夫に先立たれ3歳とまだ幼い息子レクターの名代として頑張ってきましたが、遂に報われる日が来たのです。これもバウマイスター辺境伯様のおかげ。執事のキーナンも『領地を取り囲む円形山が消失して本当に便利になりましたね』と喜んでいます。
バウマイスター辺境伯様との私の再婚話についても領民の理解は得られました。皆祝福しています。後はバウマイスター辺境伯様の訪れを待つだけ、なのですが開拓に成功して以降、バウマイスター辺境伯様は一向に私の元を訪れてくださらないのです。一体、何故でしょうか。
「バウマイスター辺境伯様は有名な女好きなので、イレーネ様のお美しさなら間違いありません」
そう言われて良い気になっていた私がいけないのでしょうか。確かにバウマイスター辺境伯様は私の誘いにまた来るとおっしゃっていたのですから。
お酒、そう酒造を始めると良いとおっしゃっていました。製造された酒をバウマイスター辺境伯領で引き受けるからと。プロポーズされるのはその後の事なのでしょうね。
俺がドーナン準男爵領を再訪したのはボルクの起こした事件から1年以上経過した後の事だった。
『ようやく新酒が完成しましたので、試飲にお越しください』
そんな手紙がイレーネさんから寄せられたのだ。手紙を読んでから、ようやく俺は酒作りの支援をすると彼女に約束していたことを思い出した。『バウマイスター辺境伯領に卸してください』と言った気もする。
家宰のローデリヒに確認する。
「イレーネさんのドーナン準男爵領で酒が完成したようなんだけど、バウマイスター辺境伯領で引き受けたいんだけど問題ないかな?」
「はい、以前にそう伺っておりましたので、ドーナン準男爵家から問い合わせが来た際に、私の方で費用はこちらで負担して酒造り職人を手配しております。『イレーネ様なら問題ないので援助する様に』とエリーゼ様のご指示ですね。完成した酒を引き取れば後は領内の販売を手配します。お館様にも書類はお渡しして確認して頂いておりますが。」
そうだったのか。俺からイレーネさんに連絡はしていなかった。なのでイレーネさんから焦れて連絡が来てしまったのか。確かにイレーネさんにしても『言われるままに酒を作ったけれど引き取り手がいない』は困るだろう。
イレーネさんも気を遣って『お誘い』と書いているが、内心は怒っているのかもしれない。ローデリヒに言って利益配分の見通しの書類を確認する。これなら公平で問題はなさそうだ。出来上がった酒の品質で値段が変わるので利益は読めないが、その辺りは上手く酒の予想価格と利益の割合で表現されている。酒職人を送り込んだ以上、最低の品質という事はないだろうから並の質でも十分な利益を確保できるはずだ。
「と、こういう事情だからドーナン準男爵領に行って取引の詳細を詰めてくるよ。」
「分かりましたわ、今日はあちらにお泊まりになるのね。」
「どうだろう、多分、お酒を飲むから食事はご馳走になると思うけれど。」
「お酒を飲むなら無理しないほうがいいわ。今度、イレーネさんをお茶にお連れしてね。あなた。」
了解して出発しようとするとエリーゼに呼び止められた。、
「他所の領地に行かれるのですから、立派な格好をしてくださいね。前回の流しの魔法使いの格好ではダメですよ。あなたは魔法で移動してしまうから、せめて格好を貴族らしくしないとイレーネさんも領民に対して説明困ってしまうわ。」
エリーゼに促されるままに俺は服装を整える。妙にこちらに気を使う風のエリーゼに少し違和感を感じつつ、俺はドーナン準男爵領に降り立った。
領地は立派になっていた。元々イレーネさんの政治が支持されていた土地なのだ、イレーネさんはルペン騎士爵領でも領民に人気のあったそうだし、2つの領地が合体して円形山が農地に変わって交通の便も良くなった今は暮らしやすくなったのだろう。
館の正面玄関の呼び鈴を鳴らす。手紙で返事をするべきだったかもしれないが『いつでもお越しください』と書いてあったのだから問題ないだろう。
執事のキーナンは俺の来訪を予期していたのだろう。喜ばしそうに俺を迎えて、すぐにイレーネさんと会わせてくれた。
「バウマイスター辺境伯様、おまちしておりました。ようやくお越しくださいましたよね。」
イレーネさんは、俺に飛び付かんばかりの勢いで出迎えてくれた。実際に飛び掛かられた訳ではないものの、間近に彼女の存在を感じてクラクラする。伸びやかに動く美しい肢体に、えもいわれぬ芳香。
