「それじゃあ、なずな。続きをしようか? オナニーだけじゃ辛いだろ?」
「え、うそ、やだ…待って。これ以上は、皆に変に思われて…」
「じゃあ、早く済ませないとな。ほら、下着を脱いでこっちに来るんだ」
いつになく強い命令口調に身体が固まってしまう。
これ以上はダメ。電話でも、トイレでも、ちょっとって出てきただけなのに、これ以上時間を掛けてしまうと、皆になんて言って戻れば良いか分からなくなる。
ダメ、ダメ、ダメなのに。芽生えた反発心を素通りして、指先がショーツの端に引っ掛かる。
スルリ…。
少し下へとズラしただけで、溢れるほどの愛液を吸っていた私の下着は、その重さで簡単に落ちていった。太ももを通り過ぎ、膝をすり抜け、ふくらはぎから抜けていく。
肌に張り付いた愛液の、冷えた感覚が気持ち悪い。
流れて、落ちて、アレだけ熱かったはずの自慰の名残に背筋を冷やされる。
「ねぇ、後で、後じゃ、だめなの?」
止めてとは言えなかった。せめて、皆と分かれた後でなら、それならまだ素直になれたのに。 皆が待っている。それもすぐ隣の部屋で。
そんな状況で、彼との情事を拒みきれない自分が酷くいやらしく思えてくる。
ソファの上で膝立ちになり、彼の体の上で脚を開く。
その事に疑問は覚えても、彼のお願いが拒めない。
彼の言うことを聞くのが当然で、彼に喜んでもらえると私も嬉しい。
嫌々ながらも頷いてしまった後には、疑問が薄れ、不安も嘘のように溶けていく。
股間の上に身体を起こすと、すぐ下にある おちんちんの存在を意識させられた。
まだズボンの中にある。だけどそれは、見れば分かるほどに勃起していて、苦しそうなほどにビクついてもいた。
「なずな」
「へ? あ、ゃ…」
見上げてくる彼を見下ろして、撫でられた頬がくすぐったくて。
近づいてくる唇に吸い寄せられるように顔を寄せると、ゆっくりと瞼が落ちていく。
ちゅっ…。
重なる唇に、あの日の夜が蘇る。
育てていた恋心が摘み取られたみたいだった。まだまだ大きくなるはずだったのに、綺麗に育てて、綺麗に咲いて、それはきっと綺麗な思い出になるはずだったのに。
叫ぶことさえ出来ない。
私の自意識は、ただのクラスメイトを恋人だと思いこみ、恋心が奪われた事すら気づけていない。
「もう、デリカシー…。ほんとに最後だから…はやく、ね?」
「ああ、もちろん。ありがとう、なずな」
それはどんな心境だったんだろう。逆らうよりも早く終わらせた方がいい。
もしかしたら既に彼女気取りでいて、恋人の我儘に付き合う良い女のつもりだったのかも知れない。
ワンピースの制服。その肩紐がずらされると、白いブラウスが露わになる。
「リボン、外してくれる?」
「うん」
言われるまま、胸元を飾っていたリボンを指で引き抜く間にも、私の心臓はドキドキしっぱなしだった。
仕方ない、これも彼のお願いだから。そうは言い訳しても、一つ、一つと、服を脱いでいく内に、我慢を忘れた心臓に胸を叩かれ、次の行為に期待をよせてしまう。
シュルリ…。
赤いリボンが落ちていく。首元のボタンを一つ、二つ…と外していく。
はだけた胸元の向こうから、薄い桜色で飾られたおっぱいの膨らみが顔を出す。
「ブラ、可愛いね」
「あんまり、見ないで…恥ずかしいよ」
「そんなエッチなの着けといて? 見せたくないは無いじゃない?」
「えっちとかじゃ。このくらい、普通だし…」
初めて下着を褒めてもらえた。ホテルの時には見せてあげられなかったから。
こんな形でも彼の期待に応えられて、嬉しさからボタンを外す指先がぎこちなくなってしまう。
「あ、だめ…おっぱい、さわっちゃ」
