やっぱりなゆラビだよねパパ
それは、ある日の里見家(那由他宅)でのことだった。
「あの…ラビさん」
「?はい」
私、氷室ラビの主人こと里見那由他が、なにやらモジモジとした様子で声をかけて来た。なにか言いにくいことでも発生したのだろうか?
まぁこの人があれやこれやとやらかすのは、今に始まった話でもないのだし、別にいいけれど。
「えと…私の陰毛ってその…」
「!?」
「っ…!こ、濃い!ので、しょうか…?」
「は!?なっ…、なっ!」
耳を疑った。今なんと言った?この那由他は。
陰毛?陰毛と言ったか?陰毛って言ったらあなた、それは
「え、あのっ、あ〜…。あれ、ですよね?陰毛って…」
「下に生えてるやつ!モジャモジャの!」
「ですよね…」
「おまん」
「や、いいですよ言わなくて!」
仕える者として、年頃の主にお下品な発言を許すことはできない。だからそこは阻止させてもらうとして…
まぁ、分かった。分かりました。そういう話ですね。
「はぁ…分かりましたよ、那由他様」
「そうですの…?」
「那由他様も年頃。下ネタを口にしたくなるのも分かりますが、仮にも良いところのお嬢様が不用意にそんなことを言うのは」
「分かってないじゃありませんの!!」
怒られてしまった…。あれ、違うのか。
私はてっきり思春期的なアレがアレで辛抱たまらなくなったのかと。
「濃いのかって聞いてますの!下の毛が!!」
「はぁ…いや、分かりませんけど」
「なっ!?」
「むしろ何で知ってると思ったんですか…」
そりゃあ有難いことに スーパー使用人の称号を貰ったこともあるとはいえ、なんでもかんでも知り得ない。ましてや那由他の身体的特徴なんて…
いや、胸と背が大きくて可愛らしい顔なのは分かるけれど。
「それで、ええと…陰毛がどうしたんです」
「は、はいですの。実は……」
このままでは何も進展しないので、一先ず詳しい話を聞くことにした。
まぁ…主人の悩みを聞くのも、務めの内だろう。多分。
「学校で、体育の時間がありましたの」
「ええ」
「で、着替えるわけじゃないですか。その時話してたんですの。クラスメイト達が…」
曰く、『彼氏とセックスした時に濃いと言われた』とか、『自分はこの歳になってもまだツルツルで逆に不安だ』とか、『いっそ永久脱毛したい』とか…
まぁ、そんなような話が聞こえてきたらしい
「それで、こっそり確認してみたんですの。自分のを…」
「そしたら、濃かったと」
「他の方と比べてどうなのかっていうのは分かりませんけど…あ、そうですの!ラビさんのと見比べて…!」
「那由他様!」
白昼堂々、なんてことを言うのだこの子は。よろしくない。非常によろしくない。思わず手が出るところだった。
湧いた羞恥心で、頬が少し熱を持ってしまう。
「す、すみませんの…。と、とにかく!私としてはちょっと濃いのかなと思うんですの!だからその………お手入れ、とか…」
「…なるほど」
「でも、おまん…性器やその周辺はデリケートな部分だと聞きましたし、自分でやるのは、その」
「不安がある、と」
那由他は赤裸々に語るのが恥ずかしかったのか、赤くなった顔で頷き、そのまま俯いてしまった。
無理もない。私も自分の身体に関する悩みを打ち明けると考えたら、言葉に詰まるだろうし。
しかし彼女はこうして勇気を出し、話してくれたのだ。ならば使用人として、やることは一つだろう。
「それなら、私がやりましょうか」
「えっ、でもラビさん」
「お任せを。さ、そうと決まれば手早く済ませましょう」
「えっ、えっ?あ、ちょ、ラビさん?ちょっとっ」
困惑する那由他はお構いなし。柔らかい体をグイグイと押しながら、然るべき場所へと移動した。
*
「さて、と。肌が傷付いてはいけないので、除毛用クリームを塗り込んで…」
「んっ…あの、ラビさん」
「ほら、動かないで下さい。ちゃんと座って」
「で、でもぉ…」
那由他を連れて浴室に来た私は、彼女をすっぽんぽんにして椅子に座らせた。勿論、バスタオルを巻いた上で。
何故私だけと彼女はブー垂れたが、那由他のアンダーヘアを整えるだけでいいのだから、私は脱ぐ必要はない。そういうこと。
「大丈夫です。剃毛は美容の世界では珍しくもありませんし。それに…やり方も教わってますから」
「え、えぇ…?」
「ほら、剃っていきますよ。動かないで」
「うぅ〜……」
太ももを傷付けては困るので、那由他にもっと脚を開かせる。そのまま股間にシェーバーを当てがって、努めて丁寧に剃っていく。
シェーバーの動きに合わせて陰毛が刈られていく音が、浴室によく響いた。
「んっ…。なんだか、手慣れてますの…」
「こういうのも、母に仕込まれましたので」
「え…なんで?」
「……まぁ、いい人が出来た時の為でしょうね」
「???」
分かってなさそうな顔だ。いや、いいんだ。彼女にはまだ早い。少々特殊なプレイやら性癖やらのことなんて、教えない方がいい。
気を取り直して剃毛を続けるが、なるほど。那由他が悩むのも頷ける。少し毛量が多いような気が。
だが、その悩みとも今日からしばらくおさらばだ。なにせ、この氷室ラビが綺麗にしてやるのだから。
「……」
「あっ」
「………」
「んっ、あっ…うみゅ…」
「っ…あの、那由他様?」
「あぅん……は、はい?」
「……いえ…」
…うん。どこの感度が高いかというのは人によって違うのだ。気にしないでおこう。
いや、そもそも単にくすぐったいだけかもしれないじゃないか。いけない。私としたことが、思春期丸出しの脳みそになりそうだなどと…。
「ん…んっ。あっ…!」
「…」
「ひゃ、あん!ふぅ…んっ!」
……いや、気になるなあ!
