※この作品はR-18です。

とある神器持ちの日記IF   作:ウメ種

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これなら壁を叩かなくていいと思うんだ


メイド IFー1☆

 この家に住む皆が寝静まった時間、頬を撫でられるとくすぐったくて声が漏れた。

 もう、日付が変わってしまった時間帯。

 昨日ではなく今日になってしまった時。

 そんな夜遅くに主人の部屋を訪問し、隣に座るというのは、誘惑しているという事になるのだろうか?

 そんな事を考えていたら、また頬を撫でられた。

 触れるか触れないかの微かな刺激。

 くすぐったいような、もう少し刺激が欲しいと思ってしまいそうな……。

 

「いえ、くすぐったかっただけです」

 

 嫌な訳では、無い。

 それどころか、心地良いと思っている。

 身を委ねてしまいそうになる。

 もどかしくて唇が緩んだ顔を、一番近くで見られてしまう。

 その事が恥ずかしいが、離れる事も、近付く事も出来ない。

 愛しい主人に身を触れられる多幸感が心地良くて、いつも私は動けなくなる。

 それから、どれくらいの時間、そうやっていただろうか。

 それ以上に進んでこない主人の手がもどかしくなって、自分からも手を伸ばしてしまう。

 大切な物を壊さないように、そして、無くさないように。掴んで、離さないように。

 伸ばした指は頬に触れ、顎を伝い、首筋に至る。

 頬を撫でられる感触が、くすぐったくも心地良い。

 頬を撫でる指から伝わる熱が、大切な物が手の届く場所にあると教えてくれる。

 幸せな笑顔が、目の前にある。

 目と鼻の先、少し動けばすぐに触れてしまえそうな場所に。

 

「――ん」

 

 先に動いたのは、私。

 我慢ができなくなった。

 いつも、そう。

 私は我慢弱い。こうやって焦らされると、すぐに乗ってしまう。

 これではどちらが年上か判らないな、と。

 また今日も、心のどこかでそう思いながら、触れるだけの口付けに心臓を高鳴らせている。

 ああ、本当に――これではどちらが年上か。

 でも……

 

「…………」

 

 唇を離すと、視線が重なった。

 徹様の瞳には私が居て、私の瞳には、徹様だけが映っている。

 その事が嬉しくて、また心臓が強く高鳴る。

 額を合わせるほどの近くで笑い合う。

 皆は寝静まっているので、声に出さないように、静かに。

 でも、目の前に愛しい人の笑顔があるというのは、相当心臓に悪い。

 高鳴る心臓が痛いくらい。

 でも、その痛みも嬉しく、心地いい。

 もう一度、口付けを。

 また、私から。

 すぐに離れると、次は徹様から。

 

「ん、ふあ――ぁ」

 

 舌を伸ばし、歯茎を撫でる。

 歯並びの良い口内を舌で愛撫すると、次第にお互いの息が激しくなる。

 頬に感じる吐息が心地いい。

 激しくなった吐息を感じられるのが恥ずかしい。

 徹様の唾液を飲み、私の唾液を送る。

 頬や首筋を撫でていた手は、いつの間にか背中に回していた。

 強く抱きしめ、身体を押し付けると、徹様の腕も背中に――もう片方は、私の胸に。

 今となっては着慣れてしまったメイド服の上から、胸を揉まれる。

 

「――ぁ、っ」

 

 感じたのは、快感よりも嬉しさ。そして、喜び。

 小さく声を上げると、年下の男の子に感じさせられたのが恥ずかしくて、唇をその首筋に這わせる。

 唇を押し付け、舌で嘗め、体臭を胸一杯に吸いこむ。

 胸を揉んでいたのは片腕ではなく両腕になり、どちらからでもなくベッドに倒れ込んだ。

 スプリングがたわみ、二人揃って軽く弾む。

 それが面白くて笑い合い――どちらからでもなく、もう一度口付けを交わす。

 唇を重ねるだけの子供の口付け。

 優しい口付けは、興奮を抑えてくれる。

 でも我慢できなくて、一度離れると、二度目は唇を開き、舌を絡ませ、口内の隅々までを味わう。

 

「とおる、さま――ッ」

 

 深くキスをしながら、名前を呼ぶ。名前を呼ばれる。

 私の呼びかけに帰ってくる声が嬉しくて、口付けを交わしていた唇は顎、そして首筋をなぞる。

 そのまま服のボタンを外し、胸へと降りていく。

 徹様の汗の味、徹様の匂い、唇でなぞり、舌で嘗める。

 その度に上がる小さな声が、私の耳朶を刺激する。

 その声だけで、より一層興奮してしまう。

 ――ああ、私は変態だ、と。

 主人の感じている声に、興奮してしまう。

 主人を啼かせる事に、悦んでしまっている。

 そのままお腹、そして――。

 