すくい上げられるようにおっぱいに触れられて、ゾワゾワとした性感に、薄い肌の上を撫でられた。 ブラの上からおっぱいに触れられ、好きに形を変えられる。揉まれるほどにズレて、ずり上がり。結局、胸元で丸められてしまったのが少し悲しい。
せっかく選んできたのに。もう少し喜んで欲しかったといじける反面、自分のおっぱいに夢中になっている彼をみると、仕方がないと甘やかしたくもなる。
丸まったブラの下、晒された素肌に彼の手が触れる。顔をのぞかせた乳首は、淡い色を少し強くしながらも、性感を主張するように張り詰めていた。
触れられて、揉まれて、形を変える。荒れっぽい男の子の指が、乳首の先端を擦りあげ、性的な刺激を受けた乳首は、ますますと身持ちを固くしていった。
「なずな、そんなに期待しているの?」
「期待、だなんて。私は、はやく、終わらせたいだけで…だから」
だから、もっとして欲しい。もっと乳首に触れて欲しいという期待を隠しながらも、いじらしく彼から視線を逸してみせた。
その時だった。
ふわりと、スカートが揺れて中に何かが入ってくる。
彼の指先に期待した身体は、だけど、次の瞬間には冷えていて、その金属質な感触に背中が震えてしまう。
「きゃっ!? え、なに? 何を当てて…透くん?」
腰を逃し、それが何か確かめようにも、スカートが邪魔をして中を伺うことが出来ない。大人の そういうオモチャかと、なんとか理解しようとしても、それにしたって金属質が過ぎる感触に、どうしても不安が募っていく。
クチュ…。
スピーカーに音が入り、その向こう側から濡れた音が響いてきた。
私は、この音を知っている。忘れたくっても、耳から離れないエッチな水音。
「え、透くん? それ、マイク…? やだっ、やめてよ、おと、聞こえちゃってるから…。だから、せめて電源おとして、あっ」
女性器に当てられていたのは、マイクの頭の部分だった。
網目状になっている金属の部分に、弱い所を刺激されると、割れ目の奥に抱えてこんでいた愛液がだらだらと流れ出してくる。
クチュリ…クチュリ…グチュ、グチュ…。
マイクに女性器を擦られるほどに、私から聞こえる水音が大げさなものへと変わっていく。 音量を上げられたんじゃない。ただ、私が、興奮してるだけ。
こんな変態みたいなことをされて、それでも女性器を刺激するマイクの冷たさが、無機質なその固さが、私の興奮を掻き立ててしまう。
「こんなに濡れてたら、マイクの頭ぐらい入りそうだな」
「やだっ、やめてっ。マイクなんて入るわけ…」
「なら、何なら入るのかな?」
「それ、は…だって…」
求められる答えはわかっている。彼は自分から私に言わせたいんだ。
「おちんちんを挿れて欲しい」そうすれば、この羞恥心から逃げられはする。
だけど、それは…。また彼のモノを、今度は自分から受け入れることに他ならない。
その事に何かが引っ掛かり、一瞬身体が強張って…。
「んっ!? おっぱいは…乳首は、いまだめって」
その刺激に背筋を跳ねさせられた。
固く勃起していた乳首を彼の唇で啄まれ、舌先で転がされると、肌が波打つような快感に襲われた。
甘く痺れるような快感を前に、身体から力が抜け、膝立ちになっていた身体が下に落ちる。割れ目に押し付けられたマイクに身体を押し上げられ、金属質なマイクの質感に性感を掻き乱された。
「あっ、やだ。マイク…押し付けないで」
グチュリと水音が潰されて、女性器から響く音が強くなる。慌てて膝を起こし、マイクから遠ざけても、マイクに張り付いた水音はどうしても付いて回ってしまう。
「あれ? 自分からマイクに当ててきたんじゃない?」
「そんなこと、するわけ。ねぇ、普通にしようよ? もう、大丈夫だから、それなら私も…頑張るから、ね?」
一度下がったハードルは、もう、跨ぐほどもなくなってしまっていた。