そしてイレーネさんは以前から美しかったが、今は輪をかけて美しくなった様に俺には感じられる。実家や領地の懸念がすっかり取り払われたからだろう。その美貌は輝かんばかりだった。チラリ、と男の本能をくすぐられた。イレーネさんとの結婚をどうしても意識したしまう。
「俺のような存在がイレーネさんに近づいてはご迷惑かなと。」
「なにをおっしゃるのですか、バウマイスター辺境伯様は当家の恩人です。悪くいうものなどと領内に誰一人ありません。もっと頻繁にお越しください。生憎、レクターはお昼寝中ですの」
そう言ってイレーネさんは俺の手を取る。こうされるとイレーネさんが俺を憎からず思ってくれているのが伝わってくるし、俺としてもあんな美しい人とそうなれるのならという思いもある。
何よりエリーゼはじめ妻達がこの件には拍子抜けするほど鷹揚だった。俺としては人の弱みにつけこうむようで、イレーネさんに失礼だなと思っていたのだが・・・。こうグイグイ来られると俺も揺らいでしまう。
背後からイレーネさんを抱き止める。
「バウマイスター辺境伯様、嬉しい」
拒否されるかと思っていたら、思いの外すんなりと受け入れられてしまった。
「ようやく、ようやく私を求めてくださるのですね」
手を引かれ導かれるままに彼女の寝室に向かう。酒の試飲もそこそこに俺達はベッドで抱き合っていた。
「イレーネさん、良いんですか?」
「はい、喜んで」
「ちゃんと責任は取ります」
「もう十分にして頂いておりますわ、これは私の感謝の気持ちですから。」
裸になったイレーネさんの美しさは凶悪だった。エリーゼはじめ俺の妻達は皆美しい。しかしイレーネさんの美しさは彫刻のようだった。
「触ります」
「はい、んっ」
俺に下着を脱がされ女性器を愛撫され、イレーネさんの声に艶かな嬌声が混じる。
「そんなところまで、舐めて頂けるなんて」
「男が女性に奉仕するのも男が女性に奉仕されるのも好きあった男女の仲では当たり前のことですよ。」
「好きあっただなんて、そんな。」
イレーネさんが俺の言葉に照れている。
「こんな子持ちの未亡人が、バウマイスター辺境伯様のお眼に叶うなんて嬉しい。」
楚々とした美しさの彼女は身体を開いて俺の前に余すとこらなく晒してくれる。完璧なプロポーションだった。
「まだ日は明るいのに、いいのかしら」
夫との子作りは夜していたのだろう。だが彼女の美しい身体は陽の光の下でこそ映える。
「私をこんな焦らして、抱くより前に好きにさせる、惚れさせるだなんて」
イレーネさんが濡れた瞳で俺を見つめていた。
「早く早くバウマイスター辺境伯様のお情けをください、入れて欲しいのです。」
「分かった」
俺はすっかり硬くなった自身の男性器を彼女に押し当てた。ズルっとイレーネさんの潤った女性器に飲めこまれてしまう。
腰を動かすとパンパンと少し乾いた水音が響く、あっけないほど簡単に俺たちは結ばれていた。
「ああっ、いいっ!」
イレーネさんが大声で派手に喘ぐ。俺は少し慌てた彼女の口を塞ぐ。
「静かに、子供が昼寝から起きてしまいますよ。」
「だって感じてしまうと、声なんか抑えられませんもの」
少しだけ困ったようにそういうと、イレーネさんは再び俺の腕の中で大きく乱れていた。
「領民に聞かれたらイレーネさんの領主代理としての立場が。」
「大丈夫です、息子にも領民にも私はバウマイスター辺境伯様の女になるのだと伝えていますから。」
「え、そうなんですか。」
「はい。だから隠す必要はないんです。私の事を領内のどこで抱いて頂いても構いません。」
この日のために彼女は俺の貢献を息子のレクターや領民に説き続けたらしい。そんな彼女の健気さに俺は打たれた。思わず腰の動きに力が入る。
イレーネさんが絶頂に至るまで体感では一瞬だったし、俺も我慢が出来なかった。
「子供が出来ても大丈夫だから」
俺は絶頂が近いことを彼女にそう伝える。
「はい、存分になさって」
俺を見上げて彼女がうなずき返すのを確認すると、俺は悠々と彼女の中に精を放った。
「はあんっ。ああっ、う、く。」
俺の放つ精に彼女の身体がビクンビクンと反応する。イレーネさんは俺を全身で受け止めていた。今日でなくとも彼女はいつか俺の子を孕み妊娠するだろう。俺はそう予感がした。
「すっかり夕食の準備が遅くなってしまいました。すぐにお酒の用意を致します。」
