※この作品はR-18です。

私に種を蒔いて。 性暴力で孕まなくなったJKと慰めえっちする話   作:黒宮魚

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NTRは無いです。


イかせてみなよ

 夏休みが明けた最初の登校日。教室は四限目から解放された生徒たちがざわめきだしていた。

 授業が再開したことへの気怠さと夏休みから引きずった高揚が混ざっている。弁当を持って教室から出ていく者、友人と机を寄せて喋りだす生徒、皆思い思いにする中、一人足早に教室から去る男子生徒がいた。

 教室を出た優一の足は二年一組に向かう。目的はただ一つ、三枝美咲だ。

 あの雨の日以来、優一と彼女はまったく接点がなかった。彼女から会いに来ることはおろか、優一からのメッセージに既読すらつかない状態だった。

 会いに行こうにも優一は美咲の家を知らない。だからこうして夏休み明けを待つしかなかった。

 

「あの、三枝っているか?」

 

 教室に着き、入口の近くにいた男子生徒に声をかけた。サボり魔の優一がいきなり声をかけてきたのに驚いたのか、呼ばれた生徒は「はっ?」と間の抜けた声を上げた。

 

「三枝美咲。いない?」

「えっ? あ、ああ、三枝ね。えーっと」

 

 眼鏡のその生徒は、室内をぐるりと見渡した。それと一緒に優一も教室に目を向けた。

 と同時にすぐ見つけた。窓際で机を寄せている女子四人のグループ。その中に彼女はいた。

 

「あ、いた。おーい、三枝」

 

 同じタイミングで彼の見つけたようで、こっちこっちと彼女を呼んだ。ちょうど弁当を開けようとしていた美咲がそれに気づいてこちらに歩いてきた。

 

「なんかこの人が用事あるってさ」

 

 親指で指さされる。美咲の視線が優一に向いた。そこで目が合った。

 彼女は何も変わっていなかった。長い黒髪が少しだけ伸びたくらいだろうか。

 

「あー……えっと、内田くん、だっけ。私に何か用事?」

「え……」

 

 思っていたのと違う反応に思わず面食らう。まるでほとんど話したことのない相手のような口ぶりだ。

 

「用事って……いや、ずっと連絡取れないからどうしたかと思って」

 

 優一の言葉に、美咲は訳が分からないといった顔を見せた。

 

「えっと……連絡って、私に?」

「そうだよ。あれから全然音沙汰なかっただろ。何かあったのか?」

「えっ、え? その、ごめん。よくわかんないや」

「わかんないって……」

 

 わからないのは優一も同じだった。あの日一緒に映画を観た美咲と、目の前の彼女は何も変わっていない。だが、優一との記憶がそっくりそのまま消えてしまったような反応だ。

 だが、人目があるからそういう態度を取っているのかとも考え、優一は彼女を廊下へ連れ出した。人はいるが、会話を聞かれることは多分ない。

 

「三枝、マジでどうしたんだよ。お兄さんとかと何かあったりしたのか?」

「お、お兄ちゃん? 別になにもないけど……。あの、っていうかなんで私にお兄ちゃんがいるって知ってるの?」

「なんでって、そりゃ──」

 

 美咲の顔が曇る。明らかに不信感を抱いている顔だ。

 今まで彼女に向けられたことのない表情に若干のショックを受けた。

 

「その、屋上のあれを俺が見たからだろ」

「屋上? あの、ごめんね。ほんとにわかんない。誰かと間違えてない?」

 

 困惑した顔で美咲は首を傾げた。心なしか迷惑そうな色まで含んでいるようにも見えた。

 それでも優一は言葉を続けようとしたが、それは遮られた。

 

「ねー美咲、何してんの? おべんと食べようよ」

 

 教室からポニーテールの女子生徒が顔を出す。先ほど美咲と一緒にいた女子の一人だ。

 彼女は優一の顔を見ると、あからさまに顔をしかめた。

 

「ほら、早くいこ?」

「あ、うん」

 

 引っ張られるように美咲が教室に戻っていった。優一にはほとんど目もくれずに。

 そうして優一が一人取り残される。しばしそこから動けずに美咲の教室を見つめていた。

 訳が分からなかった。優一自身、美咲とはそれなりに親しくなったつもりでいた。最後に会った日、一緒に映画を観た穏やかな時間のことも覚えている。それなのに、彼女の態度はほぼ初対面の相手に向けるのと同じものだった。

