バウマイスター伯爵家の次期当主であるフリードリヒには、独立した屋敷が与えられている。あてがい女がつくと、その方が万事都合が良いからである。色に溺れたフリードリヒの隔離という意味合いもあった。
そのフリードリヒの寝室に、身分の高い2人の女性が侍る事になった。本来はイーナやルイーゼと共にフリードリヒの相手をしてくれる筈だったのだが、当初は「貴族の身分の女性はそんな事を」とヴェンデリンが難色を示していたのだ。
しかしながらエリーゼの粘り強い説得と本人達の希望により、新たな取り組みが実現した。その背景には、次男であるカイエンへの手解きも絡む。カイエンだけ手厚くするというのはまずい。何よりカイエンの母親はカタリーナであり、エリーゼがカイエンの相手をした以上は均衡させる必要があったのだ。
フリードリヒは長子である。良い事も多いが、初めては失敗や方針の転換も多い。親も不慣れであるが故に方針が揺らぐ、それが長子である事の運命の一つなのだろう。
◆◆◆
「ヴィルマさんやカタリーナさんと俺が、ですか。」
フリードリヒは驚いた。いずれも父の寵姫と呼べる妻である。
「そうだ。イーナやルイーゼとはもう過ごしたな。バランスを取る為にも、カタリーナやヴィルマと過ごしてもらう。2人はもう同意している。」
最初のうちは、男子の母親同士は避けようという取り決めがあった。それが崩れた事になる。それはつまりエリーゼの身に変化があったのではないか。フリードリヒは敏感なその事を察した。
「初めての子育ては想定外が起こる。そういう意味で、お前には苦労をかけたとそう考えている。やり直しをさせてくれ。」
父ヴェンデリンの目は真っ直ぐである温かだった。フリードリヒは安心した。母エリーゼがいないのは、母の介入を嫌がるフリードリヒの意向を汲んでの事かもしれなかった。実際にはエリーゼがヴェンデリンの次男のカイエンの性の手ほどきを担当しているからで、このタイミングでカイエンの母のカタリーナを沿わせることでバランスをとるという試みであるのだが。
「いうまでもないが、この件は秘密だ。話すのはドミニクとクロエだけにするように。2人は心得ていて、秘密を守れる。また、カタリーナもヴィルマも丁重に扱うんだぞ。」
実の父親からその妻を託される。なかなか無い経験ではあるが、バウマイスター伯爵家ではそれが成人の儀式として常態化しつつある。貴族は子孫繁栄の為には、文字通りなんでもありなのだ。
「はい。わかりました、父上。」
フリードリヒのやり直し①カタリーナ
フリードリヒは緊張していた。当然ながら、自分の痴態が母であるエリーゼに知られているというのは思春期の青年には気恥ずかしい。そもそもメイドのクロエの母親であるドミニクがエリーゼの腹心なのだ。行為の詳細が伝わらない訳はないのだが、母親には特に性的な事柄に触れて欲しくない気持ちも強い。
(カタリーナさんやヴィルマさんとか。…想像も出来ないな。)
コンコン、とフリードリヒの寝室をノックする音がした。クロエが立ち上がり、寝室の扉を開く。そこに控えていたのはカタリーナである。
「お待ちしておりました、カタリーナ奥様」
「クロエ、お役目とはいえご苦労様ですわね。フリードリヒはよくしてくれて?」
「…はい」
顔をあからめながらも、クロエがそう返答する。一方のフリードリヒは緊張して言葉もなかった。カタリーナは貴族位を持つ。爵位はカイエンに受け継がれる筈だが、そんな相手を本当に抱いて良いのかよく分からない。カイエンとの関係にもわだかまりが生じたりしないのだろうか。
「フリードリヒ」
カタリーナが緊張する様子のフリードリヒにそっと声をかけた。
「ヴェンデリンさんから聞いているのでしょう。私がこの場に来たのはどういう意味か分かりますね?」
カタリーナの声はあくまでも柔らかい。イーナのようにイヤイヤでも、ルイーゼのようにノリノリでもなかった。貴族の女性としてごく自然にすべき事をする。そんな声色である。
「爵位を持つからと言って、何か大きく変わるわけではありません。でも爵位を持つかどうかで、態度を変えるようでは駄目なの。女性は等しく平等に愛する。それを貴方に伝えるために、お父様は私を遣わしたのですよ。」
フリードリヒは緊張しながらも声を振り絞った。
「…はい。」
◆◆◆
クロエに手伝わせて、隣室でカタリーナが服を整える。既に準備を終えて、ガウン姿のフリードリヒはベッドの上でカタリーナの支度が終わるのを待っていた。
