人間の健一と親切な僕っ娘上級淫魔アランの淫魔界珍道中 作:雑食性生物物部
「アランさん…助かりました」
「しょうがないさ。手続き必要だったとはいえ、淫魔界で人間の健一が下半身を露出するのは危険だったからね。君の保護者として僕も事前に周りに言えば良かったよ」
少し申し訳なさそうな顔になる表情を向ける彼女をどう労れば良いのか分からなかった。
「そう言えば…窓口にいた淫魔さんはあまり俺に関心はなさそうでしたね」
話題を変えようとあの窓口の素っ気ない淫魔の話を振ると、アランさんはキョトンとした。
「彼女が君に関心がない…?眼科行ったほうが良いんじゃない?」
「はぇ?」
「彼女、君見てドチャクソに興奮してたよ?息も荒くしてたし、尻尾もぶんぶん降ってたんだよ?」
「えぇ…全然わからなかった」
「……人間が鈍感だって噂、やっぱり本当だったんだねぇ」
アランさんはそう言うと、そっと後ろを指差した。
恐る恐る振り返ると、窓口のあの無表情な淫魔が、俺の金玉印を舐めまくっているのが見えた。
「ブッチュ♡ペロッ♡レロッ♡ムチューッ♡ぷはぁ♡可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い可愛いッ♡♡♡♡♡上位種様が保護してなきゃ私のお婿さんに永久就職させたのにッ♡♡♡♡♡良いなぁ良いなぁ良いなぁ♡せめてこの書類は保管しとこッ♡あーあ、私のとこにも来てくれないかなぁ」
俺は言葉を失った。俺は舐め回すのに夢中な窓口の淫魔と目を合わせる前に、前を向き、アランさんの手を握って足を早めた。付け直したハーネスは最初こそ恥ずかしかったが、アランさんに保護されているこの淫魔界の下では、数少ない頼れる存在になっていた。
「君は本当に可愛いなぁ…♡保護しといて良かったよ…♡」
アランさんは焦っている俺を見てそんな呑気な事を言っていた。
役所の中を早歩きで歩いていると、思わず自分の足を止めてしまう物があった。
物というか、者だったが。『公共ミルクサーバー』という看板の下に、裸体の男が無数の淫魔に貪り食われていた。
「……オーマイ…」
思わずそんな声が漏れた。
「あれぇー?どうしたのかなぁ。ママぁ、ミルクの出が悪くなっちゃったよ」
「大丈夫。ここの穴に指を入れて…えいっ♡」
口から液体を垂らす少女の淫魔が困った表情で母親の淫魔を見ると、母親は男の尻の穴に指を入れる。
「〜〜〜ッ!!!♡♡♡♡♡」
男はビクビクと震えながら再び勃ち上がる。
「わぁ♡ほんとだぁ♡ピクピクして可愛い〜♡♡♡」
「ここはね♡前立腺って言って♡オスの人間きゅんがメスイキできる所なのよ♡覚えておきなさい♡」
母子の淫魔はまるで小動物でも可愛がるかのように男の尻の穴に指を入れて嬲った。
「おやおやおや、今日も役所のミルクサーバーは盛り上がってるね」
アランさんが淫魔の集団が一人の男を犯すのを見てそう言った。
「ミルクサーバーって……拷問にしか見えないんですけど」
「そうかい?天国と言っても差し支えないんじゃないかな。天使族の方の天国は詳しく知らないけど」
アランさんはあっけらかんと言ったが俺は当たり前だけどドン引きしていた。
「大体……彼は何か罪でも犯したんですか?あまりにも激しく犯されてますけど」
俺がそう尋ねるとアランさんは「ふむ……」と言いながら少し考えた。
「……やはり人間と淫魔の価値観は結構ズレているのかもしれないな。僕が人間だったら超絶羨ましいと思うものだが」
「ええ……」
アランさんがドン引きしている俺の頭を軽く撫でていると、一人の淫魔がやってきた。
「あらあら〜♪アランちゃんじゃないの〜♪」
見れば俺より身長が高いアランさんよりも更にデカくてブロンドの髪と立派な淫魔の角を生やしたムチムチのスーツ姿の淫魔がいた。どうもアランさんよりも立場が上の淫魔らしく、アランさんがぺこりと頭を下げた。
「これはこれはどうも。健一、こちらこここの役所の所長だよ」
「こ、これはどうもこんにちは」
「初めまして〜♡」
所長は俺を見るなりマジマジと物色するような眼差しを向けてきたが、そこにアランさんが立ち塞がった。
「所長、今日保護したこの健一はとてもシャイなのでね。あまりジロジロと見ないであげてください」
「もうイケズね〜♪でも可愛いわ〜♪その人間きゅん♪貴女が気に入る訳ね」
「ハハハ」
アランさんは軽く笑って受け流したが、俺はこの時アランさんの顔が少し赤くなっている事に気が付かなかった。
「ところでお仕事は順調ですか?こんな所で油売ってて良いんですか?」
「仕事は順調よ〜♪一息付いたからダーリンの所に来たの〜♪」
所長は嬉しそうに言った。「結婚されてるんですか?淫魔の方とですか?」と俺が聞くと、所長とアランさんはハテナと首を傾げた。
「あら〜?ここを通ってきたって事はもうダーリンの事見たんじゃなくって〜?」
「どうしたんだい健一。所長の旦那さんなら僕達とっくに見たじゃないか」
俺がキョトンと首を傾げていると、所長とアランさんは同時にある方向を指さした。
ザーメンミルクサーバーになっている男の方を。
「……行きましょうか。アランさん」
「そうだね、そろそろ行こうか」
「またね〜♪人間きゅん〜♪」
所長は役所を去る俺たちに手を振って、お見送りをしてくれた。
「バイバイ!またね人間きゅん!」「辛かったら何時でもここに来て良いからね!」「私たちが慰めてあげるからね!」「フガフガフゴ!」
何故か役所にいた他の淫魔もお見送りをしてくれた。窓口にいた淫魔も俺の金玉を押し付けた書類をベロベロ舐め回しながら見送ってくれた(もうその書類ベトベトだろ……)。