私に種を蒔いて。 性暴力で孕まなくなったJKと慰めえっちする話 作:黒宮魚
「んっ……じゅっ、んぶっ、っく……ん、ぅ、んぼっ……」
蝋燭一つの灯りすらない、暗闇に支配されたアパートの一室。外からの雨音に、何かを啜る下品な音が響いていた。
床には脱ぎ捨てられた衣服が散乱し、所々に雫が落ちている。そして、部屋の隅のベッドには絡み合う二つの影があった。
部屋の主である内田優一と、同級生の三枝美咲。彼らは一糸纏わぬ姿でお互いを求め合っている。
雨の中、ずぶ濡れで訪ねてきた彼女を優一が受け入れてから約二時間半。時計は午前二時に届きそうな時刻。全身汗だくになりながら、二人は果てのない性欲に身を任せて快楽に溺れていた。
「三枝っ……もう、いいから──もう勃ったから……っ、そんなしたら出る……!」
シーツに後ろ手をついて座っている優一は、自分の股座に顔を埋めている美咲を制止した。
美咲は開かれた優一の両脚の間のモノを一心不乱にしゃぶっている。まるで彼にひれ伏すように。突き出された臀部から覗く美咲の雌穴からは、白く濁った体液が糸を引いてベッドに垂れていた。
「ん、は……っ、いいよ、出して──? 萎えちゃったらまた勃たせてあげるから」
咥えていたものから一度口を離し、美咲は興奮した吐息とともにそう言った。汗に濡れた髪が肌に張り付いている。その間から覗く彼女の瞳は飢えたような視線を優一へ向けていた。
そして、優一の返答を待つこともなくまたソレを口に含む。唾液でどろどろになった亀頭をぱくりと咥え込んだかと思えば、一気に根元まで飲み込む。
ん、というくぐもった声と一緒に、狭い喉奥に先端が押し入れられる。そこで白濁を出す瞬間を想像して、優一の奥からソレがせりあがってきた。
「っ……! も、無理、出るっ……!」
「んぐっ──!」
どくん、と快感の衝撃が走る。それと同時に白い塊が美咲の喉を撃ちぬいた。
そのまま、二度、三度と精液が吐き出される。優一の意思など無関係に、陰茎の奥からどぷどぷとそれが汲み上げられ、快楽と一緒に発射され続ける。
今夜何度目かもわからない、射精の快感。決して慣れることのない気持ちよさに、優一は体をのけ反らせながら身を委ねることしかできない。
「ん……っじゅ、ぢゅぅ……っ、んっ、ぢゅる……ンん……」
美咲はといえば、自らの口内に容赦なく放出される精液をいやな顔一つせずに飲み下している。まるで優一そのものを貪るように。
魅入られたような瞳は、陶然と肉茎を見つめている。その味を確かめるように舌を裏筋に這わせながら。
「っん、は……ぁ……ごちそーさま──」
一滴残らず自らの胃に飲み込んだ後、美咲はようやく口を離した。優一を見上げる彼女の目は恍惚とした色に染まっていた。
「三枝……フェラ、上手すぎ……」
ぜえぜえと情けなく息を吐きながら優一は言った。
「ありがと。……ほかにシて欲しいことあったら言って? 何でもしてあげるよ」
美咲はじり、と体を寄せてきた。さながら獲物に絡みつく蛇のように。
熱っぽい吐息が顔にかかる。彼女の顔は微笑んでいるものの、どこか虚ろにも見えた。
「私にはそれくらいしか価値ないからさ」
そして、自嘲するように笑う。
彼女はタガが外れてしまったかのように自棄になっていた。自分は汚れている、雌として終わっている、価値なんてない。だから、自分の体など好きに使って、と。
美咲がそう言って哀しく笑う度、優一の胸がぎちぎちと締め付けられる。だが、言葉でそれを否定しても何も解決しないこともわかっていた。だからこうして、快楽で上書きするしかないのだ。
「三枝」
「え──っんぅ……」
頭をよぎった現実を振り払うように、優一は彼女の唇を奪った。右手で彼女の顎をくい、と上げ、無防備な口元に自らを押し当てる。
そして、空いた左手でその体を引き寄せて抱き合った。蒸し暑い部屋で何度も交わっていたせいでお互い汗に濡れている。だが、肌が張り付くような一体感が今は心地よいとさえ感じた。
「んぇ……んっ、ちゅ……れ、ろ──っ」