 その日はもう美咲には会えなかった。放課後にも会いに行ったが、誰よりも早く帰ってしまっていた。

 

 それから優一は事あるごとに美咲へ会いに行った。だが、いくら話してもあの時の三枝美咲を見せることはなかった。屋上の一件以前の、まったく接点のない関係と同じだ。

 それでもどうしても諦めきれなかった。その執着は恋慕か彼女の境遇への同情か、それは優一自身にもわからなかった。

 

「なぁ三枝、夏休み終わってからどうしたんだよ」

 

 九月も中盤に差し掛かった頃。放課後、夕日の差し込む空き教室で優一は美咲に詰め寄っていた。

 昼休みのうちに「これで最後にするから」と呼び出していた。それならいいよ、と彼女は渋々承諾して約束通り来てくれたのだ。

 

「だから、わかんないってば」

 

 苛立ちすら込められたような声で美咲は突っぱねた。

 

「どうかしちゃってるのは内田くんだよ。急に私につきまとってきて……怖いよ」

「っ……こわ、いって……」

 

 美咲から言われることなどないと思っていた言葉に、優一は思わずたじろいだ。

 彼女は片腕をぎゅっと握りしめて、優一から目をそらしている。訳の分からないものに恐怖している、そんな様子だった。

 

「夏休みに一緒に映画観ただろ? あの監督の映画を冬に観に行こうって話したよな? あれ全部忘れたわけないだろ!」

 

 思わず語気を強めた優一に、美咲は恐怖で顔を歪めた。

 

「知らないって……。ねぇ、もういいでしょ?」

 

 懇願するような声だった。完全に優一を恐怖の対象として見ているような目を向けている。

 

「じゃああれはわかるだろ? 屋上でお兄さ──」

「そんなの知らないってば!」

 

 唐突に声を荒らげた。俯きながら唇をきつく結び、ぎゅっと両の拳を握りしめている。

 初めて見る怒りをあらわにする彼女の姿に優一は目を見張った。そして何より、それが自分に向けられていることがショックで仕方なかった。

 

「そんなわけ、ないだろ……。だってきっとまだ──」

「おい」

 

 突然後ろから肩を叩かれた。それに振り向いたのと同時に、視界が九十度回転した。

 

「がっ……!」

 

 床に倒れこむ。右頬に鈍い痛み。そこでようやく、自分が誰かに殴られたのだと理解した。

 

「お前」

 

 低い声が頭上から聞こえてくる。優一が顔を上げると、一人の男子生徒が見下ろしていた。

 体格のいいその短髪の生徒は、冷酷な目で優一を見ていた。

 優一はそれを見て目を見開いた。見覚えのある顔だったから。

 

「俺の妹に何してんだ」

 

 それは、美咲の兄だった。美咲と関わるきっかけになったあの日、屋上で彼女に体を要求していた張本人だ。

 

「お前か。美咲につきまとってる奴は」

 

 次の一発を準備するように、兄はぽきぽきと指を鳴らしている。

 優一は体の血液が沸騰するような錯覚を覚えた。美咲の体を汚していたくせして、まるで妹を守る素敵な兄かのように振舞っている姿に。

 立ち上がって美咲にしていることをバラしてやろうかと、脚に力を入れる。だが、その力は唐突に抜けた。

 

「ありがとう、お兄ちゃん」

 

 そこで目にしたのは、兄に駆け寄ってその後ろに隠れる美咲の姿だった。縋りつくように、彼の制服の裾をぎゅっと掴んでいる。

 自らに酷いことをしていたはずの兄にそんなことをしているのが、優一は信じられなかった。嫌がっているのに無理やり体を要求していたのを優一は知っている。だが、それがすべて幻だったのかとすら思った。

 

「失せろ。二度と妹に近づくんじゃねぇぞ」

 

 彼は顎をしゃくって教室の入口を指した。出ていけ、とその態度が物語っている。

 優一は一縷の望みをかけるように美咲へ視線をやった。だが、彼女は気まずそうに目をそらすだけだった。

 それで優一は一気に全てがどうでもよくなった。立ち上がって軽く制服を正すと、無言で教室から出て行った。

 

 

