「ん」
「はい。」
イーナが黙って差し出す唇を、カイエンは素直に受け入れる。共に裸のイーナとカイエンは立ったままキスを交わし、互いの情感を高め合っていた。キスをする度に、硬さを増すイーナの乳首がカイエンに押し付けられる。主張するイーナの乳房に、カイエンは自然に自分の手を這わせて刺激を加えていた。
足元では、身長の低さを活かしてルイーゼがうずくまっている。ルイーゼの指先がカイエンの下半身を弄り、風呂上がりにまとったガウンからカイエンの逸物を解放して口で咥え込んでいた。上はイーナのキス、下はルイーゼのフェラチオという同時攻撃にカイエンは立っているのもやっとである。否、今のカイエンはイーナとルイーゼの2人に身体も逸物も立たされているのだ。
「来て」
相手に生尻を向けるイーナは、カイエンを誘っている。その動作で、濡れたイーナの秘所が口を開けた。カイエンは躊躇せず、立って机にもたれかかるイーナに聳り立つ男根を突き入れた。
「イーナちゃん、今は私の担当の筈なのに。」
「あ、あん」
喘ぐイーナはルイーゼの抗議を聞き逃している。その日の一番濃い子種、そこにこそ強い魔力が含まれているとイーナは判断していた。だから、今日の先陣を誰かに譲る気はない。今日最も魔力を高めるヴェンデリンの妻は、このイーナとなるのだ。
「違う、やっぱり違う。」
イーナが浸っているのは自身が巡らす魔力の細波である。カイエンの魔力との結合を受けて、イーナの魔力も高まっているのだ。ここにカイエンの子種を注がれたら、イーナの魔力は今日もまた大きく成長するだろう。
カイエンに取っては、イーナのさざめき立つ身体は自らの逸物に屈したようにしか感じられない。素質はあれど、カイエンの性体験は未熟である。年長の女性が快楽を感じる要因までは見抜けなかった。性感にせよ魔力にせよ、カイエンが相手を感じさせている。相手に快楽を与えているのが自分ならそこに大差はない。とそう考えるのが、今のカイエンである。
イーナは魔力を増強する為の道具として、カイエンを使っている。それは言葉だけに留まらず、カイエンを気持ち良くする反応となって現れる。
「いいの、いいの。もっと強くして?」
背後から挿入されながら乳房を弄られも、淫らに振る舞うイーナ。そんなイーナがカイエンにはたまらなく愛おしい。今抱いている女こそ、最上の女であると考える。それは男女共に相手に対する礼儀でもあるだろう。
「それじゃあ、イーナさんの綺麗な顔を見ながら果てたいです。」
そう気持ちを吐露したカイエンは一度イーナから抜くと、彼女を優しく机の上で仰向けに寝かせた。最後は正常位がいい。そんなカイエンの思いを、イーナの淫らな微笑が受け止める。
「私も、カイエンの子種を早く注いで欲しいな?」
カイエンはイーナの露骨な誘いに赤面した。無言のままイーナの中にカイエンの逸物が入り込む。早くカイエンを絶頂させようと、イーナがカイエンの耳に囁く。
「ん、もっと強くしていいからね。」
「はい、イーナさん。」
イーナに急かされて、再度挿入を果たしたカイエンがピッチを上げる。しかし、そこがカイエンの限界だった。イーナほどの美女を我が物にしたと思えば興奮もする。そしてなんと言っても初回の射精は早い。それもまた、男女の真理である。経験が豊富な年増の美女イーナにかかれば、若い男は簡単に手玉に取られてしまうもの中のだ。
「ああっ」
イーナが歓喜と失望を同時に表現する声を放つ。得られる官能的な快楽としては不十分だが、目標としている魔力としては多いにイーナの中に注ぎ込まれた。今も膣内に注がれるカイエンの子種を感じているのに、女としては不満が残るのは贅沢ではあるのだろう。
「もう、イーナちゃん抜け駆けだよ。」
むくれるルイーゼの背後で、部屋のドアが開いた。
「抜け駆けなのは、貴方達でしょう。」
イーナとルイーゼが振り返ると、エリーゼとヴィルマがそこにいた。
「テヘヘ、バレちゃったか。」
「あんな大きな声で喘いで、バレない方がおかしいのではないですか?」
