男が湊友希那の住所を知ったのは三日前のことだった。
偶然だった。目的も無く街を歩いていたら、人込みの中から友希那を見つけた。薄紫の長い髪と黄金色の瞳と、童顔寄りの愛くるしい顔はよく目立っていた。どうやら大学からの帰りのようだった。男は遠目に視る友希那を前にすぐに尾行を決定した。
友希那は五分ほどで自宅に着いた。男は驚愕した。自分の尾行がこんなにもあっさりと成功したことに恍惚とした。あまりにも出来過ぎているため震える恐ろしさすら感じた。しかし現実の状況として、男は友希那の住所を手にしていた。これは神の類からのお告げだと思った。このまま友希那を強姦し、性行為で繋がれと言われているような気がした。
三日間で湊家を観察した。そして、友希那が独りで居る時間帯を把握した。迷いは無かった。躊躇も無かった。あるのは友希那への粘ついた性欲だけだった。友希那を強姦することを思うだけで陰茎が立ち上がって熱を放出した。
男は湊家の玄関口の鍵穴にマイナスドライバーを突っ込んだ。そしてドライバーの持ち手をとんかちで三回叩いた。鍵穴が割れ、ドライバーの先端がめり込んだ。
道具を捨てた男はドアノブを持って扉を開いた。鍵が破壊されたため何の抵抗も無く動いた。男は湊家に侵入した。室内に居るのは友希那だけのはずだった。
友希那の自室の扉の前で立ち止まると男は深呼吸をした。それは緊張ではなく滾る性欲を抑えるための行動だった。湊家に漂う空気を取り込むと少しばかり冷静になれた。友希那と繋がれる記念すべき瞬間に手元が狂うのだけは避けたかった。
男は目の前の扉を勢い良く開いた。素早く室内を見渡すと友希那は勉強机についていた。
「だ、誰っ!」
椅子に座ったままの友希那が叫んだ。白のシャツに空色のスカートを履いている友希那は、強烈な驚きの感情が脳を焼いているようだった。
「友希那ちゃん。迎えに来たよ……!」
男ははっきりとした声で叫んだ。友希那を怖がらせないように笑みも作った。
「は、はぁ……?」
友希那が困惑した顔で男を睨んだ。語尾が震えていた。
「ほら友希那ちゃん……。ぼくとセックスしよ……」
犬のように荒い呼吸を繰り返す男はゆっくりと室内に侵入して友希那に迫った。体内では性欲の炎が限界まで燃え上がり、男の脳裡をじゅわりと焼いていた。目の前の友希那に対する歪んだ情熱が四肢を動かしていた。
友希那は素早く立ち上がって男から距離を取った。恐怖で引きつった顔で男を睨んでいた。唐突に現れた存在に本能が危険信号を発していた。
「だっ、誰なのあなた! どこから入って――」
「友希那っ!」
男は友希那に飛び掛かった。抱き着くようにすると有り余る男の腕力で友希那を組み伏せた。友希那は迫り来る男の太い両手に必死に抵抗した。しかしただの音楽家に過ぎない友希那はあまりにも非力だった。あっという間に床に押し倒された。友希那は視界の中の男の顔を視た。そこにあるのは性欲だけだった。友希那という可憐な花を自分の手で汚すことができることに最大の愉悦を感じていた。
男は友希那に接吻をした。唇で唇を貪るとそのまま舌を突き入れた。友希那は声にならない悲鳴を上げていた。男の舌が口内で蠢いていた。男が唾液を吸うと友希那の背筋に悪寒が走った。それはやがて全身に伝わり脳を震わせた。男の口がようやく離れた。二人の間には唾液の糸が引いていた。
「へへへ……。友希那っ、友希那っ。ぼくとセックスしてくれぇ……」
「ふざけないでっ……。あなた誰なのよっ!」
「うへへ……。僕は君の夫だよぉ……」
男はうわごとのように呟くとズボンと下着を下ろした。すっかり出来上がっている男根が現れた。その、限界まで膨張した陰茎を目にした友希那は悲鳴を上げた。脳裡に覚えたばかりの性行為の知識が駆け巡った。あの強烈な竿で自分の一番大切な部位を犯されると考えると溢れる恐怖が駆け巡って身体を震わせた。