美咲が甘えるように舌を突き出してくる。そして、熱を求めるように優一の舌を探し当てた。
二人でくちゅくちゅと絡ませると、ぞくりと背筋に電流が走る。優一がうっすらと目を開けると、彼女のとろけた瞳と目が合った。
そうして見つめあったままディープキスを続ける。舌を動かすたびにその目が細められたり、瞬きしたりしている。その行為は彼女の感度を探っているみたいで興奮した。
「っは……」
美咲の手が優一の陰茎を優しく撫で始めたころ、我慢できずに一度口を離した。湯気が出そうな熱気とともに唾液が糸を引いている。
「三枝。挿れたい」
飾りもないストレートな物言いに、美咲はどこか安心したように笑った。
「いいよ、また二人で気持ち良くなろ?」
彼女のなめらかな両腕が優一の首の後ろに回される。早く繋がりたい、と急かすように。
その気持ちに応えて、優一は彼女を押し倒した。ぎし、とベッドのスプリングが軋む。
勢いのまま、優一の勃起した肉茎の先端が入口にずぷりと押し入った。
「ンっ、あっ……!」
抱きついている美咲が耳元で甘い声を上げる。震えるようなそれに突き動かされ、そのまま中に入れていく。
「あっ、ぁ、ん……っ、おちんぽ、すっご……っ、いれてるだけ、で……っン、気持ちぃ……っ」
ふるふると体を震わせながら美咲は優一を受け入れる。白い手足で彼をぎゅう、と抱きしめながら。
濡れた膣肉は挿入されてきたモノを歓迎するように絡みついてくる。精液と愛液でぐちょぐちょにほぐれていて、早く抜き差しして堪能したいという欲望を掻き立てられる。
「三枝……っ、我慢無理、動かすよ」
「んっ、いいよ──は、ぁ……っン、私のこと道具扱いしていいから、いっぱいぱこぱこシて……っ」
囁くように、だが溶けそうな熱を孕んだ声で美咲が誘惑する。自分の体を顧みない言葉。だが、優一は悔しいくらいそれに興奮した。
「ぅアっ……!!」
ずん、と美咲の奥を突き刺す。嬌声が押し上げられ、それが始まりになった。
彼女の体をベッドへ押し付けるように抱きながら、腰だけを何度も動かす。美咲の言葉に煽られたせいで、その抽送に容赦はない。
肉棒で膣肉をえぐるように、激しく抜き差しが行われる。一番奥まで挿入されて雄と雌の象徴が一つになる度、全身を稲妻のような快感が突き抜けていく。
「んっ、ぁ、あ、アっ……! はげ、し──っ、あんっ、ぅあっ! はっ、ぁ、あはっ……もっと、もっと犯して……んっ、んぁ、あっ……壊れるくらい──っ、シていいから……っ!」
優一の背中に爪を立てて抱きしめながら、美咲は切望するように喘ぐ。その言葉に、濁った肉欲がぐつぐつと沸きたてられる。
優一はわずかに腰のペースを落とした。代わりに、ぐぐ、とギリギリまで引き抜いた後に、槌を振り下ろすように力強く奥に突き入れた。
「ンあっ!!」
その衝撃のせいか、美咲の両脚がぴん、と伸びた。それに構わず、本当に彼女を壊してしまいそうな勢いで膣奥を犯す。
「あっ、あっ……ぅあっ! あ、すっご……っ、は、あぅ──っ! すっごい……っ、子宮、あっ、ァん、子宮に、とどいてっ……んはっ、あっ……すっごい、イイ──っ!!」
それでも美咲は痛がる様子もなくひたすら気持ちよさそうな声をあげる。まるで媚薬に脳を侵されて感度がおかしくなっているかのように。
ばすっ、ばすっ、と振り子のように一定のリズムで陰茎を奥まで挿入するほどそれは高まっていく。
「っ、あー……やっば、三枝っ……気持ちいい?」
「んっ、うんっ、……ぁ、ぁんっ、うん……っ、きもちいっ……! きみに……っあぅ、っお、オナホみたいに──っんぁ、はぁんっ……されるのっ、ンっ、あっ、ア……っ、くぁ、あっ……あたまばちばち、してっ……おかしくなる──っ、あっ、んぁ、あぅ、あンっ……!」
そして、優一の体温を欲しがるようにさらに抱きしめてくる。密着した二つの体。汗ばんだ熱い柔肌も、二つの豊満な胸の感触も全て押し付けられている。