 空き教室の件を最後に、優一から美咲への興味はほとんど消え失せた。美咲の態度がいきなり変わったことへの疑問は未だに解消されていない。だが、あれほど徹底的に拒絶されては、もうどうしようもない。

 おまけに、いつの間にか優一にはサボり魔に加えてストーカーの烙印まで押されていた。あれだけ毎日毎日美咲に一方的に会いに行けば当然のことだ。彼女に夢中になっていた時は周囲のそんな目など気にもしていなかったが、冷静になった今はその軽蔑の視線が痛かった。

 おかげで彼のサボりはさらに増えた。そのせいで、九月終盤に行われた数学の小テストで規定の点を落として補習が決定した。

 サボり魔とはいえ、留年を避けるためと勉強についていけるようにと、計算してそれなりに授業には出ていた。だが、今回はあまりにサボっていたためにテストの成績が散々だったのだ。

 

「はい、それじゃ五時までにそれやっておくように。できなかったら宿題だ」

 

 放課後、数学教師の気だるげな声が教室に響いた。小太りのその教師は、汗が浮かんだ額をハンカチで拭いながら、教卓で書類をまとめている。それが済むと、あとは自分たちでやれとばかりに教室を出て行った。

 窓から見える空は重い曇が埋め尽くし、まだ日も沈んでいない時間だが薄暗かった。電灯が灯った室内には、優一のほかにはもう一人の女子生徒だけがいる。彼女と優一の二人が今回の補習対象だった。

 二人の机上には教師が配布した補習用のプリントが数枚と筆記用具が出されている。優一は面倒だなと思いながらも、シャープペンシルを取って取り組み始めた。

 

「あんたさ、内田優一でしょ」

 

 最初の問題を解き始めたところで、隣から芯の通った女の声が聞こえてきた。

 そちらに振り向くと、机を一つ挟んで隣の女子生徒が優一を見ていた。首元で切りそろえられたショートカットの茶髪が、頬杖でさらりと枝垂れている。

 こちらを値踏みするような目。その左の目元の泣き黒子が印象的だった。

 

「そうだけど」

「あは、やっぱり。あんたが噂のストーカーくんってことね」

 

 くつくつと彼女はからかうように笑った。鮮やかな色の唇と、大きめの瞳。笑っているせいもあり、幼げな印象を受ける。

 そこでようやく優一は彼女を思い出した。一年生の時同じクラスだった霜月(しもつき)沙織(さおり)。他大勢と同じように、優一とはほとんど関わりはなかった。

 それでも優一が彼女を覚えていたのは、彼女が目立っていたからだ。どちらかというと悪い意味で。

 沙織は女子にしては珍しくほかの生徒とあまり関わりを持たないタイプだった。いつも教室の隅で不機嫌そうな顔をしてスマホをいじっている、そういう人間だ。

 顔は可愛らしい童顔でスタイルも良いのだが、態度のせいで近寄りがたく、女子にも男子にも避けられていた。クラスの人間からの評価は、なんか怖い女、ヤンキーかぶれ、のような具合だ。

 

「そう言われてるらしいな」

「うわ。自覚なし? やばすぎでしょ」

「うるさいな。お前もさっさと補習しろよ」

 

 それ、と彼女の机の上のプリントを指さす。

 

「話逸らすとか図星じゃん。やっぱストーカーしてたんだ」

 

 しかし、やるつもりは無いとばかりにプリントを裏返した。よく見ると机には筆記用具が出ていない。元からまともにやる気は無いようだ。

 そして、体をこちらに向けて脚を組み直した。

 

「一組の三枝だっけ? なんでストーカーしてたん?」

「ストーカーしてたつもりなんかねぇよ。他の奴が勝手に言ってるだけだろ」

「でもしつこく話しかけに行ったんでしょー? なんか夏休みの間にどうたらこうたらしたーとか意味わかんないこと言ってさ」

「ろくに知りもしないのに適当なこと言うな」

「でも付きまとってたのはホントじゃん」

 

 そこは否定できなかった。客観的に見ても沙織の言葉通りだからだ。

 押し黙った優一を見て、沙織は勝ち誇ったように口元を歪ませた。

 

「陰キャの癖して三枝狙うとか夢見すぎ。童貞拗らせすぎでしょ」

 

 嘲笑うような態度を取る沙織に、優一もさすがに頭にきた。

 

