合宿の解散直前、高さんが五人で出かけようと言い出した。その行き先はというと、インドア派の高さんにしては意外にもプールだった。
なんでも高さんの父親の知り合いにレジャー施設を運営する企業の役員がいるらしく、優待券を貰ったのでせっかくならという話だった。
そんな経緯で、翔太郎は優衣と小春の二人と共に水着を買いに来ていた。
右に優衣、左に小春、三人並んでショッピングモールを歩く。なんだか贅沢な気分だ。
「それにしてもプールなんて久しぶりだよなぁ。小学生以来?」
「中学も高校もプール無いもんね。近くのプールと言えば市民プールぐらいかな」
「市民プールは小学生の頃に何回か家族で行って、それっきりだよね」
優衣とは市民プールで、小春とは小学校のプールで、それぞれ一緒に入った記憶があった。
三人ともそれ以来プールに行くことはなかったので、必然的に水着は当時のものしか無く、新しく買う必要があったというわけだ。
水着ショップに着くと、夏らしくたくさんの水着が並んでいた。男性ものと女性ものの両方があるが、割合としては女性もののコーナーの方が広そうだ。
「結構いろいろあるね」
優衣はざっと品定めするように店内を見渡して言う。
当然といえば当然なのだが、ビキニタイプのものも多く、翔太郎は小さい布面積のそれを見ただけで少しドキッとする。なぜ三角形の布はそれだけでエロく見えるのか、不思議なものである。
落ち着かない心地の翔太郎は男性ものの水着を探して歩を進めた。
「えっと、男ものは……」
分かりやすく一まとまりになっているコーナーを見つけて近づくと、無難そうな暗い紺色のサーフパンツを手に取ってみる。特にこだわりもないでサイズがあればこれで良さそうだ。
そんな翔太郎の手にした水着を、優衣は肩越しに覗き込んで言う。
「お兄ちゃんそれにするの? なんか地味」
「……変なの買うよりこういう方が無難で良くない?」
「うん。私はそんなに悪くないと思うかな」
「まぁ確かにお兄ちゃんらしいか」
小春がすかさずフォローを入れてくれたおかげで、優衣も溜飲が下がった様子。次の瞬間にはすっかり翔太郎の水着から興味を失って話題を移した。
「それより決まったなら私達の選んでよ」
言われた翔太郎は、一緒に来た時点で意見を求められる覚悟はしていたが、選ぶとなると尻込みしてしまう。
「俺のセンス当てにされても自信無いよ?」
「センスも何も、お兄ちゃんに見せるために着るようなもんなんだから。ね、小春ちゃん?」
「う、うん。翔ちゃんに可愛いって思ってもらうために着るから……」
ほんのりと頬を赤くして照れた小春が上目遣いに言う。そこまで言われれば翔太郎とてやぶさかではない。
翔太郎が気合いを入れていると、
「それとも……もしかしてお兄ちゃんはこういうのが良かったり?」
優衣はどこから探してきたのか、手に持っているのは紺一色のワンピース型の水着――いわゆるスクール水着だ。
「そういうのも置いてるのか……」
「そっちの隅っこにあった」
翔太郎は想像する。優衣は160センチを超えるという高身長。そのスラッとして大人びたスタイルが、幼さの象徴とも言えるスク水着を身に纏った姿は……犯罪的な淫猥さを醸し出すのではないだろうか。
「…………アリ」
「いや、冗談なんだけど」
思わず呟いた翔太郎に、妹は呆れたようにジトッとした目をした。
「あはは……だよね」
翔太郎の呟きは冗談でなく本音が漏れたものだが、笑ってごまかす。ごまかせていない自覚はある。
優衣がスクール水着を戻しに行って、翔太郎はひとまず二人の水着を考えてみる。
