「優衣っ、あっやばい、イッちゃう……!」
「はいはい、
優衣は口を広げて舌を出し、翔太郎の精液を受け止める準備をしていた。
翔太郎のペニスから透明な汁がツーっと垂れて、優衣の舌に落ちたのが合図になった。
「う、ぃっクッ!」
艶めかしく誘う妹の口内に思いっきり射精した。
「んんっ…………ゴクッ。……んっ、はい、スッキリした?」
――――これが昨日の出来事だった。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
翔太郎は妹の貞操観念が分からなかった。
簡単に肌を兄の視線に晒し、そして手で射精へと導いてくれた。更には精液を飲むのも嫌がらないときた。
当然兄としては心配になった。もし、妹が誰にでも体を許すような子になってしまったら……悲しすぎて泣いてしまいそうだ。
もはや自分一人ではどうすればいいのか分からない。誰かに相談したい。
しかし、ヒデに女の子について尋ねても有意義な答えは期待できない。高さんは面白がるだけでまともに答えてくれる気がしない。
となると、頼れる相手は一人しかいなかった。
「……小春、実は相談があるんだけど」
突然真剣な表情でそう言う翔太郎に、小春はきょとんとした顔をした。
小春は翔太郎の真面目な調子に身構えるが、その相談のとんでもない内容は知る由もない。
「どうしたの急に?」
「ちょっと心配事があるんだけど、話しづらい内容なんだ。できたら放課後に二人で話せないかな?」
尋ねられた小春は役に立てる自信が無くて少しだけ返答を迷うが、それでも翔太郎の頼みならと覚悟を決める。
「そうなの? うーんと……力になれるかは分からないけど、私でいいなら全然」
「ありがとう。こんな話できるの小春しかいなくて……本当に頼りになるよ」
「ううん、私はただ翔ちゃんがいつも優しくしてくれるから、少しでもお返しできたらいいなって」
翔太郎にとってその評価は嬉しかったが、思い返してみても小春に特別何かをしたという記憶が無くて首を傾げた。
「俺そんな何かしたっけ……?」
「翔ちゃんはいつも優しいよ。例えばだけど、私達が仲良くなったのだって、翔ちゃんが優しくしてくれたのがきっかけだったでしょ?」
翔太郎が小春と出会ったのは小学校でのことだ。
しかし、細かいことはとっくに記憶に埋もれてしまっていた。
「えっと……なんだっけ?」
「ほら、小学校の頃、私がダンゴムシみたいだって話をした時」
そんな話は全く見に覚えがなかったが、仮にクラスメイトの女の子をダンゴムシ呼ばわりしていたとするならば優しいどころかいじめである。
「ダンゴムシ!? なにそれ、俺そんな酷いこと言ってた!?」
翔太郎は自分がとんでもないことを言っていたのではないかと焦るが、それは小春によってすぐに否定される。
「違う違う、ほらあの時――――」
覚えていない翔太郎のために、小春はその時の出来事を語り始めた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
翔太郎と小春が小学生の頃。理科で虫を観察してスケッチする授業があった。
小春は薄暗い木の根元にしゃがんでじっと何かを見ていた。
そんな姿が目に入った翔太郎は、まだどんな虫を観察するか決めていなかったこともあって声をかけた。
「小春、何見てるの?」
「あ、翔ちゃん……これ……」
小春が指差したのはもぞもぞと地面を動き回る、丸みを帯びた小さな黒い虫だった。
「ああーダンゴムシか」
「なんか、私みたいだなって……ちっちゃくて、のろくて、暗くて湿ったところでうじうじしてるから……」
小春の語調は弱く、泣き出してしまいそうな声に聞こえた。
翔太郎は小春が暗い顔をしているのがなんとなく嫌で、少し思考を巡らせてから声を上げた。
「うーん……でもさ、可愛いじゃんダンゴムシ。俺は結構好きだよ」
「え? ダンゴムシが?」
小春が不思議そうに翔太郎の顔を見上げてくる。
翔太郎も小春の隣にしゃがんで目線を合わせると、ダンゴムシを指で軽く触った。
「こうやってつつくと必死に丸くなってさ、精一杯頑張って生きてるんだなーって思うんだ」
「精一杯頑張って…………」
「小さいのも愛嬌じゃない? 俺の母さんも小春は愛嬌のある子だって言ってた!」
「……翔ちゃんも、そう思う……?」
「うん! なんか、頭撫でてあげたくなるみたいな、そんな感じ!」
「……ほんとう? じゃあ、翔ちゃん頭撫でて……?」
「いいよ!」
翔太郎は遠慮なしに小春の頭をわしわしと撫でた。
「えへへ……」
小春の髪はボサボサになったが、照れ笑いを浮かべるその顔は好ましく思えた。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「そんなことあったっけ……?」