「人を煽るしかできないなんて可哀そうな奴だな。お前みたいにはなりたくないもんだよ」

「はぁ? 童貞を童貞って言ってどこが悪いんですかー?」

「別に俺は童貞じゃねぇよ。そういう見た目だけで判断する短絡思考やめたほうがいいぜ」

「うっわ、強がるとかダッサ。いかにも童貞って感じ」

 

 沙織は強気に煽り返してくる。が、彼女もそれなりに頭にきているのか、表情から余裕そうな色が消えている。

 

「それ証明できんのか? できないだろ? 勝手にレッテル張ってくるんじゃねぇよ」

「じゃあ誰とヤったのか教えてよ」

「教えるわけないだろ。人のプライベート詮索すんな」

「言えないってことはやっぱ嘘じゃん。正直に童貞ですって言えよストーカー野郎」

「言えないイコール噓って判断するとかやっぱ短絡思考で頭悪いな、お前って」

 

 優一がそう言い返すと、「あ?」と沙織はガンを飛ばしてきた。ヤンキーかぶれというあだ名に違わない迫力があった。

 しかし、優一もそれに対抗して「なんだよ」と彼女を睨み返した。しばし二人は睨みあう。

 

「じゃあさ」

 

 沙織は何か思いついたのか、口を開いた。

 

「あたしのこと、イかせてみなよ」

 

 予想外の言葉に、優一は「は?」と声を上げた。

 

「だーかーらー、あたしのことイかせてみろって言ってんの。そしたら童貞じゃないって信じてやるよ」

 

 沙織は目を細めてニヤついている。まるでもう結果が分かっているような顔だ。

 それにムカついた優一は反射的に「やってやるよ」と口に出ていた。

 その直後、様子を見に来た教師に全く課題に取り組んでいないことを注意された。以降は室内で監視されていたせいで、沙織との会話はそれ以上なかった。ただ、沙織は時折優一を流し目で見ながら、ニヤニヤと含みのある笑いを見せていた。

 

 

 十七時になって解放された後、二人は屋上へ向かった。どこでするのか、と聞いた優一に対し、いい場所があるといって沙織が提案したのだ。

 ただ、屋上ではなくその直前。階段を登り切ったドアの手前に、人一人が寝転がれる程度の空間がある。そこが沙織が言った「いい場所」だった。

 

「ほら、ここ。立ち入り禁止だから誰も来ないし」

「よく知ってるな。ここ使ってヤってんのかよ」

「あたしはしてないし。ただ放課後とかぶらついてるとたまにヤってるカップルがいるの」

 

 ふーん、と適当に返しながらも納得していた。屋上の方が広いには広いが、少し離れたビルから見えてしまう。よくサボっている優一が誰より知っていた。

 

「さて」

 

 沙織が片手でさらりと髪を払い、艶のある茶髪が揺れる。

 

「じゃあどーぞ? 童貞くん。好きにしていいからイかせてみなよ」

「だから童貞じゃないっての」

 

 沙織は床に座り込んで脚を組むと、ほら、と挑発するように手招きした。

 紺のスカートからのぞく白い脚。脚を組んでいるせいで肉付きのいい太ももが大胆に晒されていた。

 

「あ、言っとくけど本番はナシだから。あとヘンなことしようとしたら大きい声だすから」

「はいはい」

 

 言いながら、優一も彼女の目の前に腰をおろす。

 沙織は自信ありげな視線を優一へ向けていた。自分が負けることなど毛ほども考えていない顔だ。

 それを見ながら、優一はどうしたもんかと考える。勢いで沙織の煽りに乗ったが、別段彼も自信があるわけでもない。

 ただ、ずけずけと煽ってくる彼女の自信満々な顔をどうにかして負かしてやりたいという気持ちがあった。それに、三枝美咲を忘れたい、という思いも。

 

「後ろ座るけどいいか?」

「好きにどうぞ。あ、恥ずかしくて顔見れないんだ?」

「どうとでも言え」

 

 くすくすとわざとらしい嘲笑をする沙織をあしらいながら、その背後に回り込んだ。

 よく手入れしているのか、彼女の茶髪は滑らかで美しい。毛先は軽くカールしている。そこからのぞく白いうなじが眩しかった。

 それに息を吞みながら、優一は沙織の腹部へ両手を回した。細くくびれたそこに触れると、白い半袖ブラウスのくしゃりとした感触が両手に伝わる。

 