それらに包まれながらのセックスは刺激的で、すぐにあの瞬間が昇ってくる。狭い膣肉をかき分けながら亀頭を奥に突き刺すたび、腹の底から熱い白濁がせりあがってくるのがわかった。
「アっ、んぁ、あっ……! ンっ、あっ、おちんぽ……っ、あっ、んっ、また、おっきくなって──んアっ、あっ……! っう、あっ、ふぁ……っ、もう、精液でそう……っ?」
「ああ、出る……っ、三枝も、ナカめちゃくちゃきっつい……!」
「っあ、ん……っ、あはっ……うんっ、わたしもっ……んぁ、あっ……もうすぐイっちゃうっ……!」
そして、美咲は唇が触れるほど優一の耳元に顔を近づけて囁いた。
「んっ……ぁ、あっ──出して? わたしの子宮に……っん、君の精液いっぱいコキ捨てて?」
淫魔のような誘惑。その言葉は脳髄に一瞬で染み渡って、優一の生殖器に早く射精しろと命令を送らされる。
それに従って、半ば勝手に腰を動かす。まるで彼女をレイプするみたいに、乱暴な腰遣いで肉棒を抜き差しする。
「あっ、ぁアっ、あっ!! すっご、あっ、ンは、すっごい……っ、これ、っあ、んぁ──っ、イックっ、あっ、もうイクっ、あっ、アっ──!!」
美咲の脚ががくがくと痙攣しだす。もうすぐにでもその瞬間が来る。
結合部分は美咲と優一の淫液が飛び散りながら漏れ出て、奥へ突き刺さる度にぱぶっ、と空気の抜ける音がしている。ぎちぎちに締められたナカと竿が激しくこすれ、あっという間に絶頂が昇りつめてきた。
「あっ、く、出るっ、三枝っ──イクっ!」
「イくっ、あっ、私もイクっ……んあ、あっ、あっ……イッグっ、イクイクっ──いぐっ!!」
ずぱん、と一際強く腰が叩きつけられる。汗と愛液で濡れた二人の肌がぴったりと吸いつく。
そうして絶頂が始まった。どぶん、どぶん、とまるで朝一発目のような濃さの精液が、優一の先端から射精される。ちゅ、と吸いついた子宮口に向けて。
「っあ……っん、ぅあ、は……っ、あ、すっごい……っ、せーしどぽどぽって、……あ、なかにいっぱいすてられて、る……っ」
脚をがしりと優一の尻に回しながら、美咲は恍惚とした声を漏らす。ナカに出される感覚がよほど良いのか、全身がぶるぶると震えていた。
「さえ、ぐさ……っ、く、孕めっ、孕め……!」
「っあ、内田、くん……?」
どくどくと美咲に射精しながら、優一の口から勝手にそう言葉が漏れた。
捨てて、という美咲の言葉を否定したかったのか、それとも単に雄としての本能からか。
「ん……っ、んぁ、うちだくん……わたし、っ、はぁ、っく、……だから、私、デキないんだって、ば……っ」
「知るか、そんなの──っ、絶対孕ませるから……っく」
それでも否定しようとする美咲を黙らせるように、優一は浅く引き抜いてから、どちゅん、とまた腰を打ちつけた。
「っンお──!」
獣のような声が美咲の口から漏れた。そこへ追い打ちをかけるように、また精液を中出しする。
「おっ……あっ、すっごい、あっ……んぉ、おっ……ナカ、でてる……っ、種付け、されてる……っ」
美咲の体もその行為を悦んでいるのか、ちゅ、と子宮の入口がかみついてきた。そこへ誘われるまま精液を吐き出す。
優一の頭は、美咲が不妊であることなど消えていた。今は、ただ目の前の雌を孕ませることだけを考える一匹の雄に成り果てている。
「三枝、出る……っ、まだ出るっ……絶対、はらませてやるっ……」
「うちだくん……っ、あっ、んぁっ……あー……すっご、いっ……っお、ん、オっ……これ、またイクっ……」
どびゅん、と快楽で全身が痺れるたび、美咲も呼応するように身体が跳ねる。まるで快楽神経が生殖器から溶けて一つになっているよう。
それから秒針が時計を一周するほどの間、二人は抱き合いながら何度も絶頂を貪っていた。
「っは……ぁ、は、はぁ、は……」
嬌声が消え、雨音と二人の荒い呼吸の音が部屋を満たす。
脳が焼ききれるほどの絶頂もようやく終わり、快感の波が引いていく。熱くなっていた頭も冷静になり、どことなく気まずい空気が流れる。
「三枝」
「うち──」
それをごまかすように、優一は美咲に口づけた。