翔太郎としては、当然見たいと思うのはビキニだ。しかし、露出の多い水着を着た二人が大衆の前に晒されるのはなんとなくモヤッとする。独占欲から狭量になっている気もするが、それもまた偽らざる気持ちだ。
「うーん…………」
翔太郎がなかなか方向性を決められずに唸っているところに、優衣が水着を二着両手に持ってきた。
「お兄ちゃん、これどう?」
そう言って見せてくるのはボトムスにフリルの付いた黒のビキニと、明るいオレンジ色のオフショルダーのビキニ。
「……良さそうだけど、見ただけだと良く分かんないかも。試着とか……ってそうだ、試着してもらえば……」
翔太郎は気づいた。露出の多い水着でも、今試着してもらえばその姿を独り占めできる。
「……? 試着はできるけど?」
「じゃあ着てみてくれる?」
「わかった。ちょっと待ってて」
優衣は水着を手に試着室の中へ入った。これでここではちょっと大胆なデザインの水着を着てもらって、その姿を目に焼き付けたら、実際に買うのは落ちついたデザインのものにすれば良い。
翔太郎がホクホク顔で待っていると……
「翔ちゃん、これどうかな?」
声をかけてきた小春も一着の水着を持ってきていた。あれでもないこれでもないと迷っていた様子だったが、悩んだ末に選んだそれはワンピースタイプの薄い緑色の水着。
確かに清楚さを感じさせるデザインで小春に似合うだろう。だが、翔太郎が今見たいものとは違った。
「うん、似合うと思う……けど、せっかくならビキニとか着ないの?」
尋ねられた小春は俯きがちになって言う。
「私は……ほら、あんまりスタイル良くないし……」
翔太郎は深く息を吐いた。そして小春の肩に手を置いて言い聞かせるように語った。
「小春。小春は確かに小柄だし、スタイルが良いとは言わない。でもちゃんと可愛いよ」
翔太郎にまっすぐ目を見て言われた小春はみるみる顔を赤くした。
「え、ぁ……」
「俺はスタイルの良し悪しで小春を好きになったわけじゃないし、そういうところも全部引っくるめて小春が可愛いと思う。だから俺は他の誰でもなく、小春がビキニを着てるところが見たい」
「翔ちゃん……」
翔太郎は周りを見回して小春に似合いそうなビキニを探す。
「そうだな……例えば、これとか」
手渡すのは黄色の三角ビキニ。爽やかさを感じさせる淡い色合いだが、装飾はほとんど無く布面積が小さい。受け取った小春は自信無げに、しかし覚悟を決めて頷いた。
「……わ、わかった。着てみるね?」
試着室入っていく小さな背中を、期待を込めた視線で見送った。
そして、ちょうど入れ違いで小春が入った隣の試着室が開いて、黒いビキニを着た優衣の姿が現れた。
「お兄ちゃん、着たよ」
「おぉ…………」
似合っていた。大人びた色合いでありながら、ボトムスのフリルが可愛さを演出するデザイン。トップスは布面積が小さめで胸の谷間が目を引く。長い黒髪とも親和性が高く、可愛さと大胆さを兼ね備えた完璧な水着姿だった。
「なに、そんなに良い?」
翔太郎が夢中になっていることに気分を良くした優衣は、腰に手を当ててノリノリでポーズを取って見せてくれる。
「あのさ、写真撮ってもいい?」
「えー、それはちょっとキモいよ。まぁ別にいいけど」
口ではそう言いながら満更でもない様子。
翔太郎はスマホを取り出して手早く3、4枚写真を撮ると満足げに頷いた。
「いやー、良いね、ほんとに似合ってる。もう一着の方も着てみてよ」
「おっけー、ちょっと待っててね」
カーテンの向こうに隠れてしまったことに口惜しさを感じつつ、しかしやはりあの姿を女に飢えた男どもの目に晒すわけにはいかないと再確認した。兄としても、優衣に惚れた男としても、彼女を守らなければならないのだ。