今はだめ、もう止めて、早く終わらせて、普通にでもして欲しい。
近づいてくる終わりに見えるのは確かな堕落。それがただの苦痛なら歯を食いしばる勇気も持てたのに。 知ってる。分かってる。
気持ちが良い事、その強烈な快感を期待させる手招きは、私の我慢を許してはくれなかった。
「あっ!? やっ、だからっ、マイクはぁっ、グリグリしないでってっ」
逃げた女性器を追いかけるように、マイクの頭を押し付けられてしまった。
そのまま先端を強く擦り付けられると、乱暴な刺激にすら身体が悶てしまう。
変な興奮と一緒に感度が上がり、再び乳首を吸われると、砕けた腰から力が抜けていく。 膝が震え、腰が落ちる。
押し当てられたマイクの網目に、割れ目の筋が開いてしまいそうだった。
金属質な冷たさに、入り口の浅い所を削られながらも、流れ出した愛液は私の興奮を音に変え、狭い個室の中にグチャグチャといやらしい音を響かせる。
「あぁっ!! やめっ、入らない、入らないから、乳首と一緒にするのダメだからぁ」
腰を振って逃げようとしても、身体から力が抜けてどうにもならない。崩れそうになる身体は、堪らず彼の頭を頭を抱え込んでしまう。
彼の唇が胸に押し付けられた。そのまま、舐められ、吸われて、レロレロとまで聞こえてくる強い音に支配されていく。甘く響く快感の向こうに、絶頂の予感を感じ始めると、乳首の先から何かが吹き出しそうになり、だんだんと、むず痒くなってくる。
スピーカーから聞こえる愛液の音、乳首を嬲る唾液の音。
女性器を刺激され、乳首を吸われて、部屋中に響くエッチな水音に、嫌でも興奮が高められる。
一人でに腰が揺れ始め、濡れた割れ目がマイクの網目を舐めていく。
強くなる快感は、乳首を更に固くさせ、甘く噛みつかれる度に弾けると、緩い絶頂の刺激と変わる。
もう、我慢も何もない。マイクで割れ目をほじられながら、高まってきた快感は、次の瞬間にでも乳首の先から飛び出して、きっと私はまたダメになる。
最低なイキ方だ。
だけど、自分で自分を止められない。
何をされても気持ちがいい、彼の与えてくれる刺激が愛おしかった。
乳首を甘噛みされ、軽い絶頂を繰り返しながら身体がどんどんと仰け反っていく。
下腹部に、ほじられる割れ目に甘い熱を感じ取り、それが大きくなるほどに腰が揺れ動く。今なら多分、マイクの頭だって本当に挿ってしまいそう。
それぐらいに私の膣は愛液を生み出し、その入口を解れさせていた。
「やだ、やだよぉ。私…こんな、こんなので、イくのは…。ね? もう、許して。透くんとは、普通にエッチしたいよぉ」
びっちゃっと、スピーカから何かがへばりついた様な音が響いた。
ゾクゾクとした快感が走り抜け、背筋を舐めるような刺激に身体が仰け反る。
あ、ダメ…もうイッちゃう。
絶頂の手前、もうどうにもならない所まで昂ぶっていた身体は、しかし、急に楽になると、絶頂の予感は薄まり、割れ目を犯すマイクの感触も遠のいていった。
「あ、あれ? はぁ、は、へ? と、透、くん? どう、して…?」
訳が分からなかった。
気持ちが良いままに快感を叫び、もうすぐ絶頂に達しそうで、どこかでそれを期待していた自分もいる。
だけど、あとちょっと、もう少しという所で、マイクは女性器から離れていき、乳首からの刺激もなくなると、遠のいていく快感が惜しくて堪らない。
「どうしてって、なずながダメって言うから」
「それは、そうだけど…」
それならもう終わりでいいよね? とはならなかった。
そんなのはただの意地悪で、こんな中途半端な状態で帰されても、皆の前でどんな顔もしていられない。それどころか、独りででもトイレに篭って解消しないと、絶頂間際のお預けは拷問の様でもあった。