※この作品はR-18です。

魂の座 四部 苺の季節   作:伊駒辰葉

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エロシーンありです。
でも全然色気はありません。むしろ機械なので機械的というか。


ヒューマノイドは自殺はできません。 1

 腕に多輝を抱えたまま急いで部屋を駆け出す。廊下を走って優一郎は工作室に飛び込んだ。メンテナンス台に手早く多輝を下ろす。

 

「女性器ユニットだけでも動くようにして、精を注ぎつづけるしかないな」

 

 優一郎はそう呟いて多輝の股間を覗きこんだ。多輝の女性器ユニットは無残に内側から切り刻まれている。試しにバルブを捻ってはみたが、やはり赤い液体は流れ続けている。優一郎は舌打ちをして手早く女性器ユニットを取り外した。

 

 多輝の膣は内側から潰されていた。機体内部で膨れた力があらゆる箇所を圧迫し、内蔵を模した器官を潰してしまったのだろう。精液を吸入し、カプセルに移す器官もずたずたにされている。子宮部分は無残に裂かれ、仕込まれていたカプセルは拉げている。

 

「ここまで僕のことを想ってるならどうして!」

 

 そう叫んで優一郎は横たわる多輝を見た。多輝は酷い顔色で横たわり、唇から赤い液体を流している。その横顔には苦痛の色はない。ただ、静かに眠っているだけだ。だが多輝が眠っている間も傷は進行している。

 

「進行速度よりも早く直せばいい!」

 

 優一郎は急いで工作室に設えられた棚に駆け寄った。トレイに必要な部品を集めていく。多輝の機体の部品は特殊で、他の機体では替えが利かない。だが、だからこそ多輝の機体の部品は常に確保してあるのだ。慌ただしくトレイに部品を放り込んで優一郎は多輝の傍に戻った。真っ先に女性器ユニットを修理して、端末と多輝の機体をスティックで繋ぐ。画面に表示された機体状態を見た優一郎は悲鳴を上げた。恐ろしい勢いで多輝の機体は何かに侵食されている。

 

「そうか、男性体なら」

 

 そう告げて優一郎は多輝の胸部に手を突っ込んだ。器の内側に入れた手で宝珠を探す。目指す宝珠をつかみとり、優一郎は指をその中に突き入れた。その瞬間、多輝が眠っているにも関わらず、びくんと背を反らす。優一郎は指先で宝珠の中をかき混ぜながら力を注いだ。

 

 不意に多輝の身体が紺色の光を帯びる。だが光はすぐに小さくなっていった。同時に優一郎の手が器から弾き出される。優一郎は愕然と目を見張り、次いで慌ててモニタ画面を見た。未だ女性を纏った多輝の機体は壊れ続けている。

 

「こうなったら精を注いでみるしか」

 

 肉の身体を捨てたから童貞に戻ってることだし。そう続けて優一郎は多輝の膣にささっていたスティックを抜き去った。ズボンの前を開けてペニスを引っ張り出し、指先でそれをつつく。すると萎えきっていた優一郎のペニスはあっという間に勃起した。赤い液体に濡れた多輝の膣内に一気にペニスを突き入れる。するとそれまで沈黙していた多輝の唇から、微かな呻きが漏れた。

 

「……な、にして、んだよ」

 

 殆ど声にならない声で多輝が言う。早く帰れ、と呟いてから多輝が再び唇を閉じる。

 

「帰るのは君だ!」

 

 そう叫んで優一郎は多輝に口づけた。多輝の唇は異様なほどに冷たい。優一郎は夢中で多輝の唇に吸い付いたまま、腰を動かした。肉の器を捨てた優一郎の感覚は驚くほどに鋭くなっている。数回ほど擦っただけであっという間に優一郎は射精した。その途端、多輝が軽く呻いて腰をひくつかせる。優一郎は慌てて顔を上げ、モニタ画面を見た。

 

 進行していた多輝の傷の具合が一定のところで静止している。どうやら多輝の中で蠢いていた力は優一郎の力を受けて散ったらしい。

 

「多輝! どんどんいくよ!」

 

 そう宣言して優一郎は立て続けに何度か射精した。すると多輝の機体に溢れていた赤い液体が徐々に引いていく。多輝の唇から流れていたものもぴたりと止まり、膣内からは赤い液体の代わりに愛液が漏れてくる。土気色をしていた多輝の顔色はゆっくりと元の色に戻っていった。

 

「まだまだっ!」

 

 そう言って多輝に圧し掛かった優一郎の頭に何かが触れる。驚きに顔を上げた優一郎の頭を多輝が優しく撫で、次いで頬に手が滑る。それから多輝は静かに目を開けた。

 

「ばーか……。楽に死なせろよ」

 

 苦笑して多輝が弱々しい声で言う。

 

「ごめん。僕は君が居ないとだめらしい」

 

 そう告げて優一郎は多輝の肩に額を乗せた。多輝がやれやれと息をついて優一郎の頭を静かに撫でる。安堵の息をついた優一郎の目からは涙が伝っていた。

 

「多輝。愛してる。婚約を受けてくれるかい?」

「ばーか。兄妹で結婚なんざ出来ねえよ。寝言は寝て言え」

 

 笑い混じりに多輝が言う。優一郎は涙を拭って顔を上げた。

 

「大丈夫。戸籍上では従兄妹どうしってことになるように設定するから」

 

 懸命な面持ちで言った優一郎に多輝が苦笑して首を横に振る。

 

「アホ。そっちじゃねえ。本質的な意味だ。忘れたのか? おれもお前も立城の子供なんだぞ」

 

 そう言いながら多輝がそっと優一郎を押し退ける。困惑した顔をして優一郎は身を起こした。多輝が開いた自身の腹部を見下ろして苦笑する。多輝が指を鳴らした瞬間、開いていた腹部は静かに穴を閉じていった。次いで溢れていた赤い液体も綺麗に消えてしまう。




ヒューマノイドは自壊はできるかも知れませんが、自殺はできません。
機械なので!w
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