何故喘ぐ?私のタッチがおっかなびっくり過ぎたとか!?いや、そんなわけ…
なんにしても、出来ればやめて欲しいと言いたいけど…彼女に非は無いのだ。ここは変なことにならないように、より素早く丁寧に手入れを終えるだけ…!
「よいしょ…よっ…とっ」
「ん!んんっ…あっ、やっ…」
「っ!もう、少しで…!」
「やあぁ…!んあっ…んぅっ」
頭上から降りかかる主の嬌声をこれでもかと浴びながら、早く終われ終われと念じて陰毛を剃り落としていく。
普段聞かない淫靡な声はまるで媚薬のようで、同性のはずの私でさえ理性がグラつくような艶やかさを持っていた。
いや、もしかしたらジワジワと追い詰められているのかもしれない。いつの間にやらすっかり顔も熱くなって、胸の鼓動も少し早くなっているのだから。まったく、思春期というのは厄介なもの…。
「っ…!ふぅ…終わりましたよ…はぁっ」
「はぁ…はっ…ん、え?あ、は…はい。ありがとう、ございますの…」
「ええ…」
そうこうしている内に茂みは刈られ、綺麗さっぱり。ツンツルテンというやつだ。
不思議なことに、それなりに長い間やっていたような錯覚に陥っている。
それもこれも、イヤにアンアン鳴く那由他が悪い。そのせいで私は機嫌が悪くて、彼女の顔も見たくないということになっている。そういうことにしてやろう。
(そうでもしないと、那由他の顔がまともに見られない)
今でもハアハアと 少しだけ荒い息づかいが聞こえるのだから、彼女の顔もそれに見合う色をしているに違いない。
そんなものを見てしまえば、変な熱を持った今の私が、どうなってしまうか分からないから…。
「じゃあ、流しますよ」
「はい…。んっ…暖か…」
レバーを捻ってシャワーを出して、那由他の下腹部や股間を洗い流していく。とはいえ剃った時に泡はシェーバーにほとんど持っていかれたのだから、すぐに綺麗になったのだけど。
シャワーを止めて、股座を観察。剃り残しや泡がまだ付いていないかを確認しなくては。
「………」
どうだろう。見た限りでは特に問題なさそうだ。茂みは消え去り、うら若き乙女の珠の肌が一面に広がっている。
「…………」
「っ………」
しかし、なんだ。自慢のようでなんだが、良い仕事をしたと思う。瑞々しさ溢れる素肌が眩しい。
毛を剃り落とした部分もそうだけど、陰部なんてツルリとして、血色も良く健康的だ。
思わず目を奪われてしまう程に。
「……………」
「ラ、ラビさん!あの…」
「うん」
「な、生返事…!うぅ〜」
那由他が何か言った気がしたけど、まぁ気のせいだろう。そんなことよりチェックが大事。
……そういえば見ていて分かったけど、那由他の陰唇は随分と厚い。下品な言い方にはなってしまうが、中々に肉厚だと思う。
(…………………触ってみようか)
不気味なくらいにスルリと出てきた考えに、いやちょっと待てよとストップをかける。そりゃあそうだろう。いかに使用人だからと言ってそこまでするのは失礼というレベルではないのだから、このままさっさと切り上げて───
「ひゃっ!?」
「っ!?」
驚き混じりな那由他の嬌声にハッとさせられて、反射的に手を引っ込めた……引っ込め…
え?