実際に買う程良い露出度の水着も探しておかないといけないなと考えて……ふと、小春がなかなか出てこないことに気づく。半ば無理にビキニを押し付けてしまったので、もしかしたら恥ずかしがって出てこられないのではないかと気にかかった。
「小春? 大丈夫?」
「あっ、えっと……首の後ろが上手く結べなくて……」
どうやら的はずれな心配だったらしい。翔太郎はひとまず安心して声をかけた。
「あぁなるほど、ゆっくりで大丈夫だよ」
しかし次の瞬間、予想もしていなかった小春のお願いに翔太郎は固まった。
「……あ、あの……できたら……む、結んでもらえないかな……?」
「え……?」
「あ、いや、えっと……だめなら、時間かかっちゃうけど自分でやるから…………」
小春が取り下げようとするので、翔太郎は焦って返事をした。当然、翔太郎はこんなところで引き下がる男ではない。
「いや、待って、やる。……えっと、入っていい?」
「…………うん、どうぞ……」
周りを見回して近くに誰もいないことを確認すると、素早く小春のいる試着室に潜り込んだ。
中では顔を赤くした小春が、まだ首紐の結ばれていないビキニのトップスを押さえて俯いていた。下は既にビキニのボトムスを着て、両サイドの紐がしっかり結ばれているが、それ故に白い肌の脚を隠すものは何も無い。加えて、手を離してしまえば小春の小ぶりな双丘が、桜色の頂点まで簡単に露わになってしまう危うい状態であることが、翔太郎の鼓動を速くさせた。
ゴクリと生唾を飲む翔太郎に、小春は中央のあたりで結ばれた紐以外何も纏っていない背中を向けた。
「翔ちゃん……お願い……」
「うん」
翔太郎はだらりと垂れた二本の紐に手を伸ばして、それを掴むと小春の首の後ろに持ってくる。手が小春のうなじに触れそうになる。触れてしまえば崩れてしまいそうな、そんな背徳感があった。
ゆっくりと慎重に紐を交差させ、作った輪の内側に紐の一方を潜らせる。紐を締めていく途中で、緊張した手の指が小春のうなじに軽く擦るように触れてしまうと――ピクッ、と小春が微かに震えた。
「っ……」
「あっ……」
小春は翔太郎が小さく声を上げたのを聞いて、照れたように言う。
「へへ……結んでたら当たっちゃうよね……? 大丈夫だよ」
翔太郎はその言葉にほっと一息ついて、止めていた手を再び動かした。
交差させた首紐を締めて、具合を確認する。
「これくらいでどう? 痛くない?」
聞かれた小春は押さえていた手を恐る恐る離すと、俯いていた体を起こして鏡の方を向いた。
「うん……大丈夫そうだよ」
「良かった」
言いながら翔太郎は思う、紐は一回交差させただけの状態。まだ蝶々結びは完成してない。つまり、押さえていた小春の手が離れた今、翔太郎も紐を離してしまえば小春の胸は……。想像して興奮するが、決してそれはしない。
翔太郎はしっかりと蝶々結びを完成させてから手を離した。
ビキニを着ることができた小春は、振り返って翔太郎にその姿を見せた。
「どう、かな……?」
小春は恥じらいを残したまま、しかし、翔太郎に自分の姿を見て欲しいという期待感の滲む様子で、紅潮させた顔をこちらに向けてきた。
初々しさを纏い、その小柄な体の柔肌を大胆に晒す姿は、瑞々しい果実の甘露味を絶妙に思わせた。
「……小春、キスしてもいい?」
「え……?」
「今の小春見てたら、我慢できない」
一口、一口でいいから食べたくなった。
翔太郎は激情のような欲求を必死に抑えて、そっと小春を抱き寄せた。果実が傷んでしまわないように優しく。
「翔ちゃん……」
翔太郎が小春の顔を至近距離に見つめると、小春は目を閉じて、その果実を味見することを許してくれた。
「ん……」
唇を重ねて、舌で小春を味わう。