「や、やめてっ……。私から離れてっ!」
「だめだよぉ……。友希那ちゃんはこれからぼくとセックスするんだから……」
両膝をついた男は友希那の長いスカートを引き裂いた。男の腕力が布をびりびりと裂いた。友希那の白い下着がその姿を現した。男は素早く下着も脱がした。友希那の股間が外気に触れた。薄っすらとした陰毛と小さな割れ目だった。男は自分の陰茎の根本を握った。心臓の脈のようにどくどくと震える陰茎の先端からは透明な粘液が垂れていた。男は陰茎を友希那の股間に押し付けた。膣口と亀頭が触れ合い、その瞬間に友希那が悲鳴を上げた。自分の身体のものではない異質な亀頭の熱に情緒が脅かされているようだった。
「お願いっ……。やめてっ! いやっ……、嫌ぁっ!」
「ほらよっ!」
男は友希那の顔を見つめながら腰を一気に突き入れた。
「ひぎぃっ! 痛いっ! 痛いいっ!」
一切濡れていない股間を無理やり割られた友希那は甲高く絶叫した。同時に男には中で小さなものが裂ける感触がした。それは友希那の破瓜の感触だった。自分の純情を汚されたことで友希那には強烈な絶望感が襲っていた。大切な何かを無理やり強奪された取り返しのつかない感覚だった。目の前の男の、少しも太刀打ちできない雄としての生命力が激痛となって全身に流れていた。
男の陰茎は友希那の膣口を強引に拡張しながら中に押し進んでいった。硬い竿と牡丹色の亀頭が友希那の窒をごりごりと掘り、一番奥の子宮への入り口を執拗に叩いていた。
「抜いてっ! 抜いて! こんなのっ、駄目よっ!」
肉の穴が裂けるような激痛に友希那は身体をのけ反らせて絶叫した。すると男が腰を引いた。しかしすぐにまた腰を奥まで突き入れた。中で陰茎が前後する度に友希那の身体には激痛が走った。
「き、気持ち良いっ! 友希那ちゃんも、気持ち良いかい?」
「そんなわけないでしょっ! 早く抜いてちょうだい! こんなもの!」
「なに? なにを抜いてほしいの?」
男がにやけながら友希那に訊ねた。その笑みにはわかりやすい嗜虐的な輝きがあった。
「ち、ちんちん! あなたのちんちんよ! さっさと抜いて!」
友希那は精一杯の声量で叫んだ。
しかし男は動かなかった。にやけたままで友希那に覆いかぶさった。そして再び友希那に接吻をした。友希那は顔を動かして逃げた。男の口からは生ごみのような腐臭が漂っていた。一度目の接吻でその汚臭を味わっているためもう二度と男と口を合わせたくなかった。しかし男の追跡は粘着質だった。窒に陰茎がねじ込まれているため全身の筋肉が弛緩している友希那の口はすぐに捕まった。
「んんまっ……。んっ……、友希那っ、逃げるなコラッ……」
男が乱暴に舌を友希那に這わせた。唾液のぬめりだけで背筋が凍った。舌と舌が触れ合う度に微細な電流のようなものが脳裡の奥に迸った。
やがて男は満足し、友希那から口を離した。男の唾液が充填された口を友希那は動かすことができなかった。下手に動かせばまた舌に唾液が触れ、その度に濁流のように不快感が脳を包んで嘔吐感が上がってくるはずだった。
「さて、動くぞ……」
男が慎重に腰を動かした。友希那は窒の中の異物感が前後する度に身体が震えた。男の腰遣いは乱暴だった。もはやそういう暴力と言ってよかった。友希那の身体に対する配慮など欠片も無く、ただ自分の性器を気持ち良くさせるためだけに動いていた。友希那はやがてその男の暴行に耐えるようになった。歯を噛みしめ、声を抑え、男が勝手に満足するのを待った。しかしその時間は屈辱的だった。男に自分の身体を明け渡しているような感覚となり、恥辱的な熱のある感情が脳を包んでいた。
「ああっ! 駄目だっ! もうイく!」
「はっ? い、いく……?」