「ん」

 

 脇腹のあたりに触れたせいか、ぶるりと彼女の体が震えた。くすぐったさからだろう。

 優一はゆっくりと両手を上に滑らせる。そして、女らしい膨らみの麓からそっとその果実を持ち上げた。

 

「ん……ケッコーためらいなく触るね。童貞にしては勇気あるじゃん」

 

 まるで年下の子供を褒めるような口調。それには答えず手を動かす。

 沙織の胸は同年代の中でも大きいほうだ。誰も振り返るほどというわけでは無いが、男の手におさまるくらいのちょうどいいサイズ。まだ実りかけの果実といったところか。

 その見た目に違わず、下から持ち上げた乳房は、ずし、と肉感が伝わってくる。それに、ブラウス越しでも伝わる柔らかな沈み込みも。

 それを揉みしだいて味わいたい気持ちに駆られる。だが、いきなりがっつけば舐められる。優一は手の中の乳肉を優しくさすることにした。

 

「っん……撫でるだけ?」

「なんだよ、揉んでほしいのか?」

「んなわけないでしょ」

 

 不機嫌そうに沙織は反論する。だが、その勢いは僅かに落ちていた。

 構わず、優一は沙織の膨らみを撫で続ける。時たま、指に力を入れてその柔肌を圧迫しながら。ぐにゅ、という張りのある弾力が手に心地良かった。

 

「なんか……っ、触り方ねちっこくて、キモいんだけど」

 

 しばらく続けていると、沙織は身じろぎしながらそう口にした。こちらに振り向いた目がぎろりと睨んでいる。だが、僅かに空いた口元から熱い吐息が漏れていた。

 

「それは悪かったな。じゃあ触り方変えるよ」

「は? ……んっ」

 

 優一が口にすると同時に、ぎゅ、と五指に力を入れた。ずぶぶ、とブラウスに包まれた果実の形が歪む。

 その瞬間、沙織の肩がびくんと跳ねた。それは驚きか、自らの身体への刺激によるものか。どちらも混ざっているような声が小さく漏れていた。

 

「どう? 女のおっぱい。ん……あんたには刺激強すぎて卒倒しちゃうんじゃないの?」

「言ってろ」

 

 沙織の肩から覗き込むと、自分の手に包まれて好きに揉まれる双丘がある。制服のブラウスのまま男の手に弄ばれているその光景は、確かに卒倒してしまいかねない刺激的なものだった。

 それを目の当たりにして、ごくりとつばを飲み込む。もっと好きに貪って乱してやりたいという欲望が生まれてしまう。

 

「脱がすけどいいよな、霜月」

「いいけど。もう脱がすんだ? やっぱ我慢できない感じ?」

「ちげーよ。あんま服の上からやったらシワになるだろ」

 

 あっそ、とつまらなそうに口を尖らせる沙織を無視して、ブラウスのボタンに手をかけた。それを襟元から一つずつ外していく。少しもたつくだけで馬鹿にされそうだから、手早く一番下まで外す。

 外し終えたら、前立てを掴んでそっと開いた。まるで蝶が羽を広げるように、ぱさりと白いブラウスが広げられる。そのまま肩をはだけさせると、あとは何もしなくてもそのブラウスが床へ落ちた。

 そうして晒される、沙織の肢体。ガサツな言動に反して、その体は華奢なものだった。

 血色のいい、瑞々しい白い素肌。少女らしい健康的な体だが、蠱惑的な女らしさも備えている。

 大胆な黒のブラジャーに包まれた双丘は、服を着ていた時よりもその大きさが強調されている。そして、余分な肉のない腹と、そこから美しいラインを描くウエスト。抱きしめればさぞ心地がいいだろうと優一は息を吞んだ。

 

「……いつまで見てんの。早く続きしなよ」

「っ……うるせーな。今するところだったんだよ」

 

 沙織に急かされて我に返った。彼女は伏せた目で、何かを待つような視線を背後の優一に向けていた。

 だが、優一はそれに気づく由もない。経験があるとはいえ、彼もこの状況に緊張していた。

 刺々しい態度とはいえ、可愛らしく魅力的な体を持つ女子が目の前で素肌を晒している。それも、まだ人が残っている放課後の校舎内で。緊張に加え、ドキドキとした高揚感まで沸き上がってくる。