「ちゅ……んっ、ぁ……」
やがて、お互い体を押しつけるように密着して求め合うと…………
「ぁ……翔ちゃん、ここ……」
小春は熱に溶けたような視線を下に向けて言う。その視線の先には翔太郎の膨らんだ股間があった。こんなに美味しくては、一口だけで我慢できるはずもなかった。
「ごめん、小春があんまりにも可愛くてエッチだから」
正直に白状する翔太郎に、小春はむしろ期待を瞳に湛えて尋ねてくる。
「……したい……?」
「……いい?」
「……うん」
翔太郎は、頷いた小春のビキニの紐に手をかける。
「汚しちゃうわけにはいかないから脱がすよ」
了承を取ってから、蝶々結びになっているその紐を引いて解いた。小春の秘部を覆っていた布はいとも簡単にその役割を放棄する。
小春の下半身を裸にさせた翔太郎は、自分もズボンとパンツを脱いで勃起したペニスを露わにする。そして、鞄からコンドームを取り出して装着した。
「小春、鏡の方を向いて手をついてくれる?」
「えっと……こ、こうかな……?」
「うん、そう」
小春がヴァギナを突き出すようにこちらへ向けて、翔太郎は小春の腰を掴むとペニスの先端をあてがった。
「声、我慢してね」
一言声をかけてから、ペニスを膣に挿入した。
「ん……んん……」
小春はペニスが膣肉をかき分けて入ってくるのを感じながらも、努めて声を抑えていた。鏡に向かって手をついたまま、目をギュッとつぶって小刻みに震えている。
翔太郎はそんな小春にゆっくりとペニスを押し込んで、遂には膣の一番奥まで到達する。そしてその一番奥の、ポルチオをペニスでぐーっと押して刺激した。
「んんっ……!」
音が外に筒抜けのこの場所では、激しく音を立てることはできない。だから翔太郎は小春の奥をグリグリと執拗に責めた。
「んんっ!」
必死の様子で声を出さないように我慢している小春に、翔太郎は後ろから小声で言う。
「小春、顔上げてみて」
「ふ……ぅん……? ……あっ」
小春は言われた通りに顔を上げて、そこに映っていたのは――――見たことのない自分だった。鏡に映る蕩けた表情の自分は、淫らに恥部を突き出して、大好きな人に犯されていた。
瞬間、小春の膣がキュッと締まる。
「うぁ……締め付けがっ……」
翔太郎が締め付けてくる膣でペニスを擦るために腰を引いて、小春はペニスのカリ首が膣肉を引っ掻く感覚に我慢しきれなくなった声を上げた。
「んん、あぁぁんっ!」
翔太郎は快感に腰を止めることができず、しかし焦って小声で言う。
「小春声っ」
しかし、小春には声を我慢する余裕などあるはずもなかった。
「ああっ……だめっ……! んあっ、ぅんんんっ!」
これ以上はまずい、そう思った翔太郎はとっさに少々手荒な手段を取った。
「ごめんっ」
それだけ言って、小春の口を手で塞いでしまった。
「んんっ!」
後ろから回された翔太郎の右手が、小春の口を押さえつけて無理矢理声をせき止めてしまう。
小春は息苦しさとともに、目の前の鏡に映った強引に口を塞がれている自分の姿に、一層の興奮を覚えていた。
「んっ! んんん!」
「うっ……やばっ……めっちゃ締まるっ……」
そんな今までにないような強烈な快感に溺れていると…………隣の試着室でシャッとカーテンを引く音が聞こえた。
「お兄ちゃん?」
どうやら優衣が着替えを終えて出てきたらしかった。当然返事などできるはずもない。しかし、今の二人にとってはそんな状況さえも更なる興奮を催すスパイスでしかなかった。
翔太郎はペニスと膣を擦り合わせるその動きを止めない。
「ぅんんっ!」
「小春ちゃん……? ねぇ、お兄ちゃんどこ行ったか知らない?」