男の呻き声を聞いた途端友希那は全身が震えた。男の言っていることは理解できた。いわゆる『イく』とは絶頂のことだった。そして男にとっての絶頂とは射精のことだった。このまま窒の中で射精されればその精液が子宮に到達し妊娠する可能性があった。友希那は嫌だった。名前も知らない男の子供など絶対に孕みたくなかった。
「や、やめなさい! せめて出すなら、外にっ……!」
「ああっ! イくうっ!」
次の瞬間、股間の辺りで温い感覚が流れ出た。それはゆっくりと不快に友希那の身体に染み込み、熱のある感覚が飛び散っていた。
「う、うそ……」
友希那は目を見開いて男を睨んだ。男は友希那に腰を擦り付けていた。ぴったりと合わさり、中の陰茎が窒の一番奥まで届いていた。そしてその陰茎からの精液は止まらなかった。友希那の子宮はその精液を快く受け入れていた。身体の機能はこの名前も知らない男の精液を受け入れて飲み込んでいた。
「い、嫌っ! いやあああっ!」
友希那は絶叫した。強烈な絶望感があった。これまで純情で保っていた身体が隅々まで侵され、汚されていた。視界の中の男は満足そうな顔で笑っていた。友希那に無責任に『中出し』できたことが嬉しくてしょうがないようだった。友希那は脳裡に強い熱風を感じた。それは徐々に大きくなり脳を包んで身体をわなわなと震わせた。殺意だった。自分の窒に無遠慮に射精をしたこの男に対する純粋で強烈な殺意を抱いていた。
すると男がズボンからスマートフォンを取り出した。数回ほど画面を操作すると友希那に向けた。同時にパシャリ、という音が響いた。それを聞いて友希那はハッとした。それは間違いなく男がスマートフォンで自分の今の姿を撮影した証拠だった。男と連結している姿はその後の脅迫の材料になるはずだった。腹の奥がひやりと冷たくなる感覚があった。全身の筋肉がさらに弛緩し、心臓が破裂するほどの鼓動を唱えていた。
「げへへ。友希那っ。おれの女になれっ……」
スマートフォンをしまった男が陰茎を入れたまま再度接吻をしてきた。あの汚臭と、あの不愉快な柔らかい唇が、射精によって弛緩した友希那の唇を包んで濡らした。
その不快感を、友希那はただ受け入れることしかできなかった。
「メシを作れ」
男の最初の命令はそれだった。激しい性行為によって今だにがくがくと震える腰を使って何とか立ち上がった友希那は抵抗せずに家のキッチンに入った。あの写真がある以上、男に逆らうことはできなかった。友希那は股から垂れる男の精液のぬめりを感じながら、付け焼き刃の知識で簡素な炒飯を作った。
「ふむ。まあまあだな」
男は棘のある感想を呟きながらも、スプーンを動かす手を一度も止めずに炒飯を完食した。
「あの……、写真はどうすれば消してもらえますか……?」
食後の冷水を飲んでいる男に友希那は訊ねた。勇気を振り絞った質問だった。男は空になったコップをダンと置き、同時にボフッと放屁しながら友希那のことを睨んだ。その目にはやはり性欲が浮かんでいた。職人が腕によりをかけて作成した日本刀のような煌めきだったが、刀剣のような爽快感は一切無かった。燃え上がる性欲の眼光に感じることができるのは荒れ狂う野生動物のような粘ついた貪欲な欲求だけだった。
「そうだな……」男は遠くを見つめた。「今日、友希那ちゃんのところに来たのは、友希那ちゃんをおれの恋人にするためなんだ。だから、友希那ちゃんが快くおれの恋人になってくれれば、あの写真はすぐに消すよ」
「こ、恋人……」
友希那は言葉を失った。今日出会ったばかりの、しかも自分を無理やり犯してきた男の恋人になどなりたくなった。しかしそれ以外の方法が見当たらなかった。男のスマートフォンの中の写真を消してもらうには、恋人になるしかないように思えた。
「わ、わかったわ……。なる。あなたの、恋人に」