 

「っんぁ……」

 

 たまらず、彼女の両胸を鷲掴みにした。むにゅ、と柔らかな女の肉の感触が伝わる。

 それを揉み解すように、ゆっくりと刺激する。手のひら全体で乳房を包み、円を描くような動きで。

 

「ん……っ、ぁ……手つき、えろいんですけど……っ、キモ……」

 

 沙織の声に吐息が混じる。先ほどまでの強気な態度は弱まり、代わりに色気を含んでいる。

 それは、優一が愛撫を続けるほどに濃くなっていく。ふー、と抑えた吐息がかえって艶やかさを際立たせる。

 

「邪魔だからブラ外すぞ」

「ん……好きにすれば──?」

 

 一気に女らしい姿を見せ始めた彼女に、優一の我慢が少しずつ効かなくなっていく。

 右手を離して下着のホックに指をかける。そのまま片手でぷち、とそれを外した。

 

「ブラ、外し方知ってるとか……っ、んっ、引くわ……」

 

 肩ひもを緩めながらも、左手で胸への刺激は続ける。強く揉むのではなく、焦らすような手つきで。さすさすと撫で回しながら、ほんの少しだけ指で圧迫して細やかな刺激を与える。

 そうすると、沙織の呼吸が小刻みに震えだす。じれったいと口にせずとも伝わってきた。

 そうこうしている間に肩ひもも腕から抜き取り、あとは左手で押さえているカップを外すだけ。それをいたずらに焦らす必要などない。

 

「っ、あ……」

 

 ぱさ、と彼女の膨らみを守っていた布が落とされる。支えを失っても、その果実の形が崩れることはない。美しい丸みを描く芸術的なラインと、ぴん、と天を向く桃色の頂点。

 

「ンっ、あ……っ」

 

 それをそっと両手で包む。だが、先ほどとは違い、人差し指だけは別の動きをする。

 白い丘の頂点の乳首。その乳輪に指先を添え、くるくると優しくなぞる。

 

「っん、ぁ……っ、は……っん、んンっ……」

 

 沙織の体が僅かに反り、上を向いた口から甘い吐息が宙を舞う。

 先ほどとは違い、性感帯への直接的な刺激に沙織は敏感に反応した。顔を優一に見られていないからか、反抗的な目つきは鳴りを潜め、切なそうに瞳が揺れている。

 だが、それだけでは終わらない。優一は右手を胸から離して、彼女の下腹部に向かわせた。

 

「あ……」

 

 その動きを沙織の目がとらえる。だが、優一を煽ることもなく、ただその右手がスカートの中に入っていくのを陶然と見ていた。

 

「んンっ……!」

 

 ぴくん、と明確にその体が跳ねる。その原因は誰が見ても明らかだ。

 紺色のスカートに隠された沙織の小股。下着に包まれた、女の最も敏感な秘所に優一の指先が触れたせいだ。

 

「いきなり、そこ触るとか……っ、デリカシー……っん、ぅん……ない、わけ?」

「別にいきなりじゃない。霜月が感じすぎなだけだろ」

 

 反論できるほど頭が回らないのか、沙織は力ない声で「うっさい」と漏らした。

 そんな彼女に、優一の嗜虐心が刺激される。もっといじめて、狂わせてやりたいと。

 沙織の股に触れた彼の指先が、かりかりとソコをひっかく。僅かに湿り気がにじむ、割れ目の部分を。

 

「んっ、んは……っく、ふ……っ、ん、ぁ、アっ……」

 

 もどかしそうに沙織は両脚をくねらせる。頑張って声を抑えているようではあるが、感じていることは明白だった。

 構わず優一は甘い刺激を与え続ける。秘部だけでなく、胸にもだ。乳輪に添えた人差し指は変わらずくるくると撫でまわしている。

 そして他の指を掌でその乳肉をむにゅん、と揉みしだく。まるで乳首の快感を肉に擦り込むような、ねちっこい手つきで。

 

「は……っん、あんた、焦らしてる、でしょ……っん、ぁんっ……ん、童貞のくせに、生意気……っ」

「なんだよ、もっと直接触ってほしいのか?」

「そう、だよ──んっ……あんたみたいなのに、っ、ん、ぁ……っ焦らされる、とかっ……ぅ、ウザすぎるから、ん、はっ……さっさと、触ってよ……っ」

 