エリーゼは呆れ顔だった。今回はエリーゼとの面談をスキップして、イーナとルイーゼが自分の寝室にカイエンを引っ張り込んでいたのだ。それは明白な抜け駆け行為である。
「カイエンさん、若いんだからまだ出来るでしょう。ね?」
エリーゼが自身のネグリジュを捲り上げると、何も下着を見に着けていないエリーゼの下腹部が露わになった。毛が綺麗に手入れされたエリーゼの秘所が、カイエンの目に晒される。
(エリーゼ様が、僕に挿入を促してる)
興奮したカイエンが股間を硬くして前に進んだ所で、前に出たヴィルマがカイエンを抱き止めた。
「駄目、次は私の番。」
そう言ってヴィルマがカイエンの口に舌を差し入れる。上ではヴィルマとキスをし、下ではヴィルマの手で股間を揉みしだかれる。その興奮でカイエンはいきり立っていた。カイエンの標的は、今は完全にエリーゼからヴィルマに上書きされている。
「私も、忘れないでくださいね?」
囁きかけるエリーゼの声と共に、エリーゼの手に導かれてカイエンの両手がエリーゼの豊かな乳房に触れる。
「ああ」
カイエンが再びエリーゼに気を取られているのに、素早くヴィルマがカイエンと抱き合うようにして挿入を果たす。ヴィルマの膣内は気持ちがいいが、横には裸のエリーゼがいてその巨大な胸が押しつけられている。2回目でも、いや既に快楽に震える2回目だからこそ。射精に至る敷居は低かった。ヴィルマの膣に絞られながらピンクの乳首を押し当てられていては、我慢など出来るはずがない。
「ヴィルマさん、もうダメです。」
「うん、いいよ。カイエン。」
うっと声を漏らすと、早漏気味にカイエンが懸命に腰を振るヴァルマの膣内に果てる。身体をビクビクと動かしてヴィルマの膣がカイエンの子種を飲み込んだ。
「もう、ボクの出番がないじゃないか。」
裸のまま立って腕組みして嘆くルイーゼに、エリーゼが声をかけた。
「では、ルイーゼさんは私と一緒に。」
横たわるカイエンは、エリーゼとルイーゼに挟まれた。圧迫感は圧倒的にエリーゼの勝利である。だがしかし、ルイーゼもテクニックでは負けてはいない。エリーゼに負けぬ魅力を、主にその絡みつかせた手足による刺激で与えていた。
「カイエンさんは、もう限界ですか?」
唇を尖らせて物欲しげに尋ねるエリーゼに、カイエンではなくルイーゼが答える。
「カイエンは3回は行けた筈だよ。4人を相手にする今日は限界まで挑戦だね。」
(最低3回、いや僕は4回はイケるようにならないと)
そう考えるカイエンの睾丸は、全力で子種の製造に取り掛かかっている。しかし、連日の荒淫でもある。若さで誤魔化しているし成長もしているが、限界を越えるには全身全霊で挑む必要があるだろう。でも、射精するのがそれぞれ魅力的な別の女性なら?
しかもこの機会を逃せば永遠に抱く機会の来ないヴェンデリンの妻達なら、やはり死力を奮い立たせてでも抱くべきだろう。
「うふふ、復活したね。カイエン。」
嬉しそうにカイエンの男根の復活を確認すると、ルイーゼがカイエンの身体の上に跨る。そしてカイエンの腹に手をついてゆっくりと腰を下ろした。
エリーゼにマジマジと凝視されながら、カイエンはまた別のヴェンデリンの妻に挿入を果たした。
「カイエンさん、ルイーゼさんの中は気持ちいいですか?」
エリーゼに膝枕をされながら、カイエンはルイーゼの動きに合わせて腰を振っていた。待ち構えていたルイーゼの動きは奔放である。運動神経が良く、じゃじゃ馬な気質のルイーゼらしい。でも小さい体を駆使して、どこまでもカイエンの突きに応えて受け止めてくれるのだ。
「ああん、ボクももういっちゃう。」
泣き顔で身を震わせるルイーゼに、カイエンは強烈な突きを叩き込む。
「凄い、凄いよ。」
悲鳴をあげるルイーゼに応じて、カイエンはルイーゼの膣内に濃い一発を放った。カイエンから身体を引き抜くルイーゼの膣内から溢れる白い子種は、イーナも羨む濃さである。
「カイエンさん、頑張りましたね。」
ルイーゼがカイエンの上から降りると、カイエンはエリーゼの膝枕に甘えているだけとなる。溢れ出るカイエンの汗を、エリーゼが手にしたタオルが優しく拭ってくれる。
「今日はもう限界ですか?」
「そ、そんな事はありません。」