今にも泣き出してしまいそうな震える声で友希那は叫んだ。
「そうかい? なら宣言してもらわないとな!」
「宣言?」
「そうだよ。友希那ちゃんはこれからおれの性奴隷として生きていくんだから、その宣言をしてもらわなくちゃなぁ!」
その言葉を聞いた途端友希那の脳がカッと熱を帯びた。脳裡では『性奴隷』という言葉が何度も何度も反響していた。それは恋人以下の存在だった。性奴隷とは男の欲望の通りに動き、いつでも身体を差し出す存在だった。そこに人権は少しも無く、男の玩具になることと同義だった。
「ふ、ふざけないでっ! そんなもの、するわけないでしょうっ?」
「ほーん。ならいいのか? あの写真、すぐにばらまくけど」
「……卑怯者っ」
友希那は低く呟いた。この男のことが心底憎かった。自分に力があればすぐに殺しているはずだった。
「どうした? さっさと宣言しろよ」
友希那は逡巡した。思考を高速で回し、それ以外の打開策を探った。しかし何も思いつかなかった。
「……は、はい……。私、湊友希那は、あなたの恋人として、性奴隷として、あなたとこれからも、たくさんっ……、その、セ、セックスをします……。身体の至る部位を使って、あなたにご奉仕します……」
友希那は虚ろな目で宣言した。そこに自由意志は無かった。ただ、圧倒的な男の性欲と一枚の写真によって完膚なきまで屈服した友希那の、崩壊寸前の弱弱しい意志だけがあった。
すると男が立ち上がった。「よし! よく言った! ならさっそく、恋人同士のアツアツセックス、しようか!」
男は少年のような輝かしい笑みで叫んだ。
ズンと奥までねじ込まれた陰茎に、ベッドの上の仰向けの、全裸の友希那は身体をのけ反らせて呻いた。自分同様に全裸の男の竿はやはり強烈だった。窒が裂けるような熱のある痛みが走っていた。全身の神経が悲鳴を上げ、細胞そのものが異物の存在を拒絶していた。
友希那に覆いかぶさるようにしている男は満足げな顔を向けていた。そしてそのまま腰をさらに突き入れた。陰茎が友希那の窒に最後まで入った。ねっとりとした窒の壁を強制的に押し開き、その肉壁の隅々までを堪能している男根は、友希那の最深部でびくびくと震えていた。
男が次の瞬間、腰を一気に引いて強く打ち付けた。男の動きに合わせて友希那には激痛が走った。正常な思考と理性を片っ端から崩壊させてくる粘ついた痛みだった。窒に炎が宿ってるような感覚だった。脳が焙られているような感覚に陥った。男が激しく腰を動かした。腰と腰が合わさり、乾いた肌のぶつかる音が連続で響いた。硬い陰茎が窒の壁をごりごりと擦っていた。その無理やりな性行為は友希那にとって拷問に等しかった。ひたすらに苦しく、呼吸もできなくなるほどの窮屈な時間だった。歯を食いしばり、必死に声を我慢してこれが早く終わってほしいとだけ願っていた。
「へへへ、どうだ友希那。おれのちんぽは気持ち良いか?」
男がにやけながら訊ねた。
「そんなわけないでしょ……。こんなのっ、痛いだけよ」
友希那は吐き捨てるように呟いた。
「嘘つけ。おれのちんぽは最大級だぜ? これでよがらない女はいねぇよ」
男は弾んだ声色だった。自分の陰茎に対して本当に自信があるようだった。男は腰を奥まで友希那に擦り付けるとそのままぐりぐりと左右に動かした。中で陰茎が蠢ていて窒の壁を突いた。それは友希那にとって不意打ちだった。それまで一切手が付けられていなかった箇所が唐突に突っ込まれていた。しかし気持ち良くはなかった。強烈な異物の感覚が痛いだけだった。
「どうした? 気持ち良すぎか?」
「うるさいっ……。さっさと終わらせて……」
「ならこのまままた中に出してやろうか? へへ」
「ま、待って……。中に出すのは、駄目よ……」
友希那はすがるような声で制止した。再び窒に射精されれば妊娠の可能性があった。この男の子供など生みたくなかった。子宮に宿すことすらしたくなかった。