(私、今、何を…え?)
頭が混乱する。私は今、何をしていた?
引っ込めた方の手を…指を見つめる。
確か那由他の股間を触ろうとして、でもそんな事は許されないだろってなって、それから…それから?
無意識に伸ばした手が那由他の陰唇に触れて、私の指に柔らかでぷにぷにとした心地よい感触を伝えてきて
そしてその感触は、今も私の指に残っ…
「ッ!!」
「ラ…ラビ、さん?あの……」
やってしまった。私は…私はなんて無礼を働いたんだ。
親しき仲にも礼儀ありだと、分かっているはずなのに。
とにかく、まずは謝罪だ。那由他が許すか否かじゃない。こちらの意を伝えるために、謝らないと!
「あのっ、那由他さ」
瞬時にそう思い至った私は、頭を上げて那由他を見た。
「ま…………」
それが、いけなかった。
「………………………ぁ」
「ぅ…うぅ…」
赤かったのだ。彼女の顔が。
「……………………」
羞恥か、はたまた敏感な肌で享受した快感故か、那由他の顔面はハッキリと分かるくらいに上気していた。
それだけじゃない。口は何かを抑えるかのようにキュッと結ばれて、目なんて今にも涙を浮かべそうなくらいにうるうるとさせて…。
そんな状態の彼女を見てしまったから、だから思った。思ってしまった。
もっと、虐めたいって。私を狂わせる貴女を、今度は私が…って。
高鳴る胸の鼓動に合わせて、自分の何かが、壊れた気がした。
「…那由他様」
「へっ!?あ、あ、はい…!なんですの…?」
「マッサージを、しましょう」
「マッ、サージ…?」
急に言われて困惑したのだろう。言葉に詰まっている。それはそうだと思う。なんか変な雰囲気になった直後に、こんなこと。
でも、ごめんなさい那由他。もう…自分のことを止められない。
「ええ。慣れないことで緊張して、身体も固まったでしょうから。どうです?」
「あ、えと。その…でも…」
「今さっき触ってしまったのも、その一環でして。すみません、アフターケアも自分の役目だからと没頭して、一声かけるのを忘れてしまいました」
「そ、そうなんですの……?」
「ええ。それで、どうします?私としては、是非やらせて頂ければと思います。…那由他様に気苦労を負わせたまま終わらせるのは、忍びないですから」
我ながら、よくもまぁこんなにスラスラと言い訳が出てくると思う。気遣う風を装って、仕える主に手を出そうという人間の台詞がこれだから笑える。
「は、はぁ…まぁ、びっくりしちゃいましたけど。それなら…お願いするんですの」
しかも、当の那由他はこうやってお許しを出すときた。
ああ、いけません那由他様。そうやってすぐ隙を見せて。そんなことだから…
「そうですか。ではっ」
「ん″っ!?」
こうやって、膣に指なんて挿れられてしまうんですよ?
「〜〜〜〜〜〜〜!!?」
私の、右の薬指。那由他の性器に、つぷりと挿さっている。
とうとうやってしまったけど、とても満たされているのも確かだ。
指に伝わるこの柔らかさ、熱さ……。那由他の感触なのだと思うと愛おしいくらいだ。堪らない。
「んっ!ん…ん、んゅぅ…!」
那由他…。そんなに目をキツく瞑って。いきなりの強い刺激に驚いてしまったんですね。
けど、同時に…身体が反応してもいる。ふふ、時折ビクッとしていますよ。
しかも 貴女の中だってほら、少し締まってる。
…いや、それは異物を迎え入れたことなどないであろう場所に挿れたのだから、当たり前だろうけれど。
それにしても、意外と苦労せず入った気がする。
抵抗が無かったわけではないけど、割と楽にこう、ぬぷぷっと。
まさか、剃毛した時に少し濡れて…?