こちらに向かって発せられた優衣の声が聞こえてくる。カーテン一枚を隔てた向こうで、こんなにも淫らなセックスをしていることを優衣は知らない。
「んんんん!!」
背徳感が導く快感によって出た一際大きな声は、翔太郎の手だけでは防ぎきれず、優衣のもとにも僅かに届いてしまう。
「ん? 小春ちゃん大丈夫?」
気づかれたかもしれない。その緊張で二人の鼓動は更に速度を増した。
「ん、ん、んんっ!」
「くっ……出そう……」
僅かに聞こえる体を揺するような音、そして漏れる声、優衣は一つの疑念を持った。
「え? まさか……。ちょっと覗くよ?」
優衣がカーテンに手をかけて、顔だけで試着室の中を覗き込んだその時――――
「い、くっ……!」
「んっ! んんんん!!」
二人が同時にビクビクッと震えて、果てた。
「っ……はぁ……ふぅ……」
「ぅ、はぁはぁ…………」
二人は力が抜けたようにだらりとして、翔太郎が小春に後ろから抱きついたまま、小春は鏡に寄りかかっていた。そして何より小春にペニスが挿入されたままのその結合部分を見た優衣は、据わった目で大きなため息をついた。
「…………二人ともさぁ……」
「あはは……」
翔太郎は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
ズボンを穿いた翔太郎が小春を残して先に更衣室から出てくると、すっかりオレンジ色のオフショルダーのビキニに着替えた優衣が、非難を込めた目を向けてきた。
「えっとぉ……優衣? 水着似合ってるね?」
もはやなんと言っていいのか分からず、ひとまず目に入った水着姿を褒めた。翔太郎の率直な感想だったのだが、優衣には誤魔化したように聞こえたらしい。
「そんなご機嫌取りで褒められても嬉しくないんだけど」
「いやいや、似合ってるのは本当に」
明るい色合いは快活さを感じさせ、肩が出るデザインではあるが、胸を腕まで一周ぐるっと覆う形でフリルがついているので意外と胸元は強調されない。対してボトムスは両サイドを紐で結ぶタイプで、三角形のそれは布面積が小さい。脚が長い優衣のスタイルの良さが遺憾なく発揮される上に、トップスがしっかりと着飾ってくれる水着でとても似合っていた。
「じゃあ、私ともエッチしたくなった?」
「え?」
先に水着姿を披露したにも関わらず、手を出されなかったことを気にした優衣は、少しだけ眉尻を下げて聞いてきた。嫉妬と切なさの混じったような、普段あまり見せることのないいじらしい表情は、翔太郎をその気にさせるには十分だった。
「……優衣、こっち」
翔太郎は周りを見回してから、優衣を手招きして試着室に足を踏み入れた。
翔太郎の誘いに素直に従った優衣と、二人で一つの試着室に入ってカーテンを閉める。
「…………」
改めて優衣の水着姿を見る間、優衣は無言で待っていてくれる。全身を舐めるように見て、やはり目を引くのは露出した肩。
「……肩のところ触っても良い?」
「……うん。どうぞ」
翔太郎は綺麗な黒髪がかかる白い肩に手を伸ばす。髪を手で軽くのけて、肩を手のひらでさすった。丸みを帯びた滑らかな肌をゆっくりと撫で回す。
「くすぐったい。手つきがエロいよ」
「だって優衣がエロいから」
翔太郎はそれにとどまらず、もう片方の手を優衣の下半身に伸ばした。
「脚もこんなに出して……」
優衣の健康的な太ももを軽く掴むようにさすって、そのまま少しずつ上に移動した手は鼠径部を撫で上げる。秘部には触れずに水着に隠されていない素肌の部分だけを手で愛撫した。
優衣は今、自分が体のどれだけ多くの部分を露出しているのか身をもって感じていた。
「お兄ちゃん、もういいでしょ……?」
遂に優衣が焦れた声を上げた。