 嬌声で途切れ途切れになりながらも、言葉だけは強気だ。いじらしさすら感じられるそれに、優一は応えることにした。

 まずは乳首から。淡い桃色の乳輪から指を離し、すっかり固くなったその頂点へと。

 

「んぁっ!」

 

 たまらなかったのか、沙織の口から甲高い声が漏れた。彼女は慌てて手で口を塞いだがもう遅い。

 

「乳首、弱いんだな」

「うっさい……っ、ん、ぁ、あっ……っ、あんたが急に、さわる、から……あっ、んっ……」

「触れって言ったのは霜月だろ」

 

 乳首を親指と人差し指でつまみ、こすこすと淡い刺激を与える。そして時折、ぷに、と軽く押してやると、沙織の体が弓なりにそりながら痙攣する。

 それを続けたまま、今度は下を。薄い布の上から撫でていた右手を、その中へ滑らせる。

 

「っ、あ……」

 

 瞬間、沙織の口から期待の込められた声が漏れる。その視線は、スカートに入れられた優一の腕を見つめている。

 そこで焦らす優一ではない。彼も我慢できなくなっていた。

 毛の生えていないつるつるの恥丘を越えて、その先の秘部へ指を伸ばす。そして、くちゅ、と濡れた場所にたどり着いた。

 

「もうぐしょぐしょだな。あんな自信満々にしてたくせして」

「ヘン、タイっ……キモ、いんだよ……っ、あっ──んっ、んンっ……さっさと、いじってよ……っ」

 

 濡れているだけでなく、物欲しそうにひくつく沙織の花びらの上をくちゅくちゅと指を滑らせる。すると、沙織の腰が快感をねだるようにへこへこと動き始める。いつの間にかM字に脚を開いていて、正面からは黒のショーツが丸見えだ。

 その股布の中に侵入した優一の手指が探るような動きに変わる。そして中指を滑らせ、沙織の雌たる証拠の穴へと。蜜の源泉であるその入口へ、躊躇いなく指が突き入れられた。

 

「ん、んぁ、あっ……! なんで……っ、ん、はぁ……っ、ん、まんこのいりぐち、わかってんの……っ、きも、すぎ……っ」

 

 びくびくと体を痙攣させる沙織。半開きになった唇の隙間からは絶え間なく吐息と甘い声が漏れている。

 そんなことお構いなしとばかりに、優一の指はさらに奥まで入れられていく。深くまでいくほどに、粘液の量が多くなっている。根元まで入れ終わるころには、彼の中指はぐちょぐちょになっていた。

 そのまま抜き差しを始める。ぬめった愛液を引きずりながら抜いて、またゆっくりと奥まで挿入する。

 

「あっ……ん、んぁ、おっ……ん、ぁ、や、ば……っ、あっ、アっ……!」

 

 優一に何か言う余裕もないのか、沙織は甘い嬌声を漏らし続ける。力の抜けた体を優一に預け、頭はくたりと彼の肩に寄りかかっている。

 優一がそれを覗き込むと、惚けた瞳と視線が絡まる。それと同時に彼女の目に反抗的なものが灯るが、甘い息を吐き続ける唇と上気した頬がそれを扇情的な色に染めている。

 

「霜月……お前、可愛いな」

「は、はぁ……っ? んっ、あ、ぁう……っ、なに、きもちわるいコト、っん、言ってんの──ん、ぉ、オっ……っ!? あっ……まって、おっ……指、はげしくすんなっ……!」

 

 思わず口をついた言葉を誤魔化すように、抜き差しを激しくした。途端にぐちょぐちょと水音が立てられ、静かな階段にその音が響く。

 沙織は唐突に始まった荒々しい指姦に、下品な声交じりに喘ぐ。腰はがくがくと震え、口の端からは涎まで垂れている。

 

「激しい方が好きなのか?」

「んっ、んぁ、あっ……! しら、ないっ……おっ、んぁ、オっ……いい、から……っ、あっ、も、ちょっと……っお、ンっ……ゆっくり、シろぉ……っ」

 

 否定するその口とは裏腹に、下の口はきゅんきゅんと指を締め付けている。人差し指も追加で入れるとさらにきつくなった。

 それをじゅぽじゅぽと抽送してやると、びくびくと面白いくらいに沙織の体が跳ねる。両手で口元を押さえているが、こらえきれない声がその端から漏れ出している。

 もう絶頂が近い。そう思った優一は、柔肉をこじ開けるような激しい愛撫を始めた。

 