何度か唇を擦り合わせた後に、美咲の中に舌を入れた。そのままぴちゃぴちゃと軽く舐め合う。猫が毛繕いをするように。
「は……」
美咲の方から唇を離された。解放された呼吸で一気に熱気が立ち込める。
彼女の瞳が優一を見つめている。
「ねぇ──」
ごく、と彼女が唾を飲み込む。伏せられた睫毛が震えていた。
「妊娠、させてくれるの……?」
まるで怯えた子猫のように、美咲は恐る恐るそう尋ねてきた。僅かに雫が浮かぶ瞳には、不安と期待が同居している。
それを裏切ることなど誰ができようか。
「ああ。──絶対、三枝のこと孕ませるから」
優一が美咲の瞳を見つめ返しながら答える。
「そ」
どこか安心したように美咲が息を漏らした。力が抜けたような彼女の微笑みは、一抹の儚さも含んでいる。
「──じゃあ、交尾しよ」
熱い吐息を吐きながら、美咲が誘惑する。懇願というほうが正しいか。火照った彼女の表情には救いを求めるような色さえあった。
優一は、ああ、と頷いてまた唇を奪った。くちゅ、ちゅぷ、と浅い啄みを繰り返しながら、美咲の中に入れっぱなしだったモノを抜く。
そうして、美咲に後ろを向くように促した。彼女もそのつもりだったのか、くすりと笑って頷いた。
美咲がベッドの上に手をついて四つん這いになると、肉付きのいい尻が優一に突き出される。その割れ目の間、先ほどまで優一を受け入れていた秘所からは、だらしなく愛液と精液がこぼれていた。
「内田、くん……来て──」
顔を優一へ向け、美咲は切なげにそう口にした。
それを否定する理由も理性もない。優一は膝立ちになって彼女の臀部を両手で鷲掴みにした。むにゅ、と胸の膨らみとはまた違った柔らかさが五指に伝わる。
じっとりと手に張り付くようなそれを押さえつけるように掴んだまま、腰を突き出した。
「ん、ぁ……っ」
どろどろと白濁が零れ落ちていた場所に、張り詰めた亀頭が蓋をした。そのまま挿入していくと、入りきらなかった体液がぱたた、とシーツに落ちていった。
「あっ……ん、んンっ……は、ぁ、っく──おちんぽ、ずぷぷって……っあ、ア、うちだくんのおちんぽ、っお、すっごいきもちぃ……っ、あ、んあ……っ」
美咲の口から甘い声が漏れ続ける。それを聞きながらの挿入は、優一に強い征服感をもたらす。
視界から入ってくる光景も極上だ。美咲は胸が大きいからそちらに目が行きがちだが、尻も決して負けていない。きゅっ、と引き締まった腰から流れるようなラインを描く尻の膨らみは、グラビアモデルにだって引けを取らないだろう。
形のいいその白桃の割れ目に、自らの肉茎が抵抗なく飲み込まれていく。挿入した竿は愛液をたっぷりと塗りたくられ、きゅんきゅんと甘えるみたいに膣肉が締め付けてくる。
「は、ぁ……三枝、入ったよ」
「んっ……うん、っあ、きもち……っ、ね、え……もう、うごいて──っ」
かくかくと腰をくねらせながら、美咲はたまらないといった表情を向けた。発情した女の顔。そんな言葉が似合うそれは、すぐに優一の情欲に火をつけた。
「っあ、ん……っ」
優一は尻を掴んだまま腰を引き、ゆっくりと再度奥まで挿入した。ぐぷん、と柔らかい膣肉がそれを優しく受け止める。腰に密着した尻の感触も極上だ。
それを繰り返す。だがその動きはまだ緩慢だ。美咲の膣穴の具合を確かめるような、そんな腰遣い。
「あっ……ぁ、あー……すっご、い……っお、んオ……っ、あっ、子宮にずぷん、ってされるの……っ、おっ……きもち、ぃ……っ」
美咲は口を半開きにさせたまま、子宮から押し上げられたような声を漏らす。その口の端からは唾液がだらしなくベッドに垂れていた。
彼女の膣内は無数の触手が絡みついてくるような感触だ。抜き差しを繰り返す男根を甘やかすように、ぬるりと膣肉が愛撫してくる。
そして、一番奥まで挿入すると、精液をねだるように子宮口がキスをしてくる。今すぐにでも腰を早く動かしてそこへ射精したい気持ちにかられる。
「三枝──っ、ん……」
「ぁ……うちだ、くん……っん、む、ぇろ……」