「失礼いたします」

 

 一言断り、ベルトに手を伸ばす。

 膝立ちに近い恰好で、愛しい主人の前にひざまずく。

 ゆっくりと、焦らす様に。

 口付けと唇の刺激で興奮しているのだろう。

 ズボンの上からでも、その熱い猛りを感じてしまう。

 奉仕をしているのは私なのに、その熱だけで私も性感を刺激されている。

 下腹部の奥、女の部分が、疼く。

 もどかしいけど心地良い。

 ベルトを外し終わると、ベッドに腰掛けるように座ってもらう。

 

「ふふ――ご立派です」

 

 ズボンの前を開け下着をずらすと、興奮に固くなった男性の象徴が眼前に現れる。

 咽るような精臭は、普段なら忌避すべきものだろうが、それが徹様の物だと思うと、不思議と嫌悪感も湧かない。

 迷わず舌を伸ばすと、付け根から竿の部分を舐め上げる。

 その度に小さく痙攣する様が可愛くて、何度も繰り返す。

 舐め、唇で甘噛みし、カリの部分を舌先で突く。

 右手は竿を上下に扱き、左手は陰嚢を痛みを感じない程度の力で揉む。

 徹様の息が上がる。

 その息遣いが耳に届き、陰茎から興奮が伝わる。

 自然と私の息も荒くなり、刺激を求めて腰が動いてしまう。

 ベッドに腰掛ける体勢の徹様からなら、多分動いている私の腰も見えてしまっているだろう。

 その事が恥ずかしくて、目を伏せて奉仕に没頭する。

 目を閉じてからの舌での刺激と、両の手での愛撫。

 

「は、ぁ――ン、ゥ」

 

 舌の上で徹様の味を、両手で熱を感じていると、不意に手で耳を刺激されて小さく声を上げてしまう。

 くすぐったいけど、汗を掻いて指先の感触が気持ち良い。

 愛撫とも言えない微かな刺激だけど、心を許している人に触ってもらっているという事実が、刺激を後押しする。

 陰茎を刺激しながら、その指の刺激に興奮していく。

 息が自分でも荒くなることを自覚する。

 自覚しても――止められない。

 荒い息遣いのまま、亀頭部分を口に含む。

 徹様が声を上げる。

 それが嬉しくて、口に含んだまま舌でカリの裏を刺激する。

 歯が当たらないように注意して、口内により濃い精臭が溜まる。

 唾液を飲み込むと、確かな苦み。

 唾液だけの味ではない事を理解し、確かに感じてくれている事が嬉しくなる。

 視線を上に向けると、徹様と視線が重なった。

 興奮した目。欲情した目。

 ――私を、性の対象として見ている目。

 耳を刺激していた手が首筋へと移り、前屈みになって胸へと延びる。

 口での奉仕が難しくなるが、それと同時に確かな性感が胸を焦がす。

 力強く揉みしだいたかと思うと、服の上から僅かな刺激で焦らしてくる。

 興奮してしまう。

 下腹部の奥、子宮が微かに疼く。

 もどかしい。

 そのもどかしさを解消する様に、口に含んだ陰茎の刺激をより一層激しくする。

 舌だけではなく、喉の奥に加え、頬を窄める。

 けど下品な音はしないように注意して、左手は変わらず陰嚢を柔らかく揉む。

 ――そして右手は、下腹部に。

 

「ん、んっ」

 

 ロングスカートで隠しながら、陰部を刺激する。

 下着の上から指を這わせ、熱の籠った淫裂を撫で上げる。

 口と左手では男性の陰茎を、右手は自身の最も弱い部分を。

 そして胸は、愛しい人から揉まれてる。

 性感を感じる刺激ではあるが、それは確かな強さではない。

 もどかしい。

 もどかしいけど、嬉しい。

 主人に奉仕しているという事実が、興奮を押し上げてくれる。

 

「ふ、ん――ンッ」

 

 ショーツを横にずらし、直に淫裂を刺激する。

 僅かに湿り気を帯びたそこは、簡単に指を一本呑み込んででしまう。

 腰が跳ねる。

 その反動で陰茎に歯が当たってしまう。

 その事に気付いて、慌てて口から陰茎を出すと――。

 

「ンッ!?」

 

 顔に、掛かった。

 ぁ――と。

 

「痛かった、ですか?」

 

 いや、と首を横に振られる。

 そして耳を優しく撫でられ、髪を指で梳いてもらう。

 良かった、と。

 それと同時に、顔に掛かっていたモノが垂れてくる。

 謝られた。

 

「いえ」

 