「あっ……っお、ん、オっ……あっ……! だめ、あっ、まって──んぁ、あっ……ちょっと、とまって、っあん、ぉ……っ、お……ほんと、ヤバい、からっ……!」

 

 沙織はすぐにもたなくなった。だめと言いながらも膣穴は二本の指を逃すまいとよく締まり、さらなる快感を求めるようにはしたなく腰を振っている。

 すぐに体ががくがくと震えだし、その時が近づいてくると知らせていた。次第にその淫らな声も高まっていく。

 優一は最後のとどめに、左手つまんでいた乳首をきゅう、と強くつねった。

 

「あっ、あ、あっ……! むり、だめっ──おっ、ほぉっ、イクぅっ!!」

 

 瞬間、彼女は大きく体をそらせながら果てた。びくびくと雷に打たれたように震えながら。

 さらにそれと同時に、彼女の陰部を愛撫していた手のひら、ぶしゅ、と何かが勢いよく当たった。

 

「っあ、おっ……ぉ、ほォっ……あっ、だめっ……あっ、手、どけろ……っ、あっ、お……っ、だめ、あっ……」

 

 優一の手に吹き出したのは、沙織の潮だった。それも一度じゃ終わらず、何度もぷしっ、ぷしっ、とはしたなく潮吹きを繰り返す。

 その間も優一は甘い愛撫を続ける。左手でつまんだ乳首は羽のような手つきでさすさすと擦ってやり、まだ痙攣を続ける雌穴には軽くツボを刺激するようにくにくにと指を折り曲げる。

 

「おっ……ん、ぁ……っオ……それ、だめ……っ、あ、やさしくされんの……っ、あっ、きも、い……っあ、あぅ……だ、め……きもち……っ」

 

 沙織の絶頂の波は長く、ずっと体を痙攣させっぱなしだ。最初の威厳は完全になくなり、甘えた声を漏らしている。

 膣肉を弄ぶ優一の手は、愛液と潮でもうどろどろだ。それでもまだ足りないとばかりにぷしゃっ、と潮を吹く沙織の花びら。すぐに下着までもがぐしょぐしょに濡らされていく。

 

「は……ぁ、はっ……ぁ、う……」

 

 床に大きなしずくが何滴も落ちたころ、ようやく沙織の絶頂はおさまってきた。それでも、時々ぴくんと肩を震わせながら、色っぽい吐息を漏らしている。

 

「……あー、霜月。平気か?」

「っは……ぁ、は──うっさい……あんたに心配されたくない」

 

 肩で息をしながら、何とかそう言い返す沙織。幾ばくかの威勢は取り戻したようだが、脱力した体と惚けた顔でそれも台無しだ。

 そうかよ、と優一は口にして、傍らに落ちていた沙織のブラウスを拾い上げた。それを彼女の体に羽織らせて立ち上がる。

 

「……じゃあ、イかせたから俺は童貞じゃないってことで」

 

 ぼそりと呟いて、優一はそのまま立ち去ろうとする。沙織はそれに何も反論しない。へたりこんだまま、緩んだ顔を隠すように俯いている。

 それをちらりと見て、優一は背を向けた。だが、階段を降りようとしたところで呼び止められた。

 

「っ……おい」

 

 振り向くと、不満そうな顔を優一に向けている。

 

「女の子、こんなままにしたまま帰るつもり……?」

 

 後ろ手をついて優一を見上げる沙織は、物足りないと言いたげな表情だ。ただ羽織らせただけのブラウスからは、固くなった乳首の片方が覗いている。

 そして、だらしなく開いたままの両脚。床に滴る半透明な汁も合わさり、まるでより深い行為をねだるようにも見えた。

 

「あんたもさ、それ──そんなデカくしたまま出歩いたらせーはんざいしゃじゃん……」

 

 ぴ、と指さす先には、優一の膨らんだ下半身がある。欲望を主張するようなそれは制服にテントを張っている。

 それを一瞥した優一は、ばつの悪そうな表情を浮かべた。それを見た沙織の顔が妖麗に笑う。

 

「──ヤらせてやっても、いいけど」

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