獣欲を紛らわすように、美咲へ覆いかぶさって口付け合った。四つん這いになっている美咲の手に優一の両手が重なる。汗ばんだ細い手指は暖かかった。
「んっ、む……っは、ん……うち、だく──あっ、む……ん、ぉ……っ、れろ……っ」
お互いに舌を突き出して乳繰り合うみたいにキスする。そうしている間もずぷずぷと腰で彼女の奥を責め立てる。
その動きで、美咲の二つの乳房がだぷだぷと揺れている。健康的で張りのあるその果実は、揺れ動きながらも形が崩れていない。
「っは……んっ、内田くん……っあ、あぅ、っオ……っ、これ、すっごい……動物の、交尾、みたい……あっ、ん、ぁは……っ」
「ああ、っん……ほんとだ、やば──これ、めちゃくちゃ興奮する……っ」
その乳房を片手で揉みしだきながら答える。向かい合って揉んだ時にはわからなかったずっしりとした肉感に、生殖器がどくんと脈動した。
「んっ、あっ……は、じゃあ──っ、もっといっぱい、おっ、んぁ……っ、いっぱい腰振って──? はっ、はぁ、ンぁ……っあたま、からっぽにして交尾シよ──?」
生殖欲丸出しの彼女の言葉は優一の理性を壊すには十分過ぎるものだった。優一は興奮気味に頷くと、すぐに体で応えた。
浅く引き抜いてから、銃を撃ち出すように突き入れる。ぱん、と体液が弾け飛び、美咲の尻肉が押しつぶされる。それを絶え間なく、狂ったように何度も繰り返す。
「オっ、あっ、んぉ、あぅ……っ!! すっごい──おっ、あっ、アっ……ちんぽ、あっ、はげし、いっ……アんっ、オっ、おっ……あっ、どーぶつこうび──すき……っ、あっ、んっ、ン、ぅあっ……!!」
きつい蜜壺に幾度も肉棒が抜き差しされる。ずちゅっ、ずちゅっ、と膣肉を擦り上げ、美咲の本気汁を絡ませながら。
美咲はその度に雌の本能をむき出しにした嬌声をあげてよがっている。いつも清楚な微笑みを浮かべている顔を淫らに緩ませ、快感に溺れている表情はまさしく雌だ。
「三枝っ、さえぐさ──やば、ごめんっ……全然もたない、もうイキそうだっ」
「あっ、んぁ、オっ──! ぁ、あンっ、おっ、いい、よ……っ、んぉ、わたしっ、も……っ、むりっ……おっ、アっ、あっ……すごいの、キちゃう、から……っ!!」
何発出したのかもわからないくらいなのに、初めてのようにまたアレが昇ってくる。それを我慢するなど、到底無理な話だった。
優一の腰がラストスパートとばかりに激しく突き動かされる。本当の動物の交尾のように、ただ種付けするためだけの自分勝手な動き。
「おっ、オっ……すっご、あっ、んおっ──! それ、すっごい……っ、あっ、すきっ、それ好きっ……んぁ、ぉ、あっ……そのままっ、あっ……種付けシてっ……!!」
だが美咲にとってもそれが良いのか、さらに激しく乱れる。下品な声を出しながら、長い黒髪を振り乱して喘ぎ狂っている。
美咲の腰は今にも絶頂しそうにがくがくと震えだす。それを押さえつけるように優一の腰が何度も乾いた音を立てて犯している。それを受け止める膣内は入口からだらだらとこぼれるほど愛液を分泌し、肉棒を舐め回す。
無限にでも味わっていたいそれを敏感な陰茎で堪能していたが、すぐに限界は来た。下腹部でうずいていた快楽が、我慢できずに一気に駆け上がってくる。
「っ、さえぐさ、イクイク、出る──っ!」
「っお、イクっ、わたしもイクっ──! イグ、いっく、お、んおっ、イッグぅっ!!」
ばちゅん、と優一の腰が思い切り美咲の尻へ打ち付けられる。その勢いのまま、快楽の塊が美咲の奥を撃ちぬいた。
「あっ……ぁ、あっ、ア……っ、す、ご……っ、オ、んぉ、ぁ、うぁ……ナカ、せーしそそがれ、てっ……おっ、あ──たねづけ、されて、る……っ」
どびゅん、どぶん、どっくん。凝縮されすぎてゼリー状になった子種が、堰を切って吐き出されていく。
頭の中がばちばちと光るような感覚すら覚える快感が全身を満たしていく。がくがくと体が痙攣し、交尾の姿勢のまま身動きが取れない。
「さえぐさ、三枝っ……出る、まだいく……っ、絶対、妊娠させるからっ……」
