主人様らしく見下ろしながら。彩音の汗ばんだ顔に艶やかな黒髪が張りついている。俺に揺さぶられながらも見つめ返してくる。髪の毛では隠せないほど強い眼差しだ。
「あっ、はっ、んっ……め、命令してっ」
「ん?」
涙が溢れそうなほどで、うるうるとした目はとても魅惑的だった。
「わ、私が祐二くんのモノだって……。ちゃんと私を征服してくれるんだって……。あなたの口で命令して、私にわからせてほしいの……」
思わず腰を止めてしまう。
脳が言葉を理解するまで数秒。彩音の言葉が俺の中に染み込んで、ようやく頭の中に入った瞬間、欲望が爆発しそうになった。
「はうぅぅぅっ! いきなり激しっ!? ふああっ!」
俺は全力で腰を振った。迫りくる欲望の塊を発散しようと、ラストスパートをかける。
あまりの運動量に息が苦しくなる。それでも、俺は叫んだ。
「俺の命令は絶対だ! 藤咲彩音は俺のものだ! 今証明してやるよ! 俺の精液で彩音の中を征服してやるよ!!」
「あああああぁぁぁぁーー! はいぃぃぃぃぃぃ! ご主人様の命令は絶対だからぁーーっ! だからいっぱい出してぇーーっ!! 祐二くんの赤ちゃんの種いっぱい出してぇぇぇぇーーっ!!」
彩音を抱きしめる。動けない彼女を力いっぱい抱きしめて、欲望を解放した。
ドピュドピュドピュビュビュビュドビュビュプビュドプビュビュルルルルルゥゥゥゥゥゥーーッ!!
今日は何度も射精したってのに、今日一番の量が出た。
勢いのついた精液は彩音の子宮めがけてビチャビチャと命中する。その光景が幻視したような気になり、とろとろにとろけた脳が俺に言葉を吐かせた。
「孕め……俺の精液で孕め。彩音はこれからも俺に中出しされ続けて孕むんだ……命令したからなっ」
この時、自分でもなんでこんなことを言ったのかわからなかった。
これでも俺達は学生の身分だ。主従関係を結んでたって、子作りまで考えていたわけじゃない。
子を産むための分娩台でこんなことをしでかしたからだろうか? とにもかくにも俺自身、舞い上がって調子に乗っていることは確かだった。
「あっ……はぁい。祐二くんの……んっ、私……あぅ……がんばるね……」
彩音がもうろうとしながらもそんな答えをくれるものだから、俺は礼の代わりにバビュー、と尿道に残った精液を彼女の膣内に吐き出した。