フリードリヒの中でイーナに対する執着は薄れつつある。子供の頃の憧憬や、力で叶わない相手を抱く悦びはあった。しかし自分がどこか屈折していたと思わされたのは、こうしてカタリーナやヴィルマを抱ける展開になってからだ。
フリードリヒの執着は、ヴェンデリンの妻達全体に向けられていたものなのかもしれない。しかし貴族の女性相手では萎縮してしまうところがある。どこか相手を見下して「陪臣の出だから父の妻でも手が届くのではないか」そう考える気持ちがなかったといえば嘘になる。父の他の妻には手出しできない、でも諦めたくはない。そう考える気持ちがより強い執着をイーナに向ける契機だった気がする。その中には、母エリーゼに対する複雑な思いもある。フリードリヒとしては母親を絶対視したい。しかし母とて父の女の一人である。その屈折した思いは、これまで幼児体型のルイーゼではなくより母親像として好ましいイーナに向けられていた。好みの容姿という事もある。しかし実際はエリーゼにより近いのは、カタリーナである。貴族の家柄であり、男子の母である。そして体つきも父親好みの立派な胸を持つ。
(緊張しているのか)
フリードリヒはそう自覚するほどガチガチだった。次男のカイエンの母親を抱くのだ。それは単に父の妻を抱く以上に重要な意味を持っている気がした。
下着姿のカタリーナがカイエンの前に姿を現した。髪の色と調和するパステルパープルの下着姿である。
「髪の色と、合わせているんですね。」
思わず前を硬くして立って出迎えるフリードリヒに、カタリーナは恥じらいを見せながら
「これはヴェンデリンさんの、お言い付けですの。」
と言った。今頃、エリーゼはカタリーナの息子のカイエンに手解きをしている筈である。だからカタリーナはフリードリヒの相手を引き上げた。カタリーナにとってはヴェンデリン以外では初の男性相手だが、お互いの男子を交換し合う感覚である。気後れも恥じらいもない。
「さ、抱きしめてくださらない?」
カタリーナは優雅にフリードリヒを誘う。立ち上がったフリードリヒは、自然にカタリーナを抱きすくめていた。
「あっ」
若い頃のカタリーナは、ツンツンとしていた。しかし歳を重ねて些か丸くなった。当初より緩む事で、男性への適度な距離感を維持している。武術も嗜まないのでヴェンデリンの妻の中では人との距離感のある方であり、それがカタリーナを抱きすくめるフリードリヒに独特の感慨を抱かせる。カタリーナの肌と、触れ合うフリードリヒの肌が心地よい。そして実際に抱きつくと、その胸の弾力に圧倒された。
「もっとよく見せてください。」
「…恥ずかしいですわ。」
恥じらいを示しながらも、カタリーナはブラジャーを取り外す。小ぶりなメロンほどある胸が溢れ出た。フリードリヒはどちらかというと、母とは違う胸が小さめな女性に理想を見出してきた。しかしここにきて巨乳の良さに目覚めつつある。
性交において胸の果たす役割は大きい。胸の大きさが邪魔であると感じる回数以上に、無いと物足りなさを感じるようにもなっていた。フリードリヒは夢中でカタリーナの胸にむしゃぶりついた。
「あん」
カタリーナが悩ましげに嬌声を上げ、身を捩る。ひとしきり攻め立てられ、髪を少し乱して息を荒くしたカタリーナは躊躇いがちにフリードリヒに告げた。
「ね、フリードリヒ。この続きはベッドにしませんこと?」
フリードリヒが同意しないなんて疑いもせず、カタリーナがベッドに寝そべる。長い紫色の髪が白いシーツの上に広がった。
「ねぇ、パンティーを脱がせて。」
優しくも淫らにカタリーナが声をかける。その仕草の色気に、フリードリヒは息を呑む。同じ事をクロエに真似させても、そうはならないだろう。気品というべきなのか、恥じらいがあるからなのか。喜んでただ身体を差し出すクロエとは、そこに違いが感じられた。
「は、はい。」
フリードリヒがカタリーナの股間に手を伸ばす。フリードリヒの逸物はすっかり先端を濡らしていた。その様子をカタリーナは好ましげに眺めた。自信はあったが、文字通り同年代の年頃の男子を持つ母親としては嬉しい。この感覚は息子のいる母親同士にしか伝わらないだろうなとも思う。フリードリヒの指が、カタリーナを締め付ける最後の布を取り外す。カタリーナの秘所は潤い、フリードリヒを迎え入れる準備が整っていた。
「ママのパンティーとってしまうなんて、いやらしい子ね。」
