※この作品はR-18です。

ツンデレ妹が夜だけめっちゃデレてくる   作:荒井アライ

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第27話 恋愛感情と向かい合う兄と

妹とキスをしてから数日が経過した。

 

 俺の中にあった歪んだ兄妹愛。それが俺にとっての恋愛感情だと気づいた日から数日が経っていた。

 

 俺はいつもと変わらずに妹の美香の隣で夕方の野球ニュースを観ていた。そして、いつもと同じようにテレビよりも俺のことを気にする美香の姿が隣に見えていた。

 

 ちらちらとこちらを見る目は期待半分不安半分といったような瞳をしている。いや、それも今や不安の色が多く出ている気がする。

 

 それも仕方がないことだと思う。

 

「や、野球ニュース終わったね」

 

「ああ。……じゃ、部屋に戻るわ」

 

「あ……うん」

 

 いつもしていたはずのえっちなことをせずに、俺が一人で部屋に戻ってしまうのだから。

 

 美香の沈んだ顔が視界の端に入りながらも、俺はその美香をリビングに一人で置いて自室に籠ってしまった。

 

 そして、俺は制服のままベッドに倒れ込むように身を投げ出した。

 

 枕に顔をうずめながら、徐々に足をバタバタさせて自分の気持ちを静めようとする。

 

しかし、その感情は美香と触れる時間が長ければ長いほど大きくなり、俺はどこにもぶつけられない感情を着実に膨らませていた。

 

「~~っ!! ど、動悸が収まらないっ!」

 

 妹の美香へと向ける気持ちが恋愛感情だと分かってから、俺はまともに美香の隣にいることもできないくらいに鼓動を大きくしてしまっていて、鼓動が聞こえているんじゃないかと本気で思い込んで、美香の隣に長時間座ることもできなくなっていた。

 

美香への感情が恋愛感情だと気づいてから、とてもじゃないが、いつも通りの生活なんて送れていなかった。

 

 美香が隣にいるだけで女の子のフレグランスが俺の鼻腔をくすぐって、俺の脈拍を速めてくるのだ。少し目が合っただけでも鼓動が大きくなって、気づけば目を逸らしている。

 

 美香がえっちなことをしてこようとすると、咄嗟にそれをやめさせてしまっていた。

 

 理由は簡単だった。

 

 美香にえっちなことされてでもしたら、気持ちを止めることができなくなる気がしたからだ。

 

 美香でさえ踏み留めていた兄妹でのセックス。それを踏み越えてしまいそうなくらい、美香への気持ちを抑えることができなくなっていた。

 

 もちろん、このまま美香への気持ちを気づかないものにしようなんて思っていない。それでも、今は少しだけ距離を置きたかった。

 

 もう少し冷静に物事が判断で来て、最後の砦を踏み越えようとする気持ちが落ち着くまで、俺は少しだけ美香と距離を置くことにしよう。

 

 そう心に決めて、俺はそのままやさぐれるように眠りについた。

 

 

「お兄ちゃん」

 

「ん? ……ん?」

 

 俺が目を覚ますと、そこには妹の美香がいた。

 

 それも俺に馬乗りになる形でいたのだ。

 

 突然のこと過ぎて何が起きているのか分からない。気のせいかと思って枕元にあるリモコンで証明をつけてみると、やはりそこに美香がいた。

 

 一体何が起こっているのか。

 

 そんなことを理解しようとするよりも早く、俺の肉棒が反り立ってしまっていたことに気がついた。

 

 それもそのはず。好きな人が自分に馬乗りになっているのだ。俺の腹には制服姿の美香のお尻の感触がダイレクトに伝わってきている。

 

 それもスカート姿なわけだから、俺のお腹には美香の下着が押し付けられていることになる。

 

 ……まずい、本気で勃起してきた。

 

 しかし、エロいことをしているはずの美香の顔はそこか不満げだった。というよりも、結構怒っているような気がする。

 

 そんなことを考えていると、美香は眉間を寄せるようにしながら言葉を続けた。

 

「今から、お兄ちゃんにえっちなことをするから。起きてるかどうか知らないし、起きてるって分かっても、止めないから」

 

「え? 何言ってーーちょっ」

 

 美香はそう言うと、俺のベルトを緩ませて一気に俺のシャツを捲った。ボタンを外すなどといった流暢なことは一切せずに、強引にシャツを胸の所まで捲ると、そのまま俺の乳首に舌をつけてきた。

 

「ちょっ、み、美香っ! や、やめっ」

 

「れろっ、ちゅぱっ……やめないよ。やめてなんかあげない。やっぱり、お兄ちゃんと私はこういう関係の方が良かったんだよ」

 

「あっ……んあっ……な、何を言ってるんだよ」

 

 美香は俺の乳首をちろちろっと舐めてきた。いつものように俺の乳首を強く責めるような感じではなく、どこか力なく舐めるような舌遣いだった。

 

「れろっ、ぴちゃっ……お兄ちゃんは私から離れていこうとするし、私の気持ちに応えられないのは分かった。でも、私、もう、お兄ちゃんなしでは考えらないからっ、だからっ」

 

「ちょ、ちょっと、待った! な、なんで俺が美香の気持ちに応えらないってことになってんだよ」

 