「わかった。じゃあ……」
翔太郎が躊躇いなくビキニを固定するサイドの紐を引くと、三角形の布はポトリと床に落ちてしまう。
翔太郎も再び勃起したペニスを出してコンドームを装着すると、秘部を晒したまま内股気味に立つ優衣に向けた。そのまま歩み寄って腰に手を添える。
「優衣、片脚上げて俺の肩に掴まって」
「……こう?」
「うん。入れるよ」
翔太郎は優衣が上げた脚を抱えて、股が開いた優衣のヴァギナにペニスを下から斜め上へ挿入した。
「んん……」
このままの体位で行っても良いのだが、翔太郎はもう一工夫加える。
「もう片方の脚も上げるから、しっかり抱きついてて」
「ん、わかった」
優衣が首に手を回して抱きついてから、翔太郎は優衣のもう片方の脚も抱き上げた。両脚を腿の付け根辺りから支えて優衣を完全に抱きかかえる。いわゆる駅弁と呼ばれる体位だ。
「ぁ、うわ……これ知ってる、エッチなやつだ」
「そう、それで……」
翔太郎は優衣を抱えたその体位のまま、少し歩いて移動する。
「ぁっ、これ……歩くだけで、振動が……んっ……」
鏡の真横にやって来ると、抱きついているおかげで自然と近くにあった優衣の耳に小声で言う。
「横、鏡見てみて」
「うわぁ……やば……」
優衣は落ちてしまわないように、腕と脚で翔太郎にしがみつくような格好。そして、裸の下半身が密着して繋がっている姿が鏡に映っていた。
「私、こんな……欲しがっちゃってるみたいな……」
「動くよ」
鏡に映る優衣は、下から兄の肉棒に何度も突き上げられていた。
「あ、あっ……私、が……お兄ちゃんに、突かれてる……っ」
「声出しちゃだめだよ」
嬌声を漏らし始めた優衣の口を翔太郎の口が塞いでしまう。
「んっ、んん……ちゅ……んっ」
膣の締め付けがより一層キツくなって、ピストンする度に強烈な快感をペニスに与える。
優衣は奥を何度も突かれて、やがて兄の吐息や、鏡に映るピストンの動きに変化を感じ取った。
「おにいひゃん……ん、ん……いいよ、イって……私も……」
その言葉を合図に、翔太郎のピストンが激しさを増す。
「ふ……ふっ……」
「んんっ! ん!」
鏡の向こうで、兄が繋がったまま射精しようとしている。自分の膣の中で精液を出そうとして、激しく腰を振っている。視覚的にそれを認識した優衣は、お腹の下の辺りがゾクゾクッとして、直後膣が締まる感覚がした。
それと同時に、
「……ゆいっ!」
――――ビクッビクッ
膣の中で膨らんだペニスが脈打って、白濁液を吐き出した。
「んっ……んんんんっ!」
二人は頭の中が真っ白になりながら、ギュッと強く抱きしめ合った。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
なんとか水着を買うことができた三人はバスに乗って帰途についていた。
「本当に水着これで良かったの?」
結局購入したのは翔太郎が選んだ比較的大人し目のデザインのものだった。
「だって、二人のあんなエッチな格好、他の男に見せたくないし……」
「お兄ちゃんって意外と嫉妬深いんだね」
優衣はからかうように言うが、嬉しそうな気配が隠しきれていなかった。
「でも、私はこのぐらいの方が安心して着れるかな」
「小春ちゃんはもうちょっと自信持ちなよ。なにせ、お兄ちゃんが興奮して襲っちゃうぐらいなんだから」
「も、もう……! こんなところでそんなこと言わないでよぉ……!」
優衣の言葉にもう非難の色は無い。すっかり機嫌を直したようだった。
「まぁでも、プール楽しみだね」
翔太郎が言うと二人は頷いて、ボールはどうするだの、浮き輪はどうするだの、期待に胸を躍らせた三人の会話はしばらく続いた。