「んっ、あ……っ、う、んっ……っ、オっ……ほ、ぉ……っ、もっと、うちだくんの──おっ、あ、ぅあ、お……っ、たね、わたしにしこんで……っ、あ、は……っ」
美咲はだらしなく舌を突き出しながら快楽に浸っている。優一の精液が子宮の奥にどびゅん、と注がれるたびに体を震わせて。
その小さな振動ですら膣内から陰茎へ伝わって快感となる。まるで壊れたポンプみたいに、どっくどっくと白濁液が放出されていく。
中出しされた精液は美咲の子宮へとぷとぷと溜まっていき、入りきらないものはだらりと膣穴の隙間からこぼれ出ている。そのあまりの量に、二人の結合部の下にはどろりとした精液溜まりができていた。
「っは……ぁ、あ、っお……ん、ぁ、はぁ、は……」
どれくらいそうしていたのか、気が付けば射精は終わっていた。だが、過剰な快楽のせいか、余韻で全身が心地いい。
それも冷めやらぬまま、美咲は優一へ顔を向けた。
「うちだ、くん……」
だら、と口の端から涎が垂れている。だが彼女はそんなもの気にも留めていない。ただ、何かを切望するような顔をしている。
「もっと、シて……」
掠れた声には、未だ消えない情欲が灯っている。
「わかってる。枯れるまでするつもりだから」
優一がそう答えると、美咲は嬉しそうに顔を綻ばせた。
「うん……じゃあ孕むまで、私に種蒔いて──?」
それを最後に唇が塞がれる。口づけたのは優一か、美咲からかもわからなかった。
もう何度目かもわからない、熱い接吻。上品さのかけらもない、動物的な舌遣いで絡ませて、再度色欲を昂らせる。
口を離すころにはもう燃え上っている。あとは肉欲が支配する時間だった。
──それから空が白ばみ始めるまで、二人はただひたすらに生殖行為に没頭していた。埋められない心を無理やりにでも満たすように。
「ん……」
薄らと差し込む光でぼんやりと意識が覚醒する。ごうんごうんと何かが回っているような音が遠くから聞こえてきていた。
混濁した頭を目覚めさせるように目を開けた。白い天井と眩しい照明が目に入る。見慣れないそれに疑問を覚えながらも、彼女は身体を起こした。
ずる、と自分の体から何かが落ちる。見ると、薄い掛け布団だった。それで自分がベッドで寝ていたことに気がついた。
レースのカーテン越しに青い空が見える。もうだいぶ日も高い時間のようだ。
「あ……三枝、おはよう」
後ろの方から聞こえた声に振り向く。キッチンから見知った顔がこちらを見ていた。
「内田くん……?」
彼がなぜここにいるのか一瞬疑問に思う。だが、すぐにここが彼の家であることを理解した。
「って言ってももう昼だけど」
はは、と優一が笑う。彼の視線につられて美咲が壁掛け時計を見ると、正午を回っていた。
「あれ? わたし……」
額に手を当てて、ぼやけた頭を働かせる。なぜこんな時間に自分が優一の部屋で寝ていたのか。
父に呼び出されたホテルでされた最低なコト。そして気づけばずぶ濡れで彼の部屋の前にいた。そしてその後は──
「っあ……」
ばちん、と電気が走ったように全部を思い出した。刺激的で背徳的なあの昨晩のことを。
それと同時に優一に対する罪悪感が襲ってきた。ヤケになって、どうにもならない感情を肉欲にして彼にぶつけた。自分勝手もいいところだ。
彼はどう思っているのだろうか。美咲が優一に目を向けると、その視線をどこか気まずそうに外された。
「あー……三枝、その」
やはり嫌われてしまったのだろうか。美咲が不安になっていると、優一はぽりぽりと頬を書きながら言った。
「体、隠してくれるか?」
「えっ?」
その言葉に反射的に自分の身体を見ると、下着すらも身に着けていなかった。
「あっ、ごめん!」
慌てて布団で自分の身体を隠す。
「いや、俺もその、見ちゃってごめん。あと今、三枝の服洗濯してるんだ」
あっち、と優一が指をさす。風呂場の方から洗濯機が回る音が聞こえてきていた。
「勝手だと思ったけど濡れてたし汚れてたし、帰る時に困るかと思って」
「いや、その……ありがと」
「いいんだ。それと代わりにそこに着替え置いてあるから、嫌じゃなければ着てもらえると助かる」