「では 中からほぐしていきます、よっ」
「ひぅっ!?あ、う、ちょ…!ちょっと、待っ!」
なら好都合だと、突き入れた指を動かしていく。にゅるにゅるとした肉の感触がよく分かる。
滑りも中々なことを考えると、やはり多少なりに濡れていたに違いない。
なんてこった。那由他はそんなにも敏感だったのか。
それならば、今のこの愛撫も…。
「はっ…!や、あぁっ!ん、くっ な、なに…これぇっ!」
「おぉ…」
予感的中。とても感じているように見えた。
未知の快感に悶える姿も、また魅力的というもの。
「いいですよ、那由他様…。気持ち良いなら声、出しちゃっていいですから」
「ひゃ、は、はいぃ!あ、はぁ!はっ…」
「そう、良い子ですね。さあ、もっとリラックスして…」
「はぅん…んっ、あっ。やあぁ…!」
大きくストロークして…かと思えば、小刻みに動かしてみたり。ただ前後に動かすだけじゃなく、円を描くようにゆっくりと掻き回すのも忘れない。
男女の営みはただ打ち付けるだけでなく、緩急も必要だと母に教えられたが…効果は覿面らしい。
そうしてる間にほら、どんどん濡れてきた。
「あっ、う、うぅんっ!ラ、ラビ、さんっ。私、な、なんかぁっ」
「どうしました?」
「わかんない…!わかんないですの!でも…でも、なんかぁ!」
「……あぁ」
那由他が切なそうに啼くのを見て、察する。そうか、もう絶頂してしまいそうなのか。
こんなことをされるのは初めてだろうに、もう達してしまいそうになるとは。那由他に素質があるのか、私が上手くやれているのか…。
まぁ それはいいだろう、何でも。大事なのは、彼女をこのまま果てさせてやることだ。
マッサージだなんて、そもそも建前なのだから。
「はい、いいですよ那由他様。その感覚に抗わないで。身を任せて。ほら…ほら、ほら!」
「あっ あっ あっ……あっ!なんか…なんか、来る…来ちゃいますの…!」
ゴールはすぐそこ。抜き挿しする指の動きを思い切り激しくして、そこまで導いてあげなければ。
さあイッて、可愛い那由他。私の手で。この私の手で乱れて!絶頂して!
「く、来る…!来る、来る…来るぅ!」
これで……ほらっ!
「っ!?っ!っ…!んんん〜〜〜〜〜〜!!」
ビクビクと痙攣する身体と、キツく締まる膣。そして指と性器の結合部からプシャッと噴き出してきた体液。
紛れもない、那由他が果てた証だった。
「はー…はー…はー…んんっ」
「お疲れ様でした、那由他様…」
「ひゃ、ひゃいぃ…」
返事を返せる余裕はあるようだが、肩で息をしている。性的行為は精根を消耗するものだというから、無理もないだろう。
…おっと、違った。これはあくまでマッサージ。
主を散々犯した薬指を引き抜くと、指どころか掌までぐしょぐしょだった。
私はまるでそうするのが当然であるかのように、那由他のもので濡れそぼった手に舌を這わせる。
(これが、那由他の味…)
しょっぱいような、酸っぱいような。独特で、お世辞にも美味しいとは言えない味。
当然だ。性器から分泌される体液というのは本来、口に入れて味わうようなものでは断じてないのだから。
だが 那由他の一部を私の身体に取り込んでいるという事実の前で、そんなことは瑣末なことに過ぎない。だって、何故だかとても嬉しいのだ。この上なく。
体が熱を帯びる。頭もボーッとしてくるし、何より下が…下腹部の辺りが疼く。甘く、切なく、ジンジンと。
子宮が、そうなっている。
「那由他様」
「はぁー…はぁー…は、い…?」
どうすればこの渇きを癒せるだろう。欲しがる気持ちを満たせるんだろう。
茹だる頭で考えてみたが、その結果───
「んっ!?んむぅ!?」
「ん…ふ…」
那由他を食べてしまえばいいということが分かった。
「ふぅ…那由他様」
「あ…ぅ、え……え!?」
「マッサージの続きは、私の部屋で行いましょう。ベッドで」
「べ…?や、あ、あの!それより、今っ」
「マッサージです」
「や、だ!だから!キ」
「マッサージです」
「マ………………」
餌を欲しがる時の鯉のように口をパクパクとさせる那由他に、魔法少女の胆力を持ってお姫様抱っこを敢行。
すっかりいけない欲望の火で満ち満ちてしまったこの若い身体は、己が仕える人を携え、自室へと向かった。
*
「はっ…!はっ、はっ!あぁ…はあっ」
「や、ん!あぁん!あっんっ……あ!」
ギシ、ギシ、ギシと、ベッドが音を立てる。私と那由他、女同士のまぐわい。その引き立て役として。
私の部屋までやってきて、即座にベッドへ身を投げた後、生まれたままの姿になった私達。
仰向けの那由他に側臥位の体制を取らせて、片脚を上げさせたら準備は終わり。
何がなにやら分からない様子の那由他を無視して、互いの性器を押し付け合って…。