興奮したカタリーナが、カイエンの逸物を手に取りそっと舌を這わせる。それはしゃぶるのではなく、あくまでも舌先で舐める。それは快楽より、興奮させる為のプレイである。
「早く挿れたい。」
「ええ、いいわ。」
フリードリヒとカイエンの視線が交わり、自然に体が重なり合う。そしてフリードリヒの逸物は、深くカタリーナを貫いていた。
「あ、深いわ。」
フリードリヒの逸物は立派である。もう少しお子様サイズなそれを想像していたカタリーナには強い刺激を生む。しかしそれはフリードリヒも同様である。イーナやルイーゼ以上に母であるエリーゼに似ている。その事がフリードリヒの興奮を高めている。
「これが、カタリーナさんの感触。」
秘蔵された妻というのは全員に当てはまる事ではある。だがやはり父親以外の男を知らない相手というのは、独特の感動を生むのだ。カタリーナの秘所はどこまでも貪欲にフリードリヒを搾り取ろうとする。フリードリヒが母親をカタリーナに重ねているように、カタリーナもまたフリードリヒにカイエンの姿を重ねていた。
「もう、限界で。」
挿入と同時に、フリードリヒは果てそうになる。しかしカタリーナは懸命に引き伸ばしにかかった。
「いいわ。でも、できる限りは我慢して。」
「や、やってみます。」
そこから3回は突きを入れてから、ようやくフリードリヒは吐精した。クロエを抱くのとは、あるいはイーナやルイーゼとも違う快感がフリードリヒを襲う。その体の下では、組み伏せられたカタリーナが同様に快楽に浸っていた。
「フリードリヒ、貴方すごいわ。」
カタリーナがフリードリヒにまとわりつく。
「相性、ですかね。」
果てて放心していたフリードリヒも、手応えを感じていた。相手を組み伏せて絶頂するのとは異なる、求め合う快楽。好みの異性を押し倒すのも良いが、求め合う交わりには負けるのではないか。フリードリヒはカタリーナから離れると、その傍らに寝そべった。
「失礼します。」
それまで沈黙を守っていたクロエが、ベッドに近づいてそっと二人に声をかける。そして甲斐甲斐しく二人の後始末を開始した。その間も、カタリーナとフリードリヒは手を繋ぎ気持ちを通じ合わせていた。
「ねえ、もう一度。」
「ええ。同じ事を考えていました。」
カタリーナとフリードリヒはキスを交わす。その間に、クロエはそっとベッドを離れた。
「今度は後ろから、ね。」
カタリーナがフリードリヒにねだり、自らベッドの上で獣のようなポーズを取る。経験者であるフリードリヒは、よく濡れたカタリーナの秘所に怒張した逸物を押し当てた。
「ああ、カイエンっ。」
背後から挿入されたカタリーナがそう呻き声を漏らす。これは息子のカイエンに詫びているのか。それとも自分を犯すフリードリヒをカイエンに見立てて興奮しているからなのか。それはおそらくその両方なのだ。カタリーナを犯すフリードリヒもまた、髪色の違うカタリーナは別人であると認識している。認識していてもなお、母親に近しい存在として興奮させられている。
「ママ、気持ちいいよ。」
「ええ、ママもよ。」
カタリーナとフリードリヒの感情は奇妙な形でシンクロする。身体がつながり合っているだけに、二人の感情と欲望も奇妙な一致を辿る。そして快楽の頂点に向けて直走る。
「ああ、もう出そうだ。」
背後からカタリーナの豊かな胸を鷲掴みにしながら、限界の近さをフリードリヒが訴える。それでも腰を動かすのを止めないのは、止められないほど気持ちが昂っているからだ。カタリーナの乱れぶりが、止めさせてくれない。
「いいの、ママが受け止めて上げるから。」
カタリーナも神経が背後のフリードリヒに集中している。全力で彼に体を合わせ、そして合わせさせられていた。二人の協力で、快楽が高まり合う。
「い、いく。」
暴発気味にフリードリヒがカタリーナの中に精を放つ。ドクドクと中出しされる感触に、カタリーナはヴェンデリンを相手にするのとはまた違う独特の感慨を抱いていた。
イレーネを封印した関係で、こちらを慌てて書きました。雑なところはご容赦ください。ヴィルマを相手にする続編も多分書くと思います。
今回の「フリードリヒのやり直し」はいかがでしたか? 希望する展開を教えてください。
-
カタリーナと関係を深める
-
予定通りヴァルマとカタリーナを交互に。
-
イーナやルイーゼも参加して欲しい。
-
エリーゼとの禁断の関係を加えちゃおう。
-
ドミニクとエリーゼとクロエ追加で!