吉良瀬の屋敷にたどり着いたところで、奈月はよろけて脱力した。そんな奈月を水輝が腕で支えて歩き出す。ついでだ、と告げて水輝は手にしていた刀を放り、奈月を両腕に抱え上げた。
「今日は着たまましようかなあ」
のんびりと言いながら水輝が執務室を出て寝室のドアを開ける。奈月は真っ赤になったまま水輝に身を預けていた。今日の奈月は真っ白なフリルのついたブラウスに太目のショルダーベルトのついた丈の短い空色のプリーツスカートを履いている。オーバーニーソックスは白で、髪飾りにつけた小さな花も白だ。下手をすれば中学生か、という見目の奈月を水輝がそっとベッドに下ろす。一緒にベッドに腰を下ろして水輝が奈月の目を覗き込む。
「抱いていいか?」
微笑みを浮かべて告げ、水輝が奈月の髪を優しく撫でる。
「はい。もちろんです」
にっこり笑って言ってから奈月は少しだけ顔を曇らせた。ですけど、と呟いた奈月を水輝が不思議そうに見つめる。
「紫さんが、お気を悪くなされませんか?」
「何であいつが関係あるんだ?」
不思議そうな顔のままで水輝が問い返す。奈月は困惑に眉を寄せて答えに窮した。どうも水輝は本気で疑問に思っているらしい。声にからかう響きはない。
「夫婦になったら、それ以外の異性との性行為を禁じることを常識としている人もいらっしゃるはずですから」
「気にしないと思うがなあ……。少なくともおれは気にしないし、禁止されると迷惑なんだが」
困惑気味に告げた奈月に水輝が難しい顔をして答える。それから水輝はするりと手を動かして服越しに奈月の乳房に触れた。
「んっ! 水輝さんっ!」
快感に眉を寄せ、奈月は掠れた声を上げた。水輝が巧みに服越しに奈月の乳房を愛撫する。そうしながら水輝は笑い混じりに告げた。
「おれは抱きたいと思ったら抱くことにしてるし」
服越しに探り当てた奈月の乳首を指でつまみながら水輝がベッドによじ登る。強い快感に甘い声を上げて奈月はうっとりした目で水輝を見つめた。服を着たままのためにか、いつもとはまた違った感触がある。
「あんっ! わたしは、水輝さんのものですから、水輝さんの判断に……ああっ!」
切ない声を上げた奈月に跨り、水輝が指先を小さく動かす。下着と柔らかな服の生地越しに水輝の指の動きを感じるたび、奈月の下腹部にじんとした熱が生まれる。奈月は切ない感覚に思わず腿をすり合わせた。
いつも水輝に触れられる時、奈月の身体は敏感に反応する。水輝は奈月の乳首だけを指先で弄っているだけなのだ。なのにそれだけで奈月は強い快感を覚えていた。自然と目が潤み、頬が赤くなる。
「あ、駄目だ。やっぱ見たい」
苦笑して言ってから水輝が奈月のブラウスに手をかける。ボタンを幾つかだけ外し、水輝がホックを外してからブラジャーをたくし上げる。開いたブラウスの胸元に水輝が唇を落とす。奈月は小さな声を上げて仰け反った。窓から差し込む昼間の明るい光に奈月の白い喉が晒される。
「あっ、んっ……。水輝さんっ」
うっとりとした面持ちで水輝を呼び、奈月はそっと腕を動かした。白い首筋から胸元に口づけを落としていく水輝の頭を両手で優しく包む。水輝は少し顔を上げて奈月に笑みかけてから二人の靴をベッドの下に落とした。ブラウスの隙間から覗いた奈月の乳房に水輝が手をあてがう。
「やっぱり奈月の胸っていいよな。手触りとか……色もおれ好み」
そう言って水輝が奈月の乳房や乳首に音を立てて口づける。奈月は吸われるたびに甘い声を上げた。すり合わせた腿の間が熱い。奈月の陰部は自分でも気付かぬ内に愛液に濡れ始めていた。さらりとした透明な愛液が膣口から漏れ、下着を濡らす。
「あっ、んふっ! 水輝さん……。わたし、とても、しあわせですっ! ああんっ!」
優しい気持ちに包まれながら奈月は吐息混じりに告げた。すると水輝が微笑みを浮かべてそうか、と答える。奈月は手を滑らせて水輝の頬を確かめるように指でなぞった。
水輝と立城が結ばれることは奈月の夢だった。だが奈月は夢を口にしたことはない。胸の中でだけ、思い描いていただけだ。その夢はある意味、叶えられた。まだ結婚はしてはいないが二人はその約束を交わしたのだ。
そして金龍神の宝珠は揃いつつある。奈月は金龍神として覚醒はしたが、その座をとても重く感じていた。負担なのではない。口には出さなくても座の差異を感じていたのだ。だが金色の扉の座を水輝は渚に移行すると言った。それはつまり、奈月から渚へと金龍神の座が変わるということだ。
金龍神の宝珠はまだ全て揃ってはいない。が、それは揃えば新しく渚が金龍神として立つことになる。そして同時に亮の所有していた八つの龍宝珠は一旦、翠に預けられるだろう。
機械なんですけど書けてません!(泣)