美咲が枕元に視線を落とすと、丁寧に折りたたまれた服が置いてあった。広げてみると、何かの映画のワンシーンらしきものがプリントされたTシャツと、地味な短パンだった。
「じゃあ、お借りします」
どうぞ、と口にする優一を尻目にそれを身にまとう。すん、と息を吸うと彼のにおいがした。男物な上に彼の方が身長が高いからぶかぶかだ。
下も履き終えたのと同時に優一がキッチンから戻ってきた。そして、ベッド前のローテーブルに一枚の皿をコトリと置いた。
「その、遅いけど朝ごはん作ったから良かったら食べないか?」
「あ……」
白い皿の上にはサンドイッチが盛り付けられていた。トマト、レタスやタマゴなど、色とりどりの具材が挟まれたそれらは、綺麗に切り揃えられている。
見た目だけで美味しそうなそれを目にし、一気に空腹を自覚する。思い返せば昨晩から何も食べていない。
「えっと、いいの?」
「当たり前。口に合うかわかんないけど」
優一はほら、とテーブルの向かいに座るよう促した。そこにはベージュの座布団が置いてあった。
言われるまま美咲はそこへ正座する。座布団は一枚しかないのか、優一は床の上に胡坐をかいて座った。
「ありがとう。──じゃあ、頂きます」
「うん、頂きます」
二人手を合わせる。美咲はサンドイッチを一切れを手に取り、はむ、と一口かじった。
「ん……おいしい」
もぐもぐとそれを味わうと、自然とそう言葉が漏れた。みずみずしい野菜としっとりとしたパンの感触がよく合っている。
「そっか、良かったよ」
安心したように優一が笑う。それを見ながらごくんと最初の一切れを飲み込んだ。
勝手に次の一切れに手が伸びる。美咲は自分が思っているより空腹になっていた。
優一のサンドイッチは特段普通の味だ。店で提供されるようなものと比べてしまえば見劣りする。
だが、それが美咲の乾いた心に染み渡る。手作りの料理など一体いつぶりかわからなかった。
「ごちそうさまでした」
あっという間に食べ終わり、お礼の手を合わせた。
「内田くん、料理上手なんだ」
「まさか。一人暮らしするのに最低限のしか作れないよ」
空になった皿を持っていこうとする優一。それくらい自分がすると美咲が引き留めたが、いいよ、とキッチンに消えていった。
しばしして戻ってくると、両手にはコップが握られていた。こと、とテーブルに置かれたそれには氷入りの麦茶が注がれていた。
「ありがとう。こんなに色々」
「そんな、大したことしてないだろ」
照れているのか、ごく、と大袈裟に麦茶をあおる優一。すぐにコップが半分ほどになる。
それにつられるように美咲も一口啜った。よく冷えた爽やかな口当たりが清涼感をもたらす。
それを三口ほど飲んだあと、美咲は口を開いた。
「あの、さ」
コップのふちを指でなぞっていた優一の視線が美咲に向けられる。
「昨日は、ごめん」
ぎゅ、とコップを握る両手に力がこめられる。
「突然来て、勝手にいろいろ言って、君に好き勝手なことして──迷惑だったよね」
美咲の視線がテーブルに落ちる。優一の顔を見て言うべきなのはわかっていたが、罪悪感が彼女を俯かせた。
「別に俺はそんなこと……。三枝が酷いことされたのはわかったし──いや、多分俺じゃわかりっこないけど、ほんとに最悪な気持ちだったんだなって」
優一の声が沈む。まるで美咲の痛みを共有するように。
「だから、謝んないでくれよ。三枝は悪くないと、俺は思う」
はっと美咲の顔が上がる。正面の優一は、まっすぐに美咲を見ていた。
美咲は、ほんの少しだけその言葉に救われたような気がした。
「それに、俺も色々三枝に言っちゃったし……」
しかし、優一の目線が急に所在なさげに宙を舞う。心なしか頬が赤いようにも見えた。
色々、という言葉に美咲が記憶を辿る。昨晩の濃密なひと時の、最後のあたり。
それを思い出して美咲もかあっ、と顔に血がのぼった。お互いに冷静ではなかったとはいえ、あれは完全に動物の行為そのものだった。
