ツンデレ妹が夜だけめっちゃデレてくる 作:荒井アライ
「とりあえず、何から話すか」
「今の状態で目を見て話すとか、絶対に無理だから」
「……俺が後ろ向けばいいか?」
「お兄ちゃんがぎゅってしてくれてないと、嫌われたと思って舌噛み切って死んじゃうと思う」
「……ぎゅ、ぎゅー」
「えへへっ、お兄ちゃんからしてきてくれた! ぎゅー!」
俺に素股をしている所を見られてしまった美香は、俺の記憶がなくなるまで俺の精子を搾り取ろうとしてきた。
俺は何とか美香を宥めることに成功して、話し合いの場を設けようとしてーー互いに裸で対面座位の体勢で抱き合っていた。
もちろん、挿入はしていない。それでも、秘部とお腹に押しつぶされている俺の愚息は満足そうにぴくぴくと動いていた。
美香の控えめな双丘とその先っぽの突起が俺の胸に当たって、俺の興奮を冷めないものにしてくるのだから困ったものである。
精液がべったり付いてしまったTシャツは脱ぐしかなかったし、美香がハグしないと舌を噛み切ると言って来たので、俺に断ることができはずがなかった。
そして、そんな美香の素肌に目で見て触れてしまうと、当然俺の愚息が黙っているはずがなかった。
「……お兄ちゃん、妹に裸で抱きしめられて、おちんちん硬くしちゃうんだぁ」
「や、やめてくれ。それ以上俺の背徳感を煽らないでくれ」
美香によって背徳感と射精の快楽が紐づけられてしまった今の俺には、そんな美香の言葉は興奮の材料にしかならなかった。
「まずは、そうだな……美香に謝らなくちゃならないことがあるんだ」
美香と話をしているはずなのに、美香の頭は俺の隣にあって表情が見えない。分かるのは抱きしめている美香の呼吸と微かな動き。それと熱が冷めないような美香の声だけだった。
「結構前から美香が俺にその、俺にえっちなことしてるの気づいてたんだけど、中々言い出すタイミングがなかった。その、ずっと黙っててごめんな」
「え? ず、ずっと前って、どれくらい前から?」
美香は俺の言葉に対して、やや慌てたような反応を示していた。もしかしたら、今回の一件以外はバレていないと思っていたのかもしれない。
美香のためを思うなら言うべきではなかっただろうか? いや、ここまで来たら隠し事をする方が傷つけるかもしれないか。
「結構前かな。美香が俺のに、匂いでオナニーしてたときから」
「あ、あの時から起きてたの?! うぅ~」
美香からすると完全に想定外だったらしく、恥じらうようにその感情が漏れ出たような声にならないような声を漏らしていた。それから、美香はその恥ずかしさを振り切ったのか、それ以上に気になることがあったのか、美香は少しだけ声のトーンを落として言葉を続けた。
「……もしかして、私に襲われてるのが怖くて言い出せなかったの?」
「え? 怖い? いやいや、そんなことはなかったけど」
「それなら、どうしてもっと早く止めなかったの?」
もっと早く止めてくれも良かったのではないか? そんな非難をする感情と、どうすればいいのか分からなくて困惑するような感情。それらが入り乱れてしまい、俺の回答を急かすように美香は言葉を続けた。
「答えて、兄ちゃん」
正直、言い訳をしようとすればいくらでも言い訳できたと思う。兄としては言い訳をして、この関係を断ち切ることも一つの手なのかもしれなかった。それでも、不安そうな妹に嘘をついても、この関係が円満に終わる未来が俺には見えなかった。
だからだろう。俺は正直に感じたことをそのまま言葉にすることにした。例え、それが兄らしからぬ回答だとしても。
「……気持ち良かったから、かな。初めはどうしようって思ってたけど、止めなかったのは美香のえっちな声を聞いて興奮して、えっちなことをして射精させてくれるのが、気持ち良かったから、だと思う」
兄として、この回答はどうなのだろうか。俺は言い終えてから、どうしようもない自分に対して、少し嫌気がさしてきた。
しかし、そんな俺の回答を受けた美香は無言で俺のことを強く抱きしめてきた。絡めている腕を強くして、何か胸に秘めた想いを伝えようとするかのように力強く。
「お兄ちゃん、妹に犯されて、本気で気持ち良くなっちゃってたんだ」