 そう告げると、垂れてきたソレを指で掬って口に運ぶ。

 勿体無い。

 愛しい人の精を、その人の生命を、口内で転がし、呑み込む。

 確かな苦み。

 そして、それ以上の幸福。

 主人を――徹様を気持ち良くすることが出来た事が、嬉しい。

 まるで良く出来たと褒めてもらうように、髪を梳かれるのが心地良い。

 子供のように、頬が緩むのを自覚する。

 もう一度、指で精液を拭う。

 口内へ運ぶ。

 繰り返す。

 間に合わずに唇まで垂れてきたモノは、舌で嘗め取る。

 その姿がどう映ったのか、一度精を放ったソレは、また固くなっていた。

 ズクン、と。疼いた。私の中の“女”が。

 

「……ん」

 

 ティッシュで顔を軽く拭くと、グロテスクとも言える主人の男性器に触れるだけのキスをする。

 その刺激に小さく跳ねたソレが、愛おしい。

 メイド服の前をはだけると、白い下着に包まれた胸が露わになる。

 熱が籠っていたからか、外気がひんやりと冷たくて気持ちいい。

 人よりもスタイルには自信があるが――。

 

「あまり見られると、恥ずかしいです」

 

 じっと見られると、流石に恥ずかしい。

 それが徹様なら――尚更だ。

 顔が熱くなる。

 それを隠すように顔を伏せ、カチューシャを外す。

 “こういう時”はそうするものだと教わったが、さて、本当なのか。

 偶に師と呼べる『女王』も、親友と呼べる『僧侶』も私をからかうので、真実は判らない。

 このような事を他人に聞くのも憚られる。

 そんな事を考えて、気を紛らわす。

 気を紛らわせながら、メイド服の至る所を緩めていく。

 脱ぐ、ではない。

 そうするものだと教えられたし――徹様も、服を着たままの方が喜ばれる。興奮される。

 それが良い事なのかどうかは、判断に迷うが。

 ただ――私で興奮してくれている、という事実だけで十分だと思う事にする。

 主を“へんたい”とは思いたくない。

 

「失礼いたします」

 

 徹様に、ベッドに横になってもらうと、下腹部にお尻を降ろす。

 重なる部分はスカートに隠れ、判らない。

 判るのは、確かに感じる熱と、堅い感触。

 自分の指の時とは違う、強く、確かな性感。

 何度か擦りつけると、触れてもいないのに自分でも濡れてきている事が感じられた。

 主人に馬乗りになり、腰を振り、感じている。

 その事実に興奮している。

 息が荒くなる。下着に包まれた胸がもどかしくて、ホックを外す。

 下着に押さえつけられていた胸が、開放感に震える。

 それと同時に、下から女とは違う、力強く大きな手が伸びてくる。

 

「ぁ、ん」

 

 強い。

 痛みすら感じそうな刺激だというのに、漏れたのは濡れた女の声。

 私は、痛いくらいにされるのが感じるのだろうか?

 偶に思うが、そうではないと思いたい。

 優しくされたい。

 暖かく満たされたい。

 そう思っているのに、痛いくらいにされると腰の奥が痺れてしまう。

 その事が恥ずかしくて、せめて声に出さないように気を付けよう、と思う。

 

「挿れますね」

 

 腰を上げると、右手をスカートの中に入れ、ショーツを横にずらす。

 そこは、自分でも驚くほどに濡れていた。

 見えてはいないが、恐らくシミが出来ている――それくらいに。

 こんなに感じていたのか、と。

 スカートに隠れて気付かれていないとは思うが、恥ずかしい。

 左手で角度を整え、主人の陰茎を導く。腰を下ろす。

 

「んっ」

 

 は、と。

 肺から空気が漏れ、胎内が圧迫される。

 指とは全く違う大きさに、胎内が勝手に委縮してしまう。

 圧迫し、締め付けると、徹様も私と同時に息を吐いた。

 その胸に両手を添え、腰を浮かす。そして、降ろす。

 短く、浅く、息を吐きながら腰を動かす。

 愛おしい。

 私が腰を動かす度に、私が息を吐く度に、熱の籠った目で私を見上げてくる主人が、愛おしくて堪らない。

 その両の手が胸を揉み、乳首を摘まむと、腰を動かした時とは別の高い嬌声が漏れてしまう。

 恥ずかしい。

 恥ずかしいが、止められない。

 膣奥が疼き、淫液に濡れて腰の動きがスムーズに、激しくなっていく。

 

「はっ、はっ。んぁ――」

 