そのまましばしお互いに何も言えないまま時間が過ぎる。一分弱して、からん、と氷が溶ける音が響いた。
「あー……三枝、映画は好きか?」
「えっ、え? 映画?」
唐突な問いかけに、美咲は素っ頓狂な声をあげてしまった。
「まぁ、それなりには」
んん、と咳ばらいをしたあと、できるだけ落ち着いた声でそう返した。すると、よかった、と安堵した様子で優一は続けた。
「その、三枝の服洗って乾かし終わるまで時間あるしさ、一緒に映画見て時間つぶさないか? 気分転換にもなると思うし」
どうかな、と優一が尋ねてくる。美咲は少し考えたのち、いいよ、と頷いた。
そこでちょうど洗濯機が完了のアラームを鳴らした。優一と二人でそれをベランダに干してから、鑑賞会が始まった。
二人並んでベッドに座り、テレビに優一が選んだ映画が映し出される。
それは、あるダンサーの話だった。貧しい家庭に生まれた彼女は踊るのが好きで、いつか大舞台でダンスを舞うことが夢だった。
だが、虐待する両親と汚い大人たちに翻弄され、彼女は少しずつ壊れていく。それでも小さな希望に縋って懸命にもがく彼女だったが、ついぞその夢は叶わない、というラストだった。
お世辞にも明るい映画ではない。男女が二人で見るにしてはあまりに陰鬱すぎるものだった。
「ねぇ。どうして、この映画を選んだの?」
エンドロールが終わった後、美咲が優一に尋ねる。彼は美咲をちらりと見た後、少し考える素振りを見せてから答えた。
「めちゃくちゃ笑えるやつとか、かっこいいアクション映画もあるけどさ、なんていうか、辛いときにそんなの見てもつまんないし、逆になんかむなしくなるような気がするんだ。だから、これにした」
そっか、と呟く。
暗く、救いのない内容だった。胸の奥になにかが残るようなすっきりしない終わり方。
だが、美咲にとっては自分の心中に寄り添ってくれるような、そんな感覚があった。
「うん、このほうがいい」
それは世辞などではない本心から出た言葉だった。優一は安心したように、うん、と頷いた。
「この監督の新しい映画がさ、冬に出るんだ」
えっと、と優一が切り出す。彼のほうを見ると視線が両手に落ちている。絡ませた両手の指を所在なさげにこねくり回していた。
「よかったら一緒に観に行かないか」
しかし、最後はこちらに顔を向けてそう尋ねてきた。照れのなかに真摯なものがある。
冬。七月の今からすればだいぶ先のことだ。それだけ経てば気も変わっているかもしれない。
でも。
「──うん、そうだね。行きたい」
美咲は彼に微笑み返してそう答えた。
それから陽が傾くまで、二人はただ映画を観ていた。その全てが明るいものでは無かったが、美咲にとっては心が安らぐ時間だった。
「今日はありがとね」
玄関で美咲は優一に振り向いてそう告げた。すっかり乾いた制服を身につけている。
遠くのビルの谷間にオレンジの夕日が沈んでいく。どことなく寂しげな風情があった。
「またいつでも来てくれていいから」
「うん、ありがとう」
優一の顔がそれに照らされて橙に染まっている。どことなく、何か言いたげな印象だった。
ほんの少し間を置いたが、彼は何も言わない。聞きたい気持ちもあったが、早く帰らないといけない時間だった。
帰りたいかは、別として。
「それじゃあ、また」
手をあげてそう告げる。そして足を帰路へ向けようとした時。
「あっ……、三枝」
優一が呼び止める。「ん?」と振り向いたが、彼は気まずそうに目を逸らしてしまった。
「あ、いや……なんでもない」
「そう?」
「ああ、ごめん。呼び止めて」
いいよ、と返す。優一は誤魔化すように笑った。
それを見て、美咲も名残惜しい気持ちが湧き上がる。今日はとても、穏やかに過ごせたから。こんなのいつぶりだろうか。
「さよなら」
それでも、その気持ちを振り払うように彼に手を振った。優一もうん、と頷いて手を振り返す。
そして美咲は、かつかつとアパートの廊下を歩いていく。後ろから優一に見送られながら。
──それから夏休みが終わるまで、二人は顔を合わすことも、言葉を交わすこともなかった。