俺の言葉を受けて調子を戻したように、美香の声はいつもの甘くて上機嫌な物に変わっていた。そして、俺をからかうように俺の背徳感を刺激するような言葉を口にしてきた。
「妹に犯して欲しくて、毎日寝てるふりしてたんだ」
「や、やめてくれ」
「ふふっ……本当に、いけないお兄ちゃん」
俺はそんな美香の言葉を受けて、愚息を反応させてしまっていた。お腹と秘部でその俺の愚息の動きを感じ取った美香は、妖艶な笑みから漏れ出るよう声色で言葉を続けた。
「でも、そうなると、私可哀想じゃない?」
「可哀想?」
「そう、お兄ちゃんが寝てるって思って、はしたないくらい、えっちなことしちゃったんだよ? 可哀想でしょ? ピエロみたいじゃん、今の私って」
「ぴ、ピエロってことはないと思うけど、まぁ、止めなかった俺にも多少非はあると思う」
美香は少し演技が買ったような声でそんな事を言うと、少しだけ抱きついている腕の力を弱めた。その代わりに近くなった耳元で、美香は言葉を続けた。
「じゃあ、お兄ちゃん。私がしたのと同じこと、私にもして」
「お、同じこと?」
「そう。寝ている私にえっちな悪戯するの。私の匂いでオナニーしたり、寝ている私のお口を勝手に使ったり……無理やり、イかせまくったり」
美香は俺にその光景を想像をさせるように、官能的な声色でそんな言葉を口にした。そんな陰茎に響くような言葉を受けて、反り立っている愚息は素直にぴくぴくと反応してしまっていた。
それに気づいた美香の静かな笑みを聞きながら、俺は言葉だけでも取り繕った言葉を口にした。
「そ、そんなことできるわけないだろ。そうじゃなくて、今はこれからのことを話してーー」
「でも、このままだと私だけ悪者だよ? お兄ちゃんは妹に犯された被害者。それだと、話し合うにしても、『俺、レイプされた被害者だし』っていうカード切れるでしょ? そんなの私が圧倒的不利じゃん」
「そんなこと言わないっての」
「じゃあ、私に悪戯しても変わらないよね? えっちな悪戯してくれないと、私何も話さないから」
「そ、そんな脅迫の仕方があるか」
「ふーん……お兄ちゃんは脅迫されてるときに、おちんちん硬くしちゃう変態さんなんだ」
「くっ」
美香はそんな言葉を言いながら、秘部とお腹の部分を俺の陰茎に押し付けて、俺の本能の部分を刺激してきた。
俺だって分かっている。本当は美香の提案が魅力的だと思っていることも、その提案を受け入れたいと本能で思ってしまっていることも。
それでも、兄としてこの言葉を無条件で呑み込むわけにはいかなかった。
「……ちなみに、俺が美香を襲わないで、美香との話し合いも放棄したらどうなる?」
「そのときは、お兄ちゃんが寝てるときに、もっとえっちなことしちゃうかな」
もっとえっちなこと。それはおそらく、挿入のことを示しているのだろう。ゴムなんてしない生のセックスをして、俺の精液を子宮に届けるつもりだ。
もしも断ったら、俺の子を美香が孕んでしまうかもしれない。そうならないためには、寝ている美香に悪戯をする他ない。
美香は俺の逃げ道を失くして、俺の目の前に免罪符をぶら下げてきた。そして、それは兄として取るべき行動と、俺の本能的にしたいと思う行動を一致させる一言だった。
「お兄ちゃん」
美香は俺の耳元に顔を置いて、囁くように言葉を続けた。
「妹のこと、いっぱい犯してね」
熱のある声色で、俺の潜在意識に呼び掛けるような口調。そして、俺が取るべき行動を確信していながらも、俺の背徳感を最大限に煽る言葉だった。
「あっ、手を抜いたらだめだからね? 私がしたみたいに、それ以上に変態的に私を犯すこと。いい?」
美香はルールの注意事項を言うかのように淡々とそんな事を言って来た。
少しでも手を抜いたら、俺は本当に寝ているときに美香に中出しセックスをさせられるかもしれない。その可能性をゼロにするためには、俺は寝ている設定の美香に変態的でえっちな悪戯をしなければならない。
そんな少しだけ先の未来を想像して、俺は反り立った陰茎を大きくビクンと反応させていた。
「んっ……いい返事だね。お兄ちゃん」
俺の愚息の反応を俺からの返答として捉えた美香は、本気で勃起している俺の愚息の硬さ秘部で感じて、熱い吐息を漏らしていた。
こうして、妹に犯された俺は、寝ている妹を犯さなければならなくなってしまったのだった。