 俺は勝手に進んでいる話についていけなくなり、美香の肩を持ってぐいっと押した。乳首から顔を離した美香の瞳は潤んでいて、今にも涙が零れ落ちてきそうになっていた。

 

 そんな姿を見て、美香の心情が穏やかでないことが見て取れた。

 

「だ、だって、最近お兄ちゃん、私のこと避けてたし。なんか目も合わせくれなくなって、私のこと嫌いになったみたいだったから」

 

「いやいや、嫌いになんかなってないぞ! 俺はーー」

 

 美香を嫌いだなんて思ったことなんてない。それだというのに、どうしてこんな誤解を生んでいるのだろうか。

 

 そう思った時に、すごく似ている状況をどこかで見たような気がした。

 

 好きだからこそ距離を置こうとして、嫌われているのではないかと認識されてしまう。そんな女の子の存在を俺は知っていた。

 

 不器用でそれでも自分の気持ちを抑えることができなくなって、兄の匂いでえっちなことをしてしまう妹の存在を知っていた。

 

「……やっぱり、兄妹なんだな」

 

「え? どういうことーーんっ!」

 

 俺は呆れるようにため息を一つ吐いた後、美香の唇にキスをしていた。突然のことで驚く美香の背中を抱きしめながら、俺はゆっくりと舌を絡めていった。

 

「んっ……美香。れろっ、ちゅぱっ……美香」

 

「んんっ……お、お兄ちゃんっ。ちゅぱっ、れろっ、あっ……んっ」

 

 初めは驚いてされるがままになっていた美香だったが、徐々に俺の舌の動きに合わせるように舌を絡めてきた。

 

 きっと言葉だけじゃ伝わらない。俺たちは口下手な兄妹で、考えていることが上手く相手に伝わらないのだろう。

 

 そんなことを考えて、俺は誤解を解くように美香の舌にゆっくりと舌を絡めていった。長い長いキスの中で、互いの唾液が互いの唾液と入れ替わった頃、俺はゆっくりと美香から口を離した。

 

「れろっ、ちゅぱっ……お兄ちゃん」

 

「ごめん。勘違いさせてたよな。違うんだよ、その……気づいちゃったんだよ、美香へ向けてる気持ちに」

 

「私へ向けてる気持ち?」

 

 美香はキスをされて蕩けそうになっていた顔を引き締めて、俺のことをじっと見つめてきた。きっと、舌を絡め合ったことで俺の気持ちは少なからず伝わっているはずだ。

 

 そう思いながらも、俺は俺のことを好きだと言ってくれた女の子に伝えなければならない言葉があった。

 

「好きなんだよ。気づいてなかっただけで、いつからか歪んだ兄妹愛ってやつ、ずっと持ってたみたいだ。いつからとか、何がきっかけとか分からない。それでも、俺は確かに美香に、実の妹相手にそんな気持ちを向けてたみたいだ」

 

「……え? え、でも、さ、最近ずっと私とえっちなことしてくれなかったし、目も合わせてくれんかったじゃん!」

 

 美香は今までの俺の言動と今の言葉が合っていないことに納得がいかないのか、純粋に驚くような声を漏らしていた。

 

 まぁ、結果として避けるような態度を取り続けてしまった訳だし、そんな反応にもなるか。

 

 追及をやめないような美香の目から逃れることができなくなり、俺は観念するように口を開いた。

 

「それは、その……中途半端な事したら、止まれなくなる気がして」

 

「止まれなくなる?」

 

「だ、だから、最後までしたくなっちゃう気がしたんだよ。美香だって、さすがにヤバいと思って踏みとどまっていたのに、俺がそれを超えちゃう気がしたんだって」

 

 自分でも言っていた情けないと思った。それでも、美香を傷つけてしまったことには変わりないわけだし、それを無視することは俺にはできなかった。

 

「踏みとどまれなくなって……ふふっ、お兄ちゃん、妹相手に最後までえっちなことしたくなっちゃうってこと?」

 

「そ、そうだよ! しょうがないだろ、俺だって男なんだって。好きな人とは最後までしたくなっちゃうの!」

 

 美香は悲しさで零れそうだった涙を笑い泣きをする涙へと変えていた。そして、俺を煽るような文句で俺をたきつけて来た。

 

 思わず口を滑らせてしまったが、それも仕方がないことだろう。ここまで言わないと、俺の気持ちが伝わらない気がしたのだから。

 

「……だったら、今しちゃおうよ」

 

「え?」

 

「私、昔お兄ちゃんに言った気がしたんだけど」

 

 予想外のことを言われて、俺は思わず言葉を聞き返していた。美香は少しだけ呆れるような顔で、そんな俺の瞳を覗き込んできた。

 

 その時、ふと俺の脳裏にある言葉がよみがえってきた。

 

『私を犯していいからね、お兄ちゃん』

 

 いつか美香に犯されているときに言われた言葉。それは、耳元で内緒話をするかのような口調だった。寝ている俺に語り掛けることで、俺の潜在意識に植え付けようとする美香の言葉。

 

「ずっと待ってたんだよ。お兄ちゃんがしてくれるの」

 

 妖艶な笑みを向けてくる妹を前に、俺はもう止まることができなくなっていた。

 

 俺は再び妹の口に熱い口づけをしていた。

 

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