小春に聞かせてもらっても、その時の記憶が掘り起こされることはなかった。
「翔ちゃんが覚えてなくても私は忘れないよ。それから私、小さくても鈍臭くても、精一杯頑張ればそれでいいんだって思えるようになったんだから」
「そっか」
胸を張ってそう言う今の小春をなんとなく褒めてあげたくなった翔太郎は、今度は髪が崩れないように気遣いながら頭に軽く手を置いた。
「えへへ……」
小春の引っ込み思案は相変わらずだが、以前のように暗い顔をすることは減った。きっとそれだけ小春自身が努力をしたのだろう。
翔太郎はそのことを喜ばしく思いながら、顔を緩める小春を眺めた。
「なんか教室でバカップルが堂々とイチャついてんなぁ」
不意に、二人の隣を通りがかったクラスメイトが茶化してそう言った。
「バカップルって……そんなんじゃないって」
翔太郎は照れ隠しもあって反発するが、呆れたような顔をされてしまった。
「いや、お前ら自覚無いの? みんなそう思ってるからな」
「そんなはず……」
翔太郎が周囲を見回すと、クラスメイト達はこちらを見てうんうんと頷いていた。
「いやいや……小春も何とか言ってよ」
「……その、えっと…………」
小春の方に視線を戻すと、顔を真っ赤にして俯いた彼女は、ダンゴムシみたいに背中を丸めて縮こまっていた。
「すいません、今日は少し早く抜けるんで」
下校時刻の30分ほど前、翔太郎は高さんにそう言いながら荷物を鞄に詰めていた。
「あれー、どうしたのー?」
「ちょっと小春と約束があるんですよ」
「むむっ、これはラブコメの香りがするなぁ」
「部長殿何をおっしゃいますか。翔太郎殿と小春嬢はとっくにフラグが立っている仲ではありませぬか。何を今更……」
「二人とも適当なこと言わないでくださいよ。ちょっと相談事があるだけで、変な話じゃないですから。だいたい小春とラブコメだのなんだのあるわけないじゃないですか」
今日はクラスでもイジられたので、翔太郎はうんざりしたような顔をするが、高さんとヒデは据わった目で翔太郎を見ていた。
「……翔太郎殿はもう少し小春嬢を大切にするべきですな」
「うん、それは全面的に同意だねぇ……」
「もう行きますからね。それじゃお疲れ様でした」
翔太郎は二人の視線を無視して、部室を後にした。
翔太郎は知っていた。
文芸部の活動は下校時刻を迎えるよりも前に終わることがほとんどだ。活動終了後は帰るもよし、残って読書や創作活動をするもよし、という具合で自由だ。
なのでいつも小春は、ダラダラと下校時刻まで情報処理部で遊んでいる翔太郎と帰るために、わざわざ最後まで残っているのだ。
故に、この時間に文芸部に行けば小春と二人きりで落ち着いて話ができるというわけだ。
「小春いる?」
「あれ? 翔ちゃん、今日はもう終わったの?」
「いや、少し早く抜けてきたんだ」
「そうなんだ。例の相談のこと? 帰りながら話すのかと思ってた」
「落ち着いて話したかったからさ」
翔太郎の口ぶりから本当に悩んでいるというのが伝わって、小春は少し気を引き締めた。
「それでその相談なんだけどさ……すっごい変なこと聞いちゃって悪いとは思うんだけど……」
翔太郎は小春の隣に座りながら、言いづらそうに切り出した。
いくら相手が幼馴染でも、こんなことを聞くのはおかしいし、ダメなのは翔太郎にも分かっていた。それでも妹のことを思うと心配だったのだ。
「……オナニーにパンツを使われたり、精液飲まされたりするのって普通は嫌だよね?」
「ふぇ……?」
身構えていた小春は、想定外の質問に一瞬固まった。
そして、すぐに顔を真っ赤にして大きな声を上げた。
「しょ、翔ちゃん!? 何言ってるのっ!?」
「ごめん、おかしなこと聞いてるのは分かってるんだけど、でも真剣に悩んでるんだ。お願いだから答えて欲しい」
翔太郎の表情は冗談を言っているようには見えなくて、小春は真面目に答えなくてはいけないことなのだと悟った。
小春は羞恥心を抑えて、裏返った小さな声で絞り出すように言った。
「えっと……翔ちゃんは……その、そういうことが、したいの……?」
翔太郎も小春も、勇気を振り絞って言葉にしていた。もはやお互い何を言っているのかよくわからなくなっていたのかもしれない。
想定とは違う小春からの質問に、翔太郎は正直に答えることしかできなかった。
「え? ……いや、まぁうん……それは、したい、ね……」
「そう、なんだ……。あの……私、翔ちゃんなら……いいよ…………」
「は? ……え? い、いんすか……?」
「……うん」
「…………」