ヌルヌル、ヌチュヌチュと音を立て交わり始めた。
それが、ついさっきのこと。
「やぁ…!来る!また…また来るぅ…!」
「んっ、はっ…いい、ですよっ。イッて下さい那由他様。イけっ……イッて…!」
「あぁっ…あっ!も、だ…!あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!くっ…!!」
ビクビクと身体を震わせ、那由他が絶頂する。その瞬間の彼女の顔はとても蠱惑的で、見ているだけで満たされる。
普段なんのかんのとお世話している人が私の目の前で、私の手により痴態を晒しているなんて…。
征服感というか、とにかくまぁ興奮するというか…。
要するに堪らない。
「んんっ!はー……!はっ…!はぁー…!」
「ふふ。そんなに息を切らして…。可愛いですよ、那由他様」
「ん…へ…。はへ……?」
絶頂の余韻に浸っているであろう彼女の側に寝そべり、寄り添うような形になる。
汗で張り付いた彼女の髪を、整えてやった。
ああ、気付けば二人とも、全身に玉のような汗を浮かばせているじゃないか。
那由他の顔も、随分と蕩けている。迸る情欲に任せて、休まず何度か交わってしまったし、それは当然か。反省。
うん。名残り惜しいが、ここまでとしよう。
「時間がかかってしまい、すみません。ええと…これで、マッサージは」
「はー…はー…ラビさ…はー…」
「うん?はい」
おや、何か言いたそうだ。息が整ってからでもいいのに。そういうところも中々かわ…
「こ、れ…マッサージ…じゃない。え、えっちなこと…ですの」
「えっ」
「はぁ…はぁ…。むう…流石に、その…分かりますの。雰囲気とか、そういうので…」
…それはそうだ。うん。流石に舐めすぎだった。那由他は色々と抜けているところはあるが、思春期の学生。
授業で身体や性交渉について学ぶ機会もあるだろうし、学友の会話が耳に入って…という可能性だって、充分にあり得るのだ。
(…………………)
どうしよう。率直に言って気まずい。まるで夢から醒めたような気分。
いや、そもそもの話…私は今まで何をやっていた?
那由他を風呂に連れ込んで剃毛したまではいい。
その後はなんだ。あろうことか主に欲情し、そのまま手淫で辱めた後 強引に自室へ連れ込んで有無を言わさず性交になだれ込み───!
「あ、あの…ええと、那由他様!その…」
「………いい、ですの」
「えと、ですね…今回はまことに………え?」
「っだ!だから…!いいって…」
なにはともあれ、まずは謝罪だと、そう思って口をモゴモゴとさせたのも束の間。耳を疑うような言葉を聞いた。
那由他様?え、いい?いいとは?
「それは…」
「確かに!びっくりしましたし、ラビさんがちょっと怖いなって思いましたの…」
「あっ……」
「で、でも!その、い、嫌じゃ…なかった……っていうか」
「えっ」
「………ラビさんなら、いいかなって」
消え入りそうな声で、呟く。
そんな。本当に申し訳ないなって思ってたのに…いや今も思ってるんだけれど…
むしろなんで今まで思ってなかったのだろうって感じなんだけど…
ええと とにかく、そんな時にそんなこと言われたらこう、また…ムラムラと…!
「那由他様っ…!」
「きゃっ!」
「今度は、その…優しくします。だから……ッ!?」
もう一度、私と…その言葉を、私は口にすることが出来なかった。
だってその前に、那由他の顔が眼前いっぱいに広がって、気付いた時には離れていて…。
事態を飲み込んだ私が慌てているのを見て、那由他は笑みを浮かべていた。
「ふふ…お返し、ですの」
「………」
「ラビさんのこと、信じてますの。だから」
「あ…は、はい。優しくします…」
私の言葉を受け取った那由他が、目を閉じる。それが彼女からの合図だと分かったから、彼女と唇を重ねた。
最初は優しくはむはむと、じゃれ合うようにキスをして…そしてやがて、舌を絡ませる濃密なものになっていく。
互いの胸を揉みしだいて、桃色の乳首を摘んで、しゃぶって…
そして最後には、先程と同じ体制で交わっていた。
「あっ!あぁ!んっ!ラビ、さ…!ラビさん!ラビさぁん!んぁぁん…!」
「っ!はぁ…!はっ!んぅ…!那由他、様!那由他…!那由他ぁ!」
違うのは、片手を握り合っていること、互いの名前を呼び合っていること。
そして…想いが通じ合っていること。
………だと思う。多分。そう信じたい。
その後も二人、盛った猿のように交わり続けて、気付けば夜もとっぷりと更け。
終わった頃には疲れ果てて、互いに抱き合い眠ってしまった。
…昼まで寝てしまったせいで、遊びに来たみかげさんに見られそうになったのは、私達だけの秘密。