 目を閉じて、無心で腰を振る。

 徹様に奉仕するよりも、自分が感じる事を優先してしまっている。

 そして――そんな自分の姿を徹様に見られている。

 その事が、余計に興奮を助長させる。

 目を閉じているからか、刺激を鋭敏に感じてしまう。

 それが心地良い。それが、私を追い詰める。

 部屋に防音の処置が施されている訳ではない。

 それは判っているのに、声を抑えるのが辛くなってくる。

 恥ずかしい。

 声を聞かれるのも、この情事を誰かに気付かれるのも。

 ――いや、聡い人なら、気付いているだろう。

 誰、とは考えない。

 考えたら、明日から顔を合わせられなくなるから。

 

「い、いきま、すっ」

 

 息が荒くなり、腰の動きも激しくなる。

 ベッドが軋み、徹様の手の動きも強く、暴力的になる。

 汗に濡れ光る胸を力強く揉まれ、搾られ、乳首を押し潰される。

 気付かれてる。

 激しくされる事が好きなんだと、気付かれてる。

 口に出された訳でもないのにそう感じ、恥ずかしくなってしまう。

 それが最後の後押し。

 陰茎を締め上げたのは、恥ずかしさを感じたからか、これから放たれる精を逃がさない為か。

 

「う、んっ――は、ぁ…はぁ」

 

 精を放ち、萎えたソレを抜くと、徹様に寄り添うように横になる。

 汗を吸った服が気持ち悪い。

 寝る前に、お風呂に入ろう。

 荒い息を吐きながら、そんな事を考える。

 そんな事を考えながら、徹様の腕を枕にして横になる。

 空いた手で髪を梳かれる感触が心地良い。

 激しくされるのも悪くないが、こうやって優しくされるのがやはり好きだ。

 髪を梳いていた指が耳に、そして頬に。

 くすぐったくて身を捩ってしまう。

 

「もう」

 

 でも、こういうスキンシップが嬉しいのも事実。

 多分、憧れていたのかもしれない。

 心のどこかで。――こういう、平穏を。

 堕天使として生きていた時も、騒動に巻き込まれていた時も、ずっと。

 こうやって、甘え、甘えられる時間を。

 

「くすぐったいです」

 

 そうは言うが、別に嫌という訳ではない。

 頬が緩んでしまうのは、きっと触れてもらうのが嬉しいから。

 髪も、耳も、頬も、首筋も。

 くすぐったいけど、気持ち良い。

 腕に預けていた頭を、その胸に預ける。

 ぴったりとくっつくのは嫌だろうか? そう思ったのも一瞬で、徹様も私を抱きしめてくれる。

 汗の匂いも苦にならない。

 このまま眠れたら、きっと幸せな夢を見られるだろう。そんな確信が胸にある。

 

「眠る前にシャワーだけでも……」

 

 そのまま眠りそうになる徹様にそう言うが、もう寝る気になっているようで動く気配はない。

 ああそういえば、もう日付は変わっているのか。

 それなら、仕方がないかな、と。

 私も、身体を徹様に寄せたまま、力を抜く。

 恥ずかしいけど、嬉しい気持ちが強い。

 嬉しいけど――幸せな想いが強い。

 明日は朝一で、服を着替えないと――。

 ああ、その前にシャワーか。

 そんな事を考えながら、目を閉じる。

 すぐに聞こえる寝息に、嬉しいという想いが強くなる。

 ツ――と、膣内に溜まっていた精液が少し溢れた。

 

「ぁ……」

 

 その感触が嬉しかったのか、恥ずかしかったのか。自分でもよく判らない。

 ただ、なんとはなしに腹部を撫でる。

 この人に惹かれて良かったと思う。

 きっと、幸せの意味も、価値も、どんなモノかも、何も知らなかった私。

 すぐ目の前にある寝顔を見ているだけで、胸の奥が暖かくなる。

 きっとこれが、この温もりが“幸せ”。

 

「幸せです」

 

 そう、口にする。

 小さく、聞こえないように、起こさないように。

 告げる。

 口にする事で、もっと幸せになれる気がしたから。

 

「私は、貴方のお蔭で幸せです」

 

 幸せをくれた人。

 ぬくもりをくれた人。

 居場所を、家族を、帰ってくる場所を。

 沢山の大切な宝物をくれた人。

 寝顔を見ながら、胸の奥の想いを楽しむ。

 かわいいな。

 

「…………」

 

 その口が動いた。

 寝言だろう。

 私の名前を呼ぶが、何かしらのアクションがある訳ではない。

 強いて言うなら、抱き締める腕に、少しだけ力が籠った。

 私の夢を見てくれてるのだろうか?

 

「ふふ」

 

 

 ――私も、貴方の夢が見たいな。

 そう願いながら、目を閉じる。

 寝坊したらごめんなさい。

 家族に、そう謝りながら。

 

 




??「貴方が落としたのは、この『金の壁』ですか?
   それとも、この『銀の壁』ですか?」
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