夕食の席、食卓で手を繋ぐ俺とイレーネさんをレクターは不思議そうに眺めていた。突然訪ねてきたヴェル小父さんが、自分より母親と仲良さそうなのが少し理解できない様子だった。
「レクターに言い聞かせます。ですから少しお待ちになって。」
イレーネさんは彼女を抱き寄せようとする俺を片手で制すると、レクターに向き直ると懇々と説明し始めた。
「母は、バウマイスター辺境伯様にお仕えする事になりました。」
「ヴェル小父さんに?」
「バウマイスター辺境伯様に、です。貴族家当主への女性としての奉仕がこれからの母の仕事となるのです。ですから辺境伯様のお越しの時は、どんな物音がしても寝室に入ったり、男女の営みを覗き見してはなりませんよ。」
「はい、母上」
予めその可能性を聞かされていたのだろう。レクターは思いの外、素直に聞き分けた。
「何を見ても聞いても驚いてはいけません。母は女の悦びの為にバウマイスター辺境伯様に喜んで抱かれ、可愛がって頂くのですから。」
息子にそう説明すると、イレーネさんは少し妖しく微笑んだ。
夜、レクターを寝かしつけた後、寝室でイレーネさんは再び喜んで俺に抱かれた。
「ああ、気持ちいいわっ!」
正常位で彼女を貫く。少しガニ股になった彼女の白い太ももの内側、柔らかな膣内をを俺の男性器が抉る。その刺激に彼女は喜悦している。
「私、溶かされてしまう」
俺の腰を突く動きに呼応してぷるぷると乳房が揺れる。ついにその欲望を満たされ、蕩けた表情を浮かべる彼女が愛おしくてならない。
「固い、固くて気持ちいいの。」
組み敷かれ挿入され、欲情したイレーネさんは俺の刺激にもたらされる快感で喘いでいた。
「もう、いきそうだ」
イレーネさんが無言でギュッと俺の身体にしがみつく。俺は腰を振り、彼女の中に射精した。
「それでは、今夜はこれでもう休みましょうか」
身支度を整えると、イレーネさんがそう語りかけてくる。『楽しい夜がもう終わりだなんて寂しい』イレーネさんの横顔がそう言っていた。
「俺には『精力回復』の魔法がある。その気になれば朝までだって愛し合えるさ。」
「まぁ」
魔法の力で即座に屹立する俺の男性器を見て、イレーネさんが目を丸くする。
「夜はまだこれから。もっと愛し合おう」
「はい」
俺たちのシルエットは再び一つに重なった。
翌朝、俺はイレーネさんに優しく起こされた。
「朝食をご用意しました、レクターはもう遊びに出てしまいましたわ。昼までは戻りません」
俺と視線を合わさず、恥ずかしそうに下を向き退室しようとする彼女の後ろ姿は俺を誘っていた。
「昨夜は最高だったよ」
俺は背後から彼女を抱き止めた。
「い、いや。」
彼女が反応する。その唇は期待で戦慄いていた。
「いやかい?」
「いいえ。本当は嬉しいの。」
美しい彼女のその言葉に俺は興奮させられる。貞淑な母親が俺との情事の興奮に期待して、腕の中で震えてきた。俺は彼女のスカートを捲り上げ、乱暴に下着を脱がすと背後から犯し始めた。
一日で彼女の身体も女性器もすっかり俺の男性器に馴染んでいる。
メイドがいないからこそ人目を気にしないでいい。こんな生活はいつぶりだろうか。アマーリエ義姉さんがメイドになった時でさえ、楽しめるのは人気のない部屋に義姉さんを連れ込む時に限られていた。
昨夜、俺はイレーネさんから『レクターがいても気にせず私を抱いてください』とまで言われていた。もうこの館の中で何も気にしなくて良いだろう。
「ああ、そんな、朝から激しすぎます。」
背後から深く挿入されてイレーネさんが喘ぐ。
「中断する方がいいかい?」
「いいえ、最後まで。最後までして欲しいです。」
「分かった、行くよ」
「はい」
俺は全力でイレーネさんを犯した。彼女の身体の喜びの反応が伝わる。早漏気味に射精する。会館で少しぐったりしていたイレーネさんは、気を取り直し立ち上がると俺の正面に立つ。男性器をしゃぶり掃除してくれる。
れろれろ、ちゅぱちゅぱ。水音が響く。
「うふふ、とても美味しいです。」
「敏感になっているから、そっとで」
「分かりました」
彼女は奉仕を終えると立ち上がり口を濯ぐ。そんな彼女を後ろから抱き止める。
「気持ちよかったよ」
「はい、私もです。こんな私を愛して頂いてありがとうございます、旦那様。」
俺とイレーネさんは口づけを交わした。
【原作該当エピソード:WEB版 閑話37 ドーナン準男爵領とヴェンデリン】