「そうか。友希那は中は嫌か。なら外に出してやってもいい。でもな、それなら中出しの代わりになるものをくれないとな」
男は腰を止めるとヒヒヒヒと笑った。
「何をさせる気……?」
友希那は窒から流れる痛みに耐えながら途切れ途切れに訊ねた。
「そうだな……。よし、おれたちは恋人なんだ。だから、愛の言葉が欲しいな」
「あ、愛……?」
「どうした? お前は愛する男に愛情表現もできないのか?」
「……す、好きよ……」
友希那は男から目を反らして呟いた。極小の声だった。
「なんだって?」
「す、好きっ! 好きよ! 本当に愛してるっ」
「本当に?」
「本当よ! 心の底から愛してるっ! あなたのことが何よりも大切よ!」
「そうか! それなら中にたっぷり出さないとなあっ!」
男が素早く腰を動かした。友希那に下半身を押し付けるような激しく乱雑な動きだった。友希那は悲鳴を上げた。窒からの激痛が脳にまで到達して震わせていた。理性が一気に崩れていった。
「ちょ、ちょっと! やめっ、やめなさいっ! 外にっ――」
「へへ、うるさい口は塞いでやるよ!」
男が友希那に接吻をした。唇と唇が合わさるとすぐにぬるい舌が侵入してきた。男の舌は妙にざらついていた。口内で身勝手に動き回ると友希那の唾液を吸った。腰の動きはさらに高速になっていた。ばちゅん、ばちゅん、と音が鳴っていた。友希那は思考がまっさらになっていくのを感じた。男の独りよがりな交尾に脳までもが犯されているような感覚だった。
「ううううっ!」
やがて男が力強く腰を打ち付けた。友希那の一番深い位置に陰茎の先端が到達し、そのまま震えると先端から精液が発射された。友希那の窒の中で射精されていた。股から腹部にかけて飛び散る温かい感触に友希那は悲鳴を上げた。しかし男の口で塞がれているためそれは声にならないぐぐもった悲鳴だった。男の射精は長かった。陰茎から流れるどろどろとした精鋭の蠢きが、子宮に注がれ、卵子にまで到達する粘液の感覚が、はっきりとわかった。
「ふう……。やっぱり中出しが最高だなっ」
友希那から口を離した男は窒から陰茎を抜いた。猛烈な窒への射精によってぐったりと弛緩した友希那はベッドの上で四肢を投げ出していた。その目には虚ろな雰囲気が漂っていた。どこも見ていなかった。二度も男に射精されたことが絶対に消えない烙印として脳裡に刻まれていた。正確なことはまだわからなかったが、腹部の感覚ですでに妊娠しているような気がした。友希那は脱力した脳で今後のことを考えてみた。妊娠が確実なものだった場合『堕ろす』か『生む』かの二択を迫られるはずだった。そしてそのどちらを選んでも茨の道を歩むことになることは確定していた。友希那は絶望した。どんな選択をしてもこの先の人生が真っ暗闇に包まれていることを悟ると、新しい脱力感が脳から身体に落ちて全身に悪寒と鳥肌が立った。
「おいどうした? 気持ち良すぎてトんじまったか?」
男が友希那の腹をぺしぺしと叩いた。友希那は反応しなかった。反応できなかった。精神が猛烈な衝撃によって麻痺していた。
「シカトかよ……。まあいいや。さっさと二回戦、するぞ」
男が陰茎を持ち上げた。射精によって萎んでいたはずの陰茎はすぐに立ち上がった。凄まじい性欲だった。根本を握った男は友希那の膣口に先端を押し付けた。熱のある感触が友希那の体内を駆け巡ったが抵抗はできなかった。『中出し』によって友希那はすっかり脱力していた。完全に男根によって身体が敗北していた。
男が陰茎を押し付けた。窒はすぐにぐっぽりと開いて陰茎を飲み込んでいった。
「おおっ! やっぱり友希那は名器だなっ!」
男が叫び、腰を友希那に突き入れた。
陰茎の硬い感触が、友希那の身体の芯を刺し貫いた。