沈黙が流れる。その間、翔太郎は自分の鼓動をうるさいぐらい感じていた。きっと小春もそうだろう。
「あっ、ちょっと待ってね……」
不意に小春はそう言って、部室のドアに小走りで近寄ると――カチッ……
「これで、誰も入ってこないよ……」
鍵をかけた。
夕日の差し込む文芸部の部室、鍵のかかったドアを背に翔太郎の方を向いた小春は、目をとろんと蕩けさせて、恥じらいを残したまま控えめに微笑んでいた。
「パンツは汚しちゃうと帰り困っちゃうからあげられないけど……見せるだけならいいから、ね……?」
そう言って小春は翔太郎のすぐ目の前に立つと、自らのスカートに手をかけて、ゆっくりとたくし上げた。
小春の細い太ももを隠していた暗幕が上がる。そしてその奥には、秘部に纏った桜色の下着が姿を見せた。
「これでその……お、オナニー……できそう……?」
学校で、制服姿の幼馴染が、スカートをたくし上げて、パンツを自分に見せている。
文句などあるはずもない。極上のオカズだ。
「う、うん……すごい、興奮する……」
「よかった……。じゃあ、見せて……? 翔ちゃんの、オナニー……」
話がおかしな方向に進んでいるのは分かっていた。それでも、ここでオナニーをする以外の選択肢を持ち合わせていなかった。
翔太郎はベルトを緩めてズボンのチャックを下ろすと、大きくなったペニスを小春の前に晒した。
「こ、これが翔ちゃんの、おちんちん…………」
「じゃあ、するね……」
翔太郎は瞬きも忘れて小春のパンツに目を釘付けにしながら、ペニスを握って扱き始めた。
「す、すごい……こんなに強く擦るんだ……」
小春は目を丸くしているが、翔太郎はこれでも控えめに扱いていた。全力でしたらすぐに達してしまうから。
この得難い快楽を一秒でも長く味わって、最高の射精をしたい。その一心だった。
「ふー…………」
部室の中にあった音は、翔太郎が漏らす吐息と、手を動かす規則的な音、そしてグラウンドから聞こえる運動部の声だけだった。
熱のこもった視線で翔太郎の自慰を見ていた小春は、少しずつ内股になってなにやらもじもじとし始める。
「翔ちゃん……わ、私も、我慢できない……!」
小春はキュッと目を閉じて羞恥を滲ませながら、スカートを握りしめていた手の片方をおずおずとパンツの中へ滑り込ませた。
すぐにクチュクチュと卑猥な水音が響く。翔太郎の角度からでは分からなかったが、すでに小春のヴァギナは淫らな涎を垂らしていたらしい。
「小春っ…………」
「んっ、ふっあっ……翔ちゃん……!」
小春が自らを慰めている姿など今まで想像もできなかった。純真な彼女が目の前で乱れる姿はこれ以上なく情欲を誘った。
もはや翔太郎は動かす手の制御が効かなくなっていた。
「くっ……出そう……」
「翔ちゃん、イ、クんだね……んっ……」
小春は翔太郎が顔を歪めるのを見て、下着の中に入れた手はそのままに、床に膝をついて翔太郎の股間に顔を寄せた。
「はぁはぁっ…………いいよ、
小春は小さな口を目一杯開いて、真っ赤な舌を出して、翔太郎の欲望を受け止めようとしていた。
ペニスに小春の荒くなった息がかかる。射精に至るにはそれだけで十分だった。
「小春ッ……うッ……!」
翔太郎のペニスから放出された大量の白濁液は、小春の舌を汚すように口腔内に飛び込んだ。
「んっ! んんんんッ!」
小春は精液を受け止めると同時に、体をビクンッと震わせてその場にうずくまった。
「んっ……ゴクッ…………ふーっ、ふーっ……」
小春は息も絶え絶えな様子でぐったりとしていた。
「……小春、大丈夫?」
「うん……ちょっと、疲れちゃったかな……」
疲れたと言う様子とは裏腹に、顔を上げた小春は満足げな表情をしていた。
小春の口元にはドロッとした白い精液がついていて、翔太郎はポケットからティッシュを取り出してそれを拭き取る。
「へへ……翔ちゃんありがと」
「ううん、むしろ飲ませちゃってごめん。不味かったでしょ?」
「確かに美味しくはないけど……翔ちゃんのなら、飲めるよ……?」
小首を傾げて蕩け顔で言う小春はこの上なく魅惑的だった。
「っ……そ、そっか……なんか、ありがと……」
「うん……」
「…………じゃ、じゃあそろそろ帰ろっか?」
その日の帰り道、二人の会話は少なかった。
しかし、気まずいという感じではなく、恥ずかしさからくる沈黙のむず痒さはなんとなく悪いものではなかった。
別れ際に、小春は意を決した様子で口を開いた。
「……しょ、翔ちゃん……その、どうしてもまたああいうことをしたいと思ったら、言ってね……? 私、精一杯頑張るから……。じゃ、じゃあまたねっ!」
返事も聞かずに早歩きで去っていく小春を、翔太郎は呆然と見送ることしかできなかった。