エリーゼに見つめられ、ドギマギしながらもカイエンはそう応える。次こそ、いよいよ正妻であるエリーゼ様を再び抱ける番が来たと期待している。そのカイエンの期待を、エリーゼは裏切らなかった。
「そう、それでは私も汗をかかなくてはいけませんね。」
悪戯っぽくそう笑うと、エリーゼはカイエンを起こした。そして代わりに自分は床に寝そべった。イーナやヴァルマやルイーゼ、既にカイエンと事を終えた3人の妻に見守られながらカイエンは寝そべるエリーゼにおずおずと手を伸ばした。
「女を抱く時は自信を持つのです、カイエン。この数日で貴方はもう、経験豊富になったのではなくて?」
瞳を煌めかすエリーゼは、まるで同世代の少女のようにさえ見える。寝室の薄闇は、二人の年齢の違いを覆い隠していた。30代と10代、実際にそうである以上に身体を交えた男女は違いを感じなくなる。
「さあ、残り僅かな時間です。私が教えられる事は、全て教えてあげましょう。」
腕を伸ばし迎え入れるエリーゼに抱きつくようにして、カイエンはエリーゼの中に迎え入れられた。
カイエンの分身は再び硬くなっている。しかしそれはまだ不十分さを残す硬さである。しかしエリーゼの体に抱きついていると、エリーゼの発する熱に当てられたかのようにカイエンの身体も熱くなる。そしてあのエリーゼが欲情しているのを感じると、ヴェンデリンの正妻がカイエンを求めていると感じるとカイエンはその事実に興奮した。
貞淑なエリーゼといえど、この行為に興奮している。エリーゼにとって、この行いの全ては子孫を残す為の家の公務という意識でいる。その上で、仲間である他の妻達がカイエンに手解きする様子を横で見ていたのだ。しかもカイエンと身体を重ねるのはこれが初めてでも2回目でもない。となればエリーゼが淫らに興奮していても、誰も彼女を責められないだろう。夜には全ての情事が聞き取られ、同じ行為でヴェンデリンに上書きされるのだから。
期待に戦慄くエリーゼの身体を、カイエンの唇が這う。エリーゼに甘美な官能を与えようと、少年は全力を尽くす。そんな直向きな懸命さもまた、年上の美女を悦ばせる最上のスパイスとなる。
「入れて、もう入れてください。」
しっかりと潤った秘所を感じて、エリーゼはカイエンに懇願する。その時初めて、カイエンは自分の分身が高く屹立しているのを感じた。
「はい、今のうちに。」
「そうっと、そうっと慎重にするのですよ。(すぐに果ててしまったら勿体ないですからね。)」
エリーゼが皆まで告げずに呑み込んだ言葉の端まで、カイエンには伝わっていた。ゆっくり慎重に。怒張した逸物がエリーゼの中に飲み込まれる。やはり挿入すると気持ちがいい。滅茶苦茶に動いて果てたい。今日はもう3回も済ませたのだ。いつもより少しくらい、長持ちするんじゃないだろうか?
カイエンの目がエリーゼの目を覗き込む。いいですよ。そんな風にエリーゼが見つめ返した。
「動きます。」
そう宣言するとカイエンはもうめちゃくちゃに動き始めた。その腰の動きを受けてエリーゼの身体が歪む。興奮のあまり口から涎を垂らしながらも、エリーゼの弾む身体はカイエンの攻撃を全て受け止めている。
「カイエンも気持ちいいのでしょう?」
ピストンされながら下からカイエンを見つめるエリーゼの瞳は温かく、それでいて扇情的である。
「ねぇ、いつでも果てて良いのですよ?」
淫らに笑うエリーゼが、カイエンを締め付け搾り取りにかかる。
「はい、エリーゼ様。」
もはや抵抗する術を全て無くしたカイエンは、四肢を踏ん張ってエリーゼの中に溶けるような気持ちで性を放っていた。痛みに似た快楽が走る。もうこれ以上の快楽はないのではいかと考えながら、全勢力を使い果たしたカイエンは見事なエリーゼの胸に顔を埋めるように突っ伏していた。
「明日も、僕はまたエリーゼ様としたいです。」
最後にカイエンが漏らした言葉に、エリーゼは笑って見せた。
「そうですね。でも、明日の事はまた明日考えましょう。今日はもう、充分でしょうからね。」
明けましておめでとうございます。
長かったカイエンのパートは次で終わりです。